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更新日:2025.07.25
登録日:2025.07.25

ダストシュートとはゴミ処理装置?種類やメリット・デメリットを紹介

ダストシュートとはゴミ処理装置?種類やメリット・デメリットを紹介

「ゴミ出しが面倒・大変」
「捨てられる日が決まっているから勝手が悪い」

ゴミ出しに対して、このように思ったことがある人は多いのではないでしょうか。ダストシュートは、このようなゴミ出しの問題を解決できる便利なものです。本記事では、ダストシュートに関する下記の内容について解説します。

ダストシュートに関する知識を深めて適切に利用できるように、ぜひ最後までご覧ください。

【この記事でわかること】
・ダストシュートとは自動で集積所までゴミが運ばれる装置
・マンションなどの高層建築のゴミ処理装置として誕生した
・いつでもゴミを出せる、ゴミを長距離運搬する必要がないなどのメリットがある
・害虫の侵入経路になったり騒音などのトラブルが発生する恐れがある

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ダストシュートとは

ダストシュートとは

ダストシュートとは

ダストシュートと聞くと「ゴミを捨てる場所や仕組み」という想像はつきますが、実際にどのようなものか詳しく知らない人も多いでしょう。

 

ここでは、ダストシュートとは何か、誕生の歴史やゴミ箱代わりに使われるようになった理由について解説します。

マンションなどの高層建築のゴミ処理装置として誕生

ダストシュートとは、建物のどの階からゴミを捨てても集積所に集められるように、パイプを通じてゴミを捨てられる装置、またはその捨て口のことです。ダストシュート装置にゴミを捨てることで、パイプを通じて1箇所に集められるため多くのメリットがあります。

 

高層建築を中心に1960年代から海外で広く導入されはじめ、日本でも昭和40年代ごろにマンションなどで導入されていました。

ゴミ箱代わりに使われるようになった理由

一見便利なダストシュートですが、今では仕組みそのものはあまり利用されておらず、一般的なゴミ箱として使われていることがほとんどです。ダストシュートは、衛生面やゴミの分別問題、メンテナンス、事故などさまざまな問題があります。

 

そのため、現代ではゴミ箱を収納した状態でゴミが捨てられるいわゆるビルトイン型のゴミ箱という意味で使われています。

 

なお、海外では本来のダストシュートが日常的に利用されている地域も多いです。日本では「燃えるゴミに限定する」「指定のゴミ袋を使用する」などの厳格なルールのもとで一部地域に設置されています

ダストシュートの種類

ダストシュートの種類

ダストシュートの種類

ダストシュートには、主に下記のような種類があります。

 

建物縦管型

キッチン一体型

卓上・カウンター埋込型

 

それぞれの種類について、詳しくみていきましょう。

建物縦管型

建物縦管型は、名前の通り垂直に設置された配管ですべての階が繋がっているダストシュートです。各階にゴミの投入口が設置されています。

 

投入口にゴミを入れることで、垂直にゴミが落下し、どの階からゴミを捨てても1箇所に集まるのが特徴です。

キッチン一体型

キッチン一体型は、キッチンの一部としてゴミ箱が設置されているものです。基本的には本来のダストシュートとは異なり、一般的なゴミ箱と機能は同等です。

 

キッチンに別途ゴミ箱を設置する必要がなく、見た目がスッキリします。また、キッチンと一体化しているため、料理などの家事動線を考えて設置されていることも多いため、使い勝手が良いでしょう。

卓上・カウンター埋込型

卓上・カウンター埋込型は、卓上やカウンターにゴミ箱を設置するタイプのダストシュートです。こちらもキッチン一体型と同様に一般的なゴミ箱の一種ですが、机やカウンターと一体化していることで部屋全体がスタイリッシュになります。

 

生活感を抑えられ、かつ利便性が高いのが特徴です。

 

なお、マンションの機能用語についてより詳しく知りたい場合は以下の資料をご覧ください。無料でダウンロード可能です。

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鑑定士コメント

ダストシュートに投入しても良いゴミの種類は地域によって異なります。一般的には「可燃ゴミ」のみに限定していることが多く、不燃ゴミは投入できません。ダストシュートを利用する際は、必ずルールに従いきちんとゴミの分別を行いましょう。

ダストシュートのメリット

ダストシュートのメリット

ダストシュートのメリット

ダストシュートには、多くのメリットがあります。主なメリットとして挙げられるのは、下記のようなものです。

 

