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更新日:2025.08.25
登録日:2023.06.26
【最新版】新築マンション相場|エリア別・主要都市別にデータを公開

「新築マンションを購入したいけど、相場がわからない」
「エリアごとの新築マンションの相場はいくらくらい?」
新築マンションの相場について、このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
この記事では、新築マンションの価格相場を徹底解説します。エリアや都市別の相場も具体的にわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。
【この記事でわかること】
・2024年の全国における新築マンションの平均価格は6,082万円
・新築マンションの価格は増加傾向にある
・エリアや都市によって、価格の増加幅や増加の仕方がやや異なる
マンション図書館の物件検索のここがすごい!

- 個々のマンションの詳細データ
(中古価格維持率や表面利回り等)の閲覧 - 不動産鑑定士等の専門家によるコメント
表示&依頼 - 物件ごとの「マンション管理適正評価」
が見れる! - 新築物件速報など
今後拡張予定の機能も!
新築マンションの価格相場

新築マンションの価格相場
まず、2023年と2024年の新築マンションの市場動向について解説します。
この2年間にわたる動向を見ていきましょう。
2023年新築マンションの市場動向
2023年は新築マンション平均価格が過去最高値を更新しました。戸あたりの平均価格は5,910万円で、前年と比べ15.4%上昇しています(※1)。
なかでも東京23区では、価格が1億円を超えるマンションが多くなっています。首都圏の戸あたりの平均価格は8,101万円で、前年と比べて28.9%の上昇です(※2)。首都圏の平均価格の上昇率は全国の上昇率よりも大きく、首都圏では新築マンションの平均価格が大幅にアップしています。
全国の新築マンションの発売戸数は6万5,062戸です(※3)。前年の7万2,967戸に対し7,892戸のマイナスで、割合でみると10.8%減となりました(※4)。発売戸数の減少は、2年連続です。
このように2023年は発売戸数が減っているものの、マンションの平均価格はアップしており、首都圏ほど価格上昇率が高いことがわかります。
※1~4参照:株式会社不動産経済研究所
2024年新築マンションの市場動向
株式会社不動産経済研究所が発表した「全国 新築分譲マンション市場動向 2024年」によると、新築分譲マンションの平均価格は6,082万円、㎡単価は94.3万円です(※1)。
前年と比較すると、平均価格は172万円(2.9%)上昇、㎡単価は2.3万円(2.5%)上昇しています(※2)。平均価格は8年連続、㎡単価は12年連続の上昇です。
全国の新築マンションの発売戸数は5万9,467戸です(※3)。前年は6万5,062戸だったのに対し、5,595戸マイナスとなり、割合としては8.6%減となっています(※4)。発売戸数は3年連続での減少となりました。
昨年に続いて、新築マンションの戸あたりの平均価格は上昇傾向にあり、発売戸数は減少傾向にあることがうかがえます。
※1~4参照:株式会社不動産経済研究所
鑑定士コメント
人気がある新築マンションはどのようなタイプでしょうか。これはエリアの特性と需給によって決まります。例えば郊外の住宅街でファミリー層が多いエリアでは、3LDKのオーソドックスなファミリータイプが人気でしょうし、都心の商業住居混在エリアでは、単身者やDINKSも多く、2LDKなどコンパクトなタイプが人気となったりします。エリアごとの間取り・タイプの分布図も、どのようなタイプが人気なのか参考になるでしょう。
新築マンションの価格推移(全国)

新築マンションの価格推移(全国)
全国において新築マンションの価格はどのように推移しているのでしょうか。東京カンテイ調べによると、新築マンションの市場規模(一戸平均価格×戸数)は以下のように推移しています。
※全国新築マンション市場規模(一戸平均価格および個数を掛け合わせた金額の概算値)
全国では、2022年度にコロナの影響によりいったん減少したものの、以後は上昇傾向にあります。地域別では、首都圏は2期連続で2桁プラス、中部圏はさらに5期連続上昇しました。一方、近畿圏は2期ぶりにマイナスとなったものの、4半期ではプラスを維持しています。
※参考:東京カンテイ
マンションの価格が高騰する原因について詳しく知りたい人は、以下のサイトを参考にしてください。
マンション価格が高騰する要因は?データを元にわかりやすく解説
新築マンションの価格推移(3大エリア)

