美的 Life Style by 花千代2019/1/26

 

 

2019年の年明け初の海外旅行はエジプトでした。

パリに住んでいた頃にも行ったことがあるのですが実に22年ぶりの再訪でした。

22年前と違い現在は政権も不安定でテロもあり、昨年末にベトナム人ツーリストの観光バスが襲われ死者が出たニュースもあったので、おっかなびっくりでしたが、遺跡を歩ける元気があるうちに!というエジプトは初である主人のたっての希望で企画した旅でした。

 

 

 

 

エジプトといえばピラミッド。

有名なギザ大地にある3大ピラミッドはじめ、カイロから少し離れたダハシュールの屈折ピラミッドやエジプトで一番古いといわれる4700年前にサッカラに建てられたジョセル王の階段式ピラミッドなど6基のピラミッドをはじめ、3泊4日のナイル川クルーズではエジプト最南端スーダン国境近くのヌビア地方にあるアブシンベル神殿や、ルクソール、カルナック神殿などにも立ち寄り、地球上でもっとも長く続いた3千年間というエジプト王朝の文化と芸術の結晶に目を見張る日々でした。

 

 

 

 

 

 

王たちが眠る王家の谷や、神々と王を祭る神殿群はどれもが巨大で、内部は緻密で芸術性の高いレリーフやフレスコ画で埋め尽くされ、大柱室や立像やまるで存在自体が宝飾のような棺などを見て感動の連続でした。

 

 

 

 

 

この様な建物を拝見すると古代エジプト人の偉業につくづくビックリしますが、では現実のリアルな世界ではどのような家に住んでいたのでしょうか?

乾燥気候のエジプトでは森林が発達せず、木材は不足していたので、古代エジプトで主に用いられていた建築素材は日干しレンガと石の2つであり、耐久性の高い石は主に墓所や神殿を作るために使われ、日干しレンガは主に住居や街づくりに使用されていました。

ナイル川から採取した泥を型に流し込み、適度な硬さになるまで熱い太陽の光に晒して乾かしたものが日干しレンガです。

神殿建築の質と規模に比べると実際の家は王侯貴族の家といえども豪華というより質素な作りでした。

というのもエジプト人の死生観は一時の現世より、ずっと続く死後の世界である来世の方が大事で、来世の住まいである墓や神の子である王を神々と共に祭る神殿にこそ当時の技術の粋を集め後世に残る最高のものを建築したのです。

 

現世より来世の住まいに比重をおいた古代エジプト人!

その死生観に色々考えさせられる旅でした。

 

 

 

 

 

 

 

花千代 フラワーアーティスト
パリにて4年間フラワーデザインを学ぶ。
帰国後、CMや映画のスタイリング、イベント装花や店舗ディスプレー、ホテルのフラワーアートディレクションなど多岐わたって活躍。
2008年洞爺湖G8サミット公式晩餐会会場装花、2013年オランド仏大統領総理官邸公式ランチョン、APEC総理公邸晩餐会で和のテーブル装花なども手がける。
2013年、2015年と夏目漱石原作芝居「三毛子」と「「こころ」の舞台美術を、2016年新作「乙姫さま」の舞台美術をそれぞれ三越劇場にて担当、テレビ東京「ソロモン流」NHK「グランジュテ」などTV出演、ジュエリーや家具、シューズデザインなどコラボワークも多い。
近著に「花千代流テーブル&フラワースタイリング」誠文堂新光社

Hanachiyo Flower Design Studio  http://www.hanachiyo.com/

https://www.facebook.com/Hanachiyo

 

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