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更新日:2024.04.23
登録日:2024.04.23
住宅ローン残高証明書って何?入手方法や紛失したときの対処方法についても解説
残高証明書は、住宅ローン控除を受ける上で必要不可欠な書類です。
しかし、住宅ローン残高証明書とはどのような書類か、どうやって手に入れるのかを知らない方も多いでしょう。
そこで本記事では、住宅ローン残高証明書についてわかりやすく解説します。入手方法や紛失時の対処法も紹介しているので、新しく住宅を購入する方はぜひ参考にしてください。
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住宅ローン残高証明書とは?
住宅ローン残高証明書とは?
住宅ローン残高証明書が、住宅ローンに関連する書類であることはわかりますが、一体どのようなものかがわからないでしょう。
そこで、残高証明書について、くわしく説明します。
年末時点の借入額を証明するための書類
住宅ローン残高証明書とは、年末時点での住宅ローンの残高を証明する書類のことです。
証明書を見れば、年末にローンの残高がいくらになるかを把握できます。
金融機関が、12月31日時点(※1)での住宅ローンの残高(予定額)を記載し、毎年発行する書類です。
金融機関では、「住宅取得基金に係る借入金の年末残高等証明書」と呼びます。
証明書には、さまざまな項目(※2)が記載されています。
・借入をしている人の住所や氏名
・借入金の内訳
・住宅借入金の年末残高
・住宅借入金の当初残高
・償還期間
・住宅取得の対価等の額
ローン残高のほか、借り入れ当初の残高や償還期間(完済するまでの期間)も確認できるので、ローンを見直す際にも役立ちます。
※1 参照:北陸銀行
住宅ローン控除を受けるためには残高証明書が必要
住宅ローン返済の負担を少しでも減らしたいときに利用する制度が、住宅ローン控除です。住宅ローン控除の手続きでは、残高証明書の提出が必要になります。
確定申告や年末調整で、住宅ローン控除の申請を行う際、税務署や給与の支払い者(勤務先)に提出します。
残高証明書が必要な理由は、ローン残高をもとに控除額を計算するためです。
住宅ローン控除では、最大13年間にわたって年末のローン残高の0.7%を控除(※)できます。
しかし、控除を受けるためには、一定の要件があります。住宅ローン控除について、くわしく知りたい方は、以下を参考にしてください。
住宅ローン控除で所得税や住民税の負担が軽減される!仕組みや手続きを解説
残高証明書は、ローンの借り換えを行う際にも必要になる書類なので、大切に保管しておきましょう。
※参照:国土交通省
住宅ローン残高証明書の入手方法
住宅ローン残高証明書の入手方法
住宅ローンの残高証明書は、借り入れ先の金融機関から送付される書類です。
残高証明書を入手するために特別な手続きをする必要はなく、毎年、金融機関が発行します。証明書を紛失しないように、大切に保管しておきましょう。
鑑定士コメント
残高証明書を紛失したとき再発行はできるのでしょうか?残高証明書は、再発行が可能です。発行元の金融機関に、証明書の再発行を依頼しましょう。ただし、金融機関によっては、再発行に手数料がかかります。また、手続きにも数日かかる場合があります。提出期限に間に合わせるために、事前に残高証明書の有無を確認しておきましょう。
住宅ローンの残高証明書が送られてくる時期
住宅ローンの残高証明書が送られてくる時期
残高証明書の送付時期は、金融機関によって異なりますが、一般的には毎年10月の中旬頃(※1)といわれています。年末調整時に提出できるように、毎年同じ時期に残高証明書が届きます。
ただし、住宅ローンを契約した初年度のみ、ローンの借り入れ時期によって送付される時期が異なるため注意しましょう。
一例として、2023年のみずほ銀行での残高証明書の発送時期(※2)を見てみましょう。
借り入れ先の金融機関に問い合わせて、発送の時期を把握しておいてください。
※1 参照:三菱UFJ銀行
※2 参照:みずほ銀行
年末調整までに住宅ローンの残高証明書が間に合わないときの対処法
年末調整までに住宅ローンの残高証明書が間に合わないときの対処法
年末調整までに証明書の提出が間に合わないときの対処法は、次の2つです。
・確定申告を行う
・会社に年末調整を待ってもらえるか問い合わせる
