マンションに関する疑問や悩み ありませんか?2019/9/30
名義変更

(最終更新日: 2019年9月18日)

 

名義については分かりますよね。念のため説明しておくと、名義とは表立った名前のことで、権利と義務を担う人物を表したものです。マンションの名義人というのは物件を所有しているという権利がありますが、その一方で固定資産税の支払いなどの義務も果たさなくてはなりません。そんな名義ですが、名義人を変更することになることもありますよね。例えば、マンションを売却したときなどにはお金の支払いと引き換えに、所有権を変更するために名義変更することになります。ここでは、そんなマンションの名義変更についてご紹介していきます。

 

目次
■名義変更が必要なケースとは
■マンションの名義変更にかかる費用は?
■名義変更は自分でもできる?
■相続などの際に名義変更しないことで起こるリスクとは
■生前贈与と遺産相続のどちらにする?

 

名義変更

 

 

名義変更が必要なケースとは

まずは、名義変更が必要になるケースから確認しておきましょう。名義変更とは冒頭でもお伝えした通り、所有権を変更することでもあります。所有権を変える必要のあるケースは大きく分けて以下の4点があります。

 

1:生前贈与

贈与というのは無償で財産を与えるということ。生前贈与というのは、マンションの所有権を持っている方が亡くなる前に、その所有権を他の方に移すというものです。所有権を移すために、名義を変更する必要が生じます。

 

2:遺産相続

こちらはマンションの所有権を持っている方が亡くなってしまった後に、遺産相続をすることになりますよね。そうなると、所有権を変更するために名義を変更することになります。

 

3:離婚等による財産分与

最後は離婚などによるものです。離婚をした場合には財産を分けることになりますが、その際に名義を変える可能性もあるでしょう。

 

4:マンションの売買

マンションを売買したときには当然、所有権者の名前を変える必要が生じますね。

 

名義変更

 

 

マンションの名義変更にかかる費用は?

マンションの名義変更にかかる費用には、以下のものがあります。

 

■登記事項証明書取得費用

土地と建物の2つに関して必要となります。取得の費用は3,000円ほどです。

 

■登録免許税

贈与や売買、相続など、名義変更の理由によって登録免許税の税率は異なります。

相続の場合    :固定資産評価額に0.4%をかけた金額
贈与や売買の場合:固定資産評価額に2%をかけた金額

 

■司法書士への報酬

司法書士への報酬に関しては決まりがありません。司法書士によって金額が異なるのです。おおよその目安としては10万円程度はかかるようです。

 

名義変更

 

名義変更にかかる税金には何がある?

名義変更自体にかかる費用については先ほどお伝えした通りです。名義変更した後にかかる税金についてもご紹介します。

 

1:生前贈与

無償で資産を受け渡す生前贈与の場合、贈与税がかかります。

 

2:遺産相続

遺産相続の場合には、その名の通り相続税がかかります。

 

3:離婚等による財産分与

離婚等による財産分与に関しては難しく、離婚の前に名義人を変更した場合には贈与税がかかります。しかし、離婚後に変更した場合には贈与税はかかりません。ただし、物件の価値が高くなっている場合には利益を得た分、譲渡所得税の支払いが必要になります。

 

4:マンションの売買

マンションを売却した場合には、売れた分の利益がでますよね。その利益分に対して譲渡所得税が課税されます。

 

名義変更

 

 

名義変更は自分でもできる?

名義変更にかかる費用を知って、司法書士に頼まずに自分で名義変更できるか気になった方もいるかもしれません。結論から言うと、可能ではあります。ただ、それなりの労力が必要になります。例えば、平日しか受付していない法務局へ3~4回ほど行くことにもなりますし、遺産分割協議書や贈与契約書などの作成をしなくてはなりません。

 

作成の方法を知るために勉強もしなくてはなりませんね。このように、時間も労力も精神的なストレスもかかってしまうでしょう。もちろん時間があって自分でできるという方は、司法書士への依頼にかかる費用を節約できます。お金はかかるけれど楽をしたいか、労力は必要になるけれど節約したいか、ご自身の状況や考えに合わせてどちらがよいのか判断してみてください。

 

 

相続などの際に名義変更しないことで起こるリスクとは

 
マンションの所有者が亡くなった場合には、マンションの名義を相続した方に変更するのが望ましいです。多くの場合には親から子への相続となると思いますが、親の名義のままにするのではなく、相続した子の名前にしておきましょう。しかし、名義変更の期限に関しては法律での決まりはありませんので、場合によっては名義を変更していない場合もあります。ただ、このように名義変更していないと、いくつかのデメリットがあるため、注意しなくてはなりません。例えば、あなたが親から遺産相続したマンションを売却しようと考えたとき、名義を変更していなければあなたの所有物とは認められないために、マンションの売却はできません。また、名義変更しない(あなたの所有物として認められない)ことで、相続したマンションを担保にしてローンを組むことも不可能になるデメリットもあります。
 

 

 
 

生前贈与と遺産相続のどちらにする?

