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更新日:2024.09.24
登録日:2024.09.24
24時間換気システムで寒いのはなぜ?その理由と対策方法を徹底解説
2003年の建築法改正により、すべての建築物に24時間換気システムの導入が義務化されました。24時間換気システムには多くのメリットがありますが、常に換気されていると寒さを感じることもあります。
本記事では、24時間換気システムで寒いと感じる理由や止めても良いのか、止めた場合のデメリットについて解説します。寒さを防ぐ方法についても解説するので、24時間換気システムが寒いと感じている人は、ぜひ最後までご覧ください。
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24時間換気システムが寒い原因とは
24時間換気システムが寒い原因とは
24時間換気システムで寒いと感じる原因として、下記が考えられます。
・換気の種類による違い
・外気の影響を受けやすい仕組み
・家の断熱性能の不足
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
換気の種類による違い
24時間換気システムは、仕組みによって下記3つの種類に分けられます。
特に寒さを感じやすいのは、第三種換気です。給気を自然に行わなければならないため、窓や給気口から直接外気が流れ込みます。外気が室内に流れ込むため、特に冬は寒いと感じやすいです。
外気の影響を受けやすい仕組み
第三種換気に限らず、24時間換気システムの内部の仕組みによっても寒さの感じ方は異なります。第一種・第二種換気では機械によって空気の流れを制御しているため、第三種換気と比べると寒さは感じないでしょう。
給気を機械的に行うため、入ってくる空気を温める熱交換システムを導入しやすいです。しかし、中には熱交換システムがない第一種・第二種換気もあります。
熱交換システムがない場合、外気がそのまま室内に入ってくることに変わりはありません。そのため、第一種・第二種換気システムでも寒く感じることがあります。
家の断熱性能の不足
家の断熱性が不足している場合、24時間換気システムによる外気の流入でより寒さを感じやすいです。室内の温度が外気に影響されやすい状況でさらに外気が流入すると、部屋が温まらず寒くなってしまうでしょう。
なお、24時間換気システムについては下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
24時間換気を止めるべきか?止めてはいけない理由
24時間換気を止めるべきか?止めてはいけない理由
基本的に、24時間換気を止めることはおすすめできません。止めてはいけない理由として、下記のような理由が挙げられます。
・シックハウス症候群のリスク
・カビや結露の防止
・空気中の汚れの排出
それぞれの理由について、詳しく解説します。
シックハウス症候群のリスク
24時間換気システムを止めてしまうと、シックハウス症候群のリスクが高まります。シックハウス症候群とは、室内の汚れた空気を吸うことで体調不良を引き起こすことです。
室内の空気循環が滞ると、ハウスダストやカビ、細菌・ウイルス、化学物質などが滞留してしまいます。これらが滞留した空気を吸って生活すると、さまざまな健康被害が出る可能性があります。
近年、住宅の性能が向上して機密性が高くなっているため、空気を入れ替えるためには換気を行わなければなりません。24時間換気システムを止めてしまうと、空気が淀んでシックハウス症候群のリスクが高まります。
カビや結露の防止
24時間換気システムは、カビや結露の防止にも役立っています。カビや結露は、室内の湿度が高くなることで発生します。24時間換気システムが作動していると、空気が循環して湿度の上昇を抑えられます。
しかし、換気が行われないと空気が滞留して湿度が上昇してしまうため、カビや結露が発生する可能性が高くなるでしょう。カビや結露は住宅の寿命にも影響するため、24時間換気システムによってできるだけ発生を抑えることが大切です。
空気中の汚れの排出
24時間換気を行うことで、空気中の汚れを排出できます。空気中の汚れを排出することで、シックハウス症候群のリスクを下げるだけではなく、室内を清潔に保てるでしょう。
日々掃除をしても、埃などは溜まってしまいます。24時間換気を行うことで、常に室内の空気を綺麗な状態にできます。
鑑定士コメント
24時間換気は、弱設定でも十分な性能を発揮します。そのため、基本的には弱設定でも問題ありません。室内の人数が多い場合や料理をする場合など、状況に合わせて強設定にすることで寒さを軽減できます。
24時間換気システムの寒さを防ぐ方法
24時間換気システムの寒さを防ぐ方法
24時間換気システムの寒さを防ぐには、下記のような方法があります。
・換気口や給気口のカバーを利用する
・専用フィルターを装着する
・換気システムの整備と清掃する
・熱交換型第一種換気への変更する
・遮光カーテンや断熱材の活用する
それぞれの方法について、詳しく解説します。
換気口や給気口のカバーを利用する
直接空気が通る換気口や給気口にカバーを設置することで、寒さを防ぐことが可能です。空気が直接当たると、同じ温度でも寒さを感じやすいでしょう。
カバーによって空気の流れを弱めることで、体感の寒さを抑えられます。ただし、全体に覆い被さるようなカバーは換気の妨げになるため、3分の1から半分程度塞ぐようなカバーを設置しましょう。
専用フィルターを装着する
専用のフィルターを装着することで、空気の流れを弱める効果が期待できます。カバーと同様に、空気の流れを弱めることで寒さを軽減できるでしょう。
また、埃やゴミなどの流入も防げるため、より室内の空気を綺麗に保てます。ただし、埃やゴミでフィルターが目詰まりしてしまうため、定期的なメンテナンスも行わなければなりません。
換気システムの整備と清掃する
24時間換気システムの整備と清掃も、寒さを防ぐ方法の1つです。埃などが溜まってしまい空気の流れが悪くなると、強設定でないと換気が十分にできなくなってしまいます。
整備・清掃することで、弱設定でも十分な換気ができるようになり、寒さを和らげることができるでしょう。また、埃などが溜まっていると流入した空気とともに室内に充満してしまうため室内の空気が汚れてしまいます。
室内の空気を綺麗に保つためにも、定期的な整備・清掃は大切です。
熱交換型第一種換気への変更する
熱交換型第一種換気に変更することで、常に暖かい空気を取り入れることが可能です。熱交換型とは、吸気・排気の両方の空気を1箇所に集めて、吸気される空気を室内の暖かい空気で温めてから室内に流すシステムです。
冷たい空気が室内を循環しないため、寒さを抑えられます。湿気の交換も行えるため、湿度調整もできて室内をより快適に保てます。
遮光カーテンや断熱材を活用する
遮光カーテンや断熱材を活用することで、室内の温度を保つことが可能です。遮光カーテンには断熱効果もあり、窓から冷たい空気が伝わることを防ぐ効果があります。
断熱材も外気の影響を抑えることができるため、室内の温度を保つのに効果的でしょう。
鑑定士コメント
給気口から入る外の音が気になる場合、防音フィルターなどを設置するのが効果的です。また、室外のパイプフードに吸音材を貼る方法もあります。室内の音が外に漏れることも防げるため、音が気になる際は設置してみましょう。
まとめ:24時間換気システムは寒くても止めないことが大切
まとめ:24時間換気システムは寒くても止めないことが大切
24時間換気システムは、常に外気を室内に入れるため寒いと感じてしまう人もいます。換気の種類によっても寒さの感じ方は異なるでしょう。
しかし、24時間換気システムを止めてしまうとシックハウス症候群やカビ、結露の発生などさまざまなデメリットがあります。室内の空気を綺麗にするためには欠かせないシステムであるため、寒くても止めないことが大切です。
強弱設定や定期的な清掃、フィルターの装着、熱交換型設備への変更などの対策を行うことで寒さを防げます。止めなくてもできる対策を行い、室内の空気を清潔に保ちましょう。
#24時間換気 寒い、#システム、#空気
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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