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更新日:2024.09.12
登録日:2024.04.23
住宅ローンの手数料はいくらかかる?保証料との違いや諸費用もわかりやすく紹介
マンションの購入には、さまざまな費用が発生します。物件の購入費用はもちろんのこと、住宅ローンを利用する場合はその手数料も無視できない負担でしょう。
本記事では、住宅ローンの手数料とはどのようなものか、手数料の種類や保証料との違い、支払方法について分かりやすく解説します。手数料の相場や費用を抑える方法、手数料以外の費用についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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住宅ローンの手数料とは
住宅ローンの手数料とは
住宅ローンの手数料とは、金融機関に対して住宅ローンの契約者が支払う費用の1つです。住宅ローンでは、月々の返済や金利のほかにもさまざまな費用が発生します。
その中でも、手数料は契約時に発生する費用です。住宅ローンでの借り入れは金額が大きく、手数料も無視できない金額になります。
金融機関によって金額が異なるため、事前に確認して予算の計算に組み込んでおかなければなりません。
住宅ローンの事務取扱手数料の種類
住宅ローンの事務取扱手数料の種類
住宅ローンの事務取扱手数料には、下記2つの種類があります。
それぞれの詳しい特徴について、詳しく見ていきましょう。
定額型
定額型は、借入額に関わらず手数料が一定のタイプです。例えば、手数料が5万円であれば借入額は1,500万円でも3,000万円でも手数料は5万円です。
定額型の手数料は、各金融機関で異なります。定額型は、借入額が大きいほど全体に占める手数料の額が小さくなります。そのため、借入額が大きい人はお得に感じるでしょう。一方で、借入額が小さい場合は損に感じてしまうかもしれません。
定率型
定率型は、借入額によって手数料が変動するタイプです。借入額に金融機関ごとに定められた手数料率を、借入額に乗じて事務取引手数料を算出します。
例えば、手数料率が2.2%の住宅ローンを契約する場合、借入額が1,500万円であれば事務取扱手数料は33万円です。また、借入額が3,000万円であれば66万円になります。
定率型は、事務取扱手数料が定額型に比べて高いのが特徴です。そのため、金利が定額型に比べて低く設定される傾向にあります。
鑑定士コメント
住宅ローンには別途手数料が発生しますが、どういった支払い方法になるんでしょうか?住宅ローンの手数料は、契約の時点で現金で支払うほか、金融機関によっては住宅ローンに組み込んで支払うことも可能です。住宅ローン契約時の自己資金や返済計画をもとに、手数料の支払い方法を決定しましょう。
住宅ローンの事務取扱手数料と保証料の違い
住宅ローンの事務取扱手数料と保証料の違い
住宅ローンの契約時には、手数料のほかに保証料が発生する場合があります。似たようなものと感じる人もいるかもしれませんが、それぞれの性質は異なります。
住宅ローンの契約には、契約書の作成や契約者とのやり取りで人件費が必要です。手数料は、金融機関が住宅ローンを締結するために行うこれらの作業に対する料金です。
一方、保証料は保証会社と保証契約を結ぶ際に支払う料金です。保証会社と契約を結ぶことで、万が一契約者が住宅ローンを返済できなくなった際、契約者の代わりに保証会社が金融機関に対して支払いを行います。
なお、住宅ローンの保証料については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
住宅ローンの事務取扱手数料と保証料の支払方法
住宅ローンの事務取扱手数料と保証料の支払方法
住宅ローンの事務取扱手数料と保証料の支払いは、下記3つの方法があります。
・事務手数料タイプ
・保証料一括前払いタイプ
・保証料金利上乗せタイプ
それぞれの支払方法について、詳しく解説します。
事務手数料タイプ
事務手数料タイプは、保証料は発生せず事務手数料のみを支払う方法です。一般的に定率型で手数料が算出されます。
借入時に手数料を支払う必要があるため、ある程度の頭金を準備しておくことが求められますが、その分金利が低めに設定されるのが特徴です。月々の返済額を抑えたい人におすすめの支払い方法です。
保証料一括前払いタイプ
保証料一括前払いタイプは、金融機関の事務取扱手数料は発生せず、保証会社に一括で保証料を支払う方法です。はじめに一括で支払う必要がありますが、金利が低くなる傾向にあるため全体の返済額は抑えられます。
また、保証料一括前払いタイプは繰上返済を行うと保証料の一部が返金されます。繰上返済を考えている人には選択肢の1つになるでしょう。
保証料金利上乗せタイプ
保証料金利上乗せタイプは、保証料を金利に上乗せして月々の支払いに組み込んで支払う方法です。金利に上乗せするため、全体の返済額は大きくなってしまいます。
一方で、初期費用を抑えることができます。どうしても初期費用を抑えたい人には向いている支払方法です。
住宅ローンの手数料の相場
住宅ローンの手数料の相場
住宅ローンの手数料の相場は、下記のとおりです。
金融機関によって異なりますが、定額型であれば3〜5万円程度、定率型であれば2.2%が手数料の相場です(※)。ただし、金融機関によって大きく異なる場合があります。保証が別に必要となる場合もあるため、事前に金額を確認しておきましょう。
※参照:三菱UFJ銀行
鑑定士コメント
住宅ローンの事務手数料はいつ払うのでしょうか?住宅ローンの事務手数料を現金で支払う場合は、基本的に借入日に支払いを行います。また、金融機関によっては住宅ローンに組み込むことも可能で、その場合は、月々のローン返済と同時に支払うことになります。
住宅ローンの事務取扱手数料や保証料以外にかかる主な費用
住宅ローンの事務取扱手数料や保証料以外にかかる主な費用
