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2023.05.12

新築マンションの購入の流れを徹底解説|諸費用や内覧時の注意点も紹介

新築マンションの購入の流れを徹底解説|諸費用や内覧時の注意点も紹介

「新築マンション購入の流れは?」
「新築マンションの購入にはどれくらいの費用がかかるの?」
などと悩む人もいることでしょう。

この記事では、新築マンションの購入の流れやかかる費用を解説します。また、住宅ローンのメリットも紹介。購入する際の注意点や、内覧のチェックポイントも見ていきましょう。新築マンション購入を考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。

新築マンションの購入の流れを5ステップで紹介

新築マンションの購入の流れを5ステップで紹介

新築マンションの購入の流れを5ステップで紹介

新築マンションの購入には、どのような流れがあるのでしょうか。一般的には、以下の5ステップに分けられます。

1.マンションの分譲情報を集める

2.購入の申込をして住宅ローンの事前審査を受ける

3.手付金を支払い売買契約を締結する

4.住宅ローンの本審査を受ける

5.マンションが引き渡される

それぞれわかりやすく解説します。

①マンションの分譲情報を集める

マンション購入を考えたら、まずマンションの分譲情報を集めます。マンションの完成前に情報が公開されることが多いですが、その場合はモデルルームや模型で物件のイメージを掴むことが可能です。人気の物件は抽選になることもあるので、早い者勝ちのケースもあります。

 

マンションの分譲情報を得るには、不動産ポータルサイトをチェックすることがおすすめです。サイトには多くの物件情報が集約されており、マンション情報を一覧で見たり検索できたりします。物件の写真や地図だけでなく、口コミを確認できる点も不動産ポータルサイトならではです。

 

分譲マンションとは何かを知りたい人は、以下記事も読んでみてください。

分譲マンションとは?賃貸との違いや物件の選び方も紹介

②購入の申込をして住宅ローンの事前審査を受ける

希望するマンションが見つかったら、分譲会社へ購入を申し込むと同時に、住宅ローンの事前審査を受けます。分譲会社の規約や物件によっては、申込証拠金が必要な場合があります。

 

事前審査では、職業や年収などから、住宅ローンを返済できる能力があるかを簡単にチェック。事前審査の通過は、マンションの売買契約を結ぶための必須要件です。事前審査の結果が出るまでには、通常3日〜1週間程度かかります。このとき、住宅ローンの借入可能額もわかるので、確認しましょう。

③手付金を支払い売買契約を締結する

③手付金を支払い売買契約を締結する

③手付金を支払い売買契約を締結する

住宅ローンの事前審査を通過したら、手付金を支払いマンションの売買契約を締結します。新築マンションの手付金は、購入金額の5%が相場と言われています。手付金は住宅ローン開始前に支払う必要があるので、自分で資金を用意しなければなりません。売買契約後にキャンセルする場合は、ペナルティとして手付金が返還されないので注意が必要です。

 

また、契約時には分譲会社から「重要事項説明書」に基づいた説明を受けます。購入するマンションの情報や契約に伴う重要事項などの説明のことで、実施が義務付けられています。

④住宅ローンの本審査を受ける

売買契約後は、住宅ローンの本審査を受けます。本審査で調べられるのは、申請者の支払い能力です。金融機関は、以下5つの項目を重視します。

・完済時の年齢

・健康状態

・購入予定の土地や物件の担保評価

・借入時の年齢

・年収

これらの項目を点数化して評価します。一般的に、申し込み時には申請者や購入する物件情報を証明する、以下7種類の書類の提出が必要です。

・印鑑

・住民票の写し

・収入証明書

・預金通帳

・売買契約書

・重要事項説明書

・不動産登記事項証明書

本審査は結果が出るまで10日~2週間ほどかかります。

④住宅ローンの本審査を受ける

売買契約の締結が完了し、無事住宅ローンの審査に通過すれば、入居説明会を経てマンションの引き渡しが行われます。不動産登記に所有者として記載されることをもって「引き渡し」となりす。司法書士が移転登記手続きを行う場合もあるので、印鑑など必要な物を忘れないようにしましょう。

