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2023.08.21

延べ床面積とは?建築面積・敷地面積との違いや含まれない部分を解説

延べ床面積とは?建築面積・敷地面積との違いや含まれない部分を解説

物件探しをする中で、「延べ床面積」という用語を目にしたことがあるのではないでしょうか。延べ床面積は、建物の床面積をすべて合計した面積のことです。税金にも影響する重要な用語であるため、これからマンションを探している方はぜひ理解しておきましょう。

本記事では、延べ床面積や関連する用語について解説します。延べ床面積に含まれない箇所や、生活に必要な床面積の紹介をしているので、マンション選びの参考にしてください。

延べ床面積とは

延べ床面積とは

延べ床面積とは

はじめに、延べ床面積について解説します。

 

延べ床面積は、建物の各階の床面積をすべて合計した面積のことで、居住スペースの広さを表しています。「延べ面積」や「建物面積」とも呼ばれます。マンションにおける延べ床面積とは、「マンション一棟全体の床面積の合計」のことです。

 

また、延べ床面積は、建物の売買価格・解体費用・登記にも影響する重要な指標となります。

 

建設中や建設予定である建物の延べ床面積は、住宅会社の担当者に聞きましょう。すでに建設された建物の場合は、登記簿謄本で確認できます。

延べ床面積と混同しやすい面積の種類

延べ床面積と混同しやすい面積の種類

延べ床面積と混同しやすい面積の種類

建物の面積を表す用語には、延べ床面積以外にも3つの用語があります。

 

・建築面積

・敷地面積

・施工面積

 

似た用語ですが、それぞれが異なる面積を表す数値です。違いがわかると物件情報を取得しやすくなるので、以下を読んでみてください。

建築面積

建築面積は「建坪(たてつぼ)」とも呼ばれ、建物を真上から見たときの面積のことです。

 

延べ床面積は、壁や柱に囲まれた部分を計算しますが、建築面積には壁や柱の面積も含まれます。

 

建築物の多くは一階部分がもっとも広いため、「建築面積=一階の総面積」になる場合が多いです。一階より二階の面積が広い場合は、二階部分の面積が建築面積となります。屋上部分は、建築面積には含まれません。

 

マンションの場合、建築面積に階数をかけることで、延べ床面積を求められます。

敷地面積

建築面積は建物の面積であるのに対し、敷地面積は「土地全体の広さ」を表す用語です。「土地面積」とも呼ばれます。

 

敷地面積は、建築面積と同様に、土地を真上から見たときの面積のことです。

 

敷地面積は真上から見て計測するため、土地の高低差や斜面が考慮されません。とくに斜面に建つ物件は、実際の床面積とは異なる場合があります。

 

建築面積や敷地面積は、登記簿謄本や建物購入時の重要事項説明書から確認できます。

施工面積

施工面積

施工面積

建築面積や敷地面積とは異なり、施工面積は公的な法律用語ではありません。「実際に工事を行った(施工した)面積のこと」を施工面積といいます。

 

施工をしていても、ロフトやバルコニーなどは延べ床面積に含まれません。そのため、施工面積は延べ床面積よりも大きな数値になります。

 

また、施工面積は、他の用語とは異なり明確な基準がありません。あくまでも、各住宅会社が独自に算定した数値であることを覚えておきましょう。

鑑定士コメント

複数の業者の提案を比較をするときに、坪単価が目安になりますが、坪単価に使われるのは施工面積・延べ床面積どちらかにより数字が変わってきます。しかし、坪単価の算出方法には、明確な決まりがないというのが実情です。施工面積と延べ床面積のどちらを使うかは、住宅会社によって異なるので、算出方法を確認すると良いでしょう。また、施工面積は延べ床面積より大きな値であるため、施工面積を使って算出した坪単価は安くなることも覚えておいてください。

延べ床面積に含まれないもの

延べ床面積に含まれないもの

延べ床面積に含まれないもの

建物内のすべての面積が、延べ床面積に含まれるわけではありません。以下の5つは、延べ床面積に算定されない箇所です。

 

・ロフト

・吹き抜け

・出窓

・ベランダ・バルコニー

・外付け階段

 

