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更新日:2024.11.22
登録日:2024.11.22
インターネット対応とは?完備との違いやおすすめタイプの選び方を伝授
「インターネット対応とは、どういう意味?」
「完備との違いは?」
物件のインターネット環境について、こうした疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
インターネットは今や生活に欠かせないものとなりました。納得のいく物件を選ぶためには、インターネット対応と完備の違いを理解することが大切です。
この記事では、インターネット対応の意味や完備との違い、それぞれのメリット・デメリット、そして回線の種類を詳しく解説します。
自分に合ったインターネット環境を見つけたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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インターネット対応とは
インターネット対応とは
「インターネット対応」とは、建物の共用スペースまでインターネット回線が整備されている状態の物件です。
エントランスや廊下などの共用部分にはインターネット回線が通っていますが、各部屋にはまだ配線されていません。
入居者が自分の部屋でインターネットを利用するには、プロバイダーとの契約を行い、回線工事を手配する必要があります。
つまり、インターネットを利用する基盤は整っているものの、個々の部屋での接続には追加の手続きが必要ということです。
ではインターネット対応物件には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下で解説します。
インターネット対応のメリット
インターネット対応物件のメリットは、全く通信環境が整っていない物件に比べ、工事にかかる時間や費用を抑えられることです。共用部分まではすでに回線が敷かれているため、部屋までの引き込み工事のみで済みます。
また、自分の希望に合わせたインターネット回線やプロバイダーを選べる点も魅力です。たとえばオンラインゲームをする方は、高速回線を選ぶことで快適なネット環境を作ることができます。
他の入居者と回線を共有しない点も利点です。回線の混雑による速度低下のリスクが少なくなります。「接続が遅い」「映像がスムーズに再生されない」などの不便を感じにくいでしょう。
インターネット対応のデメリット
インターネット対応物件の最大のデメリットは、入居してすぐにインターネットを利用できないことです。部屋で利用するためには、まず回線引き込み工事を依頼し、プロバイダー契約を申し込む必要があります。
工事には時間がかかり、特に引っ越しシーズンである3月〜5月は工事業者が忙しく、2ヶ月以上待つことも珍しくありません。
工事にかかる費用も考慮する必要があります。光回線を例にとると、工事費は15,000〜20,000円が相場で、業者によっては40,000円以上かかるケースもあるのです。
一部の物件では、回線とプロバイダーがセットで提供されており、選択肢が限られるケースもあります。
インターネット完備とは
インターネット完備とは
「インターネット完備」とは、建物全体にインターネット回線が引かれ、各部屋にも配線されている状態を指します。このため、入居者は引越し当日からインターネットを利用できます。
物件探しの際に「インターネット無料」と表示されている物件は、インターネット完備の物件を意味していることが多いでしょう。
通常、回線工事やプロバイダー契約は、オーナーや管理会社がまとめて行うため、入居者が個別に手続きする必要はありません。
ただし、プロバイダーや回線の種類を好きに選べないことが多く、通信速度やプランが固定されていることが一般的です。
以下、インターネット完備のメリット・デメリットを深掘りします。
インターネット完備のメリット
インターネット完備物件の大きなメリットは、契約や工事を手配する必要がなく、入居日からインターネットを使用できることです。引っ越しで忙しい時期に、手続きの手間を減らせ、非常に助かるでしょう。
工事や契約にかかる費用を削減できる点も、大きなメリットです。上述したように、通常光回線の工事費は15,000円〜20,000円、業者によっては40,000円以上かかることがあります。インターネット完備物件では、これらの費用を節約できます。
インターネットの接続も簡単で、基本的にはルーターの設置と設定を行うだけです。
加えて、毎月の通信費が管理費や共益費に含まれているケースが多く、無料でインターネットを楽しめます。
インターネット完備のデメリット
インターネット完備のデメリットとして、賃貸の場合は家賃がやや高くなる可能性があることが挙げられます。分譲マンションの場合は管理費が高くなるでしょう。回線使用料が管理費や共益費に含まれていることがあり、その分家賃や管理費に反映される場合が少なくありません。
通信速度やサービス内容にこだわる方には満足できない可能性もあります。プロバイダーや回線を自由に選べないためです。
完備物件は共用の回線を使用しています。利用が集中する時間帯に通信速度が低下することがあり、不満を感じる人もいるでしょう。
通信速度が気になる場合、自分で別の回線を契約することもできますが、そうなるとインターネット完備のメリットを享受しにくくなります。
インターネット対応と完備の違い
インターネット対応と完備の違い
インターネット対応と完備の大きな違いは、入居者がプロバイダー契約を自分で行う必要があるかどうかです。
インターネット対応物件では、建物の共用部分まで回線が引かれていますが、部屋にはまだ接続されていません。そのため、入居者が回線の引き込み工事を依頼し、プロバイダー契約も個別で進める必要があります。この手続きが完了するまで、インターネットを使うことはできません。
一方、インターネット完備物件は建物全体および各部屋にすでに回線が引かれており、プロバイダーとの契約も完了しています。入居者が特別な手続きをする必要はありません。入居後はいつでもインターネットを利用できます。
鑑定士コメント
インターネット完備や対応がない物件でも、インターネットを利用することは可能です。ただし、引き込み工事やプロバイダー契約にともなう費用が発生しますので、その点には注意が必要です。
