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更新日:2025.03.24
登録日:2025.03.24
火災報知器が誤作動したらどうする?原因と対処法をわかりやすく解説

「火災報知器が誤作動したらどうやって止めればよい?」
「なにが原因で誤作動するの?」
火災報知器について、このような疑問を持つ人もいるでしょう。
誤作動したときは、まず落ち着いて状況を確認し、火災が起きていなければ誤作動の原因に合わせて正しく対処することが大切です。
この記事では、火災報知器の誤作動の原因や対処法などを徹底解説します。夜間や連続して鳴る場合の対処法、誤作動を防ぐ方法なども具体的にわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
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火災報知器が誤作動する原因とは?

火災報知器が誤作動する原因とは?
火災報知器が誤作動する原因には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、以下の5つの原因について解説します。
・経年劣化によるセンサーの不具合
・エアコンやストーブによる急激な温度変化
・結露や雨漏りによる内部への水分侵入
・ホコリや虫の侵入によるセンサーの誤検知
・電池切れや電圧低下による誤作動
経年劣化によるセンサーの不具合
火災報知器が誤作動する原因として、経年劣化によるセンサーの不具合が挙げられます。年数がたつにつれ徐々に劣化し、誤作動を引き起こすことがあるのです。
火災報知器にはいくつかの種類があり、差動式スポット型報知器は温度上昇による熱膨張を感知して作動する機器です。膨張した空気を逃がすための穴が、長年の使用によりふさがれると、空気の抜け道がなくなり誤作動を起こします。
このように、経年劣化によって正常ではないタイミングで鳴ってしまう場合があるのです。劣化が原因の場合は、機器本体を交換する必要があります。
エアコンやストーブによる急激な温度変化
エアコンやストーブの使用による急激な温度変化で、火災報知器が誤作動することもあります。差動式スポット型の火災報知器の場合、エアコンやストーブなどの温風が当たり、短時間で温度が急上昇することで鳴ることがあるためです。
暖房が直接当たる場所のほか、エアコンの送風口のすぐ近くなどに設置すると、誤作動しやすくなります。
火災報知器を設置する際は、暖房機器の周辺や温風の当たる場所を避けるとよいでしょう。設置後の応急処置としては、エアコンの温度を低めに設定することが挙げられます。それでも誤作動してしまう場合は、暖房の風の当たらない場所に設置しなおすのが無難です。
結露や雨漏りによる内部への水分侵入
結露や雨漏りで火災報知器の内部に水分が入ることによって、誤作動する場合もあります。熱を感知して作動するタイプの場合、水分で接点部分がサビたり、配線や端子がショートしたりすることで鳴ってしまうことがあるためです。
たとえば、マンションの上階から漏れてきた水が入ったり、報知器の中が結露したりすると誤作動を引き起こしやすくなります。
また、煙を感知して作動するタイプにおいても、内部に水蒸気が溜まると光の乱反射が起こり報知器が鳴る可能性があります。
一度濡れたとしても、内部が完全に乾けば再び使えるようになりますが、誤作動を繰り返すようであれば交換したほうがよいでしょう。
ホコリや虫の侵入によるセンサーの誤検知
誤作動する一因には、ホコリや虫などの侵入によるセンサーの誤検知があります。煙を感知して作動するタイプの場合、内部に異物が入ると誤作動しやすくなるためです。
火災報知器の近くの照明に寄ってきた虫が中に侵入したり、ホコリが入ったりすることで、誤作動する場合があります。そのほか、くん煙式の殺虫剤を使用した際に鳴ってしまうことも珍しくありません。
くん煙式の殺虫剤を使う場合は、使用前に報知器の周りを覆っておくことで、誤作動を防ぐことが可能です。虫の侵入を予防するのは難しいですが、窓に網戸を設置したり、虫を見つけたらすぐに駆除したりするなどの工夫をすることである程度の対策になります。
電池切れや電圧低下による誤作動
電池切れによって鳴ることもあります。報知器の電池には寿命があるため、10年ほどで交換が必要です(※)。
使用期限が近い場合や、原因が見当たらないにもかかわらず頻繁に誤作動が起こる場合などは、寿命の可能性を考え交換するとよいでしょう。
また、火災報知器のタイプによっては、経年による電圧の低下が原因で誤作動することもあります。本体に接続されているバッテリーが劣化し、一定の電圧を下回ると警告音が鳴る場合があるためです。
バッテリー交換が必要なため、管理会社や業者などに連絡し、交換作業を行ってもらうようにしましょう。
※参照: Panasonic
鑑定士コメント
火災警報器と火災報知器の違いは何でしょうか?火災警報器と火災報知器の違いは、機器のつくりや設置場所などが挙げられます。火災警報器は警報器単体で使用するのに対し、火災報知器は感知器・受信機・発信機の3つで構成されています。
火災警報器の主な設置場所は、一般的な戸建て住宅です。警報器本体が煙や熱を感知すると、本体から警報音が鳴ります。一方で、火災報知器の設置場所は学校・病院・マンション・ビルなどです。感知器が熱や煙などを感知すると、その信号を受信機に送り、受信機から建物各所に設置された発信機に信号を送ることで警報音を鳴らします。
火災報知器が誤作動した時の対処法