同じ延べ床面積であっても、ロフトやベランダなどがある物件の方が広々と感じられます。快適に過ごせるマンションを選ぶために、延べ床面積に算定されない部分にも注目しましょう。

ロフト

ロフトは「小部屋裏収納」と呼ばれ、衣服や寝具の収納や子どものための遊び場など、さまざまな使用用途があります。ロフトが延べ床面積に含まれないためには、次の3つ(※)を満たしていることが条件です。

 

・床から天井までの高さが1.4m以下

・ロフトの床面積が、設置された階の床面積の2分の1以下である

・固定されたはしごや階段が付いていない

 

※参照:建築基準法

吹き抜け

一階部分の天井と二階部分の床を抜いた空間である「吹き抜け」も、延べ床面積に含まれない箇所です。吹き抜けの一階部分は、延べ床面積に算定されますが、上階部分は床がないため延べ床面積には含まれません

 

吹き抜けのある物件は、縦や横に広がった立体的な空間になるため、圧迫感がなく開放感を得られます。吹き抜け部分に窓があれば、採光や風通しが良くなり、よりくつろぎやすい空間になるでしょう。

 

ただし、吹き抜けの部分にある渡り廊下などは、延べ床面積に含まれるので注意してください。

出窓

出窓

出窓

出窓には、奥行きを出すことで部屋を広く感じさせるメリットがあります。

 

建築基準法によると、次の基準内(※)である出窓は延べ床面積に含まれません。

 

・床から出窓の下までの高さが30cm以上である

・外壁から出ている部分の水平距離が50cm未満である

・見付面積の半分以上が窓である

 

出窓は、日光や風の通りを良くし、インテリアや観葉植物を置くスペースにもなります。気になる物件に出窓があれば、基準を満たしているかどうかをチェックしてみましょう。

 

※参照:建築基準法

ベランダ・バルコニー

外壁から水平距離で2m以内に収まっているベランダやバルコニーは、延べ床面積に含まれません(※)。外壁から2mを超えた部分は、延べ床面積に算定されます。

 

雨や日差しから守る役割のある「庇」も同様に、2mまでは延べ床面積には入りません。

 

2m程度のスペースがあれば、テーブルやチェアを置くことができます。家庭菜園やガーデニングをしたい方に適しているでしょう。

 

ベランダやバルコニーのあるマンションを見つけた場合は、外壁からの距離が2m以内に収まっているかチェックしてみてください。

 

※参照:建築基準法

外付け階段

外付けの階段も、延べ床面積に含まれない箇所の1つです。住宅内にある階段は延べ床面積に含まれますが、屋外に設置された階段は延べ床面積の対象ではありません

 

延べ床面積に含まれない基準(※)として、次の2つが挙げられます。

 

・階段の周長の2分の1以上が外部に開放されている

・階段の天井から手すりや壁までの高さが1.1m以上、かつ天井の高さの2分の1以上である

 

以上の通り、延べ床面積が含まれない箇所には、それぞれ基準が設けられています。購入予定のマンションにロフトやベランダなどがある場合は、基準を満たしているかを一度確認してみてください

 

※参照:建築基準法

生活に必要な延べ床面積の広さはどれくらい?

生活に必要な延べ床面積の広さはどれくらい?

生活に必要な延べ床面積の広さはどれくらい?

物件探しでは、「どのくらいの広さを目安にして物件を選べばいいのか」と迷う方も多いでしょう。家族構成やライフスタイルによって、必要な広さは異なるためです。

 

1つの目安として、国が公表する「世帯人数別の基本水準」や「都道府県別の平均延べ床面積」を紹介します。これらを参考に、必要な物件の広さを確認しましょう。

世帯人数別の基本水準とは

厚生労働省の発表によると、住生活に必要な居住面積は、以下の表(※)のようになります。

 

※横にスクロールできます。

世帯人数

最低居住面積水準(㎡)

誘導居住面積水準(㎡)

都市居住型(都心やその周辺)

一般型(郊外や都市部以外)

単身者

25

40

55

2人

30【30】

55【55】

75【75】

3人

40【35】

75【65】

100【87.5】

4人

50【45】

95【85】

125【112.5】

【】の数字は、3〜5歳児が1名いる場合

 