 

マンションの引き渡しと同時に、住宅ローンが本実行され、返済が始まります。

新築マンションの購入にかかる費用

新築マンションの購入にかかる費用

新築マンションの購入にかかる費用

新築マンションのパンフレット記載の分譲価格は、すべての費用が含まれるわけではないため注意が必要です。建物や土地代以外にかかる費用を、下記の表にまとめたので、ご覧ください。

登記費用

土地:固定資産税評価額×2%

建物:固定資産税評価額×2%

抵当権の設定:借入額×0.4%

司法書士手数料

売買契約書に添付する印紙税

1,000~5,000万円以下は1万円

5,000~1億円以下は3万円

住宅ローンの申し込み費用

金銭消費貸借契約書に添付する印紙税

融資手数料

保証料

火災・地震保険料

団体信用生命保険料

その他

役所や銀行に支払う手数料、修繕積立基金など

マンションの購入後には、不動産取得税がかかります。上記建物や土地代以外にかかる費用の目安は、分譲価格の3〜7%です。

 

不動産取得税については、こちらの記事で解説しているのでぜひ読んでみてください。

不動産取得税とは?軽減措置や計算方法・納付時のポイントを解説

住宅ローンを利用するメリット3選

住宅ローンを利用するメリット3選

住宅ローンを利用するメリット3選

住宅ローンは銀行への借金であるため、マイナスなイメージを持つ人がいるかもしれません。しかし、以下のメリットもあります。

1.手元に多くの資金を残せる

2.住宅ローン減税が受けられる

3.生命保険の代わりになる

頭金を無理に多く支払うより、住宅ローンの方がお得なことも。住宅ローンのメリットを詳しく解説します。

①手元に多くの資金を残せる

住宅ローンを使えば、手元に資金を残せるメリットがあります。一度に多額の資金を支払わずに済むため、余裕を持って新生活をスタートできるでしょう。

 

自動車ローンや教育ローンは金利が高いため、いかに多くの頭金を払って借入額を少なくするかがポイントです。しかし、低金利の住宅ローンは、頭金は最小限にできる限り限度額まで借りることがおすすめです。そうすれば、自動車の購入や教育費など他の大きな支出にあてられるでしょう。

②住宅ローン減税が受けられる

住宅ローンの利用で、住宅ローン減税が受けられます。住宅ローン減税とは、年末時点でのローン残高の0.7%を、その年の所得税額から差し引く制度です。減税の期間は13年間で、所得税で控除しきれない分は住民税から控除されます。

 

場合によっては、金融機関とハウスメーカーが提携している「提携ローン」を案内されることも。書類などの手続きをディベロッパーの担当者が手助けしてくれるので楽ですが、必ずしも条件が良いとは言えない可能性があります。比較サイトで金利や付帯サービスなどを調べてから判断しましょう。

③生命保険の代わりになる

③生命保険の代わりになる

③生命保険の代わりになる

住宅ローンは生命保険の代わりになります。民間の金融機関の住宅ローンを利用する際は、万が一のケガや病気に備え団体信用生命保険(団信)に入るためです。

 

たとえば「がん50%保障団信」は、がんの診断を受けると住宅ローン残高が半分になるタイプの団信です。団信の契約料は住宅ローン金利に含まれるので、別で支払う必要はありません。団信に加入することで、今まで契約していた生命保険を解約するという選択肢も取れることもメリットと言えるでしょう。

鑑定士コメント

近年はネット銀行(店舗をほぼ持たない銀行)が金利が低く人気を集めています。金利は日々変動しますが、昨今ではおよそ変動金利なら約0.3%~、固定金利なら約0.7〜、フラット35なら約0.9〜から揃っています。銀行の他のローン(教育ローンやマイカーローン)の最低金利が0.9%~3%程度と考えると、住宅ローンがいかに低金利かがわかるでしょう。

