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2024.06.24

団体信用生命保険の保険料は月々いくら?基本的な仕組みと注意すべきポイントとは

団体信用生命保険の保険料は月々いくら?基本的な仕組みと注意すべきポイントとは

一般的に、住宅ローンを契約する際には、団体信用生命保険(団信)への加入が義務付けられています。しかし、団信がどのような仕組みの保険で、月々いくら支払いが必要かを知らない人も多いでしょう。

本記事では、団信の仕組みや種類、加入条件などをわかりやすく解説します。団信を選ぶ際の注意点も紹介しているので、新たに住宅ローンを組む人は、ぜひ参考にしてみてください。

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住宅ローンの団体信用生命保険とは

住宅ローンの団体信用生命保険とは

住宅ローンの団体信用生命保険とは

団体信用保険(団信)とは、住宅ローンの契約者に万が一の事態が起こったときに、ローン残債を弁済する保険のことです。一般的に、死亡もしくは高度障害状態などが保障の対象になります。

 

団信に未加入で、契約者が住宅ローンを支払えない状態に陥ると、残った家族が住宅ローンを支払わなければいけません。しかし、残された家族の収入だけで、住宅ローンを完済することは難しいです。

 

そのため、金融機関の多くは、住宅ローンを契約する上で団信の加入を義務付けています

 

団信の基礎知識を解説するので、次の4つのことを把握しておきましょう。

 

・万が一の事態があったときにローン残高がゼロになる

・団体信用生命保険と生命保険との違い

・団体信用生命保険の契約先

・団体信用生命保険で保障される範囲

もしものときにローン残高がゼロになる

団信では、住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になった場合、保険金がおりて借り入れ残高がゼロになります。保障の適用条件を満たした時点で、保険会社が借り入れ先の金融機関に、ローン残高に相当する保険金を支払います。

 

支払い要件を満たせば、支払いを肩代わりしてもらえるので、万が一の場合でも残った家族はマイホームに住み続けることが可能です。

団体信用生命保険と生命保険との違い

団信と生命保険は、死亡時に保障が受けられる点では共通していますが、保障の対象がそれぞれ違います。

 

・団信:住宅ローンの支払いを保障する保険

・生命保険:遺族の生活費を保障する保険

 

また団信では、借り入れ先の金融機関に保険金が支払われますが、生命保険では遺族に保険金が支払われます。

 

住宅ローンの支払いから解放されても、その後、遺族の生活は続くので団信に加入しても生命保険に加入したままの方がいいケースもあります

団体信用生命保険の契約先

団体信用生命保険の契約先

団体信用生命保険の契約先

団信の契約先は金融機関です。金融機関が保険契約者、かつ保険金の受取人となります。住宅ローン契約者は被保険者という立場になります。

 

死亡や高度障害状態など、団信の支払い要件を満たすと、住宅ローンを契約する金融機関に直接保険金が支払われます。支払われる金額は、借り入れ残高に相当する金額です。

 

生命保険とは異なり、団信の保険料は所得控除の対象にならない点に注意しましょう

団体信用生命保険で保障される範囲

一般的な団信の保障範囲は、契約者の死亡もしくは高度障害になった場合です。特約を付けないかぎりは、その他の病気やケガは保障の対象となりません。

 

高度障害とは、両目の視力を失って回復の見込みがない状態や、言語またはそしゃくの機能を永久に失った状態などです。団信に加入する際には、高度障害状態の基準を確認しておきましょう。

鑑定士コメント

団体信用生命保険は住宅ローンの借り換え時も加入できるのでしょうか?住宅ローンの借り換えの銀行で加入していた団信は借り換えと同時に解約となります。借り換えのタイミングでも、借り換え先の金融機関で新規に団信に加入できます。もちろん借り換え前の団信の審査と、借り換え後の団信の審査は別なので、新たな審査は必須です。年齢が上がることや持病があることで、審査に通過できない可能性があるので注意しましょう。

団信信用生命保険の加入条件

団信信用生命保険の加入条件

団信信用生命保険の加入条件

団信の加入条件は、次の通りです。

 

・新規借り入れや借り換えのタイミングであること

・年齢制限を満たしていること

・健康状態の告知を行うこと

 

団信の申し込みができるのは、住宅ローンの新規契約や借り換えなどのタイミングのみです。途中から団信に加入することは認められていません。

 

団信の種類によっては、加入時の年齢制限を設けています。

 

また団信への加入時には審査があり、保険会社から健康状態の告知を求められます。審査を通過すれば団信に加入できるので、正直に健康状態を伝えてください。

 

持病や病歴を隠すと告知義務違反になり、支払い要件を満たしても保険金がおりなくなる可能性があります。健康状態に不安があれば、金融機関の担当者に相談してみてください。

団体信用生命保険の保険料は月々いくら?