最低居住面積水準とは、「健康で文化的な生活を送る上で必要最低限の居住面積のこと」です。生活に困らない広さがあれば十分と考える方は、最低居住面積水準を目安にしましょう。

 

一方、誘導居住面積は、多様なライフスタイルを想定した場合に必要な居住面積のことです。子どもが遊ぶための広いスペースや、趣味のためのスペースが必要な場合は、誘導居住面積が目安となります。

 

居住地域が「都市部」の場合と「都市部以外」の場合でも、必要な面積は異なります。上記の表から世帯人数やライフスタイルに合わせて、目安となる面積を確認しましょう。

 

たとえば家族3人で郊外に住み、子どものためにゆとりのある大きさの物件に住みたい場合は、誘導居住面積水準の一般型である「100㎡」を目安にします。

 

※参照:厚生労働省

 

都道府県別の平均延べ床面積

都道府県によっても建物の大きさに違いがあります。都道府県別の平均延べ床面積を大きさ別に分類したので、居住予定の都道府県の数値をチェックしましょう

 

※横にスクロールできます。

平均延べ床面積(㎡)(※)

〜80

80〜100

100〜120

120〜

都道府県

東京都・神奈川県・大阪府・沖縄県

北海道・宮城県・埼玉県・千葉県・愛知県・京都府・兵庫県・広島県・愛媛県・高知県・福岡県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県

岩手県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・静岡県・三重県・滋賀県・奈良県・和歌山県・岡山県・山口県・徳島県・香川県・佐賀県

青森県・秋田県・山形県・新潟県・富山県・石川県・福井県・長野県・岐阜県・鳥取県・島根県

 

平均延べ床面積の最小は東京都(65.90㎡)、最大が富山県(145.17㎡)となりました。平野部が広い都道府県ほど延べ床面積が多い傾向にあります。また、東日本の日本海側に位置する県は、平均値が高くなっています。

 

都道府県ごとの正確な数値を知りたい方は、国土交通省の令和4年度 住宅経済関連データにある「一住宅当たり延べ床面積の都道府県比較」をチェックしてみてください。

 

※参照:国土交通省

延べ床面積と坪単価の関係性は?

延べ床面積と坪単価の関係性は?

延べ床面積と坪単価の関係性は?

物件探しをする中で、「坪単価」という言葉を耳にすることがあります。

 

坪単価とは、建物一坪(約3.3㎡)あたりの建築費のことです。坪単価を算出すると、同じマンション内の違う部屋を比較検討するのに役立ちます

 

坪単価は「建物価格÷延べ床面積」の式で表されるため、「延べ床面積の大きさに比例して坪単価が安くなる」という関係性になります。

 

しかし、坪単価は延べ床面積で決まるわけではありません。同じ延べ床面積の物件でも、構造・間取り・設備のグレードによって本体価格や坪単価が大きく異なります

 

坪単価には明確な基準がなく、住宅会社によっても算出方法が異なるので、あくまでも参考程度にしましょう。

鑑定士コメント

不動産を購入すると、固定資産税や不動産取得税が発生します。これらの税金額は、延べ床面積の大きさがまずは影響してきます。しかし、各税金には減額措置があるため、必ずしも必ずしも延べ床面積が広いほど税金が上がるとは限りません。購入したい物件が減税の対象になるかどうかは、国土交通省ページにある「住宅等の取得に利用可能な税制特例」をチェックしましょう。

まとめ:延べ床面積を理解してマンション選びに役立てよう

まとめ:延べ床面積を理解してマンション選びに役立てよう

まとめ:延べ床面積を理解してマンション選びに役立てよう

延べ床面積や関連する用語について理解することで、マンション選びをスムーズに進められます。ロフト・出窓・ベランダ・バルコニーなどの延べ床面積に含まれない箇所がある物件の場合、価格を上げずに広々とした空間で過ごせるでしょう。

 

また、延べ床面積の大きさ次第で税金額が変わったり、減税措置の対象になったりします。この記事を参考に、ライフスタイルに合うマンションを見つけましょう。

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

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「広告・パンフレット・チラシ」に掲載される面積についての説明として、間違っているのは次のうちどれですか?

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専有面積はどちらかというと壁芯面積で表記されていることが一般的です。

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