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更新日:2024.03.22
登録日:2024.03.21
住宅ローンの事前審査は本審査とどこが違う?特徴や複数申し込むメリットを確認
マンションの購入の際、住宅ローンの利用を検討する人は多いでしょう。住宅ローンは借入金額が大きく返済期間も長いため、事前審査と本審査2つの審査を受ける必要があります。では、事前審査とはどのような審査なのでしょうか。
本記事では、住宅ローンの事前審査とは何か、事前審査でチェックされる内容や審査に通るコツについて詳しく解説します。複数の金融機関で住宅ローンを申し込む際のメリットやデメリットについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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住宅ローンの事前審査とは
住宅ローンの事前審査とは
住宅ローンの事前審査とは、実際に住宅ローンの契約を行うための本審査に先だって簡易的に行われる審査のことです。事前審査について、下記の内容を解説します。
・事前審査の目的
・本審査との違い
・事前審査にかかる日数
事前審査の目的
事前審査の目的は、住宅ローンの契約をスムーズに進めることです。住宅ローンで借り入れる金額は数千万円と大きいため、金融機関側としても利用者側としても慎重に契約を進めなければなりません。
とはいえ、購入する物件を決めて売買契約を結ぶ直前で住宅ローンの審査を行うのはタイミングとして遅いです。そのため、本審査の前に最低限の審査を行って問題がないか、本審査を行うことができるかを判断します。
本審査との違い
事前審査と本審査の最も大きな違いは、審査の厳密さです。事前審査は、物件の売買契約を結ぶ前に融資可能かどうかを簡易的に把握するために行います。
一方で、本審査に通ると実際に融資をする必要があるため、本当に融資しても良いかを金融機関側が判断しなければなりません。そのため、必然的に事前審査と比べると本審査は審査項目が多くなります。
なお、住宅ローンの審査については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
事前審査にかかる日数
事前審査にかかる日数は、およそ3日~1週間です。主に返済能力があるかを見極めるため、そこまで日数はかかりません。
金融機関によって審査項目などに違いがあるため、同じ事前審査でも掛かる日数は異なります。中には1〜2日で審査結果が出る金融機関もあるため、物件購入のスケジュールがタイトな場合は事前にどれくらいの日数がかかるかを確認しておきましょう。
なお、住宅ローンの審査にかかる期間については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
住宅ローンの審査期間はどれくらい?長引く理由と短くするポイントを紹介
鑑定士コメント
自分で住宅ローンの審査に通りやすいかどうかを知ることはできるのでしょうか?金融機関によって審査のボーダーラインは異なるため、一律に審査に通りやすいかを判断するのは難しいです。とはいえ、返済シミュレーションで返済計画を立てる・信用情報を確認することで金融機関からどのような評価を受けるかを予想することはできます。
住宅ローンの事前審査でチェックされる内容
住宅ローンの事前審査でチェックされる内容
住宅ローンの事前審査では、主に返済能力と返済プランに問題がないかを判断します。国土交通省が令和4年度に行った調査によると、9割以上の金融機関が下記9つの項目を融資を行う際に考慮する項目として挙げています。
鑑定士コメント
購入物件によっても住宅ローンの審査の基準は変わるのでしょうか?購入物件によって担保評価が変わるため、審査の基準も変わります。金融機関は、万が一返済が滞った際、担保となる物件を差し押さえて売却することで損失を補填します。頭金を多く積むなど借入予定金額に比べ、物件の担保評価が高いほど金融機関は損失を補填しやすくなるため、審査も通りやすくなるでしょう。
事前審査に必要な書類
事前審査に必要な書類
事前審査では、契約者の年収などを把握するために下記のような書類が必要です。金融機関によって必要書類は異なるため、金融機関の指示に従い書類を準備しましょう。
住宅ローンの事前審査に通るためのコツ
住宅ローンの事前審査に通るためのコツ
住宅ローンの事前審査は、かならずしも通るとは限りません。ここでは、できるだけ審査に通りやすくなるための下記3つのコツについて解説します。
・他の借入を見直す
・カードのキャッシング与信枠を整理する
・頭金の割合を増やす
他の借入を見直す
住宅ローンの審査では、年収に対するローン返済額の比率を審査します。年収に対する返済負担率を計算する際は、住宅ローンの借入額だけではなく契約者が借り入れている他のローンなども含めます。
そのため、他の借入が大きいと住宅ローンの審査が厳しくなるでしょう。住宅ローンの事前審査前に他の借入を返済するなどして見直すことで、住宅ローンの事前審査に通りやすくなります。
