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更新日:2025.01.28
登録日:2025.01.28
ホーローとは?素材の特徴やメリット・デメリット・お手入れ方法を紹介
ホーローは、主にキッチン用品やシステムキッチン、浴室など様々な場所で利用されています。ホーローは使いやすいと聞いたことがある人は多いかもしれませんが、実際にどのような製品か、その特徴を詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
本記事ではホーローとは何か、種類や特徴、材質、使用用途、お手入れの方法などについて詳しく解説します。ホーローの歴史や製造方法、メリット・デメリット、選び方のポイントについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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ホーローとは?特徴を解説
ホーローとは?特徴を解説
ここでは、ホーローとはなにか、下記の内容について詳しく解説します。
・ホーローの基本的な材質
・一般的な使用用途と活用シーン
ホーローの基本的な材質
ホーローとは、金属にガラス質の釉薬を焼き付けた素材のことを言います。金属には主に鉄やアルミニウム、釉薬にはシリカを主成分とするものが使用されています。
強度が高く熱伝導率が良い金属の特徴と、耐食性や光沢などの見た目の良さを持ったガラスの特徴を合わせ持っています。
一般的な使用用途と活用シーン
ホーローは、ガラスの特徴を合わせ持った素材としてさまざまな用途で利用されています。特にホーローの使用用途として多いのは下記のようなものです。
・食器
・調理器具
・キッチンボード
・浴槽
特に食器や調理器具などのホーロー製品は多くの人が利用しているでしょう。耐食性が高いため長期保存でも活用しやすく、ニオイがつきにくいため料理の保存にも役立ちます。
ホーローの歴史と製造方法
ホーローの歴史と製造方法
ホーローの歴史は長く、時代が進むとともに進化してきました。ここでは、ホーローの歴史や製造方法について下記の3つに分けて詳しく解説します。
・古代から続くホーローの歴史
・現代のホーロー 製造工程
・高品質なホーローの製造技術
古代から続くホーローの歴史
ホーローは、紀元前から製造・使用されていた歴史があります。最も古いと言われているホーローはギリシャのミコノス島で発見されており、製作されたのは紀元前1425年頃と言われています。
また、古代エジプトのツタンカーメンの黄金のマスクにも、ホーローが利用されているのです。古くから美術品や装飾品として使用されており、人々の生活にも深く関わっています。
日本では、飛鳥時代にホーロー技術が伝わり、仏教美術の装飾などに用いられました。江戸時代にはホーロー鍋が開発され、より身近なものとして日本全国に広まりました。
現代のホーロー製造工程
ホーローの製造工程は下記の通りです。
1.鋼板加工
2.釉薬製造
3.前処理
4.施釉
5.焼成
まず、ホーローの素材となる鋼板、釉薬を製造・加工します。次に、鋼板と釉薬がより密着するように鋼板に前処理を施します。
前処理が終われば、鋼板に釉薬をムラなく吹き付けます。十分に乾燥させてから、焼成炉で焼き付けを行いガラスが結晶化するとホーローの完成です。
高品質なホーローの製造技術
ホーローの品質を高めるポイントとして挙げられるのは、下記の2点です。
・金属とガラス質の複合性、密着性
・使用する素材のそのものの品質
特に金属とガラス質の密着性を高めることで、よりそれぞれの強みを引き出した高品質なホーローを製造できます。密着性を高める技術として用いられるのが、金属の表面に凹凸を付ける技術です。
表面に凹凸があることで、釉薬との接着面積が広くなります。より強く密着するため、強度が高い高品質なホーローが製造できるのです。
ホーローのメリット
ホーローのメリット
ホーローにはさまざまなメリットがありますが、特に注目されるのは下記4つのメリットです。
・衛生的に使える
・焦げ付きにくい
・傷がつきにくい
・キッチンインテリアとしても活用できる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
衛生的に使える
