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更新日:2026.01.28
登録日:2026.01.28
築40年のマンションはあと何年住める?「買ってはいけない」を回避するポイントを伝授

「築40年のマンションは長く住める?」
「築古マンションを買って後悔しない?」
「築40年マンションをリノベするときのコツを知りたい」
築40年のような築古マンションは、実際にあとどれくらい住めるのでしょうか?新築より安価で購入できるけれど、買った後に後悔したくはないですよね。
そこで本記事では、築40年マンションの寿命や購入前に知っておきたいリスク、管理状況を見極める方法、住宅ローン控除などについて解説します。
築古物件の耐震基準についてもまとめているので、築古マンションの購入を検討中の方はぜひチェックしてみてください。
【この記事でわかること】
・築40年以上住める可能性大!寿命は建物の管理状況やメンテナンスによって決まる
・2022年の法改正により築古マンションも売買しやすくなった
・マンションの状態は重要事項調査報告書でチェックする
・物件価格とリフォーム費用を合わせてリフォーム一体型住宅ローンが組める
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- 個々のマンションの詳細データ
(中古価格維持率や表面利回り等)の閲覧 - 不動産鑑定士等の専門家によるコメント
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築40年マンションはあとどれくらい住める?
築40年マンションはあとどれくらい住める?
築40年のマンションと聞くと「もう長く住めないのでは?」というイメージを持つ方も少なくないでしょう。
実際、築40年のマンションはあと何年住めるのでしょうか?マンションの寿命は、築年数だけで安易に判断できません。
長く住むマンションを選ぶためには、さまざまな角度から建物の状態を確認する必要があります。具体的な例を含めて解説していきます。
法定耐用年数「47年」=「寿命」ではないので47年以上住める可能性はある
マンションの寿命を考える時に関係するのが「法定耐用年数」です。SRC・RC造の法定耐用年数は47年と定められていますが、これはマンションの寿命を表す数字ではありません。
マンション売買の際に、建物の価値を算出する指針となる減価償却を行うための期間で、建物の経済的な価値を示す概念です。
つまり、築47年が経過した建物であっても、寿命や建て替えの時期とは関係ありません。
マンションの寿命や建て替え時期を実際に決めるのは、管理組合です。築40年のマンションの場合、あとどれくらい住めるのかは、管理組合に直接問い合わせるか、議事録で建て替え予定の議論がないか確認しましょう。
建て替えより延命が主流
国土交通省の資料内にある「マンション建て替え等の実施状況」によると、2025年3月時点でマンションの建て替え実績は2003年から累計で323件(※)です。
2024年末時点でのマンションストック総数は約713.1万戸のため、建て替えを実施したのは総数の約0.4%にすぎません。築年数によって割合は変化しますが、全体的に建て替えが一般的ではないことが分かります。
※参照:国土交通省
寿命を決めるのは築年数ではなく建物の状態
マンションの寿命は築年数ではなく、建物の管理状態によります。小松幸夫氏の論文「建物の平均寿命実態調査」によると、鉄筋コンクリートの寿命は68年といわれています。
もちろん、建物の立地や環境によって鉄筋コンクリートの寿命は左右されるでしょう。しかし、国土交通省の議事録には近年の住宅の性能向上により、適切なリフォームで100年もつことも可能と示されています。
適切なリフォームとは、配管や外壁補修などの設備更新です。つまり、マンションの寿命を決めるのは、建物のメンテナンスや管理状況によって左右されます。
鑑定士コメント
前提として築25年より築40年以上の方が売却しづらいのは事実です。しかし、マンションの資産価値に影響するのは、築年数ではなく、立地やエリアなど、周辺の住環境が関係します。たとえ築40年以上でも、立地がよくリノベーションなどで管理が行き届いていれば売却は可能です。
「1981年」の耐震基準と住宅ローンが築40年マンションに与える影響
「1981年」の耐震基準と住宅ローンが築40年マンションに与える影響
耐震基準や住宅ローンが、築40年のマンションの売買へ与える影響を解説します。
・築40年は「新耐震基準」の可能性が高い狙い目物件
・住宅ローン控除と「築25年ルール」の撤廃
・築40年でも長期ローンを組む条件
それぞれ詳しくみていきましょう。
築40年は「新耐震基準」の可能性が高い狙い目物件
耐震基準には、旧耐震基準と新耐震基準がありますが、新耐震基準が施行されたのは1981年以降のため、築40年のマンションは新耐震基準である可能性が高いでしょう。
耐震基準は、地震による大きな被害を防ぐための設計基準のことで、巨大地震で深刻な被害が出るたびに見直されてきました。
旧耐震基準と新耐震基準では想定する地震の規模が異なるため、建物の強度に大きく影響します。それぞれの違いは以下の通りです。
旧耐震基準の場合は、新たに耐震補強工事や改修が必要になり、費用がかさむかもしれません。そのため、耐震基準においては、築40年のマンションは狙い目物件といえます。
