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更新日:2024.09.12
登録日:2024.06.24

住宅ローンを60歳から組むのは可能?知っておくべきリスクと審査通過のコツを解説

住宅ローンを60歳から組むのは可能?知っておくべきリスクと審査通過のコツを解説

60歳になり、これからの人生を見据えて新居を購入したいと考える人もいるでしょう。しかし、住宅ローンは、大きな金額を長期間で返済するのが一般的です。そのため、60歳からでも住宅ローンを組めるのか不安な人もいるのではないでしょうか。

本記事では、60歳でも住宅ローンを組めるのか、60歳から住宅ローンを組むリスクや注意点について解説します。審査に通過しやすくなるコツやリバースモーゲージについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

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60歳でも住宅ローンは組める?

60歳でも住宅ローンは組める?

60歳でも住宅ローンは組める?

結論から言うと、60歳で住宅ローンを組むことは可能です。住宅ローンには年齢制限があり、一般的な金融機関ではそれぞれ下記のような年齢制限が設けられていることが多いです。

 

タイミング

年齢制限

申込時

18歳以上70歳の誕生日まで

完済時

80歳の誕生日まで

 

年齢制限の通り、申込時の年齢が70歳未満であれば住宅ローンを組むことが可能です。ただし、完済時の年齢制限がある通り、60歳以上で住宅ローンを組む場合は80歳までに完済できるような返済プランを考えなければなりません。

 

若い年代と比べると必然的に返済期間が短くなってしまうため、審査が厳しくなるでしょう。

住宅ローンを60歳から組む際のリスク

住宅ローンを60歳から組む際のリスク

住宅ローンを60歳から組む際のリスク

住宅ローンを60歳から組むリスクとして、下記のようなものがあります。

 

・毎月の返済額が高くなる場合がある

・老後の資金に不安が残る

・年齢的に健康問題のリスクが高まる

 

それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。

毎月の返済額が高くなる場合がある

60歳から住宅ローンを組んだ場合、毎月の返済額が高くなる場合があります。60歳から住宅ローンを組んだ場合、80歳になるまでの最長20年間で完済しなければなりません。

 

住宅ローンは、借入額を返済期間で割って月々の支払いを行います。同じ借入額の場合、返済期間が短くなるほど毎月の返済額負担が大きくなります

 

国土交通省の「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、購入する住宅の種類によって違いはありますが、多くの人が30年以上の返済期間を設定しています。20年での返済になると、毎月の負担は大きいでしょう。

 

参照:国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」P47

老後の資金に不安が残る

60歳を過ぎると、定年退職で収入がなくなる人が多くなります。収入がなくなるタイミングで住宅ローンを組むのは、老後の資金に不安が残ります

 

制度変更によって、定年退職後の再雇用年齢は上がりつつあります。とはいえ、多くの人は70歳までには退職するでしょう。

 

収入が減った状態で住宅ローンを返済しなければならず、老後資金を切り崩しながら生活しなければならなくなってしまう場合があります。今後、貯金や退職金だけで住宅ローンを返済しながら生活できるか、厳しい場合は働かなければならないかなど、収支のバランスを綿密に考えなければなりません。

年齢的に健康問題のリスクが高まる

60歳を超えると、健康問題のリスクも高まります。何らかの病気になってしまったり、大きな怪我をしてしまったりするリスクが高くなるでしょう。

 

健康問題のリスクが高いと、万が一病気などになってしまった際に支払いができなくなることが考えられます。また、健康問題のリスクから住宅ローンの審査が厳しくなることもあるでしょう。

鑑定士コメント

住宅ローンの借入時の年齢が60歳のとき、返済期間は何年になるのでしょうか?、多くの金融機関では、完済時の年齢は80歳未満という制限があります。そのため、借入時の年齢が60歳の場合の返済期間は、最長で19〜20年と考えておくとよいでしょう。

