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更新日:2024.09.12
登録日:2024.05.24
住宅ローンのボーナス払いを利用するメリットとデメリットは?知っておきたいポイントを解説
住宅ローンを効率よく返済したいなら、ボーナス払いがおすすめです。年に2回のボーナスを返済にあてることで、月々の返済額を抑えられます。
一方で「負担が増加するのではないか」「ボーナス払いが難しくなったら?」など、不安を抱えている方は多いでしょう。無理のない返済計画をたてるためにも、ボーナス払いの基礎知識を確認しておくことが重要です。
本記事では、住宅ローンのボーナス払いの仕組みとメリット・デメリットをわかりやすく解説します。返済額のシミュレーションや押さえておくべきポイント、ボーナス払いが難しくなった場合の対策とあわせてまとめました。
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住宅ローンのボーナス払いの仕組み
住宅ローンのボーナス払いの仕組み
住宅ローンのボーナス払いとは、毎月の返済と併用して年2回のボーナス月に一定額を返済していく方法です。ボーナス返済の割合が多いほど月々の返済額が少なくなります。
住宅ローンを契約する際に、ボーナス返済の有無と割合を決定。ボーナス支払いの割合は定められており、多くの金融機関では40〜50%(※1)を上限としています。
たとえば借入総額が3,000万円で割合を40%とする場合、ボーナス返済の額は1,200万円となるでしょう(※2)。無理のない返済計画を立てるために、適切な割合を選択することが重要です。
また、各金融機関はそれぞれ年に2回のボーナス返済月を定めています。ボーナス支給月がボーナス返済月より遅いと返済が難しくなる可能性があるため、あらかじめチェックしておきましょう。
※参照:株式会社北國銀行
※参照:SBI新生銀行
住宅ローンのボーナス払いを利用するメリット
住宅ローンのボーナス払いを利用するメリット
住宅ローンのボーナス払いを利用することで、月々の返済額を抑えられます。ボーナス払いは年に2回なので、それ以外の月は家計への負担を軽減することが可能です。
その他のローンや習い事の月謝などで毎月の支出が多い場合は、ボーナス払いで月々の返済額を減らすことを検討しましょう。割合ごとに月々の返済額は変わるため、金融機関のシミュレーションで確認してください。
住宅ローンのボーナス払いを利用するデメリット
住宅ローンのボーナス払いを利用するデメリット
ボーナス払いなら月々の返済額を減らせますが、返済総額は増加します。ボーナス払いの割合が高いほど返済総額は増えるので、注意しましょう。
住宅ローンの返済には、元金(借りたお金)のほかに金融機関に支払う利息が含まれています。元金が早く減るほど支払う利息が少なくなる仕組みです。
ボーナス払いは年に2回しかなく、月々の返済額も少ないため、元本が減りにくい傾向があります。元金返済のスピードが遅くなることで支払う利息が増えてしまい、返済総額が高くなるわけです。
鑑定士コメント
年収に対してボーナスの割合が大きい方や、確実にボーナスが支給される方に向いています。安定した返済計画を立てられるため、より確実に住宅ローンを返済できるでしょう。また、ボーナス払いを設定しなくても、ボーナスで都度繰り上げ返済をしていけば、ボーナス払いと併用する場合と同じく、早く完済できる可能性が高くなります。始めからボーナス払いを設定するか、繰り上げ返済か、どちらが良いかはご自分の収入見込みで考えてみましょう。
毎月払いとボーナス併用払いとの返済額のシミュレーション
毎月払いとボーナス併用払いとの返済額のシミュレーション
毎月払い(ボーナス払いなし)とボーナス併用払いの返済額を、以下の条件でシミュレーションしました。
・借入額3,000万円
・借入期間35年
・元利均等返済
・固定金利
・金利1.5%(年)
※参照:三菱UFJ銀行
上記のように、毎月払いのほうがボーナス併用払いより総返済額が少ないのがわかります。また同様の条件で、割合ごとの月々の返済額やボーナス返済額、返済総額をまとめました。
鑑定士コメント
住宅ローンのボーナス払いがきついと思ったら途中で変更できるのでしょうか?住宅ローンのボーナス払いが困難になった場合、金融機関に相談することで、返済の途中でも返済方法を変更できることが多いです。ボーナス払いの割合や期間を変更することで、返済計画に余裕が生まれるでしょう。一方で金融機関によっては、手数料が発生したり、審査の結果、希望通りにならない可能性もあるので注意が必要です。