24時間ゴミ出しができる

生ゴミを室内に溜めないですむ

重いゴミの運搬が不要

 

それぞれのメリットについて、詳しくみていきましょう。

24時間ゴミ出しができる

ダストシュートは、基本的に24時間ゴミ出しが可能です。

 

一般的なマンションのゴミ集積所の場合、普段は鍵が掛けられており、ゴミ出しができる時間のみ開錠されていることがほとんどでしょう。これは、動物などの侵入やマンションの住人以外が侵入するのを防ぐためです。

 

しかし、ダストシュートは人が直接集積所にゴミを持っていく必要がありません。集積所の鍵がかかった状態でもゴミ出しに影響がないため、いつでもゴミ出しができます。

生ゴミを室内に溜めないですむ

ダストシュートは24時間ゴミ出しができるため、生ゴミを室内に溜めないというメリットもあります。生ゴミが室内にあると、どうしても臭いや衛生面で不安があります。

 

ダストシュートですぐ生ゴミを捨てることで、生ゴミが室内にたまらないため臭いや衛生面の問題が解決するでしょう。

 

重いゴミの運搬が不要

ダストシュートはマンションの各階に設置されているため、ゴミを運搬する必要がありません。重いゴミもその場で捨てられるため利便性が高いです。

 

重いゴミの運搬は、たとえエレベーターが使えたとしても大変な作業です。体に負担がかかり、転倒などの事故につながる恐れもあります。

 

ダストシュートは、同じ階の投入口からゴミを捨てられるためゴミを運搬する必要がなく、ゴミ捨ての負担を大きく軽減できます。

ダストシュートのデメリット

ダストシュートのデメリット

ダストシュートのデメリット

一見便利なダストシュートですが、下記のようなデメリットがあることに注意が必要です。

 

害虫が侵入するおそれがある

ゴミ出しのルールが守られないと騒音や詰まる原因となる

メンテナンスコストがかかる

 

それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。

害虫が侵入するおそれがある

ダストシュートには、害虫が侵入する恐れがあるというデメリットがあります。

 

ゴミの集積所と直接繋がっているダストシュートは、どうしても害虫の侵入経路になってしまうことが多いです。投入口の隙間から室内に害虫が侵入してしまうことがあります。

 

確実に害虫の侵入を防ぐには投入口をガムテープなどで塞ぐ必要がありますが、塞いでしまうとダストシュートを利用できません。

 

ゴミ出しのルールが守られないと騒音や詰まる原因となる

ダストシュートの利用ルールが守られないと、騒音や詰まりが発生する可能性があります。例えば、燃えるゴミのみ捨てられるダストシュートにカンやビンなどのゴミを捨てると、パイプにぶつかって騒音が発生してしまいます

 

また、指定袋よりも大きな袋を捨ててしまうと、詰まりの原因になるでしょう。一度詰まると、解消されるまでダストシュートが使えなくなってしまいます。

 

自分がルールを守っていても、他の住民がルールを守らないと発生するため、一人ひとりがルールを守る意識を持つことが大切です。

メンテナンスコストがかかる

ダストシュートは、維持費などメンテナンスコストがかかるというデメリットもあります。

 

一般的なゴミ集積所では清掃などのコストしかかかりませんが、ダストシュートは専用の装置などの点検やメンテナンスなどが必要です。そのため、ダストシュートがあるとメンテナンス費用などが家賃や管理費に含まれます。

鑑定士コメント

ダストシュートは、イタズラやタバコ・不審火による火災、事故などの発生リスクがあるため、近年設置されることは少ないです。また、ダストシュートがあるマンションにおいても、あえて利用できないようになっていることも珍しくありません。

まとめ:ダストシュートで暮らしを快適にしよう

まとめ:ダストシュートで暮らしを快適にしよう

まとめ:ダストシュートで暮らしを快適にしよう

ダストシュートは、各階にある投入口にゴミを捨てることで、集積所までゴミを持っていく必要なくゴミを捨てられる装置です。

 

いつでもゴミを捨てられたり、ゴミを運搬する必要がなかったりなど、さまざまなメリットがあります。一方、事故や害虫問題、メンテナンスコストなどのデメリットも多く、日本国内でダストシュートが運用されている地域は多くありません。

 

とはいえ、便利な仕組みであることは事実です。もしダストシュートがあるマンションを選ぶ際は、しっかりとルールや運用状況を確認して正しく便利に利用しましょう

石川 勝

不動産鑑定士/マンションマイスター

石川 勝

東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

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