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更新日:2024.09.12
登録日:2023.10.22
マンション管理組合に入りたくない!入らないでよい方法はあるの?
「マンションの管理組合には必ず入らなければならない?」
「できるだけ役員の負担を減らす方法はある?」
分譲マンションを所有している人や、購入を検討したりしている人は、上記のように悩むこともあるのではないでしょうか。
本記事では、マンションの管理組合への加入義務について解説しています。最後まで読めば、比較的楽な役職や、負担を抑えて役員を引き受ける方法がわかります。ぜひ参考にして、役員の順番が回ってきたときに備えましょう。
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マンションの管理組合に入らない方法はある?
マンションの管理組合に入らない方法はある?
マンションの管理組合に入らずに済む方法はありません。管理組合とは、区分所有者(マンションの居室を購入した人)で構成された、マンション管理のための活動を行う団体のことです。
以下のそれぞれのポイントについて詳しく説明します。
・管理組合には必ず入る必要がある
・近所づきあいを少なくすることはできる
管理組合には必ず入る必要がある
区分所有法では、マンションの管理組合には必ず入る決まりになっています(※1)。分譲マンションを購入すると加入が必須のため、仕事で忙しい・人づきあいが苦手などの理由で加入を断ることはできません。また、管理組合から勝手に脱退することもできないので注意が必要です。
管理組合では、組合員(住民)から選出された役員を中心に、さまざまな管理業務を行います。管理組合の業務が行き届いていれば、住民全体にとってメリットがあります。代表的なメリットは、以下の3つです。
・マンション内や周辺が快適な環境に保たれやすくなる
・住民同士のコミュニケーションが円滑になりトラブルを防ぎやすくなる
・適切に管理が行われるためマンションの資産価値が下がりにくくなる
管理組合の業務は、自分が快適に暮らすためにも大切です。分譲マンションを所有するなら、可能な範囲での協力は必要でしょう。
※1 参照:区分所有法 第3条
近所づきあいを少なくすることはできる
管理組合には加入の義務がありますが、自分の意志で近所づきあいを控えることはできます。特に、戸数が多く大規模なマンションだと、ほかの住民とはすれ違う際の挨拶程度しか交わさないケースも多いものです。
管理組合で最低限の協力さえしていれば、ほかの住民への迷惑にはなりにくいでしょう。最低限の協力としては、以下の4つが挙げられます。
・管理費や修繕積立金を滞納せずきちんと支払う
・書面決議への参加や議決権行使書の提出はできるだけ行う
・総会での決定事項や管理規約には従う
・くじ引きや輪番制で役員が回ってきたら引き受ける
なお、マンションの管理組合については、以下の記事でも詳しく解説しています。管理組合の業務内容やトラブルの事例などをより詳しく知りたい人は、参考にしてみてください。
マンションの管理組合とは?役員の役割やよくあるトラブルも紹介
鑑定士コメント
理事会にできる限り関与しない方法はあるのでしょうか?区分所有法により、区分所有者は自動的に管理組合に入り、組合に加入しないことは不可能です。しかし、理事会にできるだけ関わらない方法はあります。まずは、戸数の多いマンションを選ぶのがおすすめです。戸数が多くなればなるほど、くじ引きや輪番制で役員が回ってくる確率が低くなります。戸数に対して理事会に選出される人数が少なければ、役員に当たる可能性はより下がるでしょう。なかには、理事会の業務を管理会社やマンション管理士などが代行する「第三者管理方式」を採用しているマンションもあります。どうしても理事会との関わりを避けたいなら、そのようなマンションを探してみるとよいでしょう。
マンションの管理組合を避けるデメリット
マンションの管理組合を避けるデメリット
マンションの管理組合の活動を避けると、以下2点のようなデメリットがあります。
・ほかの住民の心証がよくない
・トラブルが発生しやすくなる
それぞれの状況について、詳しく説明します。
ほかの住民の心証がよくない
役員を断るなどして管理組合の活動に参加しなければ、ほかの住民の心証を悪くする可能性があります。組合の業務はすべての住民にとって必要で、誰かがやらなければマンションの管理がおろそかになるためです。
