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更新日:2023.08.28
登録日:2022.12.20
マンションのメリット・ デメリットは?一戸建てとどちらがよいかを比較
マンションと一戸建てには、それぞれメリットとデメリットがあります。一概にどちらがよいというわけではないため、それぞれのメリット・デメリットを把握して、自分にあったほうを選ぶのが大切です。
本記事では、マンションと一戸建ての比較をもとに、それぞれのメリットデメリットについて詳しく解説します。費用面や住みやすさなどのさまざまな比較を行っているので、ぜひ最後までご覧ください。
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マンションと一戸建ての比較
マンションと一戸建ての比較
マンションと一戸建てでは、立地や住み心地をはじめ、さまざまな違いがあります。それぞれの違いについて、下記の表をご覧ください。
なお、マンションの耐用年数について詳しく知りたい人は、こちらもチェックしてみてください。
マンションのメリット・デメリットは?
マンションのメリット・デメリットは?
マンションと一戸建てを比べてみると、マンションにはさまざまなメリットがあることがわかります。しかし、一方でデメリットがあることも忘れてはなりません。
ここでは、マンションのメリットとデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
マンションのメリット
マンションには、主に下記のようなメリットがあります。
・利便性が高い
・維持・管理が比較的容易
・セキュリティが強固
マンションのメリットとして一番に挙げられるのは、利便性の高さでしょう。マンションは、駅や商業施設などの近くに建てられることが多いため、通勤・通学や買い物などの普段の生活でさまざまな恩恵を受けられます。
また、維持・管理が比較的容易なこともマンションのメリットです。費用を負担する必要はありますが、共用部分の清掃や管理を管理会社にお任せできるので、居住者が維持・管理のために行わなければいけないことは多くありません。24時間ゴミを捨てられるゴミステーションなど、便利な共用設備も充実しています。
セキュリティについても、マンションは比較的強固です。マンションによってセキュリティ面に違いはあるものの、オートロックや内廊下などのセキュリティが充実しているマンションは多いでしょう。エントランスに管理人が常駐しているマンションもあるため、安心して暮らせます。
マンションのデメリット
多くのメリットがあるマンションですが、下記のようなデメリットもあります。
・騒音に悩まされる可能性がある
・リフォーム・増改築が難しい
・家賃以外にも費用が発生する
まず、マンションは一戸建てと比べて隣の部屋との距離が近いです。上下階にも人が住んでいるため、多くの部屋と隣接しています。そのため、テレビや掃除機の音、足音などの生活音が響いて騒音トラブルに発展することもあるかもしれません。
新しいマンションでは、防音対策が施されていることも多いためトラブルになることは少ないかもしれませんが、それでも普段の生活から音に対する配慮は欠かせないでしょう。
マンションによっては、リフォームや増改築が難しい場合があります。管理規約によって制限されていることもあり、自分の好きなようにリフォームできない可能性があるでしょう。
また、マンションはさまざまな費用が発生することにも注意が必要です。維持・管理費のほか、修繕積立金や駐車場代など、家賃以外の費用も頭に入れておかなければなりません。
マンションの駐車場代などについては、こちらの記事で説明しています。
マンションの駐車場は何種類?メリットやデメリットも詳しく紹介
一戸建てのメリット・デメリットは?
一戸建てのメリット・デメリットは?