ホーローは、衛生的に長く利用できるというメリットがあります。というのも、ホーローはニオイが付きにくく耐食性に優れているからです。ホーローの表面を覆うガラス質は、なめらかでニオイなどの成分が吸着しにくいという特徴があります。
また、酸や塩に強いため塩分が多い食材などを保管しても腐食しにくいです。ニオイが付きにくく耐食性も高いため、長期間の保存でも衛生的に使えます。
焦げ付きにくい
ホーロー表面のガラス質は、油や酸に強いため焦げが付きにくいというメリットもあります。焦げが付きにくいと、日々のお手入れも楽になり衛生面にも良い影響を与えるでしょう。どのような料理にも使用でき、料理の幅が広がります。
傷がつきにくい
ホーローの表面を覆うガラス質は硬いため、傷がつきにくいことも特徴です。ナイフやフォークとの接触による傷が付きにくく、長く清潔で綺麗な状態を保てます。
ただし、傷がつきにくいとはいえお手入れの方法を間違えると傷がついてしまう恐れがあります。正しいお手入れの方法を理解して長く使用しましょう。
キッチンインテリアとしても活用できる
ホーローは見た目が美しいため、キッチンに置いておくだけでもインテリアとして活用できます。
ブレッド缶やキャニスターなど、日常的に使用するキッチン用品をホーローに変えるだけでも、キッチンの印象は大きく変わるでしょう。
衛生的でニオイがつかないことから、長期間使用できるため利便性も兼ね備えています。
ホーローのデメリット
ホーローのデメリット
優れた素材であるホーローですが、下記のようなデメリットがあることにも注意しなければなりません。
・衝撃に弱く割れやすい
・急激な温度変化に弱い
・メンテナンス面で注意が必要
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
衝撃に弱く割れやすい
ホーローは衝撃に弱く、落としたりぶつけたりしてしまうと割れてしまう可能性があります。表面のガラス質は傷には強いものの、衝撃には比較的弱いです。そのため、衝撃によってかけたりひび割れたりしてしまいます。
ガラス質が欠けて中の金属が外部に露出してしまうと、ホーローのメリットである衛生面にも悪影響を及ぼしてしまうでしょう。そのため、普段からできるだけ衝撃を与えないように注意して使用する必要があります。
急激な温度変化に弱い
ホーローは、急激な温度変化にさらされると、ひび割れや欠けが発生する恐れがあります。特に注意しなければならないのは、熱したホーローに冷水をかけることです。
火にかけたホーローに冷水をかけてしまうと、ガラス質が急激に冷やされて亀裂が入ってしまいます。一度亀裂が入ると、そこからひび割れが広がってしまうため、使用できなくなる恐れもあるでしょう。
メンテナンス面で注意が必要
日々のお手入れは比較的簡単なホーローですが、メンテナンス面で注意が必要です。
ホーローは傷がつきにくい製品ではあるものの、金属のたわしやクレンザーなどで磨くと傷がついてガラス質の表面が傷む可能性があります。
そのため、洗う際はやわらかいスポンジなどを使用して、優しく洗う必要があります。
ホーローの種類
ホーローの種類
ホーローの金属には、主に鉄が利用されます。鉄の種類によって、ホーローは下記の2種類に分けられます。
・鋳物ホーロー
・鋼板ホーロー
それぞれのホーローの特徴について、詳しく見ていきましょう。
鋳物ホーロー
鋳物ホーローとは、溶かした鉄を鋳型と呼ばれる型に流し込んで成形した金属を利用したホーローです。鋳物は古くからある金属の加工方法の一つであり、型に流し込むだけで成形できるため比較的簡単に製造できます。
鋳物ホーローは熱がゆっくり伝わるためじっくりと加熱することが可能です。蓄熱性にも優れており、煮込み・スープ料理などに使用する鍋におすすめです。
ただし、重量があるため日常使いには不向きという特徴もあります。
鋼板ホーロー
鋼板ホーローは、コイル状に成形された鋼板を切り出して製品の形に加工したホーローです。鋳物ホーローと比べると、加工の手間はかかり自由度も高くありません。
しかし、軽量であるため普段から利用する鍋などの調理器具としてはおすすめです。熱伝導性も高いため、短時間の加熱に向いています。
ホーロー製品の選び方のポイント
ホーロー製品の選び方のポイント
ホーロー製品にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴があります。ここでは、ホーロー製品の選び方のポイントとして、下記3つの視点について解説します。
