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更新日:2026.02.25
登録日:2026.02.25
マンションの防音性は構造で決まる?静かな部屋の選び方と自分でできる対策を徹底解説

「防音性の高いマンションでどんな構造?」
「防音性能をチェックするときの基準って?」
「自宅でできる防音対策が知りたい」
マンション選びで後悔しやすいのが、思ったより音が気になるという問題です。騒音トラブルがなく静かに暮らすために、防音性の高いマンションを選びたくても、どう選べばいいのか分からない方もいるでしょう。
そこで本記事では、マンション防音の基本となる構造の違いから、内見時のチェック方法、防音性能を示す数値の見方までを分かりやすく解説します。音のストレスを減らし、静かで快適な住まいを選ぶためのヒントとして役立ててください。
【この記事でわかること】
・マンション防音に影響する構造(SRC造、RC造、木造など)の違い
・防音性能を判断するL値、D値の意味と物件選びでの活かし方
・分譲マンションと賃貸マンションで防音性能に差が出やすい理由
・工事なしでできる簡易防音対策の具体例
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マンションの防音性は「構造」が重要
マンションの防音性は「構造」が重要
マンションの防音について考えるとき、床材を変えれば静かになる、カーペットを敷けばよいと思われがちですが、実は一番影響が大きいのは建物の構造です。
マンション防音を考えるうえで押さえておきたい構造のポイントは以下の通りです。
・防音性が高い「SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)」
・一般的なマンションに多い「RC造(鉄筋コンクリート)」
・木造や鉄骨造(S造)は防音性が低くなりやすい
・壁の厚さと界壁の構造も重要
これらの情報を知っておくことで、物件選びの段階から「音で後悔しにくいマンション」を見極めやすくなります。
防音性が高い「SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)」
SRC造は、鉄骨の骨組みを鉄筋コンクリートで包み込んだ構造です。建物全体が非常に重く、揺れにくい点が特徴で、音の振動が伝わりにくくなります。特に足音や物を落としたときのような衝撃音は、建物の重さによって影響されやすいため、マンション防音の面では有利です。
そのため、上下階や隣室の生活音が気になりにくい傾向があります。ただし、SRC造は建築コストが高く、主に高層マンションや大型物件に採用されるため、選択肢が限られる点は理解しておく必要があります。
一般的なマンションに多い「RC造(鉄筋コンクリート)」
RC造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造で、現在のマンションで多く見られます。
SRC造ほど重くはありませんが、木造などに比べると音が伝わりにくく、一定の防音性が期待できます。そのため、マンション防音を意識する人にとっては、現実的な選択肢でしょう。
ただし、RC造でも床や壁が薄い場合や、配管まわりの処理によっては音が響くことがあります。RC造=必ず静かとは限らないため、構造名だけで判断せず、実際のつくりや住戸位置もあわせて確認することが大切です。
木造や鉄骨造(S造)は防音性が低くなりやすい
木造や鉄骨造(S造)のマンションは、建物自体が軽いため、音や振動が伝わりやすい傾向があります。特に木造は床や壁が薄いケースも多く、話し声や足音がそのまま響いてしまうことがあります。
S造も耐久性はありますが、防音面ではRC造より性能が劣ることが一般的です。これらの構造では生活音がストレスになる場合もあり、マンション防音を重視する人は注意が必要です。
防音マットなどの対策を前提に考えるとよいでしょう。
壁の厚さと界壁の構造も重要
マンション防音では、構造の種類だけでなく、隣の部屋との境にある界壁のつくりも重要です。
法律では一定の遮音性能が求められていますが、基準を満たしていても、壁が薄いと音が伝わりやすくなることがあります。また、壁の中に空間が多いと、音が反響しやすくなる場合もあります。
内見時に壁を叩いて軽い音がする場合や、図面で壁厚が薄い場合は注意が必要です。構造と壁の仕様をあわせて確認することが、静かなマンション選びにつながります。
物件選びでチェックすべき「防音性能」の数値と基準
物件選びでチェックすべき「防音性能」の数値と基準
マンションの防音性能は、感覚だけで選ぶと入居後にギャップが生じることがあります。そこで役立つのが、防音性能を数値で示した指標です。