一戸建てにも、マンションと同様多くのメリット・デメリットがあります。マンションのメリット・デメリットと比べて、どちらが自分に合っているかを考えることが大切です。
一戸建てのメリット・デメリットについて、詳しく見ていきましょう。
一戸建てのメリット
一戸建ての主なメリットは、下記の3つです。
・騒音トラブルが少ない
・駐車場代がかからない
・自由にリフォーム・増改築できる
一戸建ての場合、上下に人が住んでいることがないため、上下の音を気にする必要がありません。隣についても、家と家の距離がマンションと比べて離れているため、比較的騒音トラブルが少ないです。生活音を気にする必要がないため、周りの騒音に悩まされることがないうえ、自分が発生させる音にもそこまで気を遣う必要はありません。
一戸建ては、敷地内に駐車が可能なため、駐車場を借りる必要がありません。そもそも、一戸建ての場合は土地に対する建物の面積が建ぺい率で決まっているため、かならず建物以外のスペースが生まれます。そのため、近くに駐車場を借りる必要がなく駐車場代はかかりません。
マンションでは制限があるリフォーム・増改築ですが、一戸建ては管理規約などがないため、法律の範囲内で自由にリフォーム・増改築可能です。家族構成の変化やバリアフリーなど、さまざまな理由でリフォーム・増改築が必要になるときが来るでしょう。そのようなときでも、一戸建てはすぐに対応できます。
一戸建てのデメリット
一戸建ての主なデメリットは、下記の3つです。
・建物の維持・管理にまとまったお金が必要
・セキュリティ面で不安がある
・好立地に建てにくい
一戸建ては、マンションのように維持・管理費用が月々かかるわけではありません。しかし、数十年単位で住宅の修復が必要になるため、そのタイミングで数百万円の費用負担が発生する可能性があります。
また、一戸建てはセキュリティ面でもマンションに劣るケースが多いです。マンションとは違い、家には必ず1階があるため侵入しやすく、侵入口も玄関や窓など多くあります。
立地についても、一戸建てはマンションのように好立地に建てられないこともあるでしょう。住宅街などは、駅から離れた場所に開発されるのが一般的です。もちろん、駅の近くに土地があれば建てることも可能ですが、土地代が高くなるため現実的ではありません。人によって住宅周辺の環境に求めることは異なりますが、マンションと比べると駅や商業施設から遠いところになってしまうのは事実です。
鑑定士コメント
マンションの価格を形成する要因と、一戸建ての価格を形成する要因は、かぶる部分もありますが異なる部分も多く、同じ要因だけで比較できないものです。価格を形成する要因は多数が絡まりあって最終的な資産価値を導くものですが、ざっくりというとマンションは「利便性」に関係する要因、一戸建ては「住環境」に関係する要因が中心となると言えるでしょう。購入する方がどちらに関係する要因を重視するかで、納得して価値を認めることになるでしょう。
マンションと一戸建てを費用・税金で比較
マンションと一戸建てを費用・税金で比較
マンションと一戸建てでは、かかる費用・税金が異なります。ここでは、それぞれにかかる費用・税金について、下記3つに分けて解説します。
・どちらにも必要な費用
・マンションのみに必要な費用
・一戸建てのみに必要な費用
どちらにも必要な費用
マンションと一戸建てのどちらにも必要な費用には、下記のようなものがあります。
購入時には、購入方法によって住宅ローンや仲介手数料などが発生する場合があります。また、不動産を所有するにあたって登記をはじめさまざまな手続きを行わなければいけないため、関連した税金を納める必要があるのです。
所有中は、毎年固定資産税などの税金を納める必要があるほか、生活するうえで電気やガスが欠かせないため光熱費などもかかります。火災保険料については、構造や材質によって料金が変わり、一般的には木造が多い一戸建てよりも鉄筋コンクリートなどのマンションのほうが料金は安いでしょう。
不動産取得税とはどんな税かは、以下の記事でも解説しています。
不動産取得税とは?軽減措置や計算方法・納付時のポイントを解説
マンションのみに必要な費用
次に、マンションのみに必要な費用についてみていきましょう。
