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更新日:2024.09.12
登録日:2024.03.22
住宅ローン控除の初年度に必要な手続きとは?確定申告の流れを解説
初めて住宅ローン控除を利用する人は、初年度に確定申告が必要です。
しかし、会社員の人なら今まで手続きをしたことがないため、どうしようかと困っているのではないでしょうか。
そこで、本記事では、住宅ローン控除を受けるための確定申告の手順や注意点を解説します。申請に必要な書類についてもまとめているので、この記事を参考に確定申告の準備をはじめてみてください。
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住宅ローン控除で初年度にやるべきこと
住宅ローン控除で初年度にやるべきこと
住宅ローン控除を受けるために、やるべきことは次の3つです。
・住宅ローン控除の適用条件を確認
・住宅ローンの控除額を確認
・確定申告を行う(初年度のみ)
やるべきことは以上ですが、そもそも住宅ローン控除について、よく知らない人も多いでしょう。
はじめに、住宅ローン控除についてあらためて説明します。
そもそも住宅ローン控除とは何かを確認
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅の新築や取得、増改築をする場合、最大13年間(※)控除を受けられる制度のことです。正式名称は「住宅借入金等特別控除」です。
無理のない負担で、住宅を購入できるように、年末の住宅ローン残高の0.7%(※)を所得税から控除します。住宅ローン控除によって、住宅ローンの支払いの負担を軽減できます。
取得する住宅が新築住宅か既存住宅であるか、また住宅の性能によって借入限度額や控除期間が以下の表(※)のように異なります。
※参照:国土交通省
住宅ローン控除を受けるためには、住宅ローンの審査に通る必要があります。審査について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
住宅ローン控除の適用条件を確認
住宅ローン控除の対象となるのは、借り入れの目的が住宅の新築・取得・増改築のいずれかであることです。
住宅ローン控除が適用されるためには、要件を満たしている必要があります。住宅ローン控除の主な要件は、以下のとおり(※)です。
・自らの居住用の住宅である
・住宅の床面積が50㎡以上である(2024年末(改正前2023年末)までに建築確認を受けた新築の場合40㎡以上で適用。ただし合計所得金額が1,000万円以下であることが条件)
・控除が適用される年の合計所得額が2,000万円以下であること
・10年以上の住宅ローンである
・新築の引き渡しから6か月以内に入居しており、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き住んでいること
詳しくは、国土交通省の公式サイトにある「住宅ローン減税」のページを確認してみてください。
※参照:国土交通省
住宅ローンの控除額を確認
住宅ローンの控除額を確認
住宅ローンの控除額を確認しましょう。
控除額は、年末時点の住宅ローン残高の0.7%です。
たとえば、年末時点で住宅ローンが1,000万円残っている場合、その年の控除額は7万円(1,000万円×0.7%)となります。
ただし、住宅ローンの控除額には上限があります。必ずしもローン残高の0.7%が控除されるとはかぎらないため、注意しましょう。
住宅ローン控除を受けるために初年度に確定申告を行う
住宅ローン控除を受けるためには、住宅を購入・入居した翌年に確定申告が必要です。通常会社員のような給与所得者は、勤務先が年末調整を行うため、確定申告が不要です。
しかし、初年度のみ住宅ローン控除は、年末調整での申告ができません。そのため、給与所得者でも初年度は、確定申告が必要になります。
確定申告をしない状態では、住宅ローン控除が適用されません。申請期限を過ぎないように初年度の確定申告を忘れないようにしましょう。
鑑定士コメント
住宅ローン初年度の確定申告を忘れたらどうなるのでしょうか?たとえ、確定申告を忘れた場合でも、住宅に入居した翌年の1月1日から5年以内であれば申請可能です。還付申告書を提出すれば、住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除を受けるための確定申告手順
住宅ローン控除を受けるための確定申告手順
住宅ローン控除を受けるための確定申告の手順を解説します。以下を参考に、確定申告を行いましょう。
・申請期間
・申請する場所
