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更新日:2024.09.24
登録日:2024.09.24

ラーメン構造の見分け方はどこでわかる?ポイントをくわしく解説

ラーメン構造の見分け方はどこでわかる?ポイントをくわしく解説

マンションにはラーメン構造と壁式構造の2種類があります。間取りの自由度が高いラーメン構造は、リノベーションにも向いている建築構造です。

しかし「ラーメン構造はどのように見分ければいいのか分からない」人も少なくないでしょう。そこで今回は、ラーメン構造を見分ける3つのポイントをご紹介します。

ラーメン構造や壁式構造の基礎知識や、柱や梁で分別されるその他の構造も合わせて解説しますので、ぜひご覧ください。

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壁式構造とラーメン構造の3つの見分け方とは

壁式構造とラーメン構造の3つの見分け方とは

壁式構造とラーメン構造の3つの見分け方とは

壁式構造とラーメン構造の見分け方のポイントは3つあります。

 

・建物の階数

・平面図

・現地で実物を見る

 

専門家に確認してもらうのが確実ですが、ポイントを抑えればご自身でも壁式構造とラーメン構造の違いを判断できるでしょう。

 

それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。

建物の階数

建物の階数を確認すれば、壁式構造とラーメン構造を見分けられます。

 

建築基準法では、一部の例外を除いて、壁式構造は5階以下の建物で建設するように定められています

 

また、壁式構造の建物は本体重量が重くなる傾向があるため、高層階の建物には向いていません。

 

そのため、6階以上の建物の場合、ラーメン構造を採用している可能性が高くなります。

 

5階以下の建物になると、建物の階数では壁式構造とラーメン構造を見分けられないので、その他の要素で確認する必要があります。

 

※参照:建築基準法

※参照:国土交通省告

 

平面図

建物がラーメン構造かどうかを判断するには、平面図を確認する方法もあります。

 

ラーメン構造は、柱で建物を支える構造上の特徴があり、室内に柱が存在します。平面図を確認し柱を表す記載がある場合、その建物はラーメン構造です。

 

壁式構造は壁で建物を支える構造のため、平面図にも厚い壁が太線で記載されている場合があります。

 

このように平面図を確認すれば、建物を支えている役割が柱なのか壁なのか確認でき、壁式構造なのかラーメン構造なのか判断しやすくなるでしょう。

 

ただし、平面図には詳細な情報が記載されていないケースもあり、平面図上で確認できないこともあります。その場合は、現地確認を合わせて行うと、より正確な判断につながります。

現地で実物を見る

建物を現地で確認する際も、判断基準は建物を支える柱の有無です。

 

ラーメン構造の場合、建物の四方に柱が入っており、柱の有無を確認できればラーメン構造を判断しやすいでしょう。

 

室内に柱が出ていれば目視で確認できますが、そうでない場合は壁を叩いて判断する方法も有効です。

 

ラーメン構造であれば建物を支えるのは柱のため、壁の内部が空洞になっている可能性が高いです。壁を軽く叩いて高い音がすれば、壁の内部が空洞であることを確認でき、その建物がラーメン構造であると判断できます。

 

一方、壁式構造の場合は、建物を耐久性のある壁で支えているため、叩くと重く低い音がします。

 

実際に現地で実物を見る機会があれば、階数や平面図などと合わせて、壁の音も確認すると、判断材料が増えて構造の違いを見分けやすくなるでしょう。

ラーメン構造とは

ラーメン構造とは

ラーメン構造とは

ラーメン構造とは、枠や額縁を表す「Rahmen」に由来する建物の構造形式を指します。

 

柱を梁で枠組みを作ることで、建物を支える強度や耐震性を担保することが可能です。ラーメン構造の建物の場合、柱や梁で建物を支えているため、壁を壊しても問題のないケースが少なくありません。

 

そのため、リノベーションや間取りの際の自由度が高いメリットがあります。

 

6階以上の中層階マンションで多く取り入れられていますが、低層階や戸建てにも採用できる柔軟性の高い構造形式といえます。

 

しかし、ラーメン構造は建物を支える柱や梁が室内に出っ張っており、気になる人は圧迫感や空間が狭く感じるかもしれません。

鑑定士コメント

ラーメン構造の有名な建築物といえば何があるのでしょうか?例えば、国立西洋美術館です。ラーメン構造の長所である耐震壁や筋交いを使用しなくて済むことから、壁のない空間を作ることができるので、壁面に大きな開口部を設けることができます。また、柱と梁で構成されるためラーメン構造では、設計上では自由度が高く、大きな空間のある部屋も持つことが可能になります。

ラーメン構造については、以下の記事で詳しくご紹介しています。ラーメン構造の基礎知識からメリットやデメリット、注意点などを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ラーメン構造ラーメン構造とは? 基本知識からメリット・デメリットを徹底解説

壁式構造とは

壁式構造とは

壁式構造とは

壁式構造とは、ラーメン構造とは異なり壁で建物を支える構造形式を指します。

 

横や縦からの圧力にも強く頑丈な耐力壁を使用し、壁や天井・床などの面で建物を支えることで、耐震性のある頑丈な建物を作ります。

 

ラーメン構造のように柱や梁が出っ張らず、シンプルで凹凸のない室内が特徴です。そのため、家具やインテリアを配置しやすいメリットがあります。

 

