全国市況レポート
注目記事
学ぶ
更新日:2024.05.24
登録日:2024.05.24
住宅ローン金利推移の最新動向!金利タイプを正しく選ぶための完全ガイド
住宅ローンを利用しようと考えた際、かならず確認すべきことが金利です。金利によって住宅ローンの返済額は大きく変わるため、まずは金利推移を把握することが大切です。
本記事では、住宅ローンの金利推移や最新の動向、主な金融機関の金利推移についてわかりやすく解説します。金利タイプの種類やメリット・デメリット、金利タイプごとに向いている人についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
マンション図書館の物件検索のここがすごい!
- 個々のマンションの詳細データ
(中古価格維持率や表面利回り等)の閲覧 - 不動産鑑定士等の専門家によるコメント
表示&依頼 - 物件ごとの「マンション管理適正評価」
が見れる! - 新築物件速報など
今後拡張予定の機能も!
住宅ローン金利推移の最新動向
住宅ローン金利推移の最新動向
近年の住宅ローン金利は、金利タイプの種類によって2.5〜4%程度となっています。金利推移の最新動向としては上昇傾向にありますが、あくまでも近年の推移です。
フラット35の調査では、民間金融機関の1984〜2023年の金利推移において、近年の金利は長期的に見ると低水準となっています(※)。特に、変動金利においては1990年代のバブル期には8%を超える時期もありました。
しかし、金利政策などによって近年では3分の1程度にまで下がっています。その他の金利タイプも、長期的に見るとほぼ横ばいとなっています。
参照:フラット35
2024年4月の住宅ローン金利推移
2024年4月の住宅ローン金利推移
2024年4月時点の住宅ローン金利推移について、新規の契約と借り換えの契約、2つのパターンで解説します。
主な金融機関の変動金利の一覧(新規)
下記は、主要5行における新規借入時の変動金利の適用金利です。(※)
主要5行の実質変動金利は、基準となる変動金利と比べて-2%ほどとなっています。どの銀行もほぼ横ばいで低金利であるため、住宅ローンを選択する際は団体信用生命保険の充実など、金利以外の面でも比較することが大切です。
※参照:
主な金融機関の変動金利の一覧(借り換え)
下記は、主要5行における借り換え時の変動金利の適用金利です。(※)
借り換えの場合も、金利は新規借入時と大きくは変わりません。0.3%台が多く、保証料上乗せ型の場合でも0.6%を超える程度です。借り換えであっても、低金利の恩恵を受けることができるでしょう。
※参照:
鑑定士コメント
変動金利は変化していないのに、なぜ今は金利が安いと言われているのでしょうか?変動金利が変化していないにも関わらず安いと言われている理由は、実際に適用される金利が低いからです。変動金利はあくまでも基準であり、各金融期間は差別化を図るために金利優遇でさらに引き下げています。ネット銀行の台頭などで競争激化となっており、金利優遇の幅が広いため、今は低いと言われています。
金利タイプの種類
金利タイプの種類
金利タイプの種類には、下記の3つがあります。
・変動金利型
・固定金利期間選択型
・全期間固定金利型
それぞれどのような金利タイプか、メリットやデメリットについて解説します。
変動金利型
変動型金利型とは、一定期間ごとに金利が変動する金利タイプです。住宅ローンを返済している最中でも変動するため、返済額が変わることがあります。
金利は半年に1度のペースで見直されており、中には上がりすぎて返済額が大きくならないから心配な人もいるかもしれません。しかし、変動金利型には下記のようなルールがあります。
・金利が変動しても5年間は返済額が変わらない(5年ルール)
・金利が上がっても旧返済額の125%以内に抑えられる(125%ルール)
変動金利型のメリット
変動金利の大きなメリットは、ほかの金利タイプに比べて金利が低く設定されていることです。変動して金利が上がるリスクはありますが、もとの金利がほかと比べて低いため返済額を抑えられる可能性があります。