地震から建物を支える免震構造については、以下の記事で詳しく解説しています。耐震構造について知りたい方はチェックしてみてください。
住宅ローン控除と「築25年ルール」の撤廃
従来の税制では、築25年を超える築古マンションの売買は、税制優遇が適用されず売りづらい状況でした。
しかし、2022年の改正により、それまで築25年以内などの要件があった住宅ローン控除や登録免許税の軽減などの税優遇が改正され、築古物件も利用可能になりました。
原則、登記簿上の日付が昭和57年1月1日以降の建物を対象に税優遇されるため、築40年のマンションも以前より売買しやすくなっています。
中古マンションの住宅ローン控除については以下の記事をご覧ください。
中古マンションでも住宅ローン控除を受けられる?適用される条件とは
築40年でも長期ローンを組む条件
築40年のような古いマンションでも長期ローンを組む場合、建物やマンションを担保に金融機関から借り入れを行う必要があります。
築40年のマンションに担保価値があると判断されることが重要なので、リノベーションを前提に物件の評価を受けることも検討してみてください。
しかし、金融機関によっては中古マンションの返済期間が15年や25年などと制限されている場合もあります。借入金額も築古マンションの場合は制限されているケースもあるため、長期ローンを検討する場合は、金融機関の条件をよく確認しましょう。
リフォーム一体型住宅ローンの場合は、最長35年と一般的な住宅ローンと同様の長期ローンも対応しています。いずれも物件の状態や、金融機関によって対応が異なるため個別に相談することをおすすめします。
購入後に後悔しないために!築40年マンションの知っておくべき3つのリスク
購入後に後悔しないために!築40年マンションの知っておくべき3つのリスク
築40年のマンションを購入して後悔しないためには、以下の3つのリスクを知っておくことが大切です。
・修繕積立金と管理費の「値上げ」は不可避
・給排水管や電気容量の老朽化
・断熱不足によるカビ・結露
それぞれ具体的に解説していきます。
1.修繕積立金と管理費の「値上げ」は不可避
修繕積立金と管理費は、築年数が古いほど高くなる傾向があり、築浅物件と比較すると購入時点で高額の場合があり、さらに値上げされる可能性があります。
築年数が経過すると、エレベーターや階段、エントランスなどの共有部分の老朽化が起こり、定期的な補修や大規模な修繕が必要です。共有部分の修繕は、マンションの管理組合が管理する修繕積立金から支払われ、足りない場合は積立金や管理費が増額する可能性もあるのです。
マンションによって積立金の管理方法は異なりますが、築年数によって段階的に増額するシステムを採用している場合もあり、結果的に3倍以上に増加する例もあります。
2.給排水管や電気容量の老朽化
築40年のマンションは、経年劣化による給排水管の老朽化や、電気容量の不足は避けられません。給排水管の寿命は、使用されている配管の種類によって耐用年数が異なります。
築40年のマンションは、使用されている排水管によって交換時期を迎えて老朽化している可能性もあります。
また、築40年以上のマンションでは、電気容量が現代の生活にマッチしていないケースも少なくありません。
築年数が古いマンションは、一般的に電気容量30アンペアを契約しているため、多くの電化製品を使用するとブレーカーが落ちてしまうリスクもあるでしょう。
築40年以上のマンションの購入を検討する際は、配管や電気設備の更新状況を確認することをおすすめします。
3.断熱不足によるカビ・結露
築40年以上のマンションは、現在より断熱性能が低い傾向があり、断熱不足によるカビや結露のリスクがあります。
築30年~40年のマンションは、断熱材が入っていないか、断熱性能の低い素材で十分な効果を発揮していないケースがあります。
断熱性能が低いマンションの外壁は、外気の冷たい空気と室内の暖かい空気によって結露が発生しやすい状態です。
結露を放置することで、壁の内部や石膏ボードに水分がしみこみ、カビが発生します。カビが発生した壁は、クロスを張り替えるだけでは不十分で、根本的な原因となった断熱対策も必要です。
築40年のマンションを購入後にリフォームする場合、想定以上の費用がかかる可能性もあるため、カビや結露の状態をよく確認しましょう。
築40年マンションの管理状態を見極めるポイント
築40年マンションの管理状態を見極めるポイント
築年数の古いマンションを購入する前に、マンションの管理状況を確認することは重要な作業です。以下の資料を確認して、検討しているマンションの状態をチェックしてみましょう。
・重要事項調査報告書を確認する
・長期修繕計画書で修繕状況をチェックする
・管理規約で共用部分・専有部分のルールを確認する
ひとつずつ解説していきます。
重要事項調査報告書を確認する
重要事項調査報告書は、マンションの管理状況や全体像を記載した、マンション管理の説明書です。資料には、一般的に以下のような情報が記載されています。
・マンションの管理状況
・修繕積立金の金額や滞納状況
・アスベスト使用の調査結果
・耐震診断実施の有無
・駐車場や駐輪場の使用状況
このように、重要事項調査報告書にはマンションの現在までの管理状況や、各施設の利用実態などが詳細に記されています。
一見、部屋だけを見て気に入ったマンションでも、管理状況を確認すると問題を抱えている場合も少なくありません。