住宅ローンを60歳から組むときに注意するポイント

住宅ローンを60歳から組むときに注意するポイント

住宅ローンを60歳から組むときに注意するポイント

住宅ローンを60歳で組む場合、下記のようなポイントに注意しなければなりません。

 

・退職金の使い道は慎重に考える

・老後に必要な資金を確保しておく

 

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

退職金の使い道は慎重に考える

住宅ローンを60歳から組む場合、退職金の使い道は慎重に考える必要があります。60歳を過ぎると、大きく収入が増えることはあまりないでしょう。

 

退職金は、60歳以降で収支がプラスになる大きな要素です。金額が大きいこともあり、住宅ローンの頭金に利用しようと考えている人もいるでしょう。

 

しかし、退職金は今後の生活においても重要な収入です。頭金などで一気に使用してしまうと、今後何らかの理由で収支のバランスが崩れた際に住宅ローンの返済ができなくなってしまう可能性があります

 

借入額を抑えられるからと退職金の大部分を使用するのではなく、今後の生活を考えて慎重に使い道を考えましょう。

老後に必要な資金を確保しておく

健康問題のリスクなどもあり、60歳以降はいつ働けなくなるかわかりません。今は元気でも、ある日突然病気や怪我で収入がなくなってしまう可能性も考えられます。

 

そのため、収入がなくなっても安心して暮らせるように、老後の資金を確保しておく必要があります。例えば、退職金やこれまでの預貯金を頭金として使用することで、借入額を減らして毎月の返済額を下げることはできるでしょう。

 

しかし、今ある資金の大部分を使用してしまうと、老後の資金が足りなくなる恐れがあります。60歳で住宅ローンを組む際は、老後の資金をしっかり確保した上で、借入額を決めましょう。

住宅ローンの審査に60歳から通過する5つのコツ

住宅ローンの審査に60歳から通過する5つのコツ

住宅ローンの審査に60歳から通過する5つのコツ

住宅ローンの審査に60歳から通過するための、下記5つのコツについて解説します。

 

・頭金を増やしておく

・金融機関は複数検討する

・物件は担保評価の高いものを選ぶ

・親子リレーローンを検討する

・リバースモゲージを検討する

 

それぞれのコツについて、詳しく見ていきましょう。

頭金を増やしておく

住宅ローンの審査を通過するコツとしてもっとも確実なことは、頭金を増やして借入額を減らすことです。借入額が少なければ、金融機関側の返済されないというリスクを下げることができます。

 

また、借入額が物件の担保評価以下になる場合もあるため、より審査が通りやすくなるでしょう。ただし、頭金を増やす場合は注意が必要です。

 

今後の生活費や必要な出費などを洗い出し、収支バランスが崩れないように計画を立てなければなりません。老後の資金を残した上で、捻出できる頭金を計算しましょう。

金融機関は複数検討する

住宅ローンは、複数の金融機関に審査を依頼できます。金融機関によって審査の基準や重視するポイントが異なるため、もし1つの金融機関で審査に通過できなかった場合でも、別の金融機関なら通過できる可能性があるでしょう。

 

また、金利差やその他さまざまなオプション、優遇制度など金融機関ごとに住宅ローンの特徴も異なります。自分に合った金融機関を見つけるためにも、複数の金融機関で住宅ローンを検討しましょう

物件は担保評価の高いものを選ぶ

担保評価が高い物件を選ぶことも、住宅ローンの審査に通過しやすくなるコツの1つです。金融機関側としては、担保にする物件の評価が高ければ万が一返済が滞ってしまっても損失を補填しやすくなります。

 

住宅ローンの契約者としても、物件を手放すことで負債を帳消しにできれば、負債だけが残ることはありません。好立地や築浅、高機能な物件など、できるだけ担保評価額の高い物件を選びましょう。

親子リレーローンを検討する

二世帯住宅で住宅ローンを契約する場合などは、親子リレーローンを検討しましょう。親子リレーローンとは、親子の二世代で住宅ローンを返済する契約形態です

 