一方、壁式構造は壁が建物の強度を保つ重要な役割を果たしており、間取りを変えたいからといって壁を壊すことはできません。

 

間取りの変更を伴うリノベーションを検討している人には不向きな構造といえるでしょう。

マンションの構造は柱や梁の材料で分けることも可能

マンションの構造は柱や梁の材料で分けることも可能

マンションの構造は柱や梁の材料で分けることも可能

マンションの構造はラーメン構造や壁式構造以外にも、柱や梁の材料で分けることが可能です。マンションの柱や梁の材料は鉄骨、鉄筋、コンクリートなどで、これらの組み合わせで構造を分類します。

 

・鉄筋コンクリート造

・鉄骨鉄筋コンクリート造

・鉄骨造

 

住宅情報サイトや広告などでは、こちらの分類を構造として記載しているケースも少なくありません。

 

それぞれの特徴を詳しくご紹介します。

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造では、鉄筋を中心として型枠を作成し、その中にコンクリートを流した構成材を使用します。

 

引っ張る力に強い鉄筋と、圧迫力に強いコンクリートの組み合わせで、強度を担保できるのが特徴です。

 

別名RC構造とも呼ばれ、分譲マンションで多く取り入れられている構造で、ラーメン構造と壁式構造の両方で採用されています。

 

かつてはコンクリートの重量が課題となり、中層階以下の建物で採用されていました。しかし、コンクリートの軽量化が進み、近年では20階以上の高層マンションでも導入できるようになっています。

鉄骨鉄筋コンクリート造

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、ラーメン構造のマンションで導入されています。

 

主な構造は前述の鉄筋コンクリート造(RC造)と同様ですが、支柱に鉄骨を使用することで強度としなやかな粘り強さを併せ持つ特徴があります。

 

鉄筋コンクリート造(RC造)よりも建物の軽量化を図れるため、柱や梁の面積を抑えられるのもメリットです。

 

高層マンションで導入される構造ですが、注意点として鉄筋コンクリート造(RC造)よりも費用が高くなる傾向があります。

鉄骨造

鉄骨造では、強くしなやかな鉄骨を骨組みに柱や梁を作成します。コンクリートを使用する部分が土台のみのため、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造よりも建物を軽量にできるのが主な特徴です。

 

柱と柱の間を広く設計でき、体育館や工場などの大きな面積が必要になる建物に向いています。また、費用や工期も短い傾向があることから、賃貸物件で採用されるケースも少なくありません。

 

また超高層マンションでは、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造などを基本に、一部鉄骨造を取り入れることで建物の軽量化を図ることもあります。

 

デメリットとして、重量が軽くしなやかな特徴をもつ鉄骨造の性質上、風や揺れに影響されやすいことも考えられます。

 

このように、マンションにはラーメン構造と壁式構造の他に3つの構造分類があるため、それぞれの特徴を理解することがマンション選びには重要です。

マンションの構造によって防音効果に差はある?

マンションの構造によって防音効果に差はある?

マンションの構造によって防音効果に差はある?

マンションの構造によって防音効果に差が生まれる可能性があります。

 

壁式構造は、厚みのある頑丈な耐力壁を使用することで、防音性に加えて遮音性にも優れています。

 

分厚い壁で囲まれる特性を活かし、音楽鑑賞や映画鑑賞などを楽しむ部屋としても最適です。

 

一方、ラーメン構造は壁式構造のように壁の厚さに制限がなく、建物によって大きく異なります。そのため、壁が薄く隣人の生活音が気になる可能性も考えられます。

 

また、柱や梁の材質によっても防音性が異なります。防音性が優れているのは鉄筋コンクリート造で、鉄骨造よりも生活音や日常的な騒音に配慮できるでしょう。

 

防音効果が気になる人は、建物の構成材の種類や構造の違いを確認することをおすすめします。

鑑定士コメント

リノベーションに向いている構造はラーメン構造と壁式構造のどちらでしょうか?ラーメン構造は耐力壁がないため、広い空間を演出できます。室内に光を取り込む大きな窓を設置するなど自由度も高いのがメリットです。何よりリノベーションをするのであれば、間取り変更の自由度が高いラーメン構造が適しているといえます。

まとめ:ラーメン構造の見分け方を覚えてマンション選びに活用しよう

まとめ:ラーメン構造の見分け方を覚えてマンション選びに活用しよう

まとめ:ラーメン構造の見分け方を覚えてマンション選びに活用しよう

ラーメン構造は、建物の階数や平面図、実際に実物を見ることで見分けることができます

 

6階以上のマンションの場合はラーメン構造である可能性が高いですが、5階以下であれば壁式構造であるケースも考えられます。

 

建物を支えているのが柱や梁なのか、壁なのかを確認できれば、気になるマンションがラーメン構造かどうか判断しやすいでしょう。

 

ラーメン構造の見分け方を覚えて、ぜひご自身のマンション選びに役立ててください。

 

#ラーメン構造 見分け方、#マンション、#リノベーション

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

簡易テスト

鉄筋を組んだ枠型にコンクリートを流し込んで固めた構造体を何といいますか?

答えは 3

解説

鉄筋を組んだ枠型にコンクリートを流し込んで固めた構造体をRC造といいます。

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