団体信用生命保険の保険料は月々いくら?

団体信用生命保険の保険料は月々いくら?

団信の保険料の支払い金額は、借り入れ先の金融機関によって異なります。基本的に住宅ローンの金利に上乗せする形で保険料を支払いますが、そもそも保険料が発生しない場合もあります。

 

借り入れ予定の金融機関で、どのように保険料の支払いが発生しているかを確認しておきましょう。団信の保険料のタイプは、大きく分けると次の3つです。

 

・金利上乗せ型

・保険料支払型

・事務手数料型

保険料は月々の住宅ローンの金利に含まれる

保険金がおりるときには、借り入れ先の金融機関が保険金を支払いますが、そもそも保険料が住宅ローンの金利に上乗せされています。つまり、実質保険料を負担しているのは住宅ローンの契約者です。

 

保険料を支払っている認識がなくても、住宅ローンを返済することで、団信の保険料を支払っています。住宅ローンの契約時には、団信の保険料に相当する金利がどれくらい含まれているかを確認しましょう

保険料が発生しない場合もある

特約のない一般的な団信であれば、保険料が発生しないケースもあります。保険料が無料であれば、ローンの金利に上乗せされることがありません。

 

保険料が無料であっても、通常通り、契約者の死亡や高度障害状態になったときには住宅ローンの残債が全て支払われます。

 

ただし、保険料が発生しない場合でも、団信に加入する上で健康状態の告知義務は発生します

金利上乗せ型

金利上乗せ型

金利上乗せ型

保険料として別途支払いはないものの、住宅ローンの金利に上乗せされているタイプを「金利上乗せ型」と呼びます。

 

通常の団信であれば、金利は上乗せされていません。しかし、がん・3大疾病・8大疾病など、特定の保障を付けると金利が上乗せされます

 

特約によって増える金利の相場は、0.1%〜0.3%(※)といわれています。保障を手厚くするほど、住宅ローンの金利が増える可能性が高いです。

 

※参照:三井住友銀行

保険料支払型

保険料支払型は、住宅ローンの支払いとは別に保険料を支払うタイプのことです。住宅ローンの金利に上乗せされず、別途支払いが必要です。毎月、保障内容ごとに設定された保険料を支払います。

 

ただし、住宅ローンの支払いに保険料が含まれないため、支払いを忘れる可能性があります。支払いを滞納すると団信が中途解約され、以降は団信に加入できないので、解約されないように注意してください。

事務手数料型

保険料の支払いは発生しない代わりに、事務手数料の支払いが必要なケースがあります。

 

事務手数料は、定率型と定額型の2種類があり、定率型では借り入れ金額に対して2.2%(※)の手数料が発生します。定額型は、定率型よりも高い金利が適用される可能性があるため、返済総額がいくらになるかを事前にチェックしましょう。

 

※参照:三菱UFJ銀行

団体信用生命保険の種類

団体信用生命保険の種類

団体信用生命保険の種類

団信の種類は大きく分けて3つです。

 

・一般団信

・ワイド団信

・疾病保障付き団信

 

自身の健康状態や希望する保障内容に合わせて、適切な団信を選択してください。

一般団信

住宅ローンの契約者が、死亡・高度障害状態になった場合に適用される保険が一般団信です。最低限の保障があれば十分と感じる人は、一般団信に加入しましょう。

 

一般団信であれば、保険料の支払いがないケースが多いです。後ほど紹介する、特約付きの団信と比べて返済総額を安く抑えられるでしょう

ワイド団信

持病がある人や健康状態に不安がある人に向けた団信が「ワイド団信」です。

 

前述の通り、団信に加入するためには、健康状態を告知して審査を通過する必要があります。しかし、持病や病歴によっては審査に通過できない可能性もあるでしょう。

 

ワイド団信では、保険に加入する審査基準を緩和しているため、健康上の問題があっても加入しやすいです。例えば、高血圧症や糖尿病、肝機能障害といった持病があっても加入できる場合があります。