火災報知器が誤作動した時の対処法
誤作動したときは、あわてずに原因を見つけ、正しく対処することが大切です。主な対処法は、以下の4つです。
・落ち着いて状況を確認する
・誤作動を止める
・換気をする
・火災報知器の種類に応じた対処法
落ち着いて状況を確認する
警報音が鳴った時は、まず落ち着いて状況を確認します。報知器は火災が起きたとき以外にも鳴ることがあるため、実際に火災が発生していないかを確認しましょう。
まずは、家中の火元を丁寧に確認します。キッチン・暖房器具・電気製品など、火を使う場所や電気を使う箇所をひとつひとつチェックすることが大切です。異臭や煙がないか、天井や壁が熱くなっていないかなども確認します。
よく確認しても火災が発生していない場合は、誤作動の可能性を考え、原因を探しましょう。経年劣化や電池切れしていないか、暖房器具の風が直接当たっていないかなどを確認します。
誤作動を止める
火災の形跡が見当たらず、誤作動であることが確認できたら、火災報知器の警報音を止めます。多くの場合、警報を停止するためのスイッチがついているため、このスイッチを押しましょう。
紐がついているタイプの場合は、引くことで警報音を止めることが可能です。警報音の停止方法がわからない場合は、取扱説明書を確認するか、管理会社や業者に問い合わせます。
もしもの場合に備えて、火災報知器の停止ボタンや使い方などを、日ごろから確認しておくとよいでしょう。
換気をする
火災は起きていないものの、調理やたばこなどの煙や蒸気が原因の場合は、窓を開けて換気を行います。警報音を止めても、煙や蒸気などがあると再び鳴ってしまうため、できるだけ速やかに換気しましょう。
通常の調理時に鳴る可能性は低いですが、換気扇を回していない場合や、煙式の報知器を使っている場合などには作動することがあります。そのほか、近くでたばこや燻煙式の殺虫剤などを使用した場合にも報知器が鳴ることがあるため、注意が必要です。
火災報知器の種類に応じた対処法
住宅用に使われる火災報知器には、熱式と煙式の2種類があり、それぞれの対処法を知っておくことで誤作動時に原因を見つけやすくなります。誤作動の防止にも役立つため、覚えておくとよいでしょう。
熱式は、エアコンやストーブなどの暖房器具による、急激な温度上昇によって鳴ることがあります。熱式の場合に気をつけることは、以下の3つです。
・暖房器具と離れた位置に設置する
・温風が直接当たらないようにする
・直下にストーブを置かない
そのほか、夏や梅雨の時期は室温が上がりやすいため注意が必要です。高温多湿になりすぎないよう、室温や湿度に気をつけましょう。
煙式の火災報知器における注意点は、以下の3つです。
・近くでたばこを吸わない
・燻煙式の殺虫剤を使うときは火災報知器にカバーを付ける
・キッチンに使う火災報知器は熱式を選択する
鑑定士コメント
マンションに設置する火災報知器の種類はなんでしょう?本体自体から警報音が鳴る住宅用火災警報器に対し、多くのマンションには火災報知器が設置してあります。火災が起きると熱や煙を検知して受信器に情報を送り、建物各所に設置しているベルやスピーカーで火災を知らせる仕組みです。マンションでは、寝室や共有廊下などに設置されていますが、市町村の火災予防条例によっては台所等にも設置が必要な場合もあります。
夜間や連続で火災報知器が誤作動する場合の対処法

