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更新日:2024.01.23
登録日:2024.01.23
外壁工事の助成金の基本をおさえよう!助成金と補助金に違いも解説
国や一部の自治体では、外装工事を行う際に助成金を支給しています。上手に活用すれば、コストを抑えて外壁工事を実施できるでしょう。
一方で「支給される条件は?」「受け取る方法がわからない」など、疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。助成金を確実に受給するために、基本的な知識を確認しておくことが重要です。
本記事では、外壁工事の助成金を受給するための基礎知識をまとめました。補助金との違いや給付例、受け取る際の手順、注意点などを紹介するので、助成金を利用したい方はぜひ参考にしてください。
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外壁工事の助成金とは
外壁工事の助成金とは
助成金とは手続きによって国や自治体から支給されるお金のことです。外壁工事で助成金が支給されるケースがあり、費用の一部を負担してもらえます。
特定の条件を満たすことで受給でき、返済する必要はありません。自治体によって支給額は異なりますが、工事費用の10~20%が相場で上限が設けられているのが一般的です。個人住宅はもちろん、マンションなどの集合住宅が対象となる助成金もあります。
ただし、外壁工事の助成金の制度を設けていない自治体は多く、条件もそれぞれ異なるので注意が必要です。期限や予算には限りがあるので、あらかじめ詳細を確認しておきましょう。
助成金と補助金の違い
助成金と補助金の違い
助成金と補助金の言葉のもともとの意味には、大きな違いはありません。どちらも一定の条件を満たすことで受給できますが、一方で以下のような違いがあります。
補助金より助成金のほうが支給されやすいことがわかります。補助金は審査結果によっては受給できない可能性があるので、注意してください。
鑑定士コメント
全国で外壁工事の助成金や補助金を利用できるのでしょうか?外壁工事で助成金や補助金を受けられる自治体は限られます。また、補助金の対象となる工事の範囲といった条件も自治体により異なります。助成金や補助金を利用したい場合は、まず自治体のホームページや役所窓口で確認しましょう。対象となる工事内容や条件、期限をあわせてチェックしてください。
助成金を受け取れる外壁工事の種類
助成金を受け取れる外壁工事の種類
助成金を受け取れる可能性がある外壁工事の種類は、以下の通りです。
・ヒートアイランド対策
・一般的なリフォーム
・エコリフォーム
それぞれの基本的な条件を解説しましょう
ヒートアイランド対策
外壁塗装の際に「遮熱塗料(高反射率塗料)」を使用することで、助成金を受給できるケースです。外壁や屋根に塗装することで赤外線を反射でき、熱の吸収を抑えられます。
建物内部に熱量が侵入するのを抑制することで、室温の上昇を緩和。日差しが強い夏場でも、エアコンの設定温度を下げやすくなります。
エアコンから排出される熱量を減らせるため、都市部の気温が高くなるヒートアイランド対策に有効です。遮熱塗料は一般的なシリコン塗料より費用が高くつきますが、助成金を利用できればコストが抑えられます。
一般的なリフォーム
一般的なリフォームに助成金を設けている自治体は多く、外壁工事が対象となるケースがあります。自治体によってはリフォーム工事全般に対して支給していることもあるので、ぜひチェックしてください。
産業振興や定住者の増加を目的とする助成金の場合、条件が比較的緩い傾向があります。一方で若年世帯や子育て世帯に限定して制度を設けているケースもあるので、詳細を確認しておきましょう。
エコリフォーム
エコリフォーム
基準を満たした資材を使用して、住宅の省エネ性能を高めることで助成金が支給されることがあります。たとえば外壁や窓、天井に断熱改修を施すことがあげられるでしょう。
ヒートアイランド対策と共通点が多くみられますが、対象となる範囲は異なります。エコリフォームの場合、太陽光利用システムや高効率給湯器の設置など、さまざまな省エネ対策に適用されるのが一般的です。
外壁工事の費用相場
外壁工事の費用相場
戸建住宅でかかる外壁工事の費用相場は以下のとおりです。
一般的な戸建て住宅の延べ床面積は30坪が目安とされるため、60~100万円が目安と考えられます。一方で業者や使用する塗料によって費用は異なるので、見積もりをとって比較することが重要です。
また、マンションの外壁工事の費用相場は以下のとおりです。
※参照:国土交通省
マンションの一戸あたりの修繕工事費用は100万円〜125万円(※)です。そのうち外壁工事の割合は約14.8%(※)の割合になるため、マンション規模ごとの費用相場は上記のようになります。
ただし、塗料の種類や修繕内容によって費用相場は異なります。以下の記事で外壁工事の費用相場についてより詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
外壁工事の助成金の給付例
外壁工事の助成金の給付例
外壁工事の助成金の給付例は次のとおりです。
※1参照:令和5年度ヒートアイランド対策助成
※2参照:再生可能エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成(令和5年度)