 
資産を子や孫に受け渡す、あるいは祖父母や父母から資産を引き継ぐに当たって、生前贈与にすべきか遺産相続にすべきか迷うかもしれません。この問題に関しては前提として、何を持って良しとするのかによって答えは変わってくるはずです。
 

遺産相続をめぐっての争いを避けたい場合

親の死後に資産を争って、子や孫の関係を悪くしたくないという意味でどちらにすべきか悩んでいる場合には、生前贈与が良いかもしれません。どんなに仲の良い家族であっても、遺産をめぐって関係が壊れてしまう可能性はあります。そうならないように、家族全員であらかじめ話し合いをし、生前にマンションなどの資産を贈与しておけば、争いを免れやすくなるでしょう。
 

節税したい場合

なるべく節税したいという意味でどちらにすべきか悩んでいる場合には、個別の事情もありますから具体的には税理士に相談してみることをおすすめします。その上で、ここでは知っておきたい税金の知識・控除を確認していきましょう。
 

相続税(遺産相続するときにかかる税金)について

遺産相続の際には相続税が課されますが、相続したものの全額に税金がかかるわけではありません。いくつかの控除制度が設けられていますので、代表的な控除をご紹介します。
 
■基礎控除
基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」となります。もし相続する方が1人の場合には3,600万円が控除となり、配偶者と子供1人(合計2人)が相続する場合には4,200万円が控除されます。例えば、遺産が少なく課税額が3,600万円以内の場合には相続税はかからないということです。
 
■配偶者の控除
配偶者の場合には次の①か②のいずれかのうち、金額の高いほうが控除額となります。
①1億6,000万円
②配偶者の法定相続分相当額
 
■未成年者の控除
相続時に未成年の場合には、「20歳になるまでの年数 × 10万円」が控除額となります。年数に関しては切り捨てとなり、例えば13歳と6ヶ月の場合には13歳としてカウントされ、計算式は「(20 - 13) × 10万円」となります。この場合には70万円が控除額となります。
 
この他にも障害者の控除など、様々な控除があります。詳細は国税庁「相続税の計算と税額控除」をご参照ください。
 
 

贈与税(生前贈与するときにかかる税金)について

 
生前贈与する場合には相続時精算課税を選択するかどうかで、税金のかかり方が変わってきます。
 
■相続時精算課税を選択する場合
贈与した財産から2,500万円が特別控除されます。控除額を超えた場合にかかる税金は一律20%です。ただし、ここで贈与した財産に関しては相続の際に、相続財産に贈与した財産の金額を加え、再度税額を計算し直すことになります。贈与時に2,500万円を超えて支払った分の税金は相続税額から控除され、相続税額よりも多く支払っていた場合には還付されます。
 
■相続時精算課税を選択しない場合
相続時精算課税を選択しない場合には暦年課税が適用されます。この場合には基礎控除として毎年110万円分は税金がかかりません。しかし、それ以上となると、金額に応じて税金がかかります。毎年110万円ずつ贈与していけば税金がかからないのですが、相続開始の3年前までに贈与したものに関しては相続財産として計算することになります。
 
詳細は国税庁「参考 相続時精算課税制度のあらまし」をご参照ください。
 
相続税にも贈与税にも控除制度が整っています。マンションの所有権を移す場合には、当然110万円以上となりますので、生前贈与する場合には相続時精算課税制度を活用すると良いかもしれません。高額の資産を暦年課税で贈与する場合には、2,500万円の特別控除や、相続時の控除が使えなくなってしまい、支払う税金が多くなってしまうでしょう。
 
なお、あくまでここでご紹介した内容は一般的な情報ですので、個別具体の税金の相談に関しては税理士に相談してください。
 

 

名義変更の事例

Aさんの父親名義で3,000万円のマンションを、亡くなった後に遺産として相続する場合の事例を見ていきましょう。必要な書類を集めて司法書士に依頼します。書類としては(1)相続人全員の印鑑証明書(2)Aさん(マンションを取得する相続人)の住民票(3)相続の対象となるマンションの権利証(4)相続の対象となるマンションの固定資産税・都市計画税の課税証明書が必要となります。
その後は、司法書士がAさんの父親の出生~逝去までの戸籍謄本と改製原戸籍謄本、除籍謄本一式を取得し、遺産分割協議書と委任状を作成します。続いて、遺産分割協議書に対して相続人全員が署名・捺印、Aさん(マンションを取得する相続人)は委任状にも捺印して司法書士に渡します。これを受けた司法書士は法務局にて相続登記の申請をします。申請が完了した後には、Aさんは司法書士から書類一式を受け取って完了となります。相続税に関しては、相続するものの総額が基礎控除(相続人が1人の場合は3,600万円)を超えなければ課税されません。
 
今回はマンションの名義変更についてご紹介しました。遺産相続や財産分与、マンションの購入・売却時にはこうした名義変更が必要となってきますので、今回ご紹介した内容を頭に留めておきましょう。もしこれからマンションの売却を考えているのであれば、以下のコラムをご覧ください。
マンションを売却するときの流れとは?
マンションを売却したらどんな税金がいくらかかる?
どうしてマンションが売れないの?その原因と対策は?

また、マンションの購入を検討している方は以下のコラムもどうぞ。
分譲マンションってなに?物件の選び方や人気のエリアも紹介
マンションの買い時はいつ?購入のタイミングとは
マンション購入の頭金の目安ってどのくらい?

 

実際の物件に関してはこちらの「マンション検索」から探してみてください。

その他、マンションの売買などについて詳しく知りたいという方は、「マンション専門家への質問」からご質問ください。マンションに詳しい東京カンテイの社員が対応いたします。これらを活用して、納得した状態でお住まいの検討をしてはいかがでしょうか。

 

なお、税務相談に関しましては、税理士にお問い合わせください。

 

名義変更

 

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