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更新日:2024.09.12
登録日:2023.06.26
新築マンション相場|エリア別・主要都市別にデータを公開
「マンションの価格が上がってる」という話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。新築マンションの購入を検討し始めてから、価格を調べ始める人は多いものです。実際に、新築マンションの価格相場を日ごろから把握している人は少ないでしょう。
本記事では、新築マンションの家格相場や市場動向、全国・3大都市圏・5大都市別の価格推移について解説します。新築マンションの相場の調べ方についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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新築マンションの価格相場
新築マンションの価格相場
不動産経済研究所が公表している「全国 新規分譲マンション市場動向 2022年」によると、2022年における全国の新規分譲マンションの平均価格は5,121万円となっています。(※)新築マンションの価格は首都圏や中部圏、近畿圏の三大都市圏でそれぞれ異なり、首都圏の価格は6,288万円ともっとも高いです。
※参照:株式会社不動産経済研究所
2020年新築マンションの市場動向
2020年の新築マンション分譲戸数は、全国で73,765戸でした。前年と比べると、14.0%減となり、2020年の新築マンションの市場は厳しかったことがわかります。とくに首都圏や近畿圏での減少が大きく、前年と比べると首都圏が14.5%減の36,535戸、近畿圏が18.0%減の15,572戸にとどまっています。
もともと、首都圏では新築マンションの販売スタイルの変化によって2019年の時点で供給戸数が伸び悩んでいました。また、全国的にコロナの影響が大きく、新規共有エリアが限定されるなど用地取得が難航したことにより、分譲戸数が大幅に減少していたのです。
2020年は、首都圏や近畿圏、またその他の地方圏でも減少地域が7割以上を占めていました。しかし、中部圏は三大都市圏で唯一分譲戸数を伸ばしており、前年と比べて20.0%増の6,213戸でした。名古屋市を中心に供給戸数が変わらなかったことや、緊急事態宣言解除後の分譲再開スピードがほかの都市と比べて早かったことが増加に影響したと考えられています。
(2021年1月東京カンテイ調べ)
2021年新築マンションの市場動向
2021年の新築マンション分譲戸数は、全国で85,296戸でした。前年と比べると、8.7%増加し、新築マンションの市場が回復し始めていることがわかります。前年に減少していた首都圏や近畿圏では、首都圏が7.2%増の41,409戸、近畿圏が14.1%増の18,966戸とそれぞれ大きく増加しています。
また、そのほかの地方圏でも増加地域が増えており、全国的に新築マンションの市場は回復しているでしょう。しかし、中部圏は三大都市圏で唯一分譲戸数が減少しており、前年と比べて2.1%減の7,230戸でした。前年が大きく増加していたほか、マンション価格上昇による影響で愛知県で戸数が減少したことが相まって、わずかに減少してしまっています。
(2022年1月東京カンテイ調べ)
鑑定士コメント
人気がある新築マンションはどのようなタイプでしょうか。これはエリアの特性と需給によって決まります。例えば郊外の住宅街でファミリー層が多いエリアでは、3LDKのオーソドックスなファミリータイプが人気でしょうし、都心の商業住居混在エリアでは、単身者やDINKSも多く、2LDKなどコンパクトなタイプが人気となったりします。エリアごとの間取り・タイプの分布図も、どのようなタイプが人気なのか参考になるでしょう。
新築マンションの価格推移(全国)
新築マンションの価格推移(全国)
全国の新築マンションの価格は、直近の10年間でどのように推移しているのでしょうか。新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
全国の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約1,300万円増加しています。全国的に新築マンションの供給量が減少したことで、需要と供給のバランスが崩れて価格が高騰していることが原因と考えられます。そのほか、インフレなども価格が上昇し続ける要因の1つでしょう。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
なお、マンション価格が高騰する要因については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
新築マンションの価格推移(3大エリア)
新築マンションの価格推移(3大エリア)
日本の3大エリアでは、それぞれ新築マンションの価格がどのように推移しているのでしょうか。ここでは、下記の三大都市圏の新築マンションの価格推移について詳しく解説します。
・首都圏
・中部圏
・近畿圏
首都圏
首都圏の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
首都圏の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約1,500万円増加しています。新築マンションは、建設する土地に限りがあります。首都圏はこれまで多くのマンションが建築されてきたため、用地取得が難しく供給が減ったことが価格高騰の要因の1つです。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
中部圏
中部圏の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
中部圏の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約1,700万円増加しています。中部圏も、全国的な影響である地価の高騰やインフレによる建築費の高騰が影響していると考えられます。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
近畿圏
近畿圏の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