新築マンションを購入するときの注意点3選

新築マンションを購入するときの注意点3選

新築マンションを購入するときの注意点3選

新築マンションを購入するとき、注意すべきポイントは以下の3点です。

1.資産価値も考慮に入れる

2.リフォームしたい場合は可否を確認する

3.欠陥マンションに遭ってしまったときの対処法を知る

マンション購入後に後悔しないよう、以下の内容を押さえておきましょう。

 

①資産価値も考慮に入れる

購入予定のマンションに、どのくらいの資産価値があるかを考慮に入れることは重要です。マンションの資産価値は、一般的に以下の3つで決定します。

・マンションの建つエリアや立地

・建物のスペックやメンテナンスの程度

・専有部分のグレード

場合によっては、急な転勤などによりマンションを売却しなければならないかもしれません。資産価値を知って購入すれば、将来的に売却する際に役立ちます。マンション購入時には、今後ライフプランを変更するケースも頭に入れておきましょう。

 

②リフォームしたい場合は可否を確認する

新築マンション購入時には、リフォームが可能かどうかを必ず確認しましょう。リフォームの可否は、マンションの資産価値にも大きく影響します。以下6つの観点から、リフォームが簡単にできる仕様かどうかも確認しましょう。

・フローリングへの張り替えが禁止されていないか

・水回りの移動が禁止されているか

・エアコンの取り付け場所に制限があるか

・搬入の制限はあるか

・二重床・二重天井かどうか

・間仕切り壁があるか

新築マンションでも、時間が経てば古くなります。中古マンションとして売却する際、修繕した状態なら欲しい人が見つかりやすく高く売れるでしょう。

③欠陥マンションに遭ってしまったときの対処法を知る

③欠陥マンションに遭ってしまったときの対処法を知る

③欠陥マンションに遭ってしまったときの対処法を知る

新築マンションで欠陥が見つかった場合は、売り主である分譲会社の責任です。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で、分譲会社は新築住宅に対して10年間の責任を負わなければなりません。柱や基礎、外壁など「主要構造部分」に欠陥が見つかった場合、分譲会社が無償補修を行います。

 

住宅設備の欠陥などは、分譲会社のアフターサービスで保障されます。アフターサービスの内容は会社ごとに違うので、よく確認しておきましょう。

鑑定士コメント

マンションの場合、区分所有者たちで共用部分等の修繕費を積み立てる「修繕積立金」を毎月管理組合に支払うのが一般的です。管理組合は修繕積立金を計画的にプールし、10年~20年スパン(マンションによって異なる)の大規模修繕に使われます。管理規約により定められていますので、自分だけ支払わないということは出来ず、滞納すると債務として積みあがっていき、滞納したまま売却すると次の所有者に債務は引き継がれます。
また、もちろん専有部分内の修繕は、修繕積立金とは別に、自己負担となり都度出費が必要です。

新築マンションを内覧するときのチェックポイント4選

新築マンションを内覧するときのチェックポイント4選

新築マンションを内覧するときのチェックポイント4選

売買契約後、マンションがおおむね完成すると行われるのが内覧会。マンションの欠陥を事前に発見し、引き渡しへスムーズに移行することを目的とします。必ずチェックしたい項目は以下の4つです。

