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更新日:2023.02.10
登録日:2022.11.25
スケルトンインフィルとは?メリット・デメリットを詳しく紹介
「スケルトンインフィルって何?」
「マンションを購入を考えているけど、スケルトンインフィルを選ぶべき?」
「一般的な住宅と何が違うのか知りたい!」
このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
スケルトンインフィルとは、住宅の構造躯体と設備や間取りが別々に作られている住宅構造です。とはいえ、それだけ聞いてもイメージがつかないですよね。なぜスケルトンインフィルが採用されているのか、どんなメリットがあるのか気になる方もいるでしょう。
この記事では、スケルトンインフィルの構造や歴史、メリット・デメリット、注意点まで詳しく紹介するので、住宅構造について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
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スケルトンインフィルとは?
スケルトンインフィルとは?
スケルトンインフィルとは、スケルトンとインフィルが別れている住宅構造です。スケルトンは建物を支える柱や床などの構造躯体、インフィルは間取りや設備、内装のことを指します。
通常の住宅はスケルトンとインフィルを同時に作りますが、別々に作成したものをスケルトンインフィルと呼びます。集合住宅や分譲マンションで採用されることが多いですが、一軒家にも適用可能です。
スケルトンインフィルの歴史
スケルトンインフィルの歴史
スケルトンインフィルは、日本ではまだまだ歴史が浅い考え方です。明確な定義は決まっておらず、住宅や建物によって仕様が違うものもあります。
とはいえ、マンションのクオリティを長期的に保ちやすいスケルトンインフィルを、国土交通省も推進しています。
スケルトンインフィルのメリット
スケルトンインフィルのメリット
スケルトンインフィルの概要はわかったけど、そもそもなぜ内装と構造躯体を別で作る必要があるのか、疑問に思う方もいるでしょう。
そこでこちらではメリットを3つ紹介します。
・設備交換が比較的容易で、長く快適に過ごせる
・ライフスタイルに合わせて間取りを変更できる
・何世代にわたって引き継げる
それぞれ解説するので、参考にしてみてください。
設備交換が比較的容易で、長く快適に過ごせる
スケルトンインフィルの住宅は、そうでないものと比べて設備交換が比較的容易です。そのため、長く快適に過ごしやすいといえます。
というのも、住宅の構造躯体と設備の寿命には差があります。住宅の設備は建物の躯体と比べて劣化が早いので、適切なタイミングでの交換が必要です。
しかし通常の住宅では、構造躯体の寿命が来る前に設備交換が必要になり、大掛かりな工事や建て直しをしないといけないケースもあります。
設備だけを交換できるスケルトンインフィルは、ライフスタイルに合わせて長く快適に過ごしやすいです。
ライフスタイルに合わせて間取りを変更できる
ライフスタイルに合わせて間取りを変更できるのもメリットです。スケルトンインフィルなら、間取りを変更するのに大掛かりな工事が必要ありません。
例えば子供が小さい家庭では、家事や仕事をしていても目が届くように、個室を少なくしてオープンな間取りを好む方が多いです。しかし子供が大きくなり個室が欲しいとなったときに、間取りを変えられます。
ライフスタイルが変わる方や間取りを変更する可能性がある方は、スケルトンインフィルの住宅を選ぶといいでしょう。
何世代にわたって引き継げる
何世代にわたって引き継げる
スケルトンインフィルが採用されている建物は一般的な住宅と比べ、何世代にもわたって引き継ぐことができる可能性が高いです。
設備や内装に問題があったらすぐに変更できて、構造躯体の寿命が来るまでは快適に過ごせるのが理由です。間取りや内装の変更が比較的容易なので、世代ごとに過ごしやすい部屋作りを実現できます。
何世代にわたって過ごしやすい住宅作りができるのがポイントです。
マンションの寿命については、以下の記事でも解説しています。
マンションの寿命はどれくらい?過ぎてしまった場合はどうなる?