親子リレーローンでは、主に子の年齢をもとに審査されるため、親が60歳以上でもこの年齢にもとづいて長期の返済期間を設定できます。金融機関によって、同居の有無や団体信用生命保険の加入などで条件があるため、利用を検討する際は金融機関ごとの条件を確認しましょう。

リバースモーゲージを検討する

リバースモーゲージを利用することで、60歳でも住宅ローンの審査に通過することが可能です。ただし、利用するかは慎重に検討しなければなりません。

 

リバースモーゲージにはメリットとデメリットがあるため、どちらも把握した上で自分に合っているかを判断する必要があります。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは、自宅を担保にした融資制度の1つです。一般的な住宅ローンにおいても、購入する物件を担保にすることは多いです。

 

しかし、リバースモーゲージでは月々の返済額や返済方法などが異なります。リバースモーゲージでは、借入額の利息のみを毎月支払い、借り入れている人が亡くなった際に物件を売却して返済を行います。

 

リバースモーゲージには、メリットとデメリットの両方があります。慎重に検討して、利用するかを決めましょう。ここでは、メリットとデメリットについて、それぞれ詳しく解説します。

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージのメリットとしては、下記のようなものがあります。

 

・毎月の返済額を抑えられる

・老後の資金を確保できる

 

リバースモーゲージでは、支払いが利息分だけのため毎月の返済額を抑えられます。返済負担が小さくなるため、ゆとりを持って生活できるでしょう。

 

また、返済額を抑えられるため老後の資金を確保しやすいというメリットもあります。手元に資金があると、予期せぬ出費にも対応できます。

リバースモーゲージのデメリット

リバースモーゲージのデメリットとして、下記のようなことがあります。

 

・毎月の返済額が増加する可能性がある

・購入できる住居の種類に制限がある

・エリアの制限がある

 

リバースモーゲージでは、毎月利息だけを返済します。金利の上昇によって利息が高くなってしまうと、返済額が増加してしまいます。

 

また、リバースモーゲージを利用する条件として、住居の種類が定められている場合があるため注意が必要です。金融機関によってはマンションでは利用できない可能性があるため、自分が購入したい住居の種類に応じて利用できるかを確認しましょう

 

エリアによっても、利用できない場合があります。首都圏や関西圏、地方の主要都市以外は利用できない可能性があるでしょう。

鑑定士コメント

リバースモーゲージと比較検討するために、60歳からおすすめの住宅ローンはありますか?60歳からおすすめの住宅ローンとして、まずは、「フラット35」があります。60歳以上でも可能な住宅ローンの代表的な存在で、民間の銀行より借入可能期間を長く設定しており、80歳まで利用できます(60歳で借りると最長20年)。リバースモーゲージなどと比較して、自分に合った住宅ローンを見つけましょう。

まとめ:住宅ローンを60歳から組む場合は、リスクも考慮して検討しよう

まとめ:住宅ローンを60歳から組む場合は、リスクも考慮して検討しよう

まとめ:住宅ローンを60歳から組む場合は、リスクも考慮して検討しよう

住宅ローンは、60歳からでも組むことが可能です。ただし、審査に通過しにくかったり毎月の返済負担が大きくなり生活が苦しくなる可能性があったりなど、リスクもあります。

 

リバースモーゲージのように、毎月の返済負担を抑えられるローンプランもありますが、それぞれメリットだけではなくデメリットを把握することも大切です。リスクを踏まえて、自分に合った住宅ローンを検討しましょう

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

簡易テスト

マンションの資産価値を見る指標の一つとして、「リセールバリュー(RV)」がありますが、RVを表現した文章のうち、正しいものは次のうちどれですか?

答えは 1

RVは将来予測ではなく、過去10年間で価格がどれだけ上がったかの実数を見るため人気エリアの判断材料として有益な指標になります。

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  • 修繕積立金が
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  • 子供が成人したから
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