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更新日:2024.11.22
登録日:2024.11.22
メゾン・ハイツ・コーポの意味は違う?アパートとマンションの違いも紹介
「メゾン・ハイツ・コーポなどの言葉には、どういう意味があるの?」
「アパートとマンションはどのように使い分けられているの?」
共同住宅に関するさまざまな名称について、このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
メゾン・ハイツ・コーポは、すべて住宅を表す言葉です。この記事では、アパートとマンションの違いや、それぞれによく使われる言葉などを徹底解説します。
共同住宅に外国語が多用される理由も具体的にわかりますので、共同住宅の名称について知りたい人はぜひ最後までご覧ください。
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メゾン・ハイツ・コーポの意味の違い
メゾン・ハイツ・コーポの意味の違い
賃貸物件の名称でよく見かける単語に、メゾン・ハイツ・コーポなどがあります。すべて住宅を表す単語ですが、これらの言葉には一体どのような違いがあるのでしょうか。
・メゾンの意味
・ハイツの意味
・コーポの意味
新居を探す際、迷ったり間違った選択をしたりしないために、3つの意味の違いについて以下で詳しく解説します。
メゾンの意味
メゾンは、建物や家という意味です。フランス語で家を意味するmaisonが語源となっています。実際に、近年では物件名にメゾンがついている集合住宅が増えており、流行りの名称ともいえるでしょう。
なかでも、上質で洗練された印象がある住宅の名称に用いられることが多い傾向です。具体的には、「メゾン・ド・~~」「メゾン~~」「~~メゾン~~」のように物件の名前として使われています。
しかし、集合住宅の名称には決まった規定がありません。〇〇の条件を満たす物件はメゾン、△△の条件を満たす物件はコーポなどといったものではなく、物件の持ち主が自由に決めてよいとされています。
つまり、施行会社や家主によって、ブランド戦略や物件の持つイメージなどに基づいて物件名が決められているのです。
ハイツの意味
ハイツは英語でheights、直訳すると丘・高台・高さなどの意味です。高台という意味から転じて、高台にある家を指すこともあります。実際には、2階建てでプレハブ製の集合住宅を、まとめてハイツと呼ぶのが一般的です。
日本では、賃貸物件の名称は持ち主の大家さんが自由に設定できます。たとえば、◯◯荘という名前のアパートがあった場合、新しくできたアパートだとしても築年数が古い印象を受けるでしょう。
物件名は与える印象に大きくかかわることから、空室をなるべく減らすために、ハイツやメゾンといったカタカナの名前が多く使われるようになりました。
したがって、ハイツといっても必ず高台にあったり、プレハブ製であったりするとは限りません。英語の語源は、あくまでも語源にしか過ぎないため、新居探しや物件を調べる際には注意しましょう。
コーポの意味
コーポの意味
コーポは、共同住宅という意味で使われています。実は、コーポとはコーポラスの略称でありcooperative houseから派生してつくられた和製英語です。
一説では、cooperative houseを略したものともいわれていますが、いずれにしても共同住宅という意味は変わりません。和製英語としてのコーポは、主に木造や軽量鉄骨造などにおける2階建ての共同住宅を指しているのです。
なお、入居を希望する者同士で組合をつくり、建設を共同で進める住宅形態を指す場合にcooperative houseが使われることもあります。
実際にコーポという言葉は、昭和の時代からアパート名によく使われてきたことから、古い物件をイメージする人もいるかもしれません。しかし、上記のメゾンと同様に、コーポという単語も物件名の一部としてつけられているだけです。
建物の築年数や構造などとは無関係であるという点に注意し、物件を名前だけで判断しないようにしましょう。
鑑定士コメント
なぜ共同住宅には複数の名称が存在するのでしょうか?どのような名称にするかは、基本的には建物所有者が決めるものです。多様なアパート名が存在する理由は、アパートの名前に物件の持ち主の想いが込められているからでしょう。想定するターゲットや、物件の理想とする姿などにより、アパートの名前を使い分けています。
たとえば、コーポ△△の場合、機能性の高い共同住宅というイメージ、〇〇レジデンスの場合、ちょっと高級なイメージ、といったように、言葉によるイメージの違いが、物件のブランディングに影響を与えるのです。
共同住宅であるアパートとマンションの違い
共同住宅であるアパートとマンションの違い
共同住宅には、〇〇アパートや△△マンションといった名称の物件もあります。下記2つについて、違いを以下で詳しく解説します。
・アパートとは
・マンションとは
アパートとは
アパートは、小規模で軽量鉄骨造や木造の集合住宅を指す言葉として使われます。理由は、不動産業において、一般的にアパートは2階建てで木造の共同住宅とされているためです。
実際にアパートでは2〜3階と階数が少なく、エレベーターがついていないところも少なくありません。また、部屋ごとに区分所有権を有する区分所有者はおらず、1人のオーナーが建物全体を所有するワンオーナーとなっているのが一般的です。