新築マンションの価格推移(3大エリア)
新築マンションの価格推移において、エリアによって違いはあるのでしょうか。以下3つのエリアについて、それぞれの価格の移り変わりを見ていきます。
・首都圏
・中部圏
・近畿圏
首都圏
首都圏における新築マンションの坪単価は、過去10年間で以下のように推移しています。
首都圏の新築マンションの坪単価は、2015年から2024年までの10年間で130万円以上も増加しています(※)。
首都圏では、これまで多くのマンションが建築されてきています。したがって、マンションを新たに建設できる土地が限られており、新規の用地取得が難しいことが坪単価を押し上げる一因となっているのです。
※参考:東京カンテイ
中部圏
中部圏における、新築マンションの坪単価の推移は以下のとおりです。
中部圏における新築マンションの坪単価は、2024年までの10年間で約89万円上昇しています(※1)。2016年と2022年にやや減少しましたが、全体で見ると坪単価は首都圏と同様に上昇傾向です。
なお、2024年の新築マンション一戸平均価格は5,015万円となっており、前年の3,931万円と比べて大幅にアップしています(※2)。名古屋市において、大手デベロッパーから高額な物件の供給が増えたことが価格上昇の要因です。
※1・2参考:東京カンテイ
近畿圏
近畿圏での新築マンションの坪単価は、過去10年間で以下のように推移しています。
近畿圏の新築マンションの坪単価は、2024年までの10年間で120万円以上増加しました(※1)。2016年に若干減少したものの、過去10年間で見ると増加傾向にあります。
2024年の新築マンション一戸平均価格は6,201万円です。前年は5,003万円だったのに対し、中部圏と同様に1,000万円以上の大幅アップとなりました(※2)。近畿圏では一戸価格が1億円を超える物件が増加したため、その影響だと考えられます。
※1・2参考:東京カンテイ
新築マンションの価格推移(5大都市)

新築マンションの価格推移(5大都市)
3大エリアだけではなく、主要な都市ごとにも新築マンションの価格は異なります。ここでは、下記の5大都市の新築マンションの価格推移について詳しく解説します。
・東京
・大阪
・名古屋
・札幌
・福岡
東京
東京23区の新築マンションの価格は、以下のように推移しています。
2020年から2024年にかけて、新築マンションの価格は7,000万円台から1億円台へと大幅にアップしました。途中、わずかに価格が下落した年があるものの、2020年からの4年間で計3,400万円以上も価格が上昇しています。
首都圏においては、人気エリアへの供給シフトや建設費の高騰などから、戸当たり平均単価の高騰傾向は今後も変わらない見込みです。
※参考:株式会社不動産経済研究所
大阪
大阪における新築マンションの価格推移は、以下のとおりです。
大阪も東京23区と同様に、新築マンションの価格は上昇傾向にあります。2020年から2021年にかけて約500万円価格が上がり、その後はやや下がりましたが、2023年から2024年にかけての1年間で1,000万円以上アップしました。
大阪市の都心エリアで超高額物件の供給があったことが要因と考えられます。駅近といった好立地における用地取得の競争が厳しいことや、人件費・資材費の高騰などにより、価格は2024年に近い水準が今後も続く可能性があります。
※参考:株式会社不動産経済研究所
名古屋
名古屋の新築マンションの価格は、以下のように変化しています。
2020年から2024年の5年間では、2022年に向かって価格が徐々に下落しており、その後2024年に向かって上昇しています。
マンション価格の値崩れは、主に人口減少や景気後退、金利上昇などによって引き起こされやすくなります。名古屋市の場合は、ほかの地方都市と比較して人口や地価が安定していることから、全国平均よりも値崩れリスクはやや低いと考えられます。
※参考:全国 新築分譲マンション市場動向 2021 年|株式会社不動産経済研究所
全国 新築分譲マンション市場動向 2022 年|株式会社不動産経済研究所
札幌
札幌では、新築マンションの価格が以下のように推移しています。
2022年と2023年においてやや価格の低下が見られるものの、2020年から2024年にかけて全体的には上昇傾向にあります。2020年からの5年間で、価格は1,200万円以上アップしました。
札幌におけるマンション価格は、今後も緩やかに上昇していく可能性が高いと考えられます。観光客の拡大や道外からの移住者の増加、都市部の再開発計画などが複合的に作用し、札幌市内の住宅需要が押し上げられると考えられるためです。
※参考:全国 新築分譲マンション市場動向 2021 年|株式会社不動産経済研究所
全国 新築分譲マンション市場動向 2022 年|株式会社不動産経済研究所
福岡
福岡の新築マンションの価格は、以下のように推移しています。
2020年から2024年にかけて、価格は上下の変動がありながらも上昇しています。2021年には4,000万円台に入り、2023年に再び3,000万円台に戻りましたが、その後2024年には5,000万円を突破しました。2020年から2024年にかけては、計1,600万円以上も価格が上昇しています。
2021年以降の福岡市では、一戸あたり1億円以上の分譲マンションが次々と販売されました。さらに、天神ビッグバン等の再開発も、地価や分譲価格の上昇に影響していると考えられます。
※参考:株式会社不動産経済研究所
なお、人気のエリアについて詳しく知りたい人は、以下を参考にしてください。
「人気エリアの探し方リセールバリュー(RV)から分かる“HOT"な駅」
鑑定士コメント
新築や中古に限らず、需給バランスや、インフレなどがあります。需給バランスというのは、売りの数と買いの数のバランスのことです。供給数に対して購入したい人の数が多ければ、その分価格は高騰します。インフレというのは、主として土地価格や建材費、建築に伴う人件費の高騰があげられます。まさに近年はこれらが高騰しており、マンション価格が高くなっている要因と言えます。
新築マンションの相場を調べる方法

