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2023.04.20

不動産管理会社の役割とは?仕事内容や契約方法を詳しく解説

不動産管理会社の役割とは?仕事内容や契約方法を詳しく解説

不動産を経営するオーナーは、入居者や建物の管理を行わなければなりません。しかし、そのすべてをオーナーが行うのは困難です。そこで必要となってくるのが不動産管理会社です。

本記事では、不動産管理会社にはどのような役割があるのか、仕事内容や契約方法などについて詳しく解説します。不動産管理会社の選び方についても解説するので、不動産管理会社選びでお困りの方はぜひ最後までご覧ください。

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不動産管理会社とは何か?

不動産管理会社とは何か?

不動産管理会社とは何か?

不動産管理会社とは、オーナーに代わって不動産の管理を行う会社です。不動産の賃貸や管理には専門的な知識が必要であり、不動産の知識があまりないオーナーにとっては管理が難しいでしょう。そこで、オーナーの代理として不動産管理会社が管理業務を行います。

 

さらに、不動産管理会社は不動産経営に関するさまざまな業務をオーナーの代わりに行います。そのため、オーナーにとって不動産管理会社選びは不動産経営の成功を左右する重要な要素です。また、入居者側にとっては、入居・退去対応や家賃の集金、不動産に関わる困りごとや質問の対応を行ってくれる存在でもあります。

不動産管理会社のタイプ

不動産管理会社のタイプ

不動産管理会社のタイプ

不動産管理会社には、下記3つのタイプがあります。それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

 

・管理業務のみを行う会社

・仲介業務のみを行う会社

・管理と仲介の両方を行う会社

管理業務のみを行う会社

不動産の管理業務のみを行う会社では、主に入居者への対応、建物や設備のメンテナンス・清掃・防犯管理などを行います。管理業務のみを行う会社の特徴は、管理業務のノウハウが豊富だということです。

 

不動産知識のないオーナーでは、建物や設備を最適にメンテナンスすることは困難です。管理業務のみを行う不動産管理会社は、管理のプロフェッショナルとして建物や設備のメンテナンス、入居者への対応も適切に行えるでしょう。また、トラブルが起こりやすい退去時にも、トラブルを防ぎスムーズに退去できるように案内できます。

 

仲介業務のみを行う会社

仲介業務のみを行う会社では、不動産の管理などは行わずに不動産を購入したい人や借りたい人と不動産の仲介を行います。ただ不動産を所有しているだけでは、オーナーが入居者を集めることは難しいでしょう。そこで、集客や契約業務をオーナーの代わりに行います。

 

集客力が特徴であり、ホームページや広告、チラシなどの営業活動を行うほか、入居希望者の問い合わせや内覧の対応も行います。とくに、契約業務は専門の知識が必要になるため、オーナーだけで行うのは困難です。仲介業務のみを行う会社であれば経験豊富なため、契約書の作成や契約締結業務を適切に行えるでしょう。

管理と仲介の両方を行う会社

不動産管理会社の中には、管理と仲介の両方の業務を行う会社もあります。どちらのノウハウも持ち合わせていることから、単一の業務のみを行う会社に比べて効率よく業務を進められるのが特徴です。

 

不動産のオーナーとしては、管理と仲介をそれぞれ別の会社に依頼するよりも、両方に対応した会社に依頼したほうが便利でしょう。また、入居者側としても、不動産を紹介してくれた会社と不動産に関する問い合わせ先が変わらないため、スムーズに連絡が取れます。

 

不動産管理会社の仕事内容

不動産管理会社の仕事内容

不動産管理会社の仕事内容

不動産管理会社の仕事内容は、主に下記の2つです。それぞれどのような仕事内容か、詳しく見ていきましょう。

 

・入居者の管理業務

・不動産管理業務

入居者の管理業務

入居者の管理業務には、下記のようなものがあります。それぞれの業務について、詳しく解説します。

 

・入居者の募集

・契約締結

・集金対応

・問い合わせ対応

・退去立ち合い

入居者の募集

不動産に空室がある場合、ホームページやチラシなどで入居者を募集します。また、入居希望者の内覧対応も仕事の1つです。仲介を行う不動産管理会社では、入居者が決まると仲介手数料を受け取れるため、集客に力を入れて入居者を募集します。

契約締結

不動産の売買や入居が決まると、それぞれの状況にあった契約を締結します。また、賃貸の場合は一般的に2年ごとに契約の更新が必要なため、更新手続きも不動産管理会社が行います。