物件選びの判断材料になる防音性能の基準は以下の数値で表されます。
・床の衝撃音を表す「L値」
・壁の遮音性能を表す「D値」
・「分譲マンション」と「賃貸マンション」の防音性能の違い
数値の意味を知っておくことで、マンションの防音性能をより客観的に判断できます。
床の衝撃音を表す「L値」
L値は、足音や物を落としたときの衝撃音が、どれくらい下階に伝わるかを示す数値です。この数値が小さいほど、防音性能が高いとされています。
国土交通省の基準※でも、共同住宅には一定の床遮音性能が求められています。ただし、基準を満たしていても、生活音がまったく聞こえなくなるわけではありません。
分譲マンションでは、L値を抑える設計が採用されることが多く、上下階の音が気になりにくい傾向があります。L値は、マンションの仕様設計書や床材を記載しているカタログで公開されているため、数値が分かる場合はぜひ確認しておきたいポイントです。
壁の遮音性能を表す「D値」
D値は、隣の部屋からの音をどれだけ遮れるかを示した数値です。D値は数値が大きいほど、遮音性能が高いことを意味します。
実際に生活していて話し声やテレビ音などが気になるかどうかは、このD値が大きく関係します。ただし、賃貸物件ではD値が記載されていないことも少なくありません。
その場合は、RC造やSRC造といった構造や、壁の厚さを目安に判断することになります。
数値と実際のマンション構造をあわせてチェックすることが大切です。
「分譲マンション」と「賃貸マンション」の防音性能の違い
分譲マンションは、長く住むことを前提に設計されているため、防音性能が重視されやすい傾向があります。床や壁が厚く、遮音性能の高い仕様が採用されるケースも多く見られます。
一方、賃貸マンションはすべての建物が音に弱いわけではありませんが、物件ごとの差が大きく、防音性能にもばらつきがあります。
構造や内見時のチェックを丁寧に行えば、賃貸でも静かなマンションを選ぶことは可能です。
鑑定士コメント
「楽器相談可」の物件なら、防音性能は完璧なのでしょうか?
「楽器相談可」の物件は、大家さんの判断で楽器演奏が相談できる可能性がある物件という意味で、必ずしも防音設備が整っているわけではありません。一般的には通常の賃貸と同じつくりの物件が多く、防音性が完璧とはいえないケースもあります。内見で防音性能を確認することが大切です。
防音性の高いマンションを見極める内見時のチェックポイント
防音性の高いマンションを見極める内見時のチェックポイント
マンションの防音性は、住んでから後悔しやすいポイントのひとつですが、内見時の見方を少し工夫するだけで、ある程度見極められます。防音性能は図面や設備表だけでは分かりにくく、実際の音の伝わり方を想像しながら確認することが大切です。
内見時にマンションの防音性能を確認するときのポイントは以下の通りです。
・部屋の位置と間取り
・窓の構造とサッシの隙間
・共用廊下や周辺環境の音の反響
・周辺環境と共用部の音
それぞれ解説していきます。
部屋の位置と間取り
マンション防音を左右する要素の中でも、部屋の位置はとても重要です。
角部屋は隣接する部屋が少ないため、話し声やテレビ音の影響を受けにくい傾向があります。また、最上階は上階からの足音がなく、1階は下階への音を気にせずにすむ点がメリットです。
防音性能を見極めるためには、間取りにも注目しましょう。寝室の隣が隣人のリビングになっていると、生活時間のズレによって音が気になりやすくなります。
さらに、水回り同士が接している場合は、排水音や給水音が壁を通して伝わることがあります。どの部屋と接しているかを意識して確認することで、防音面での失敗を避けやすいでしょう。
窓の構造とサッシの隙間
外部から入ってくる音に影響されるのが窓です。マンションの防音性では、窓ガラスの種類やサッシの性能が重要なポイントになります。
単板ガラスに比べ、ペアガラスや二重サッシは音を通しにくく、交通音や人の声を軽減しやすくなります。
内見時は、必ず窓を閉めた状態で外の音を確認してみてください。想像より音が聞こえる場合は、サッシの隙間や立て付けが原因かもしれません。
開閉の感触や密閉感も、防音性を見極める手がかりになるでしょう。
共用廊下や周辺環境の音の反響
マンションの防音性能を確認する際、室内だけで判断するのは少し危険です。共用廊下の音の響き方は、意外と生活音に影響するからです。
廊下で声が反響しやすいマンションは、玄関ドア越しに音が入りやすくなります。特に内廊下タイプは音がこもりやすく、足音や話し声が長く残りがちです。
そのため、内見時には廊下を歩いたときの音や、ドアを閉めた後の聞こえ方を確認してみましょう。共用部の静かさは、日々の快適さに直結します。
周辺環境と共用部の音