また、変動は上がるだけではなく下がる可能性もあります。5年ルール、125%ルールもあるため、リスクはありますが返済額全体を抑えられるメリットがあります。
変動金利型のデメリット
変動金利型の最大のデメリットは、言葉の通り金利が変動する可能性があることです。返済額も変動してしまうため資金計画を立てにくく、当初の計画が崩れてしまう可能性があります。
125%ルールがありますが、125%ルールはあくまでも月々の返済額が大きく変動して生活や返済に支障をきたさないための処置です。125%を超えるような変動があった際に、125%以上の負債が無くなるというわけではありません。
125%を超えた分の返済は、繰り延べられて最終の返済に上乗せされます。そのため、最終の返済が大きく上昇してしまう恐れがあり、ほかの金利タイプと比べると返済リスクが高いです。
なお、住宅ローンの変動金利については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
住宅ローン金利は変動金利と固定金利どちらを選ぶ?選び方のポイントを解説
固定金利期間選択型
固定金利期間選択型
固定金利期間選択型とは、初めの一定期間に固定金利が適用される金利タイプです。定められた期間になったタイミングで、今後は固定金利と変動金利どちらの金利を適用するかを決めます。
なお、固定金利期間後に再度固定金利を選択した場合、選択肢の金利が適用されます。
固定金利期間選択型のメリット
固定金利期間選択型のメリットは、支払い初めの期間の資金計画を立てやすく、一定期間後は金利の推移によって固定金利と変動金利を選択できることです。状況に合わせて金利タイプを選択できるため、そのタイミングで最適な選択ができます。
特に住宅ローンの支払いを始めるタイミングは、ローンを返済しながら生活できるかという不安を持つ人も多いでしょう。固定金利期間選択型であれば、住宅ローンの支払いを初めた最初の5年や10年などの一定期間は固定金利であるため、資金計画通りに生活を始めやすいです。
固定金利期間選択型のデメリット
固定金利期間選択型のデメリットとしては、変動金利に比べて金利が高く、5年ルールや125%ルールが適用されないなどの点が挙げられます。固定金利期間が終了し、その後の金利タイプを変動金利に設定した場合、金利推移によっては返済額が大幅に上昇する可能性があります。
また、変動金利と比べると資金計画を立てやすいのは事実ですが、固定金利期間が終了するとその後の返済額は変動金利と同様に不安定になります。固定金利期間を長くすると金利も高くなってしまうため、自分に合った期間を選択する必要があるでしょう。
全期間固定金利型
全期間固定金利型とは、住宅ローンを契約した時点で金利が確定して、その後金利が変動しない金利タイプのことです。返済中の全期間において契約時の金利が適用されます。
全期間固定金利型のメリット
全期間固定金利型のメリットは、住宅ローンの契約時点で返済額が確定することです。金利が変動しないため、最初に定めた資金計画が崩れる心配がありません。
また、今後金利が上がった場合でも、契約時の金利のまま支払いを続けることができます。返済額が増えることがないため、金利のチェックなども必要ありません。
全期間固定金利型のデメリット
デメリットとしては、ほかの金利タイプと比べて金利が高く設定されていることが挙げられます。金利が大きく変動しなかった場合、返済総額が高くなる可能性があります。
また、金利が下がっても返済額は下がりません。金利が下がった場合、結果として損をしてしまいます。
鑑定士コメント
固定型と変動型、どちらが人気があるのでしょうか?住宅金融支援機構の調査によると、2023年10月調査では変動金利を利用した人の割合が全体で74.5%でした。また、固定金利期間選択型が18.3%、全期間固定金利型が7.2%と変動型が人気であることがわかります。
各金利タイプに向いている人の特徴
各金利タイプに向いている人の特徴
ここでは、金利タイプごとに向いている人について解説します。
変動金利型が向いている人