集金対応

毎月の家賃や水道放熱費の集金も、不動産管理会社の仕事の1つです。滞納があれば、督促対応なども行う必要があります。

問い合わせ対応

不動産管理会社は、不動産に関する問い合わせや入居者間のトラブル対応を行います。問い合わせ対応やトラブルの改善はオーナーだけでは難しく、経験豊富な不動産管理会社が対応することでさらなるトラブルを防ぐことができます。

退去の立ち合い

入居者が退去する際、室内に問題がないかを確認する必要があります。オーナーも不動産管理会社とともに立ち合いに同席することはありますが、退去時はトラブルが発生することが多いため1人で対応することは難しいでしょう。不動産管理会社は経験豊富なため、トラブルが発生した際もスムーズに退去手続きを行えます

不動産管理業務

入居者の管理業務には、下記のようなものがあります。それぞれの業務について、詳しく解説します。

 

・建物や設備のメンテナンス

・日常清掃

・修繕対応

建物や設備のメンテナンス

オーナーにとって、不動産は大切な資産です。不動産の価値を維持するには、建物そのものや設備の定期的なメンテナンスが欠かせません。設備のメンテナンスには「法定点検」と「任意点検」があり、法定点検については決められた期間にかならず行わなければなりません。不動産管理会社は、入居者が安全に暮らせるように適切なタイミングで建物や設備のメンテナンスを行います。

日常清掃

不動産の美観を維持するためには、日常的な清掃が欠かせません。入居者側としては、目に見えるところが汚れていると、設備などについてもメンテナンスされていないのではないかと疑ってしまう可能性があります。不動産管理会社は、常に不動産をきれいに保つために日常的に清掃を行います。

修繕対応

不動産の価値を落とさないためには、修繕を行う必要があります。修繕のタイミングは不動産によって違いますが、建物はかならず老朽化するため適切なタイミングで修繕工事を行わなければなりません。修繕計画は長期的に考える必要があり、予算計画なども含め不動産管理会社が行います。

不動産管理会社との契約方法

不動産管理会社との契約方法

不動産管理会社との契約方法

不動産管理会社との契約方法には、下記の2つがあります。それぞれどのような場面で行う契約なのか、契約の内容について詳しく見ていきましょう。

 

・媒介契約

・代理契約

媒介契約

媒介契約とは、不動産の売却や賃貸する際の仲介を依頼する契約です。基本的に、オーナーが直接買い主や入居希望者を見つけることは難しいでしょう。そこで、不動産管理会社と媒介契約を締結して不動産の買い主や入居希望者を見つけてもらいます。

 

媒介契約には下記3つの契約形態があり、複数の不動産管理会社と契約を締結したり個人間で直接取引したりできるなどの条件が異なります。

 

・一般媒介契約

・専任媒介契約

・専属専任媒介契約

 

なお、不動産仲介業者については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

不動産仲介業者とは?依頼するメリット・デメリットや選び方を解説

代理契約

代理契約は、不動産の売り主と買い主、貸し主と借り主を仲介する契約です。基本的な契約内容は媒介契約と同じですが、もっとも大きな違いは不動産管理会社が契約まで行えることです。媒介契約の場合、不動産管理会社が仲介を行いますが、最終的に買い主・借り主と契約するのはオーナーであり、不動産管理会社は仲介までしか行えません。

 

しかし、代理契約では不動産管理会社に契約締結の権限が与えられるため、オーナーの代理として契約締結業務まで行います。遠隔地の不動産など、オーナーが対応するのが難しい場合などに利用します。

 

鑑定士コメント

管理会社が賃貸借契約としていわゆる「サブリース契約」を提案する場合があります。サブリース契約とは、管理会社がまず借主として借り上げ(マスターリース)、それをまた新たに第三者に転貸(サブリース)する仕組みです。オーナーにとっては、得られる賃料は通常より1~2割程度低くなりますが、空室があっても安定的に賃貸収入を得られるメリットがあります。一方、管理会社は入居率を一定以上高められれば、サブリースの賃料とマスターリースの賃料の利ざやを利益として得られるのです。

不動産管理会社に支払う費用

不動産管理会社に支払う費用

不動産管理会社に支払う費用

不動産管理会社に支払う費用は、大きく分けて下記の2つです。それぞれどのような費用か、費用の目安について詳しく解説します。

 

・管理委託費用

・仲介手数料

管理委託費用

不動産管理会社に管理業務を委託する場合、管理委託費用が発生します。先述した通り、管理業務を委託された管理会社は、入居者の募集や契約、集金、退去立ち合いなどの入居者の管理を行います。また、建物や設備のメンテナンス、日常清掃、長期的な修繕などの不動産価値を維持するさまざまな業務も行うため、多くの費用が必要です。