鑑定士コメント
スケルトンインフィルならリフォームや修繕、リノベーションが容易になるため、一般的な住宅と比べて長く住めます。構造躯体の寿命が来るまでは快適に過ごせるので、比較的長く住みやすいです。とはいえ、規約によっては変更できない箇所もあるので、注意しておきましょう。
スケルトンインフィルのデメリット
スケルトンインフィルのデメリット
スケルトンインフィルは長く快適に過ごせますが、知っておきたいデメリットもあります。こちらでは、知っておきたいスケルトンインフィルのデメリットを2つ紹介します。
・建築コストが高い場合がある
・メリットを感じるまでに時間がかかる
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。
建設コストが高い場合がある
スケルトンインフィルはそうでないものと比べて建設コストが高くなるケースが多いです。建設後の内装や間取りの変更を容易にするために、天井や床を二重構造にします。耐久性が高くなりますが、その分コストも高くなる場合があります。
また、建設に限らず間取りや内装を変更するときの工事も、高額な費用がかかる場合もあるでしょう。
メリットを感じるまでに時間がかかる
スケルトンインフィルの住宅を建設しても、メリットを体感できるまでに時間がかかります。というのも、スケルトンインフィルのメリットは、耐久性や内装の変えやすさなど、長期的な目線でみたものが多いです。
すぐにメリットを感じられないため、建設コストの高いのに一般の家と変わらないと感じるケースもあるでしょう。とはいえ、長期的にみたら受けられる恩恵が大きいですよ。
フルスケルトンリノベーションとの違い
フルスケルトンリノベーションとの違い
スケルトンインフィルについて調べていると、フルスケルトンリノベーションというワードを見た方も多いと思います。フルスケルトンリノベーションとは、構造躯体だけを残してそれ以外の設備などを撤去するリノベーション方法です。
スケルトンインフィルは構造躯体と設備が別れている住宅構造のことなので、フルスケルトンリノベーションに適していると言えます。近年のリノベーションでは主流になっていて、工事が大掛かりになる分仕上がりは新築のような綺麗さがメリットです。
スケルトンインフィルの注意点
スケルトンインフィルの注意点
スケルトンインフィルは長く快適に住めるなど、良い点が多く採用したいところですが、注意するべきポイントが2つあります。
・マンションによっては管理規約で間取り変更に制限がある
・水回りの配置を変えるには二重床が必要になる
それぞれ詳しく解説します。
マンションによっては管理規約で間取り変更に制限がある
マンションによっては管理規約で間取り変更に制限がある物件も存在します。住居者同士の騒音トラブルを防止するために、自由に間取りを決められないケースもあるでしょう。
スケルトンインフィルとうたっていても、間取りをほとんど変えられないというマンションも存在するので、契約時には規約をよく確認するのがおすすめです。
水回りの配置を変えるには二重床が必要になる
水回りの配置を変えるには二重床が必要になるのも、注意しておきましょう。二重床とは、マンションの構造躯体とフローリングなどの床材の間に空間がある、二重構造の床のことです。
給排水管やガス管などを配置できるので、水回りの配置を比較的容易に変更できます。二重床になっていないと、構造躯体から工事しないと配管を移動できないのがデメリットです。
水回りの配置を変える可能性があるなら二重床を選ぶようにしましょう。
マンションの二重床については、以下の記事で詳しく解説しています。
マンションの二重床はどんな構造?リフォームに向いている理由を解説
鑑定士コメント
スケルトンインフィルを使用すると資産価値を維持しやすいです。自由に間取りを変更できて、設備を刷新できるため価値を保てます。構造躯体にかかる負担も少ないため、長期的にマンションの寿命も長く、長期に渡って過ごしやすいと言えるでしょう。
まとめ:スケルトンインフィルは資産価値を保ちやすいメリットも
まとめ:スケルトンインフィルは資産価値を保ちやすいメリットも
スケルトンインフィルのマンションは設備や内装の変更が比較的容易で、建物の寿命が長いのが特徴です。長く快適に過ごせてさまざまな需要に合わせて部屋を変更できるため、何世代にわたって使用できます。
耐久性が高く常に最新の設備を取り入れられるので、資産価値を保ちやすいのも大きなメリットです。マンションを建てるときは寿命を延ばして資産価値を高められる、スケルトンインフィルに注目してみてください。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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