マンションの防音性能を確認するときは、建物の外にも目を向ける必要があります。周辺環境の音は、時間帯によって大きく変わるからです。
昼間は静かでも、朝夕の通勤時間や夜間に騒がしくなる立地は少なくありません。周辺環境で、幹線道路や線路、学校、商業施設が近い場合は特に注意が必要です。
エレベーターやゴミ置き場が近い部屋では、人の出入りによる音が発生しやすくなります。内見時には、窓を開けた状態と閉めた状態の両方で確認すると、実際の生活を想像しやすくなるでしょう。
マンションの内見時に活用できるチェックシートは、以下からダウンロードできます。気になる方はぜひご覧ください。
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自分でも可能なマンションの簡易防音対策
自分でも可能なマンションの簡易防音対策
マンションの構造や立地は、住み始めてから簡単に変えられるものではありません。しかし、工事をしなくても、日常の工夫によって音のストレスを減らすことは可能です。
自分でもできるマンションの防音対策として始めやすい方法は以下の通りです。
・窓の防音:防音カーテンと隙間テープの活用
・床の防音:防音マットとカーペットの重ね敷き
・壁の防音:家具の配置換えと吸音パネルの活用
どれも賃貸マンションでも実践しやすく、費用や手間を抑えやすい方法です。具体的に解説していきます。
窓の防音:防音カーテンと隙間テープの活用
外からの騒音対策として、まず取り入れやすいのが窓まわりの防音です。防音カーテンは、生地の厚みと重さによって音を吸収し、室内への侵入音を抑えます。特に交通量の多い道路沿いの物件では、変化を感じやすい対策です。
また、サッシのわずかな隙間も音の通り道になります。そのときは、隙間テープを貼ることで、音漏れや侵入音を軽減できる場合があります。
どちらも工事不要で設置できるため、賃貸マンションでも取り入れやすい点が特徴です。
床の防音:防音マットとカーペットの重ね敷き
足音や物を落とした音は、下の階に伝わりやすい音の代表例です。特に小さな子どもがいる家庭では、気を遣う場面も多くなるでしょう。
そのときは防音マットを床に敷き、その上にカーペットを重ねることで、衝撃音を吸収しやすくなります。音の伝わり方が変わるため、体感として静かになったと感じる方も少なくありません。
費用を考慮すると、床全体でなく、よく歩く場所や子どもが遊ぶスペースだけに敷く方法もあります。部分的な対策でも、少しの工夫で防音性能の向上を感じやすいのが床対策の特徴です。
壁の防音:家具の配置換えと吸音パネルの活用
隣の部屋からの話し声やテレビ音が気になる場合、壁への対策が有効です。大がかりな工事ができなくても、配置を工夫することで音の伝わり方は変わります。
たとえば、本棚や収納家具を隣室との境目に置くと、家具自体が音のクッションの役割を果たすため、壁越しの音をやわらげやすくなります。
さらに、吸音パネルを取り入れることで、室内で反響音も調整可能です。貼って剥がせるタイプを選べば、賃貸マンションでも使いやすいでしょう。
マンションの騒音については、以下の記事で詳しく解説しています。具体的な対処方法を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
【マンション専門調査員が解説】マンションの騒音トラブルの対処方法は?発生させないために気をつけること
鑑定士コメント
隣人の騒音がひどい場合、管理会社にはどのように伝えるべきでしょうか?
隣人の騒音がひどい場合、まずは 管理会社に冷静かつ具体的に伝えることが大切です。事実に基づいた情報を整理して伝えると対応がスムーズに進みます。管理会社は契約に応じた状況を確認・注意喚起してくれるため、感情より具体性を重視して相談する姿勢が重要です。
まとめ:構造と数値を正しく理解して、静かで快適なマンションライフを手に入れよう
まとめ:構造と数値を正しく理解して、静かで快適なマンションライフを手に入れよう
マンションの防音性を確認するときに重要なのは、感覚だけで判断しないことです。建物の構造や、防音性能を示す数値を基準にすると、より客観的に物件を選べるでしょう。
SRC造やRC造などの構造の違い、L値やD値といった指標は、室内の静音性を判断する手がかりになります。内見時には、部屋の位置や窓、共用部の音にも目を向けてチェックしてみてください。
正しい知識を身につけることで、防音性の高い快適なマンションライフを目指しましょう。

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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