新築マンションの相場を調べる方法
新築マンションの相場を調べる方法として、下記3つの方法があります。それぞれの調べ方について、詳しく見ていきましょう。
・不動産ポータルサイトやチラシを確認する
・不動産会社に相談する
・地域の情報紙で調べる
不動産ポータルサイトやチラシを確認する
新築マンションの相場を調べるうえでもっとも簡単な方法は、不動産ポータルサイトやチラシを確認することです。とくに、不動産ポータルサイトはWeb上で簡単に確認できるため、とりあえず相場観が知りたい人は一度確認してみるとよいでしょう。
不動産ポータルサイトは複数あり、それぞれ特徴や扱っている不動産が異なります。複数のサイトで確認することで相場の正確性も上がるため、複数のサイトを利用して新築マンションを探すのがおすすめです。
不動産会社に相談する
不動産会社に相談することも、調べる方法の1つです。不動産会社は多くの不動産を取り扱っているため、ある程度の相場を把握しています。不動産のプロである不動産会社から相場を聞くことで、より正確に相場を把握できるでしょう。
不動産会社に相談する方法には、直接不動産会社に店頭や電話で確認するほか、Webサービスで相談する方法もあります。希望条件を登録することで、複数の不動産会社から相場を確認することもできるので、一度利用してみるのもよいでしょう。
地域の情報紙で調べる
大手の不動産会社やWebサービスは、首都圏などの大都市の情報は数多く扱っていても、地方などの情報にはあまり精通していない可能性があります。そのため、特定の地域の新築マンションの相場を確認する場合は、地域の情報紙で調べるとよいでしょう。
地域の情報紙は、特定のエリアに特化しているため、大手の不動産会社やWebサービスでは取り扱っていない情報も取り扱っている可能性が高いです。情報紙には有料のものと無料のものがあり、有料の情報紙は地域のコンビニや書店、無料の情報紙は駅やバスターミナルなどにおいてあります。
まとめ:新築マンションの相場を把握してよいタイミングで購入を検討しよう

まとめ:新築マンションの相場を把握してよいタイミングで購入を検討しよう
近年、新築マンションの価格は徐々に高くなっています。新築マンションの購入を検討する際は、相場を把握することが欠かせません。マンションを購入すると、住宅ローンや管理費などのランニングコスト、固定資産税など多くの費用が発生します。
気に入った新築マンションの中には、価格によって購入を断念せざるをえない物件も出てくるでしょう。できるだけ自分の希望条件に合った新築マンションを購入するために、常に新築マンションの相場を把握しておき、よいタイミングで購入できるようにしておきましょう。

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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