・用途に合わせて選ぶ
・気密性の高いものを選ぶ
・フタの種類もチェックする
用途に合わせて選ぶ
ホーロー製品を選ぶ際は、まず用途に合わせて選ぶことが大切です。ホーロー製品にはさまざまな種類が用意されているため、自分がどのような使い方をしたいかに合わせて製品を選ぶことができます。
例えば、効率よく収納できる容器が欲しい場合はスクエア型の製品を選ぶとよいでしょう。デザイン性を重視したい場合は、円形の容器を選ぶのもおすすめです、また、深さにも種類があります。
自分がどのような用途に使用するかを決めてから、ホーロー製品を探してみましょう。
気密性の高いものを選ぶ
ホーロー製品を選ぶ際は、気密性が高い製品を選ぶのがおすすめです。気密性が高いと、中の食品などが空気に触れないため、長時間鮮度を維持できます。
また、ニオイ漏れや液漏れなども防げるため、衛生的に使用できるでしょう。汁気の多いものの保存や持ち運ぶお弁当箱としても使用できます。
フタの種類もチェックする
ホーロー製品では、フタの種類にも注目しましょう。ホーロー製品のフタには、下記のような種類があります。
・ホーローフタ
・密閉フタ
・シールフタ
・木蓋
ホーローフタは、フタもホーローであるため、ニオイが移りやすい食品などの保存に向いています。密閉フタは、ほかのフタと比べて密閉性が高いため長期保存したいときに便利です。
シールフタは適度な密閉性があり、中身も確認しやすいです。価格も比較的安価なため、購入しやすいでしょう。木フタはインテリア性に優れており、パッキンが付いていれば密閉性もある程度保証されます。
鑑定士コメント
ホーローのブランドで価格帯の違いはあるのでしょうか?ホーローは、ブランドによって機能や品質が異なります。そのため、例えばホーロー製のシステムキッチンの価格では数万~数十万円の価格差が生まれることも珍しくありません。自分が求める機能や予算に合わせてブランドを選ぶことが大切です。
ホーローのお手入れ方法
ホーローのお手入れ方法
ホーローは、日々のお手入れを欠かさず行うことで、より長く清潔に使用できるようになります。ホーローのお手入れについて、下記2つのポイントを解説します。
・日常的なお手入れの基本
・頑固な汚れの落とし方
日常的なお手入れの基本
ホーローの日常的なお手入れの基本は、中性洗剤をつけて柔らかいスポンジで優しく洗うことです。ホーロー表面のガラス質は汚れがこびりつきにくいため、中性洗剤とスポンジで十分汚れを落とすことが可能です。
汚れを長期間放置するとカビが発生する可能性があるため、できるだけ早く洗います。ただし、亀裂やひび割れの原因になってしまうため、火にかけたホーローに冷水をかけるのは避けましょう。また、傷がつく可能性があるため、金属たわしやクレンザーは使用しないでください。
頑固な汚れの落とし方
焦げ付きなどの頑固な汚れを落としたい場合は、焦げがかぶる程度のぬるま湯と大さじ1の重曹を入れて食用油を数滴たらして火にかけて沸騰させてください。沸騰したら火を止めて冷ましましょう。
冷めてから中の水などを流してスポンジで洗うと、頑固な汚れも落ちやすくなります。一度で落ちない場合でも、同じ作業を数回繰り返すと落ちるようになります。
鑑定士コメント
ホーローを長く使うためのコツは何でしょうか?ホーローを長く使うためには、急激な温度変化を加えないことが重要です。温めた後にすぐ冷たい水をかけてしまうと、急激な温度変化でひび割れが発生する可能性があります。できるだけ負担をかけないように、洗い物をする際は冷めてからにするなど工夫しましょう。
まとめ:ホーローは正しく使えば長く使用できる
まとめ:ホーローは正しく使えば長く使用できる
ホーローは、金属とガラス質の特徴を併せ持つ優れた製品です。ニオイなどの成分が吸着しにくく、耐食性などにも優れています。さまざまな種類の製品があり、目的の用途に合わせて製品をそろえることができるのが魅力です。
キッチンインテリアとしての側面もあり、ホーロー製品に変えるだけでもキッチンの印象は大きく変わるでしょう。ホーローは正しく使えば長く使用できるため、正しいお手入れの方法を意識して大切に使用しましょう。
#ホーロー #素材 #キッチン
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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