近畿圏の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約1,300万円増加しています。首都圏ほどマンション価格が高いわけではありませんが、価格の上昇値は同程度です。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
新築マンションの価格推移(5大都市)
新築マンションの価格推移(5大都市)
3大エリアだけではなく、主要な都市ごとにも新築マンションの価格は異なります。ここでは、下記の5大都市の新築マンションの価格推移について詳しく解説します。
・東京
・大阪
・名古屋
・札幌
・福岡
東京
東京の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
東京の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約2,300万円増加しています。東京の場合は、立地条件のよいマンションが多く価格が下がりにくいです。そのため、国内外問わず投資目的で新築マンションを購入する人が多く、新築マンションの価格高騰に影響しています。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
大阪
大阪の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
大阪の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約2,200万円増加しています。大阪は、人口に比べて新築マンションの供給量が少なく、価格が高騰していると考えられます。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
名古屋
名古屋の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
名古屋の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約2,200万円増加しています。名古屋でも、投資目的での高層階の需要が高まっています。リニア新幹線開業などによる地価の上昇も、要因の1つです。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
札幌
札幌の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
札幌の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約2,500万円増加しています。札幌の新築マンションの価格高騰の要因としては、老後の利便性を求めて北海道内から札幌市に一極集中して需要が増加しているということが考えられます。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
福岡
福岡の新築マンションの70㎡あたりの価格推移について、下記の表に示します。
福岡の新築マンションの平均価格は、2012年から2021年までの10年間で約1,200万円増加しています。福岡は、政令指定都市の中でも人口増加率が高い都市です。そのため、新築マンションの需要が高く、価格が高騰する要因の1つになっています。
(2022年10月東京カンテイ調べ)
鑑定士コメント
新築や中古に限らず、需給バランスや、インフレなどがあります。需給バランスというのは、売りの数と買いの数のバランスのことです。供給数に対して購入したい人の数が多ければ、その分価格は高騰します。インフレというのは、主として土地価格や建材費、建築に伴う人件費の高騰があげられます。まさに近年はこれらが高騰しており、マンション価格が高くなっている要因と言えます。
新築マンションの相場を調べる方法
新築マンションの相場を調べる方法
新築マンションの相場を調べる方法として、下記3つの方法があります。それぞれの調べ方について、詳しく見ていきましょう。
・不動産ポータルサイトやチラシを確認する
・不動産会社に相談する
・地域の情報紙で調べる
不動産ポータルサイトやチラシを確認する
新築マンションの相場を調べるうえでもっとも簡単な方法は、不動産ポータルサイトやチラシを確認することです。とくに、不動産ポータルサイトはWeb上で簡単に確認できるため、とりあえず相場観が知りたい人は一度確認してみるとよいでしょう。
不動産ポータルサイトは複数あり、それぞれ特徴や扱っている不動産が異なります。複数のサイトで確認することで相場の正確性も上がるため、複数のサイトを利用して新築マンションを探すのがおすすめです。
不動産会社に相談する
不動産会社に相談することも、調べる方法の1つです。不動産会社は多くの不動産を取り扱っているため、ある程度の相場を把握しています。不動産のプロである不動産会社から相場を聞くことで、より正確に相場を把握できるでしょう。
不動産会社に相談する方法には、直接不動産会社に店頭や電話で確認するほか、Webサービスで相談する方法もあります。希望条件を登録することで、複数の不動産会社から相場を確認することもできるので、一度利用してみるのもよいでしょう。
地域の情報紙で調べる
大手の不動産会社やWebサービスは、首都圏などの大都市の情報は数多く扱っていても、地方などの情報にはあまり精通していない可能性があります。そのため、特定の地域の新築マンションの相場を確認する場合は、地域の情報紙で調べるとよいでしょう。
地域の情報紙は、特定のエリアに特化しているため、大手の不動産会社やWebサービスでは取り扱っていない情報も取り扱っている可能性が高いです。情報紙には有料のものと無料のものがあり、有料の情報紙は地域のコンビニや書店、無料の情報紙は駅やバスターミナルなどにおいてあります。
まとめ:新築マンションの相場を把握してよいタイミングで購入を検討しよう
まとめ:新築マンションの相場を把握してよいタイミングで購入を検討しよう
近年、新築マンションの価格は徐々に高くなっています。新築マンションの購入を検討する際は、相場を把握することが欠かせません。マンションを購入すると、住宅ローンや管理費などのランニングコスト、固定資産税など多くの費用が発生します。
気に入った新築マンションの中には、価格によって購入を断念せざるをえない物件も出てくるでしょう。できるだけ自分の希望条件に合った新築マンションを購入するために、常に新築マンションの相場を把握しておき、よいタイミングで購入できるようにしておきましょう。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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