1.専有部分は全体を大まかに確認する

2.住宅設備は実際に動かして確認する

3.屋内の共用部分の防犯性を確認する

4.屋外の共用部分と敷地周辺の管理状況を確認する

以下では、それぞれ細かく解説します。

①専有部分は全体を大まかに確認する

内覧では、専有部分全体を大まかにチェックしましょう。限られた時間で隅々までチェックすることは難しいためです。専有部分のチェックポイントは、以下の7つです。

・間取り図と実物に違いがないか

・壁や扉などに傷や汚れがないか

・床の傾きや床鳴りがないか

・ドアや窓の開閉、鍵に問題がないか

・収納部や建具には問題がないか

・玄関ドアやサッシは正常に動くか

・独占利用できるバルコニーは問題ないか

広告用のデジタル間取り図は、簡素化されていることがあるので注意しましょう。気になるところは写真を撮り、あとで再度確認することがおすすめです。

②住宅設備は実際に動かして確認する

新築マンションの内覧では、住宅設備も実際に動かして確認しましょう。住宅設備のチェックポイントは、以下の8つです。

・キッチンの排水、換気扇、コンロ

・浴室の換気扇、シャワー、排水

・洗面所の排水

・トイレの注水、排水

・エアコン、床暖房

・テレビやインターネット

・オートロックなど防災、防犯設備

・メーターボックス、給湯器

電気や水道、ガスが使える場合は実際に動かしてみることが重要です。キッチンや浴室、トイレなどの水回りに、品番シールがあれば写真を撮って記録しましょう。メーカーや品番がわかれば、グレードや機能、価格帯の見当がつくためです。

③屋内の共用部分の防犯性を確認する

③屋内の共用部分の防犯性を確認する

③屋内の共用部分の防犯性を確認する

エントランスや廊下などの共用部分は、防犯性をチェックしましょう。特にエントランスはマンションの顔であり、美観や快適性に加えて以下4つのチェックが必要です。

・管理人室の有無

・管理会社、警備会社の信頼度

・セキュリティシステムの有無

・オートロックや監視カメラの有無

子どもや高齢者と一緒に住むなら、共用廊下や階段の安全性も要確認です。複雑な形になるほど死角が多くなり、防犯性は低くなります。階段の手すりやバリアフリーを確認しましょう。宅配ボックスやキッズルームがあれば、防犯システムも要チェックです。

 

マンションの共用部分については、こちらの記事で解説しています。

マンションの共用部分とは?トラブル防止のために理解しておくべきこと

④屋外の共用部分と敷地周辺の管理状況を確認する

屋外の共用部分と、敷地周辺の管理状況も確認しましょう。屋外の状況も防犯面で重要な部分です。敷地周辺では、第三者が敷地内に侵入可能かどうかがチェックポイントです。マンションの周りの囲いが、植栽かフェンスかを確認しましょう。

 

駐車場や駐輪場、ゴミ置き場など屋外の共用部分は以下5点をチェックすることがおすすめです。

・駐車場に防犯設備があるか

・玄関以外の進入路に防犯カメラが設置されているか

・共用階段などへの侵入防止策が取られているか

・フェンスは乗り越えられない高さか

 

マンションの内覧会でチェックすべきリストは、以下の記事ご紹介しています。

 

・不審者が隠れやすい暗い場所がないか

外から確認できる部分は、後回しにして後日ゆっくり見て回ることもおすすめです。

マンションの内覧会でチェックすべきポイントとは?役立つ持ち物も紹介

まとめ:新築マンションは計画的に購入しよう

まとめ:新築マンションは計画的に購入しよう

まとめ:新築マンションは計画的に購入しよう

新築マンションの購入の流れを解説しました。これから新築マンションを探すなら、不動産ポータルサイトの利用がおすすめです。たくさんの物件情報が集まっているので、一度に多くの物件を検索できます。マンション情報を比較するうちに、自分の欲しいマンションが見つかるでしょう。

 

マンションは住みやすさだけでなく、資産価値からも検討しましょう。購入したいマンションが決まったら、この記事を参考に住宅ローンを上手に活用してください。

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

簡易テスト

新築マンション購入希望者が売買契約を交わし、物件の引き渡しを終えるまでの手続きについて、正しいものを選びなさい。

答えは 3

重要事項の説明は売買契約を交わす前に行われなければなりません。また住宅ローンの本審査は売買契約後が一般的です。

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