 

これらの業務をすべてオーナーが行うのは困難なため、不動産管理会社に委託します。その際、管理にかかる費用や報酬として管理委託費用が発生します。

 

仲介手数料

不動産管理会社は、売り主と買い主、貸し主と借り主を仲介しますが、仲介によって契約が決まると仲介手数料が発生します。仲介手数料には上限が設定されており、売買と賃貸の上限額はそれぞれ下記のとおりです。(※)

 

 

取引内容

上限額

売買

不動産価格の4.4%(価格が400万円をこえる不動産の場合)

賃貸

1か月分の家賃の1.1倍(居住用の場合)

 

賃貸の場合、貸し主と借主の両方から0.55倍ずつ仲介手数料を受け取るのが原則ですが、承諾がある場合はどちらか片方から手数料の全額を受け取ることができます。

 

※参照:国土交通省

 

なお、仲介手数料については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

 

不動産の仲介手数料とは?売買・賃貸の相場や値切り交渉を解説

不動産管理会社を選ぶときに押さえておきたいポイント

不動産管理会社を選ぶときに押さえておきたいポイント

不動産管理会社を選ぶときに押さえておきたいポイント

不動産管理会社を選ぶ際は、下記3つのポイントを押さえておくことが重要です。それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

 

・地域の情報に詳しいか

・集客力があるか

・管理委託費用の金額が妥当かどうか

地域の情報に詳しいか

基本的に、管理会社を選ぶ際は不動産がある地域に詳しい会社を選びましょう。その地域に詳しいと、周辺の不動産の動向や事情を把握できているため、不動産管理や入居者への対応もスムーズに行えます。

 

不動産会社には、全国規模の会社と地域に密着した会社があります。どちらにも強みと弱みはありますが、かならずしも全国規模の会社が地域に詳しくないとは限りません。実際に担当者と話をして、地域に詳しい会社であるかを確認することが重要です。

 

集客力があるか

不動産の売却・賃貸するには、まず不動産があることを知ってもらい買い主や入居希望者を集客しなければなりません。買い主が多ければより有利な条件で売却でき、入居希望者が多ければ空室を減らすことができるでしょう。そのため、集客力がある不動産管理会社に依頼することが重要です。

 

その地域でどれだけ長く営業しているか、展開する店舗数の数なども集客力に影響します。かならずしも有名な会社が集客力に優れているわけではないため、実績や担当者の実力などを見て判断しましょう。

 

管理委託費用の金額が妥当かどうか

管理委託費用は仲介手数料のように上限が決まっているわけではないため、不動産管理会社ごとに料金設定が違います。そのため、委託する管理業務と費用が妥当かどうかを判断する必要があるでしょう。

 

管理委託費用が同じ2つの管理会社があったとしても、業務内容に差がある場合があるため良く確認する必要があります。オーナー自身で対応できる管理業務がある場合は、その分管理委託費用を削減できるため、不動産管理会社と業務範囲を適切に決めて金額が妥当かどうかを判断しましょう。

 

鑑定士コメント

不動産管理会社を選定する前にしておくことは、まずは複数の管理会社を比較しましょう。1つの管理会社だけだと、自分が委託したい業務範囲や条件と合わない場合や費用が高くなってしまう場合があります。管理委託費用は不動産管理会社ごとに違うため、より費用対効果が高い管理会社を選ぶのが重要です。また、複数の管理会社からの提案を並べることで、自分達のニーズを再確認・再整理できることもあります。

まとめ:時間をかけて自分に合った不動産管理会社を選ぼう

まとめ:時間をかけて自分に合った不動産管理会社を選ぼう

まとめ:時間をかけて自分に合った不動産管理会社を選ぼう

オーナーにとって、不動産管理会社は不動産経営のパートナーです。管理会社によって集客力は違い、空室の状況によって収入は大きく変わります。また、管理業務や仲介業務など、不動産管理会社によって対応できる業務範囲や費用も違うでしょう。

 

契約にも複数の種類があり、どの契約を締結するかによっても手数料や対応に違いがでてきます。不動産管理会社ごとに特徴もあるため、時間をかけて自分に合った不動産管理会社を選びましょう

 

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

簡易テスト

マンションの「管理費」にみられる傾向として明らかに間違っているものは、次のうちどれですか?

答えは 3

一般的に各住戸の面積や階数によっても管理費が異なります。

  • 資産性が低くて
    売りたくても売れない
  • 安いという理由だけで
    中古マンションを
    買ってしまった
  • 修繕積立金が
    年々上がる
  • 子供が成人したから
    マンションを売って
    一軒家生活したいけど…
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