住宅ローンにかかる主な費用としては、事務取扱手数料や保証料以外に下記のようなものがあります。
・印紙代
・団体信用生命保険料
・火災保険・地震保険
・仲介手数料
・登記に必要な費用
それぞれの費用について、詳しく見ていきましょう。
印紙代
住宅ローンの契約時は、収入印紙を契約書に添付する必要があります。収入印紙とは、課税文書の印紙税を納税するために政府が発行する証票です。
住宅ローンの契約書は、課税文書であるため収入印紙を添付しなければならず、購入するための費用が発生します。
印紙代は、契約金額によって金額が異なります。不動産などの文書における契約金額ごとの印紙代は下記のとおりです(※)。
マンションを購入する場合、住宅ローンの借入額は1,000万円〜1億円になることが多いです。そのため印紙代は2〜6万円になります。
※参照:国税庁
団体信用生命保険料
団体信用生命保険とは、万が一契約者が亡くなったり高度障害の状態になった場合に、ローン残高がゼロになる保険です。金融機関によっては、借入の条件として団体信用生命保険への加入が求められることもあります。
団体信用生命保険で保障される範囲は、金融機関ごとに異なります。死亡時やがん、3大疾病など、補償の範囲ごとに保険料が異なるため、加入する際に確認しましょう。
団体信用生命保険の保険料は、基本的に金利に含まれているため追加の費用は発生しません。保障される範囲を拡大すると、さらに金利が0〜0.3%ほど上乗せされます。
火災保険・地震保険
火災保険・地震保険は、それぞれの災害が発生した際に家屋や家財の補償を受けられる保険です。災害によって家屋に損害が出てしまうと、担保としての価値がなくなってしまいます。
そのため、ほとんどの場合は借入の条件として火災保険への加入を義務付けられます。ただし、かならずしも金融機関が紹介する火災保険に加入する必要はありません。
金融機関が指定する火災保険には、それぞれ条件があります。条件を満たしている火災保険であれば良いため、金額を比較しながらより自分に合った火災保険を選びましょう。
また、火災保険では地震などの災害は補償されません。そのため、火災保険とは別途で地震保険に加入する必要があります。加入は任意であることが多いですが、万が一のために加入しておいた方が良いでしょう。
仲介手数料
仲介手数料とは、物件を紹介してくれた不動産会社に対して支払う手数料です。不動産会社は、住宅ローンの契約者である買主と物件の所有者である売主とを仲介して、物件の売買が円滑に進むようにサポートします。
契約の手続きや引き渡しなど、さまざまな場面で不動産会社がサポートしてくれるため、不動産会社への仲介手数料が発生します。仲介手数料には上限が設定されており、売買額に対してそれぞれ下記の通りです(※)。
新築マンションでデベロッパーが直接販売していたり、販売代理店として販売していたりする場合は仲介手数料がかからないこともあります。
参考:国土交通省
登記に必要な費用
マンションを購入する場合、不動産の所有者情報を登記簿に記載しなければなりません。登記は、自分で行う場合も費用が発生し、依頼する場合も司法書士への依頼料が発生します。
また、住宅ローンによっては抵当権を設定する必要があるため、別途抵当権設定の登記を行わなければなりません。そのほか、登記には住民票などの書類も必要なため、書類の発行費用も発生します。
住宅ローンの手数料を抑える方法
住宅ローンの手数料を抑える方法
住宅ローンの手数料を抑える方法としては、下記3つの方法があります。
・頭金を増やす
・火災保険を見直す
・借入金額に応じた手数料のタイプを選択する
それぞれの方法について、詳しく解説します。
頭金を増やす
住宅ローンの手数料を抑えるには、頭金を増やして借入額を減らすことが最も効果的です。手数料が定額型の場合、定率型と比べて金利が高い傾向にあるため、借入額が少ないと全体の返済額も少なくなります。
また、定率型の場合は借入額に手数料率を乗じて手数料を算出するため、手数料を抑えられます。ただし、無理に頭金を増やしてしまうと手持ちの現金がなくなってしまい、急な出費に対応できない可能性があるでしょう。
自己資金の金額から、無理なく用意できる頭金をシミュレーションすることが大切です。
火災保険を見直す
火災保険を見直すことで、手数料を抑えることが可能です。火災保険は、住宅ローンを契約する際にかならず加入しなければなりません。
ただし、保険の内容やオプションを見直すことで、保険料を抑えられます。オプションをつけるほど対応できる災害の種類が増えるものの、その分保険料が高くなってしまいます。
購入するマンションの立地や特徴を把握して、どのような災害に遭う可能性があるかを調べましょう。リスクを分析し、必要のないオプションは契約しないことが大切です。
借入金額に応じた手数料のタイプを選択する
手数料には定額型と定率型の2つのタイプがありますが、借入金額によってどちらの手数料が安いかは異なります。そのため、借入金額に応じて最適な手数料タイプを選ぶことが重要です。
金利も含め、どちらの手数料タイプを選ぶとより返済総額が少なくなるかを確認すると良いでしょう。ただし、手数料タイプはかならず選べるとは限りません。
中には、手数料のタイプを選べない金融機関や住宅ローンプランもあります。まずは、借入を行う金融機関の住宅ローンの条件などを確認しましょう。
まとめ:住宅ローンは手数料を抑えれば負担を軽減できる
まとめ:住宅ローンは手数料を抑えれば負担を軽減できる
住宅ローンの手数料とは、借入を行う金融機関に対して支払う事務費用です。定額型と定率型の2種類があり、金融機関や住宅ローンのプランによって利用できる種類や金額が異なります。
借入額が大きい住宅ローンでは、手数料も無視できない負担です。できるだけ手数料を抑えて、住宅ローン全体の負担を軽減しましょう。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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