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2022.08.24

マンション構造を徹底解説|種類や各部の名称・防音性も紹介

マンション構造を徹底解説|種類や各部の名称・防音性も紹介

マンションを選ぶ上で、建物の構造をチェックすることは大切です。耐震性や防音性は、マンションの構造に大きく影響されます。

「物件サイトに構造が書かれているけれど、よくわからない」と思う人に向けて、マンションの構造を徹底解説。マンション選びで悩んでいる人や、リフォームを検討している人はマンションの構造を理解しましょう。ぜひ最後までご覧ください。

マンションの外壁・柱には3種類の代表的な構造がある

マンションの外壁・柱には3種類の代表的な構造がある

マンションの外壁・柱には3種類の代表的な構造がある

建物の構造と言うと、使用される素材と建物を支える骨組みを指します。建物の代表的な構造には、以下の3種類があります。

・鉄筋コンクリート(RC)造

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造

鉄骨(S)造

 

物件のチラシでも、よく目にする用語ではないでしょうか。以下では、それぞれ詳しく解説します。

①鉄筋コンクリート(RC)造

鉄筋コンクリート(RC)造とは、鉄筋の枠型にコンクリートを流し込んで造られているマンションを指します。

 

鉄筋コンクリートは耐震性に強く、大きな地震が来ても安心です。建物には、地震が来るとひび割れといった被害が起きやすいですが、鉄筋コンクリートなら問題ありません。

 

 

耐震性以外にも、遮音性も高いことも特徴です。気密性の高いコンクリートなので、生活音が漏れにくいでしょう。騒音トラブルを未然に防止し、快適な生活を実現できます。

 

②鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造とは、頑丈な鉄骨と鉄筋コンクリートを組みわせた構造です。鉄筋コンクリートよりも強度が優れており、高層マンションやビルなどで用いられています。

 

耐震性や遮音性に加えて、耐久性も抜群です。中低層から高層の建物まで広く使われています。ただし、建築コストが高いことに伴い、物件価格も高くなりやすいです。

③鉄骨(S)造

③鉄骨(S)造

③鉄骨(S)造

鉄骨(S)造は、鉄骨の粘りとしなやかさを十分に生かした構造です。コンクリートを使わないことから、軽量化がしやすく、工場などの大きな建物で採用される傾向にあります。鉄骨造のメリットは、以下の通りです。

・耐震性や耐久性に優れている

・工期が短い

 

鉄骨造は耐久性に優れている鉄骨を使用しています。耐震性や耐久性に優れているのが特徴です。使われる部品の数が少ないことから、工期を短くできるメリットもあります。

柱・梁・壁・スラブの構造

柱・梁・壁・スラブの構造

柱・梁・壁・スラブの構造

マンションの部屋は柱・梁・壁・スラブで構成されています。それぞれの特徴は以下のとおりです。

・柱は垂直方向に伸びる構造体

・梁は水平方向に架けられる構造体

・壁は縦の平面のこと

・スラブは横の平面のこと

 

それぞれ詳しく解説します。

①柱は垂直方向に伸びる構造体

マンションの骨格のうち、垂直方向に伸びる構造体を柱と呼びます。柱は壁や床、屋根を支えるもので、間取りを維持するためにも欠かせません。柱は梁と組み合わせて利用すると耐久性や耐震性も増します。

 

低層マンションの多くは柱を持たない壁式構造柱である一方で、高層マンションやビルにおいては必ず柱が使われていることが特徴です。

 

②梁は水平方向に架けられる構造体

マンションの骨格のうち、水平方向に架けられるものが梁です。柱と柱をつなぐ部品で、柱と梁の組み合わせにより部屋の間取りが決定します。

 

梁は、柱同士を支える大梁と、梁と梁に架けられる小梁の大きく2つに分けられます。梁と柱は鉄筋コンクリート造などで使われる部品で、建物の形や強度、耐久性を担保する役目を担っていることが特徴です。

③壁は縦の平面のこと

③壁は縦の平面のこと

③壁は縦の平面のこと

建物を平面で見たとき、壁はイメージの通り縦の平面のことを指します。特に構造体となる壁のことを耐力壁と言い、部屋の仕切りとなる壁を間仕切壁と言います。

 

マンションによって使用される材料は異なりますが、以下のものが多いでしょう。 

・コンクリート

・石膏ボード

 

部屋同士の音が漏れてしまうとトラブルの原因になるため、遮音性が高い石膏ボードやコンクリート壁が使用されています。

 

使用される壁の材料によっては、ネジ打ちが可能で、棚なども設置できます。生活空間にアレンジを加えやすい部分と言えるでしょう。

④スラブは横の平面のこと

建物を平面で見たとき、横の平面をスラブと言います。聞き慣れない言葉ですが、建物を支えるために大切な構造です。

 

柱や梁に、壁とスラブが組み合わさることで、建物の基本構造ができあがります。壁やスラブは梁や柱のねじれを抑制する役割を持ち、建物の強度や耐久度を上げています。

 

こうしてできあがった構造体に、部屋を構成する窓や床、天井を施工してマンションが完成するのです。

鑑定士コメント

スラブとは天井と床の間にある部分を言います。スラブは横の平面を指す言葉で、骨格のねじれを抑制して耐久性を向上させる重要な存在です。よく使われる言葉の「スラブ厚」とは、このスラブの厚みのことであり、標準的なスラブ厚とされているのは150~200mm程度で、一般的にこの値が大きいほど遮音性が高い傾向にあります。