カードのキャッシング与信枠を整理する
クレジットカードには、キャッシング機能がついているカードがあります。それぞれのクレジットカードごとに与信枠が設けられていますが、キャッシング与信枠がローンと判断される可能性があるため注意が必要です。
現在キャッシング機能を利用していない場合でも、今後利用できる・利用する可能性があるとみなされるため、与信枠分の借入があると判断されてしまいます。不要なクレジットを解約する、キャッシング与信枠をなくすなどして整理しましょう。
頭金の割合を増やす
頭金の割合を増やすことで、住宅ローンの借入額を減らすことができます。借入額が減ると、返済負担率が下がり返済期間を短くすることで完済時の年齢を下げたりすることが可能です。
そのため、頭金の割合を増やして借入額を減らすことで事前審査に通りやすくなります。とはいえ、住宅の購入には税金や各種手数料などでお金が必要なため、他の支払いに影響しないよう調整しなければなりません。
住宅ローンの事前審査は複数申し込みできる
住宅ローンの事前審査は複数申し込みできる
住宅ローンは、複数の金融機関に対して同時に申し込みすることが可能です。ここでは、住宅ローンの事前審査を複数申し込むメリット・デメリットについて解説します。
住宅ローンの事前審査を複数申し込むメリット
住宅ローンの事前審査を複数申し込むメリットは、主に下記の3つです。
・審査落ちや減額承認の可能性を減らせる
・より条件のよい住宅ローンを選べる
・借り入れ開始までの時間を短縮できる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
審査落ちや減額承認の可能性を減らせる
事前審査を受けると、審査に落ちたり申請内容がそのまま通るのではなく借入額を減額しなければ通らないといったりした状況になる可能性があります。審査落ちはもちろんのこと、減額承認の場合でも自己資金が足りなければ物件の購入を諦めなければならなくなってしまうでしょう。
住宅ローンの事前審査を複数申し込むことで、1つの住宅ローンの審査に落ちても他の住宅ローンで通る可能性があります。そのため、審査落ちや減額承認のリスクを減らせるでしょう。
より条件のよい住宅ローンを選べる
複数の住宅ローンを申し込むことで、より条件のよい住宅ローンを選べます。同じ住宅ローンでも、金融機関によってローンの内容や金利などに違いがあります。
住宅ローンの借入金額は大きく返済期間は長いため、少しの違いでも最終的に大きな差になることも珍しくありません。できるだけよい条件の住宅ローンを選ぶことで、負担を軽減できるでしょう。
借り入れ開始までの時間を短縮できる
住宅ローンの事前審査はかならず通るものではないため、最悪の場合を想定しておかなければなりません。万が一審査に落ちた場合、始めの審査結果が出てから他の金融機関の住宅ローンに申し込んでいては倍以上の時間がかかってしまいます。
人気のマンションなどの場合、その間に他の人が契約してしまう可能性もあるでしょう。複数住宅ローンを申し込むことで、借り入れ開始までの時間を短縮できます。
住宅ローンの事前審査を複数申し込むデメリット
住宅ローンの事前審査を複数申し込む場合、下記のようなデメリットもあるため注意しましょう。
・手間がかかる
・他の金融機関の審査に影響する可能性がある
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
手間がかかる
住宅ローンの事前審査では、多くの書類が必要です。複数申し込みを行う場合、申し込みの分だけ書類を準備しなければなりません。申し込みや書類の準備に手間がかかるため、むやみやたらに申し込みを行うのは避けましょう。
他の金融機関の審査に影響する可能性がある
住宅ローンの事前審査によって信用情報を照会した場合、その記録が残ります。複数の金融機関が照会した履歴が残っていると、金融機関側の印象はあまりよくありません。
場合によっては、「他の金融機関の審査では落ちたのか」と思われてしまいます。そのため、複数申し込みを行う場合はある程度厳選して申し込みすることがおすすめします。
まとめ:住宅ローンの事前審査は複数受けるのがおすすめ
まとめ:住宅ローンの事前審査は複数受けるのがおすすめ
住宅ローンの事前審査とは、本審査に先だって簡易的に返済能力などを確認するための審査です。年齢や年収などをもとに審査を行い、3日~1週間ほどで審査結果が出ます。
事前審査は、複数の金融機関に申し込むことが可能です。審査落ちや減額承認などのリスクもあるため、住宅ローンの事前審査は複数受けるとよいでしょう。
ただし、複数申し込みにはデメリットもあるため、むやみやたらに申し込むのではなく3社程度に絞るのがおすすめです。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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