変動金利型は、下記のような人に向いています。
・低金利で返済額を抑えたい人
・金利が上がった場合でも返済できる余裕がある人
・借入期間が短い人
変動金利型は、金利が低く設定されている一方で金利の変動によって返済額が増えてしまうリスクがあります。金利推移によって損をするか得をするかが決まるため、かならずしも返済額を抑えられるとは限りません。
そのため、基本的には返済額が抑えたいが、万が一金利が上がった場合でも返済できる余裕がある人におすすめです。金利が高くならなければ、低金利のまま返済を続けることができます。
また、借入期間が短ければ金利変動のリスクを下げられます。変動の影響を受けずに低金利であるメリットを最大限受けられるため、借入期間が短い人にもおすすめです。
固定金利期間選択型が向いている人
固定金利期間選択型は、下記のような人に向いています。
・返済開始から一定期間は返済額を安定させたい人
・固定金利期間に収入に余裕が出る人
・状況に合わせて金利タイプを変えたい人
返済開始から一定期間は金利が固定されることを利用して、住宅ローンの返済を始めた最初は返済額を安定させたいという人におすすめです。今は収入が不安定で返済額が変動するリスクを抑えたいが今後収入が上がることが見込める人は、初めの数年間を固定金利返済額を安定させて余裕が出てきたタイミングで変動金利型を選択できます。
また、金利推移や収入の状況によってはそのまま固定金利の方が良いという場合もあります。その場合は再度固定金利を選択するなど、金利状況に合わせてよりお得な金利タイプに変えられるでしょう。そのため、状況に合わせて金利タイプを変えたい人に向いています。
全期間固定金利型が向いている人
全期間固定金利型は、下記のような人に向いています。
・返済額を安定させたい人
・借入期間が長い人
金利が常に変わらない場合、返済額が変わることはありません。返済額が変わってしまうのが不安な人は、全期間固定金利型が良いでしょう。
また、借入期間が長いとその間に大きな金利変動が起こるリスクも高くなります。長期的に金利がどのように推移するかは、確実にはわかりません。
さまざまな条件が重なってしまい、金利が大きく変動する可能性もあるでしょう。そのため、借入期間が長い人は固定金利が向いています。
まとめ:住宅ローンの金利推移は日頃から細かくチェックしておこう
まとめ:住宅ローンの金利推移は日頃から細かくチェックしておこう
住宅ローンは、借入額が同じでも金利タイプによって返済総額が異なります。人によって、得をしたり損をしたりするでしょう。自分に合った金利タイプを選択することが大切です。
住宅ローンの金利は、半年に1度見直されます。住宅ローンの契約を検討している人は、どの金利タイプを選択するかの指標にもなるため、日頃からこまめにチェックしておきましょう。
公式SNSをフォローすると最新情報が届きます
あなたのマンションの知識を確かめよう!
マンションドリル中級
あなたにとって一生で一番高い買い物なのかもしれないのに、今の知識のままマンションを買いますか??後悔しないマンション選びをするためにも正しい知識を身につけましょう。
おすすめ資料 (資料ダウンロード)
マンション図書館の
物件検索のここがすごい!
- 個々のマンションの詳細データ
(中古価格維持率や表面利回り等)の閲覧 - 不動産鑑定士等の専門家による
コメント表示&依頼 - 物件ごとの「マンション管理適正
評価」が見れる! - 新築物件速報など
今後拡張予定の機能も!
会員登録してマンションの
知識を身につけよう!
-
全国の
マンションデータが
検索できる -
すべての
学習コンテンツが
利用ができる -
お気に入り機能で
記事や物件を
管理できる -
情報満載の
お役立ち資料を
ダウンロードできる
関連記事
関連キーワード
カテゴリ
当サイトの運営会社である東京カンテイは
「不動産データバンク」であり、「不動産専門家集団」です。
1979年の創業から不動産情報サービスを提供しています。
不動産会社、金融機関、公的機関、鑑定事務所など
3,500社以上の会員企業様にご利用いただいています。