管理組合の役員は、くじ引きや輪番制で公平に選出するのが一般的です。誰か1人がやりたくないと断ると、周りの住民に負担がかかります。もし、健康上の都合など理事会に出席できない理由があるなら、一方的に断らず理事長やほかの役員に相談してみましょう。
トラブルが発生しやすくなる
管理組合の活動に協力せず、ほかの住民から反感を買うと、トラブルが発生する可能性があります。あらぬ噂を立てられたり、住民間のコミュニティに入れなかったりすることにもなりかねません。
「忙しいから」と役員を断ると、ほかの人は暇だから役員になったという意味に捉えられ、角が立つ場合があります。都合をつけて参加しているほかの住民から見れば、協調性がない人だと思われてしまうこともあるでしょう。
マンションでの暮らしは共同生活のため、管理組合の活動にもルールを守って参加するのがベターです。
鑑定士コメント
管理組合が存在しないことはあるのでしょうか?マンションが新築されると、区分所有法に基づき、管理組合は自動的に結成され、区分所有者全員が自動的に組合員となります。したがって、分譲マンションなら管理組合が存在しないことはありませんが、管理組合はあるものの、まったく活動していないケースはあるでしょう。ただし、そのようなマンションは管理業務がおろそかになり、老朽化が進んだり、住環境が悪化する可能性が高くなるのでお勧めしません。また、「第三者管理方式」を採用しているマンションなら、管理組合はあっても理事会がないことがあります。その場合、第三者である専門家が管理組合の業務を行い、住民の意思決定機関である総会が監視を行うのが一般的です。
マンションの管理組合で比較的楽な役職はある?
マンションの管理組合で比較的楽な役職はある?
マンション標準管理規約によると、マンションの管理組合では以下の5つの役職を置くよう決められています(※)。
・理事長
・副理事長
・会計担当理事
・理事
・監事
管理組合によって異なることが前提ですが、副理事長と監事は、ほかの役職に比べて業務量が少なく楽だといわれるケースもあります。また、3〜8年目に役員を引き受けるのも、業務の負担を少なく済ませるポイントです。それぞれの内容について、詳しく説明します。
副理事長
副理事長は、理事長の補佐を行います。主な仕事は理事長のサポートと、理事長の不在時に業務を代行することです。理事長が仕事や体調不良などで総会に出席できないときは、副理事長が代わりに取りまとめを行います。
副理事長は、理事長の補佐以外に具体的な業務内容が決められていません。一見責任が重く感じられやすい役職ですが、比較的業務量は少ない傾向があります。管理組合でなるべく楽な役職を選ぶなら、副理事長に立候補してみるのもよいでしょう。
監事
監事は、理事会を監視する役割があります。主な仕事は、理事会が適切に運営されているか、管理費などのお金が正常に徴収・使用されているかをチェックすることです。
監事は、監査結果を総会で報告しなければなりません。また、管理組合の業務内容や財産の状況をいつでも調べられ、問題があった場合は独断で臨時総会を開けます。
監事の仕事は、何も問題がなければ、1年に最低1回開催される総会での監査結果報告がメインです。しかし、理事による管理費の不正使用や業者との癒着などの問題があれば、監事による追求が必要になります。
3~8年目に引き受ける
3~8年目に引き受ける
マンションの築年数が3〜8年目の時期は、ほかの年数に比べて役員業務の負担が軽い傾向があります。大規模修繕や備品の交換など、理事会での重要な検討事項が発生する時期を避けやすいためです。
マンションの築年数による業務内容の傾向については、以下の表を参考にしてください。
マンションでは、一般的に長期修繕計画を作成します。修繕時期はマンションごとに異なりますが、5年・10年・15年などきりのよい年数で、大規模修繕や中・小規模の修繕を設定することが多いでしょう。
まとめ:マンション管理組合への加入は必須!避けることはできない
まとめ:マンション管理組合への加入は必須!避けることはできない
マンションの管理組合には、加入の義務があります。管理組合の役員は、くじ引きや輪番制で公平に選出するのが一般的です。役員を断るとほかの住民とトラブルになる可能性もあるので、できる限り引き受けるようにしましょう。
理事会と関わる機会を減らしたいなら、大規模マンションや、第三者管理方式を採用しているマンションを選びましょう。比較的業務量が少ない役職・築年数を選んで役員を引き受けるのも、負担を軽減する方法のひとつです。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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