※3参照:令和5年度 《事業所用》かつしかエコ助成金のご案内
上記のように、詳しい条件や助成金の金額はそれぞれ異なります。期間や予算に上限もあるので、自治体の公式ホームページで確認しておきましょう。
外壁工事の助成金を受け取る手順
外壁工事の助成金を受け取る手順
外壁工事の助成金を受け取る際の手順は以下の通りです。
1.自治体や国の助成金を調べる
2.申請を行う
3.報告書を提出する
4.補助金を受け取る
確実に助成金を受け取るために、詳しい方法を確認しておきましょう。
1.自治体や国の助成金を調べる
まずは自治体や国で、外壁工事の助成金制度を実施しているか確認します。詳しい条件を調べて、受給できるかチェックしましょう。
助成金制度がある場合でも、時期や予算によっては受給できないので注意が必要です。多くの自治体では年度初めの4月から募集を始めます。早めに申請すれば、期間を逃す心配はないでしょう。
鑑定士コメント
外壁の塗り替えだけでは助成金を受けられないのでしょうか?自治体によって助成金を支給する条件は異なりますので、確認が必要です。また、断熱性の高い遮熱塗料など、特定の塗料の使用を条件としているケースもあるので注意が必要です。自治体の公式ホームページ等で、詳しい条件をチェックしておきましょう。
2.申請を行う
外壁工事の助成金を受給するためには、工事着工前の申請が必要です。申請書は自治体の公式ホームページからダウンロードできます。
申請書や見積書、納税証明書など必要な書類を揃えましょう。施工場所や施工状態がわかる写真・図面が必要なケースがあるので、自治体の公式ホームページでチェックしてください。
助成金を利用する場合、助成金の制度について詳しい業者を選ぶことがおすすめです。写真の撮影など業者の協力がないと受給は難しいので、見積もりの際に助成金について質問してみましょう。
3.報告書を提出する
3.報告書を提出する
外壁工事が終了したあとは工事完了報告書や請求書を提出します。自治体によってはその他にも書類提出が必要なので、あわせて用意しておきましょう。
確実に助成金を受け取るために、不備がないよう確認してから提出してください。なお、施工途中で使用塗料や工事範囲を変更した場合、自治体に届け出る必要があります。
4.補助金を受け取る
報告書を提出して調査が終わったあと、問題がなければ1~2ヶ月ほどで助成金が振り込まれます。ただし、助成金の手続きに関して業者で別途費用が発生する可能性があるので、確認が必要です。
外壁工事による助成金を受ける際の注意点
外壁工事による助成金を受ける際の注意点
外壁工事で助成金を受給する際の注意点をまとめました。
・申請は工事の着工前に行う
・使用する塗料が指定されている場合がある
・自治体に業者が指定されているケースがある
・受給回数が制限されていることがある
助成金を確実に受け取るために、あらかじめ確認しておくことが重要です。
申請は工事の着工前に行う
外壁工事の助成金は工事の着工前に申請しなければ受け取れません。施工が始まっていたり完了していたりしていた場合、申請はできないので注意が必要です。
申請後交付決定通知書が届くまで着工できないため、早めに申請しましょう。スケジュールを立てて、計画的に申請や施工を行ってください。
使用する塗料が指定されている場合がある
ヒートアイランド対策やエコリフォームの場合、塗料が指定されているケースがほとんどです。指定された塗料でないと助成金は受給できないので、事前にチェックしておきましょう。
高反射率塗料における日射反射率測定値など、細かい基準が設けられているケースがあります。業者と相談したうえで、条件をクリアした塗料を選択することが重要です。
自治体に業者が指定されているケースがある
自治体に業者が指定されているケースがある
施工業者を指定している自治体は多いため、あらかじめチェックしておきましょう。適用条件に該当した業者を選択して、見積もりを取ることが重要です。
「自治体に営業所がある業者」を指定する自治体が多い傾向にあります。地域密着型の業者なら助成金制度に慣れている可能性が高く、スムーズに助成金の申請が進められるでしょう。
受給回数が制限されていることがある
助成金の受給回数には制限が設けられていることが一般的です。助成金を使用して工事をしていないか、過去の履歴を確認してください。
一方で助成金制度によっては複数回受給できるケースもあります。「前回の工事から1年以上経過している」など、詳しい条件をチェックしたうえで申請しましょう。
まとめ:外壁工事の助成金は自治体ごとに違うので事前にしっかり調べておこう
まとめ:外壁工事の助成金は自治体ごとに違うので事前にしっかり調べておこう
外壁工事では自治体から助成金を受給することができます。ただし、助成金制度を設けている自治体でも、詳細な条件はそれぞれ異なります。
助成金制度を上手に活用できれば、コストを抑えて外壁工事を実施できるので、詳しい条件や期間を調べたうえで申請することが重要です。
本記事では助成金を受け取る手順や注意点を紹介したので、チェックしておきましょう。正しい知識を確認して、助成金を確実に受け取ってください。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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