マンションと比較して、賃料は低い傾向にあります。マンションの部屋の四隅によくみられる梁がなく、部屋を広く使いやすい点もメリットです。マンションよりも防音性の低い物件が多い点は覚えておくとよいでしょう。
マンションとは
マンションは、大規模で鉄骨造や鉄筋コンクリート造の集合住宅を指す言葉として使われます。理由としては、不動産業において、一般的に3階以上で鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅とされているためです。
マンションのオーナーの形態には、さまざまなものがあります。たとえば、アパートのように1人のオーナーが1棟をまるごと所有するケースや、各区分を異なる所有者が所有しているケースなどです。
アパートと比較して賃料は高いものの、断熱性・遮音性・防犯性能などが高い傾向にあります。宅配ボックスやロビーラウンジなど、共用の施設や設備が整っている場合が多いこともメリットです。
アパートの名前でよく使われる言葉
アパートの名前でよく使われる言葉
アパートの名前でよく使われる言葉には、コーポ・メゾン・シャトー・ヴィラ・ハイツ・ハイム・カーサなどがあります。それぞれの語源や意味は、以下のとおりです。
メゾン・ハイム・カーサなどは、家や住宅といった意味があります。コーポは共同住宅、シャトーは城や邸宅、ハイツは丘・高台などの高い場所を表し、ヴィラは別荘という意味です。
それぞれの言葉の語源は英語・フランス語・ドイツ語など幅広く、物件の持ち主がアパートのイメージにもとづき自由に設定しています。
マンションの名前でよく使われる言葉
マンションの名前でよく使われる言葉
マンションの名前でよく使われる言葉には、コート・レジデンス・パレスなどがあります。それぞれの語源や意味は、以下のとおりです。
コートやレジデンスは、大きな邸宅という意味があり、パレスは宮殿や公邸などの意味があります。それぞれの言葉の語源はすべて英語です。
マンションのなかで、中庭があるマンションや、庭に囲まれている物件は主にコートと呼ばれています。レジデンスは、豪華な高級マンションを指すことが多く、一般的なマンションと比較して設備や共用部が充実している傾向です。
また、規模がよりいっそう大きく豪華なマンションは、主にパレスと呼ばれます。
鑑定士コメント
日本のマンションやアパートは英語なのでしょうか?日本でいうマンションやアパートは、本来の英語の意味とは違う意味で使われている和製英語です。たとえば、マンションは日本において、アパートよりも部屋数の多いコンクリートが使われている分譲・共同住宅を指します。一方、英語ではプールなどがある邸宅や豪邸という意味です。アパートは日本において、1階〜3階建ての木造の物件を指し、英語では賃貸住宅を指します。
共同住宅の名称に法律上の定義は存在していない
共同住宅の名称に法律上の定義は存在していない
実は、共同住宅の名称のつけ方について法律上の定義は存在しません。メゾン・ハイツ・コーポなどのアパート名のほか、アパート・マンションといった名称にも、法律上の定義は定められていないのです。
前述のとおり、不動産業界においては一般的にアパートやマンションなどの言葉の使い分けがあります。アパートは2階建ての木造住宅、マンションは3階建て以上の鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造というものです。
しかし、2階建てで木造の共同住宅にマンションと名前をつけたとしても、法律違反にはなりません。アパート・マンションといった名前は、あくまでも建設会社や不動産会社などが独自の基準によって使い分けているだけに過ぎないのです。
共同住宅に外国語が多用される理由
共同住宅に外国語が多用される理由
共同住宅に外国語が多く使われるようになった理由は、共同住宅に高級感やおしゃれな印象を与えられるからです。外国語を由来とするカタカナの名称は、1980年代ごろから共同住宅に使われています。
高度経済成長期により大きな発展を遂げた日本では、高級感があり先進的でおしゃれな印象のある言葉として、カタカナの言葉が取り入れられました。
住宅業界においての共同住宅でも例外ではなく、かつては〇〇荘といった名前が一般的だったのが次第に変化していきました。物件に高級感のある印象を持たせつつ、さらに居住用の意味も示せる、家に関する外国語が用いられるようになったのです。
まとめ:物件の名称は所有者の好みでつけることが可能
まとめ:物件の名称は所有者の好みでつけることが可能
メゾン・ハイツ・コーポの意味は、それぞれ家・高台・共同住宅であり、どれも住宅を表す単語です。アパートは小規模で軽量鉄骨造や木造の集合住宅を指し、マンションは大規模で鉄骨造や鉄筋コンクリート造の集合住宅を指す言葉として使われます。
物件の名称のつけ方には、不動産業界の定める基準はあるものの、法律上の決まりはありません。したがって、物件の所有者の好みによって自由に名称をつけることができます。
物件の名称には法律での定めがないことをふまえ、新居を選ぶ際は物件名にとらわれず、立地や建物の構造などをしっかりと確認するようにしましょう。
#メゾン #maison
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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