例えば、修繕積立金の滞納者が多いマンションは、管理が行き届いてない可能性が考えられます。重要事項調査報告書は、管理会社から発行してもらえますが、管理形態が自主管理の場合は書類の発行が難しいかもしれません。
その場合は、できるだけ多くの情報を売主側から提供してもらえるように、働きかけることが大切です。
長期修繕計画書で修繕状況をチェックする
マンションの修繕状況を確認するには、長期修繕計画書をチェックしましょう。
長期修繕計画書は、将来的な設備の老朽化を逆算して、長期的な点検や修繕の計画を立てて作成します。マンションは大規模な建物のため、一度の修繕やメンテナンスに大きな費用が必要です。そのため、あらかじめ予想される修繕費を算出し、月々の修繕積立金を設定するために、長期修繕計画書が作成されます。
長期修繕計画書をチェックすれば、どの時期にどの程度の修繕が行われるか確認でき、マンションの管理状況を把握できるでしょう。
30~40年に一度しか発生しない給排水管工事を含む大規模修繕は非常に大きな修繕費が必要です。しかし、そもそも計画に含まれてなかったり、積立金が不足していたりする場合もあり、いざ工事が必要な時に問題になる可能性も考えられます。
重要事項調査報告書の修繕費積立金の情報と合わせて、長期修繕計画書の修繕工事が実行できる残高があるのかも確認しましょう。
長期修繕計画書については以下の記事で詳しくご紹介しています。基本的な知識や注意点などを解説しているのでぜひご覧ください。
長期修繕計画とは?マンションの維持管理のために知っておきたい基本知識
管理規約で共用部分・専有部分のルールを確認する
管理規約は、共用部分や専有部分の範囲、使用方法、管理組合の運営方法など、マンションの個別ルールが定められたルールブックです。
マンションの基本的な原則を定めた区分所有法は、法的な強制規定がありますが、個別のルールを定めた管理規約も同様に守る必要があります。
仮に、築40年のマンションを購入後にリフォームを検討している場合、利用規約によって間取りの変更や好みの素材への変更に制限がかかる場合もあります。
理想的なリノベーションを叶えたい場合は、購入前にマンションの管理規約も確認し、制限の有無をチェックしましょう。
築40年マンションをリノベーションするときのコツ
築40年マンションをリノベーションするときのコツ
築40年の中古マンションをリノベーションする時は、どの部分に気を付ければよいでしょうか?マンションのリノベーションを成功させるためのコツをご紹介します。
見た目よりも見えない部分にお金をかける
マンションをリノベーションする時は、部屋の内装や見える部分よりも、見えない部分に費用をかけましょう。
築40年の建物は、経年劣化によって目に見えない部分を含めた様々な部分に問題が見られます。中古マンションを購入後、長く住むためにも建物を支える見えない部分の修繕やリフォームを行うことが重要です。
・耐震性の向上
・断熱性や気密性の確保
・キッチンや浴室などの水回り配管メンテナンス
古いマンションは新耐震基準で建てられていても、経年劣化によって耐震性が落ちていることも考えられます。
耐震性能が心配な場合は、第三者機関による客観的な住宅診断も検討してみてください。
リフォーム一体型住宅ローンを活用する
築40年のマンションを購入する場合は、物件費用とリフォーム費用を一括で借入できるリフォーム一体型住宅ローンを利用しましょう。
新築物件の場合は、物件購入費用を住宅ローンで組み、その後リフォームが必要になった時にリフォームローンを別途組むのが一般的です。
築40年のマンションのように購入とリフォームを同時期に行う場合は、両方の費用を一括して借入、管理できる一体型をおすすめします。
リフォームローンより、低金利で返済期間が長いのが特徴ですが、取り扱っている金融機関が限られているため注意が必要です。
また、審査を申し込む時はリフォーム工事の見積書が必要なので、事前に業者へ見積もり依頼するなど準備を進めておきましょう。
鑑定士コメント
築40年経過すると、売主も知らないような基本構造の劣化や配管の劣化などが考えられます。そのため、一般的には古いマンションを売る際は、売買契約に契約不適合責任を免責(免除)とする特約をつける場合が多いです。しかし、買主側はできるだけ購入後の不具合を減らしたいため、最近では建物の事前調査を行い売買後の問題を予防するケースも出てきています。
マンションの資産価値を上げるための方法は以下の資料で確認できます。気になる方はぜひご覧ください。
築40年マンションは管理状況と立地で選べば賢い選択になる
築40年マンションは管理状況と立地で選べば賢い選択になる
築40年を経過したマンションは、管理状況や立地によっては購入後に長く住める狙い目物件です。購入後に後悔しないために、マンションの管理状況が分かる重要事項調査報告書や長期修繕計画書などの資料で、事前にマンション全体の状態を把握することが重要です。
コンクリートの寿命は68年といわれていますが、配管やその他の住宅設備は経年劣化しているため、点検や修繕状況も見ておくことをおすすめします。
築40年のマンションをリノベーションする場合は、リフォーム一体型住宅ローンを活用して賢く資金管理を行いましょう。古いマンションも管理状況と立地によって賢い選択肢になることを理解して、理想的なマンションを見つけてください。

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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