マンションの耐久性を評価する要因2つ

マンションの耐久性を評価する要因2つ

マンションの耐久性を評価する要因2つ

マンションの構造は、耐久性に大きな影響を与えます。しかし、耐久性を評価する基準は構造以外にもあります。具体的には、以下の通りです。

・物理的耐久性

・機能的・社会的耐久性

 

それぞれ詳しく解説します。

①物理的耐久性

マンションの物理的耐久性は、表面と内部構造の2つから判断できます。表面の耐久性として評価されるのは、海からの距離や風向きに加え、日照時間や日の当たる方角です。海に近いマンションは景色が良い一方で、潮風によって劣化しやすいデメリットがあります。

 

構造については、スケルトンフィルかどうかがチェックポイントです。スケルトンフィルは2000年以降主流になった構造で、従来の工法と比較して耐久性が高く国土交通省からも推奨されています。スケルトンフィルは躯体と設備が内部で分離されており、メンテナンスを低コストかつ容易にできることも特徴です。

鑑定士コメント

マンションの表面劣化は、海に面していれば潮風によって劣化します。また、日照時間が短いと湿気を帯びやすく、カビが発生しやすいです。
他の要素として交通量の多さもあげられます。交通量が多いと、振動によっても表面劣化が起こるので注意しましょう。
表面劣化は避けられませんが、築年が古いほど劣化が大きいわけではありません。定期的かつ計画的な大規模修繕によって劣化の程度を遅らせることが可能です。

②機能的・社会的耐久性

耐久性以外にも、建物には機能的・社会的な劣化が起こります。機能的・社会的な耐久性が落ちているとは、一言で言うと「時代遅れ」になっている状態です。

 

時間が経てば、人々のニーズは変わります。また、その地域の世帯構成も変化する可能性もあるでしょう。特に人口動態が大きく変わった地域にあるマンションは、現在の住民のニーズに応えられていない可能性があります。

 

そのような「場違いマンション」を選ばないためにも、エリアの調査といったマクロな視点を持つことも重要です。

 

マンションの居住性を評価する2つの観点

マンションの居住性を評価する2つの観点

マンションの居住性を評価する2つの観点

マンションの構造は、耐久性だけでなく居住性も少なからず左右します。マンションの居住性を評価するときには、以下の観点を持つことがおすすめです。

・遮音性

・設計や設備

 

それぞれ詳しく解説します。

①遮音性

マンションには子供がいる家族や楽器を弾く住民がいることも多く、歩き回る足音や楽器音が聞こえてくる場合もあります。快適な生活を送るためにも、遮音性の高さは重要なチェックポイントです。

 

構造の観点から居住性を評価するなら、以下をチェックしましょう。

・壁(石膏ボード)の厚さ

・スラブ(床)の厚さ

・防音仕様の窓

上の階の音をどれだけ防げるかを確認するときは、空間を設ける二重床や音を軽減する直床仕様であるかどうかがチェックポイントです。

 

隣の部屋からの音を防げるかについては、石膏ボードが厚い壁かどうかをチェックしましょう。隣人からだけでなく、外からの騒音の有無も確認しておく必要があります。

 

②設計・設備

マンションの部屋選びにおいては、設備面にも注目しておきたいところです。近年のマンションの多くには、以下の便利な設備が備わっています。

・換気設備

・自動火災報知設備

・オートロック

・宅配ボックス

・ディスポーザー

上記は新築マンションであればほとんどに備わっていますが、新たに設置することも可能です。

 

他には、ごみ置き場が便利な位置にあるか、綺麗につかわれているかもチェックしましょう。インターネット環境など時代に沿った設備が備わっているかも確認することが大切です。

マンションの構造によってリフォームのしやすさが変わる

マンションの構造によってリフォームのしやすさが変わる

マンションの構造によってリフォームのしやすさが変わる

買ったマンションなら、リフォームが可能です。ただし、構造によっては制約が発生することがあります。一般的に、自由なリフォームができると言われているのは、ラーメン構造です。

 

ラーメン構造とは柱と梁でできている仕組みで、壁を自由に取り壊しできることが特徴です。たとえば、2つの部屋を大部屋としてリフォームさせることができます。

 

ラーメン構造のほかには、壁式構造があります。床や天井、壁で構成されているため、取り壊しできる箇所が少ないです。

 

リフォームをするなら、おすすめはラーメン構造ですが、壁式構造でも部分的になら可能です。将来的にリフォームを検討している人も、マンションの構造をチェックする必要があります。

まとめ:マンションの構造を理解して賢く選ぼう

まとめ:マンションの構造を理解して賢く選ぼう

まとめ:マンションの構造を理解して賢く選ぼう

マンションの構造を解説しました。マンションを選ぶときには、目に見える部分だけでなく、建物内部の構造を確認することが大切です。物件サイトには、構造の情報もしっかり載せられています。各構造の特徴や名称を知ることで、物件情報を見るときにも役に立ちます。

 

リフォームを考えているなら、構造のチェックは必須です。マンションの構造を理解して、より賢く選べるようになりましょう。

 

参考文献・サイト

選ぶまえに知っておきたいマンションの常識 基礎編

 

選ぶまえに知っておきたいマンションの常識 実践編

 

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

簡易テスト

第1問

マンションの構造体のうち、一般的でないものはどれですか?

答えは 4

解説

木造マンションも事例はありますが、建築基準法や消防法の厳しい規制をクリアしなければ建設が許可されないこともあり、一般的とは言えません。

1 問 / 2

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