住宅ローンのボーナス払いで押さえておくべきポイント
住宅ローンのボーナス払いで押さえておくべきポイント
住宅ローンのボーナス払いを検討する場合は、以下のポイントを押さえておきましょう。
・継続してボーナスが支払われる予定はあるか
・不測の事態に備えて毎月積み立てておく
・住宅ローン返済のほかにボーナスの使用目的がないか
・繰り上げ返済可能かどうかを検討する
より確実に住宅ローンを返済するために、あらかじめチェックしておきましょう。
継続してボーナスが支払われる予定はあるか
継続して一定以上のボーナスが支払われる予定がないなら、ボーナス払いは避けたほうがよいでしょう。ボーナスの支給額が減ったり支給がなくなったりすると、住宅ローンの返済が困難になる恐れがあります。
ボーナスは支給額が確定しているものではなく、業績などで左右されるため注意が必要です。ボーナスが継続して支払われるか確認し、減額される可能性も考慮したうえでボーナス払いを利用しましょう。
不測の事態に備えて毎月積み立てておく
不足の事態が発生したとき対応できるように、毎月少しずつ積み立てておくことが重要です。ボーナスの支給がなくなったり、急な出費が発生したりしたとき、貯蓄を返済にあてられます。
平均的な毎月の生活費と、貯金できる金額を計算しておきましょう。無理なく積み立てられるように、計画を立てておくことが重要です。
住宅ローン返済のほかにボーナスの使用目的がないか
住宅ローン返済のほかにボーナスの使用目的がないか
住宅ローン返済以外に、ボーナスを使用する目的があるか考えましょう。ボーナスを住宅ローン返済にあててしまうと、自由に使えるお金は少なくなります。
家族旅行や家電の買い替えなど、必要なときにお金が不足する恐れがあるので注意が必要です。お子さんの学費や老後の資金なども考慮したうえで、ボーナスを住宅ローンの支払いにあてても問題ないか考えましょう。
繰り上げ返済可能かどうかを検討する
住宅ローンの返済中に資金に余裕がある場合は、繰り上げ返済を検討してください。繰り上げ返済とは、月々の返済やボーナス返済とは別にまとまった金額を返済する方法です。
元金を一気に減らすことで利息の軽減効果が期待でき、返済総額を減らせます。ただし、繰り上げ返済には手数料が発生することがあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
住宅ローンのボーナス払いが厳しくなったときの対策
住宅ローンのボーナス払いが厳しくなったときの対策
住宅ローンのボーナス払いが厳しくなった際の対策は、以下の通りです。
・契約している金融機関に相談する
・ローンの借り換えを検討する
返済を滞らせないために、スピーディーに対応しましょう。
契約している金融機関に相談する
返済負担を軽減できる可能性があるので、まずは契約している金融機関に相談しましょう。ボーナス払いの割合や期間を変えるなど、返済方法を見直すことが重要です。
一方で返済方法を見直しても、あまり返済負担が減らない可能性があります。無理のない返済方法を選択するために、プロのアドバイスを参考にしてください。
ローンの借り換えを検討する
住宅ローンの借り換えとは、異なる金融機関で新しい住宅ローンを借り入れて返済中の住宅ローンを一括返済することです。金利の低いローンに借り換えれば、月々の返済額や総返済額を減らせます。
借り換えシミュレーションで、月々の返済額や総返済額にどのくらい差があるのか確認してください。ただし、借り換えには諸費用がかかるので、あらかじめ調べておくことが重要です。
まとめ:住宅ローンのボーナス払いはメリットとデメリットを把握したうえで検討しよう
まとめ:住宅ローンのボーナス払いはメリットとデメリットを把握したうえで検討しよう
住宅ローンのボーナス払いには、月々の返済額が減らせるというメリットがあります。ボーナス払いの割合が高くなるほど、月々の返済額が減る仕組みです。
一方で返済総額が増えるといったデメリットもあります。メリットとデメリットを把握したうえで、ボーナス払いを利用するかどうか検討しましょう。
ほかにも住宅ローンのボーナス払いで押さえておくべきポイントや、返済が厳しくなったときの対策も紹介しました。無理なく返済するために、基本的な知識をチェックしておくと安心です。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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