なお、物件のオーナーや管理会社が回線工事を許可していない場合や、物件自体がサービスエリア外である場合には、インターネット契約ができないこともあります。そういった場合、事前に確認を行い、無断で工事を進めないようにしましょう。
インターネット「対応」と「完備」どちらを選ぶべきか
インターネット「対応」と「完備」どちらを選ぶべきか
インターネット「対応」と「完備」のどちらが適しているかは、ライフスタイルやインターネットの利用目的によって異なります。
・インターネット対応がおすすめな場合
・インターネット完備がおすすめな場合
ここでは、どちらが向いているか詳しく解説します。自分に合ったインターネット環境を選ぶ際の参考にしてください。
インターネット対応がおすすめな場合
通信速度やプロバイダーを好きに選びたい方は、インターネット対応物件が向いています。
自分の利用状況に応じて回線やプロバイダーを選択できるため、理想のプランや速度を利用することが可能です。たとえば、仕事でインターネットを使う人や、大容量のデータをやりとりする方に向いているでしょう。
インターネット完備では、利用が多い時間帯に回線が混雑し、速度が低下することがあります。このような状態を避けたい場合にも、インターネット対応物件が適しています。
インターネット対応物件は家賃や分譲マンションの管理費に通信費が含まれません。インターネットを使わない、もしくは利用するかわからない方にも選択肢としておすすめです。
インターネット完備がおすすめな場合
すでにインターネット環境が整っている部屋に住みたい人は、インターネット完備物件がおすすめです。
回線の引き込み工事やプロバイダー契約はすでに済んでいるため、ルーターを設置し簡単な設定を行うだけで、すぐに使い始められます。特にテレワークなどですぐにでもネット環境が必要な方には、手間が省けて便利でしょう。
通信速度やプロバイダーに特にこだわりがない方にもインターネット完備物件は適しています。契約や工事が不要で、手軽にインターネットを利用できます。
インターネット回線の種類
インターネット回線の種類
インターネット回線には、さまざまな種類があり、それぞれ通信速度や安定性、コストなどが異なります。自分の利用スタイルに合った回線を選ぶことが大切です。
ここでは、代表的なインターネット回線を4つ紹介します。
・光ファイバー(光回線)
・ADSL
・モバイル回線
・テレビ回線
それぞれの特徴を理解し、最適な回線を選びましょう。
光ファイバー(光回線)
光ファイバーは、光ファイバーケーブルを使ってインターネットに接続する方法です。固定回線の中で最も利用されています。
光ファイバーの特徴は、高速かつ安定した通信ができることです。大容量のデータもスムーズに送受信でき、オンラインゲームや動画の視聴にも適しています。通信制限がない点も大きなメリットです。
ただし、料金は比較的高いというデメリットもあります。回線工事も必要となり、利用するには1〜2ヶ月程度かかるケースも珍しくありません。
エリアによっては利用できない場合もあるため、事前の確認が必要です。
ADSL
ADSLは固定電話の回線を使ってデータ通信を行う技術です。「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略で、日本語では「非対称デジタル加入者線」を意味します。
電話線を利用するため、大規模な工事をする必要がなく、手軽にインターネット接続が可能です。ただし、光回線と比べると通信速度は劣ります。
とはいえ、固定電話をすでに設置している人にとっては、光回線よりも安価に利用できる点はメリットです。
ADSLは光回線の普及にともない、2024年3月末でサービスが終了しました。今後はADSL以外の回線を検討する必要があります。
モバイル回線
モバイル回線は、携帯電話の無線通信を利用してインターネットに接続する方法です。固定回線を開通する必要はありません。
モバイル回線の利用方法は、以下の2つに分けられます。
工事が不要で、すぐに使い始められる点が魅力ですが、通信速度が不安定になることや、契約によってはデータ量に制限がある場合もあります。
仕事で頻繁に使う方や動画視聴が多い方には、やや不向きかもしれません。
テレビ回線
テレビ回線は、ケーブルテレビ局が提供するインターネット回線です。テレビ視聴を目的としたサービスで、豊富なチャンネルを楽しみながらインターネットを利用できます。
テレビ回線はセット契約で割引プランが適用されることが多く、月々の料金を抑えられる点が魅力です。
利用できる範囲が広い点もメリットです。さらに山間部などの光回線の提供エリア外でも対応できます。
ただし、通信速度は光回線よりも遅く、テレビ回線は最大速度が320Mbps程度に対し、光回線は1Gbps以上です。
通信速度にこだわる人には不向きですが、安定した接続を求める方には適しています。
鑑定士コメント
インターネット完備や対応がない物件の場合、自分でインターネット回線の引き込み工事を手配する必要があります。ただし、工事を行う前に、必ずオーナーや管理会社の了承を得なければなりません。物件によっては共用部分での工事が難しく、開通工事自体ができないこともあります。無断で工事を行うと契約違反となり、契約解除や違約金のリスクがあるため、事前の確認は必須です。もし工事が難しい場合は、回線工事が不要な「ホームルーター」や「モバイルルーター」の利用も検討してみましょう。
まとめ:それぞれの特徴を理解して自分に合ったタイプを選択しよう
まとめ:それぞれの特徴を理解して自分に合ったタイプを選択しよう
インターネット対応は共用スペースまでインターネットの引き込み工事が済んでいる物件です。部屋で利用するには、入居者が回線工事やプロバイダー契約を手配しなければなりません。自分で回線やプロバイダーを選びたい方や通信速度を重視する方に最適です。
一方のインターネット完備物件は、各部屋まで回線が引かれ、プロバイダー契約も完了しています。契約や工事の手間がなく、入居後すぐにインターネット利用したい方やインターネット環境に特にこだわらない方におすすめです。
それぞれの特徴を理解し、最適な物件を選びましょう。
#インターネット #回線 #契約 #完備
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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