 

持病があり、健康面で不安に感じている人は、ワイド団信を検討してみてください。

 

加入の審査基準が緩和されている分、保険料が高くなる点に注意しましょう。上乗せされた金利を含め、住宅ローンの返済総額がいくらになるかをシミュレーションすることが大切です。

疾病保障付き団信

疾病保障付き団信

疾病保障付き団信

さまざまな病気のリスクに備えるなら、疾病保障や介護保障といった特約付き団信に加入しましょう。がん・脳卒中・急性心筋梗塞といった3大疾病や、要介護状態になった場合など、幅広いリスクに備えられます

 

住宅ローンを支払えなくなるのは、死亡した場合や高度障害になった場合だけではありません。それ以外の重い病気やケガによって、働けなくなり、支払いが困難になる可能性があります。

 

がん特約や8大疾病特約、介護保障などを付ければ、団信の保障範囲を広げられます。たとえ長期間働けなくなった場合でも、保険がおりるので、特約付き団信も検討してみてください。

 

ただし、幅広いリスクに備えた保険なので、保険料の負担は大きくなります。特約によっては加入年齢の制限があることも把握しておきましょう。

鑑定士コメント

団体信用生命保険がおりない場合はあるのでしょうか?加入前に健康状態の告知を怠っていた場合や、保障開始日の前の病気が原因で死亡・高度障害状態になった場合には、保険金がおりません。支払いを滞納し、団信が失効となっている場合も団信の保障が適用されませんので、注意が必要です。

団体信用生命保険を選ぶときのチェックポイント

団体信用生命保険を選ぶときのチェックポイント

団体信用生命保険を選ぶときのチェックポイント

加入する団信を決定する際には、次の3点に注意しましょう。

 

・保険金が支払われやすい仕組みかどうか

・十分な保障内容かどうか

・金利優遇があるかどうか

 

団信は、途中からの加入や特約の追加が認められていません。後悔しないように、加入する団信は慎重に検討してください。

保険金が支払われやすい仕組みかどうか

保険金の受け取り条件や受け取りのタイミングを必ずチェックしましょう。保障内容が手厚くても、保険金が支払われる条件が厳しい可能性があります。

 

団信によって、次のように保険金がおりる条件やタイミングが異なります。

 

・支払い要件に該当する状態なら、すぐに保障の対象になる場合

・就業不能状態が数か月継続してはじめて、保障の対象になる場合

 

支払いのハードルが高いと、なかなか保険金を受け取れず住宅ローンの支払いが苦しくなる恐れがあります。金融機関によって異なるので、支払い要件を事前に確認することが大切です。

十分な保障内容かどうか

通常の団信では、死亡や高度障害状態になるリスクには備えられますが、それ以外の重い病気になるリスクには備えられません。病気やケガで働けなくなって収入が減少し、ローンの支払いが困難になる可能性を考慮しなければいけません

 

住宅ローンの支払いは長期にわたって続くものです。病気やケガになる可能性は十分にあるので、幅広いリスクに備えた保障が必要です。

 

特約を付けると保険料は高くなるものの、さまざまなトラブルに対処できます。特に、病気になりやすい年齢の人は、充実した保障を付けたほうが賢明でしょう。

金利優遇があるかどうか

金利優遇があるかどうか

金利優遇があるかどうか

金融機関によっては、特約を付けることで金利が優遇されるケースもあります。金利優遇サービスの有無や条件を確認しましょう。

 

特約を付けることで金利が上乗せされても、金利の優遇によって負担をあまり増やさずに保障を手厚くできる可能性があります。借り入れ予定の金融機関が金利優遇サービスを提供しているか、一度チェックしてみてください。

まとめ:団体信用生命保険の支払い方法や金額を住宅ローンの契約前に確認しよう

まとめ:団体信用生命保険の支払い方法や金額を住宅ローンの契約前に確認しよう

まとめ:団体信用生命保険の支払い方法や金額を住宅ローンの契約前に確認しよう

団信は、死亡や高度障害状態など、万が一の事態に備えられる保険です。保険料は高くなるものの、特約を付けることで、病気やケガで働けなくなった場合にも備えられます。

 

基本的に団信の保険料は、住宅ローンの金利に上乗せされますが、保険料を別で支払う場合もあります。特約によっても保険金の支払い要件や受け取りタイミングが異なるので、加入する団信は慎重に検討してください。

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

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