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更新日:2023.02.10
登録日:2022.08.24
マンションとアパートの違いは?それぞれのメリットやデメリットも紹介
「マンションとアパートの違いは何?」
「マンションとアパートってどっちに住むのがいいの?」
このように悩んでいる人は、多いのではないでしょうか。
この記事では、マンションとアパートの違いを徹底解説。また、分譲マンションと賃貸マンション、アパートのメリットとデメリットなども紹介します。この記事を読めば、マンションとアパートの違いや、どちらに住むのが向いているか分かるでしょう。
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マンションとアパートの違いは?明確にはない
マンションとアパートの違いは?明確にはない
実は、マンションとアパートに明確な違いはありません。法律で決まっているわけでもなく、不動産業者や貸主が個別に判断して呼んでいます。そのため、同じ物件であっても、業者によって「アパート」と呼んだり「マンション」と呼んだりします。同様に、「ハイツ」や「コーポ」についても、主観により呼び方が変わるのです。
不動産業者を訪ねるときは、上記を理解しておくと、呼び方の違いで混乱することはなくなるでしょう。
なお、マンションの定義は、こちらの記事でも説明しています。
マンションの定義はある?分譲・賃貸の違いや代表的なタイプを解説
マンションとアパートの一般的な違い
マンションとアパートの一般的な違い
マンションとアパートに明確な区別はないものの、呼び方を分けるおおよその基準は存在します。具体的には、以下の基準で呼び方を決めることが一般的です。
・マンションは鉄筋コンクリート造の3階以上の建物
・アパートは木造の2階建までの建物
多くの場合は、建築物の構造や階層を基準に呼び方を分けています。ただし、これも絶対的なものではなく、あくまで目安です。以下では、それぞれ詳しく解説します。
マンションは鉄筋コンクリート造の3階以上の建物
「マンション」と呼ばれる大まかな基準は、鉄筋コンクリート(RC)や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造であることです。加えて、3階建て以上(中高層)の建物をマンションと呼ぶことが多いです。鉄筋構造はコストがかかりますが、耐震や耐火性に優れています。
他にも、内装の豪華さや設備、家賃の高さを基準にしているケースもあります。この場合、不動産業者や貸主の主観の入る余地が大きいため、統一性はありません。
ただし、見た目の判断が付きにくい点から、木造の住宅であっても3階建て以上であればマンションと呼ばれる場合もあります。不動産の検索サイトで探す際には、覚えておきましょう。
アパートは木造の2階建までの建物
アパートとは、主に木造で2階建てまでの建物を指します。軽量鉄骨造の住宅も、アパートに含まれます。アパートはマンションに比べて、規模や設備の充実度で見劣りすることが多いでしょう。しかし、アパートの場合、建設コストや設備が抑えられているため、マンションに比べて賃料が安い傾向にあります。
マンションの場合と同様に、重量鉄骨造の住宅でも、2階建てまでのものはアパートに分類される場合があります。
鑑定士コメント
確かに木造はRCやSRC造の堅固建物に比べて耐震性は劣るのが一般的です。しかしながら、木材は鉄骨等より重量が軽く、2階建ての低層であれば揺れは少なくなり、高層建物ほどの高い耐震性を求められていません。したがって、新耐震基準(1981年6月以降に適用)を満たしているものであれば、倒壊の心配はさほどしなくても良いでしょう。
分譲マンションのメリットとデメリット
分譲マンションのメリットとデメリット
住宅の住み心地は、マンションかアパートかの違いよりも、分譲か賃貸かによって変わるケースが多いです。まずは、分譲マンションのメリットとデメリットを解説します。
分譲マンションを購入する場合は、新築で3,000万円を超える物件も珍しくなく、30年以上の長期ローンを組む人も多いです。借りる場合も賃料が高い傾向にあるので、特徴をよく理解しておきましょう。
分譲マンションのメリット
分譲マンションのメリットは、大きく以下の3つです。
・防音、防火、耐震性に優れている
・建物や設備環境のグレードが高い
・防犯セキュリティが高い
分譲マンションは高額な建物です。頑丈な鉄筋や鉄骨鉄筋コンクリートが、骨組みに使用されています。構造がしっかりしているため、簡単には倒壊しない安心感がある点がメリットです。
設備のグレードも高く、防音はもちろん利便性も高い傾向にあります。エントランスは広く、エレベーターがあり、管理人が常駐していることがほとんどです。防犯システムも設置されているケースが多く、セキュリティ面も安心できる点もメリットです。
分譲マンションのデメリット
分譲マンションのデメリットは以下の2つです。
・購入費用が高い
・購入後は転居がしにくい
分譲マンションのデメリットは、購入価格や賃料が高いことです。分譲マンションを選ぶ人の多くは、資産価値や老後の生活拠点を手に入れることを目的に購入しています。建物のグレードの高さは、販売価格に直結していると言えるでしょう。そのため、貸しに出す場合も必然的に賃料が高くなるのです。
また、分譲マンションを購入した場合、気軽に転居しにくくなります。収入や家族の増減に応じて引っ越すにも、ローン残金を清算する作業がネックとなりうるためです。タワーマンションなどとは異なり、一度入居すると、マンションの価値が下がる場合が多い点もデメリットと言えます。
賃貸マンションやアパートのメリットとデメリット
賃貸マンションやアパートのメリットとデメリット
賃貸マンションやアパートのメリットとデメリットを解説します。賃貸物件は分譲マンションと違い、気軽に、かつ安く住める点が特徴です。それぞれ詳しく解説します。