・申請に必要な書類
・申請方法
申請期間
確定申告の申請期間は、住宅を購入・入居した翌年の1月1日から3月15日までです。
通常、確定申告の申請期間は2月16日から3月15日までですが、還付のための申告なので1月1日から申告できます。
提出期限となる3月15日が土日祝日の場合は、翌平日が提出期限日になります。
申請する場所
住んでいる地域を管轄している税務署にて、確定申告の申請を行います。e-Taxによる電子申告も可能です。
税務署の場所を知りたい人は、国税庁の公式サイトにアクセスしてください。
郵便番号や住所を入力すると、税務署が見つかります。
申請に必要な書類
申請に必要な書類
申請に必要な書類は、以下のとおりです。
本人確認書類の写しは、マイナンバーカードのみの提出で十分です。
マイナンバーカードがない場合は、以下の2点の書類が必要です。
1.書類通知カードか、マイナンバーが記載されている住民票
2.運転免許証やパスポートなどの本人確認書類
書類によって、取得場所や取得先が異なるため、早めに入手しておきましょう。
申請方法
確定申告の申請方法は、次の3つです。
・e-Tax
・税務署
・郵送
それぞれの申請方法について解説します。
e-Tax
e-Tax(国税電子申告・納税システム)は、国税庁が提供する、確定申告や納税などの手続きができるシステムのことです。
確定申告の書類作成から申告までがWeb上で完結します。
e-Taxによる電子申告は、24時間受け付けているため、時間のあるタイミングで申告できることがメリットです。
ただし、e-Taxを利用して申告書を送信する場合、マイナンバーに対応したICカードリーダーかスマートフォンが必要です。
対応する機種一覧は、マイナポータルの公式サイトから確認できます。
税務署
確定申告は、税務署の窓口で行うことも可能です。
税務署の開庁時間は、平日の8時半から17時まで(※)とかぎられていますが、確定申告に関する質問や相談ができます。
一人で確定申告ができるか不安な人は、税務署で確定申告を行いましょう。
ただし、確定申告の時期は窓口が混み合います。待ち時間が長くなることを考慮し、早い時間帯に税務署に行くことをおすすめします。
※参照:国税庁
郵送
作成した申告書は、郵送で税務署に提出することもできます。税務上の申告書は「信書」にあたるため、郵便物(第一種郵便物)または信書便物として送付する必要があります。
※信書とは、特定の受取人に対して差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書のことです。
郵送の場合、税務官庁に書類が到達した日が書類の提出日となります。提出期限である、3月15日に間に合うように早めに送付してください。
鑑定士コメント
ふるさと納税と住宅ローン控除は併用可能でしょうか?ふるさと納税と住宅ローン控除は併用できます。ふるさと納税は所得控除である寄附金控除で、住宅ローン控除は税額控除であるからです。ただし、2つの制度を併用した場合、節税できる金額が減る可能性もあるため、事前に控除額を計算しておきましょう。
住宅ローン控除2年目以降の手続き
住宅ローン控除2年目以降の手続き
一年目に確定申告を行い、住宅ローン控除が適用されれば、2年目以降は年末調整で手続きが可能です。
税務署からは、年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書が、住宅ローンを利用している金融機関から残高等証明書が送付されます。
以上の2点の書類を年末調整で提出すれば、住宅ローン控除の手続きができます。
住宅借入金等特別控除証明書は、控除期間分の書類がまとめて送付されるため、紛失しないように保管しておきましょう。
ただし、給与取得者ではなく、自営業者は2年目以降も確定申告が必要になります。毎年、期限までに申告を済ませるようにしてください。
まとめ:住宅ローン控除の初年度は必ず確定申告を!忘れずに準備しよう
まとめ:住宅ローン控除の初年度は必ず確定申告を!忘れずに準備しよう
住宅ローン控除を受けるために、住宅を購入・入居した翌年の3月15日までに確定申告を行いましょう。
確定申告に必要な書類は多いため、早めに準備することが大切です。
新築か既存の住宅であるかどうかや、住宅の性能によっても控除額や控除期間が異なります。住宅ローン控除のシミュレーションを行い、いくら控除されるか事前に調べておきましょう。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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