夜間や連続で火災報知器が誤作動する場合の対処法
火災報知器が夜間に鳴った時や、何度も続けて鳴る場合はどのように対処すればよいでしょうか。ここでは、以下2点の対処法について解説します。
・夜間の誤作動への対処法
・連続での誤作動への対処法
夜間の誤作動への対処法
夜間に火災報知器が鳴った場合も、昼間と同様にまずは周囲の状況を確認します。キッチンや家電製品の周りなど、火元となりうる場所をチェックしましょう。集合住宅の場合は、窓を開けたり外に出たりして、集合住宅のなかで火災が起きていないか確認してください。
もしも火災の有無がはっきりとわからない場合は、119番通報を考えましょう。鉄筋コンクリート製のマンションの場合、木造住宅よりも火の回りが遅い特徴があります。
大規模マンションの多くは、自火報があり自動的に119番通報されますが、小規模マンションだと非常ベルしかない場合もあります。周囲を見渡して火災が起きていなかったとしても、夜間は昼間よりも暗く煙が見えにくいため、消防へ通報したほうがよいでしょう。
連続での誤作動への対処法
火災が起きていないにもかかわらず、何度も警報音が鳴るときは、報知器が電池切れを起こしている可能性があります。電池が切れる際に警報音が鳴る機種も多くあるため、電池を替えてみるのもひとつの手です。
住宅用の火災警報器であれば、電池を替えたり警報停止ボタンを押したりすることで、警報を止められます。一方、マンションの場合、音を止められるのは管理人やビルのオーナーといった防災管理者であることがほとんどです。
理由は、マンションのような大型の居住施設の場合、火災受信機は管理人室や防災センター室などに設置してあるためです。そのため、誤作動だったとしても、火災受信機が操作されるまでは止めることができません。
しばらくしても鳴りやまないときは、管理人やオーナーなどに連絡するとよいでしょう。
火災報知器の誤作動を防ぐための予防策

火災報知器の誤作動を防ぐための予防策
火災報知器の誤作動を防ぐために、日ごろからできる対策として以下の3つが挙げられます。
・定期的な清掃と点検を行う
・設置場所に注意する
・火災報知器を定期的に交換する
それぞれについて解説します。
定期的な点検と清掃を行う
火災報知器を正しく作動させるためには、定期的に点検や清掃を行うことが大切です。
報知器のボタンを押す、または紐を引いて、正常に音が鳴るかを確認します。機器の種類によってテスト方法は異なるため、説明書に従って、音が鳴るかをチェックしましょう。
また、火災報知器は清掃も重要です。火災警報器の煙流入口に、ホコリやクモの巣などがついていると、火災の煙を感知しにくくなったり誤作動を起こしたりする原因となります。定期的に、乾いた布で火災報知器をふき取ったり、掃除機でホコリを吸い取ったりしましょう。
設置場所に注意する
火災報知器の誤作動を防ぐためには、設置場所に気をつけることも重要です。設置する場所によっては、報知器が誤作動しやすくなることがあるため注意しましょう。
火災報知器は、リビング・寝室・子供部屋などの居室や階段、台所の天井もしくは壁に設置が必要です。暖房器具の近くや温風の当たる場所、結露の発生しやすい場所などに設置すると誤作動を起こす場合があるため、その箇所は避けましょう。
火災報知器を定期的に交換する
火災報知器の定期的な交換も必要です。火災報知器の本体を交換する目安は、設置から10年(※)とされています。
設置してから10年が経っていなかったとしても、設置場所の環境や報知器の種類によっては劣化している場合があります。点検時に電池が切れていたり、火災報知器が正しく稼働していなかったりする場合は、電池や機器本体を取り替えることが必要です。
いざという時に正常に動くよう、火災報知器を定期的に点検・交換するよう心がけましょう。
※参照:東京消防庁
まとめ:火災報知器の誤作動を減らすには日頃のメンテナンスが大切

まとめ:火災報知器の誤作動を減らすには日頃のメンテナンスが大切
火災報知器が作動したら、落ち着いて状況を確認し、火災の有無を確認します。火災が起きていなければ、誤作動の原因を確認し、正しく対処することが大切です。
誤作動の原因には、経年劣化や水分・虫などの侵入、電池切れなどがあります。
火災報知器の誤作動を防ぐには、定期的なメンテナンスが大切です。日ごろから、機器が正しく鳴るか点検したり、ホコリや汚れが溜まらないよう掃除したりすることを習慣づけておくとよいでしょう。
#火災報知器 誤作動、#発生、#警報

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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