賃貸マンションやアパートのメリット
賃貸マンションやアパートのメリットは、以下の3点です。
・分譲マンションに比べ家賃が安い
・メンテナンスや維持費の負担がない
・ライフスタイルに合わせて転居しやすい
賃貸に出すことを目的としたマンションやアパートの場合、建築コストは安価に済む傾向にあります。結果として、分譲マンションよりも家賃負担が軽くなる場合が多いです。維持費についても、賃貸マンションやアパートの場合は、貸主が負担します。
また、家族構成や収入などの変化に応じて、転居しやすい点もメリットでしょう。近年では、敷金や礼金がない物件が増えており、以前よりも引っ越し費用を抑えやすいです。
賃貸マンションやアパートのデメリット
賃貸マンションやアパートのデメリットは以下の2点です。
・防音性や耐火性、防犯性が低い
・自分の資産にできない
賃貸マンションやアパートは、分譲マンションよりも簡素な作りになっている場合が多いです。そのため、分譲マンションと比べて防音性が低く、他の住人の生活音が気になる場合もあるでしょう。また、木造の物件の場合は、耐火性にも不安が残ります。
賃貸マンションやアパートは、住み続ける限りは家賃を払い続ける必要があります。分譲マンションと違い、自分の資産にはできないため、売りに出したり貸し出したりすることもできません。
分譲マンションに向いている人
分譲マンションに向いている人
分譲マンションに向いている人の特徴を解説します。具体的には、以下の2点です。
・近所付き合いが好きな人
・防犯対策を重視する人
分譲マンションは賃貸物件に比べ、防音性に優れています。周囲の生活音も気になることは少なく、静かで落ち着いた環境です。以下では、それぞれ詳しく解説します。
最低限の近所付き合いが苦にならない人
分譲マンションは規模が大きいので、他の住民と顔を合わせる機会が多いでしょう。持ち家の場合は長期間にわたって暮らす人が多く、近隣の住民とは顔見知りになる可能性が高いといえます。
しかし、近所付き合いの程度は住人の属性や地域の特徴などによって変わります。中にはさほど密に関わりを持たなくても良いケースがあるでしょう。物件によって程度は異なるものの、少なくとも最低限の近所付き合いが苦にならない人は分譲マンションに住むのに向いています。
防犯対策を重視する人
防犯対策を重視する人にも、分譲マンションはおすすめです。築年数が新しい物件であれば、オートロックや防犯カメラなども高いグレードのものが備え付けられています。分譲マンションであれば、管理人が常駐しているケースも多く、不審者の侵入を防いでくれるなどの安心感も得られるでしょう。
また、分譲マンションの場合、管理会社が物件の管理を行っているケースも多く見られます。実際のところ、侵入窃盗については、4階建て以上のマンションの場合は全体の4.4%と低めです。全体的な管理が行き届いている面でも、防犯対策を重視する人には、分譲マンションはおすすめです。
賃貸マンションやアパートに向いている人
賃貸マンションやアパートに向いている人
賃貸マンションやアパートに向いている人の特徴は、以下の2つです。
・できるだけ近所付き合いを避けたい人
・家賃を抑えたい人
賃貸マンションやアパートは分譲物件に比べ、気軽に住めることが利点です。以下では、それぞれ詳しく解説します。
できるだけ近所付き合いを避けたい人
賃貸マンションやアパートは、引っ越しのしやすさから、住民の入れ替わりが激しいと言えます。多くの場合、2年ごとに更新料が生じるため、そのタイミングで引っ越す人も多いです。分譲マンションと違い、集会や総会も特にありません。
このことから、賃貸マンションやアパートはできるだけ近所付き合いを避けたい人におすすめと言えます。ただし、騒音トラブルなどには配慮する必要があります。
賃貸マンションやアパートなら小規模な物件が多いので、住民同士で顔を合わせる機会はあるでしょう。その際は挨拶をするなど、最低限のコミュニケーションは取る必要があります。
家賃を抑えたい人
賃貸マンションやアパートは、家賃を抑えたい人にも向いています。賃貸の物件は、分譲マンションに比べ建築コストが低い傾向にあります。そのため、立地や間取りなどが同じ条件であれば、賃貸マンションやアパートの方が家賃は安いでしょう。
建物のクオリティは妥協して、安い賃料で住みたいのであればおすすめです。生涯にかかる住居費用は状況によって変わりますが、入居時の費用は賃貸物件の方がお得でしょう。固定資産税や修繕積立を払う必要もないので、住居のコストを抑えたい人にはおすすめです。
鑑定士コメント
家族構成や居住地など今後のライフステージをある程度見通せて、家を資産として考える方は持ち家がお勧めです。まとまった資金は必要ですが、ローン支払い後は賃貸に比べ金銭的負担が少ない安心感があります。また、持ち家だからと言って必ずしも保有し続ける必要もなく、将来的に売却して現金化したり、子供に相続させたりと選択肢もあります。
一方で、家族構成の変化や、転勤などライフステージの見通しがまだたっていない方は、自由度の高い賃貸が向いているでしょう。
まとめ:マンションとアパートの明確な違いはない
まとめ:マンションとアパートの明確な違いはない
結論として、マンションとアパートに明確な違いはありません。不動産業者や貸主が、それぞれの基準で決めているのが実情です。構造や階層によって大まかな基準はありますが、法令で定められているわけではありません。物件の情報を調べるときは、構造や階層に注目すると良いでしょう。
マンションとアパートには、それぞれメリットとデメリットがあり、向いている人とそうでない人がいます。どちらに住むかは、個々の物件を吟味して自分にあったところを選ぶことがポイントです。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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