住宅ローン控除を受けるためには、年末調整が行われるまでに残高証明書の提出が必要です。
書類の紛失や再発行手続きの遅れが原因で、提出期限に間に合わない場合に備えて、それぞれ詳細を確認しておきましょう。
確定申告を行う
残高証明書の提出が間に合わず、確定申告を行うことに抵抗がないなら、自身で手続きを行いましょう。
普段しない手続きであるため、確定申告の手続きが面倒に感じるかもしれませんが、現在はマイナンバーカードによる電子申告も可能です。
必ずしも税務署に行く必要はなく、スマートフォンやパソコンで手続きが完結します。
確定申告の受付期間は、2月16日から3月15日まで(※)です。
期間内に手続きが終わるように、できるかぎり早めに確定申告の手続きに取りかかってください。
※参照:国税庁
会社に年末調整を待ってもらえるか問い合わせる
自身で確定申告を行うことに抵抗がある方は、一度勤務先に相談してみましょう。
問い合わせのタイミングによっては、年末調整を待ってもらえる可能性があります。
基本的に、翌年の1月31日までなら年末調整の再計算は可能(※)といわれています。
たとえ、年末調整後であっても対応してもらえる場合があるので、諦める前に担当の部署に問い合わせてみてください。
ただし、給与所得者であっても、住宅ローン控除の初年度は確定申告が必要です。忘れないように手続きをしましょう。
※参照:SBI新生銀行
鑑定士コメント
住宅ローンの残高等証明書が届かない場合、なぜでしょうか?残高等証明書の発行時期は、初年度のみ借り入れ日によって異なります。借り入れ先の金融機関の発送スケジュールを確認しましょう。証明書が届かない他の理由として、住所変更手続きが未完了であったり、すでに住宅ローン控除の対象期間が終了していたりする可能性があります。
住宅ローンの残高証明書に関するよくある疑問
住宅ローンの残高証明書に関するよくある疑問
住宅ローンの残高証明書に関するよくある疑問を、以下のケースに分けて解説します。
・一部繰り上げ返済を行った場合
・借り換えを行った場合
それぞれの残高証明書の再発行手続きが必要になる可能性があるので、注意するべき点を確認しておきましょう。
繰り上げ返済を行った場合
臨時収入があり、貯蓄に余裕ができたタイミングで、繰り上げ返済を検討することもあるでしょう。
繰り上げ返済を行った後は、当然、当初予定していたローン残高とは異なる金額になります。
原則、証明書の発行は年に一度です。繰り上げ返済のタイミングが遅くなると再発行手続きが必要になるので、タイミングに注意しましょう。
繰り上げ返済のタイミングが、残高証明書の作成基準日よりも前であれば、繰り上げ返済後の残高が反映されるので問題ありません。
一方で、残高証明書の作成基準日よりも後であれば、証明書には繰り上げ返済前の残高が記載されてしまいます。このような場合は、金融機関に再発行手続きを依頼します。
民間の住宅ローンの場合、9月以降(※)に繰り上げ返済を行うと、証明書の再発行が必要になる可能性が高いです。
※参照:三菱UFJ銀行
借り換えを行った場合
住宅ローンの借り換えを行うと、繰り上げ返済と同様に、ローン残高が変わります。
残高証明書の発行後に、借り換え手続きを行い、年内に借り換えを完了すると証明書の再発行手続きが必要になります。
融資実行のタイミングが年末になれば、再度、年末調整が必要になるかもしれません。
年末に借り入れを予定している場合は、年が明けてから融資実行を行い、面倒な手続きを避けましょう。
証明書の作成基準日より前に、借り換えが完了した場合は問題ありません。その場合は、新しい借り入れ先の金融機関から、証明書が送付されます。
まとめ:住宅ローンの残高証明書は紛失に注意してしっかり保管しておこう
まとめ:住宅ローンの残高証明書は紛失に注意してしっかり保管しておこう
残高証明書は、12月31日時点の住宅ローンの借入額を証明する書類です。
住宅ローン控除の控除額を計算するために必要で、確定申告や年末調整の際に提出します。
金融機関にもよりますが、2年目以降は、毎年10月の中旬頃に送付されるといわれています。
初年度のみ、発行のタイミングが異なるので注意してください。
紛失すると再発行手続きが必要で、面倒であるため、大切に保管しておきましょう。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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