マンションの場合は、購入時に修繕積立金を負担する必要があるほか、所有中も毎月管理費や主膳積立金が発生します。また、車を保有している場合は駐車場代もかかります。
大規模な主膳を行う際に、修繕積立金だけでは足りない場合は別途徴収される可能性があるので注意が必要です。
一戸建てのみに必要な費用
最後に、一戸建てのみに必要な費用について見ていきましょう。
水道負担金とは、上下水道を敷地内に引き込んだり給水能力を増やしたりするための工事を行う際に負担しなければいけない費用です。一戸建てを購入した際は、毎月の水道代とは別に水道に加入するタイミングでこの水道負担金を支払う必要があります。なお、物体の本体価格に含まれている場合もあるため、購入の際に確認するとよいでしょう。
一戸建ての場合は、町内の活動にもある程度参加しなければいけない場合があります。町内会の活動費として毎月会費が発生する可能性があるでしょう。
マンションと一戸建てを住みやすさで比較
マンションと一戸建てを住みやすさで比較
マンションと一戸建てにはそれぞれのよさがあり、何を重要視するかによって人それぞれ住みやすさは異なるでしょう。ここでは、下記5つの観点から、マンションと一戸建ての住みやすさを比較します。
・広さ
・日当たりのよさ
・立地の良さ
・耐震性などの防災面
・セキュリティの強さや安全性
広さ
一般的に、マンションと一戸建ての広さを比較すると、一戸建てのほうが広いことが多いです。これは、階層が2階建て以上であることが多い一戸建てに対して、マンションは基本的に1フロアであるためでしょう。平均的には、マンションの広さが約60㎡程度なのに対し、一戸建ては約100㎡です。
下記に、三大都市圏のマンションと一戸建てそれぞれの広さの平均をまとめます。
※横にスクロールできます。
※参照:東京カンテイ市況レポート
日当たりのよさ
マンションと一戸建ての日当たりのよさを比較すると、一戸建てのほうが日当たりはよいでしょう。マンションの場合、物件によって窓の方向や数が決まっているため、どうしても日当たりに制限があります。
一戸建ては、建物が独立しているため全方位に窓を設置できるため、日の光を取り入れやすいのです。しかし、全方位に窓を設置できるということは、よい意味でも悪い意味でも外部の影響を受けやすいでしょう。
マンションでは外部と接する面が少ないため、上下や隣の部屋の空調の影響を受けて夏は涼しく、冬は暖かくなりやすいです。一方で、一戸建ては外部の影響を受けて夏は暑く、冬は寒くなりやすいでしょう。
立地のよさ
立地のよさでは、一戸建てに比べてマンションに軍配が上がります。下記は、2021年に新規分譲されたマンションと一戸建てを、最寄り駅からの徒歩時間別でまとめた表です。
※参照:東京カンテイ市況レポート
表を見てもわかるように、マンションの多くは最寄り駅から10分以内に位置しているのに対し、一戸建ては10分以上離れている物件が多いです。かならずしも、すべての人にとって「駅から近い = 立地がよい」というわけではありませんが、駅の近さを求める人も多いです。その観点で見ると、一戸建てよりもマンションのほうが立地はよいと言えるでしょう。
耐震性などの防災面
マンションと一戸建てで、防災面が優れているのはマンションでしょう。一戸建ての防災面が劣っているというわけではありませんが、建物の構造や材質などの観点からみると、マンションのほうがより防災面では安全です。
マンションは、耐震性だけではなく、制震や免震などの装置が備えられていることも多く、地震の影響を最小限に押さえられるよう設計されています。大雨のような水害でも、ある程度の階層だと直接的な影響を受けなくてすむでしょう。
とはいえ、電気や水道などのライフラインが止まってしまう可能性はあるため、災害に備えておく必要はあります。
セキュリティの強さや安全性
マンションと一戸建てでセキュリティの強さや安全性を比較した場合、オートロックや内廊下、エントランスの監視カメラなど、総合的に判断するとマンションのほうがより優れているでしょう。
そもそも、マンションの場合は2階以上に住むことが多いため、それだけで外部からの侵入をある程度防げます。さらに、マンションのエントランスにあるオートロックや監視カメラなどで入り口での部外者の立ち入りが制限されているため、不審者が入ってくることは少ないでしょう。
一戸建ては敷地が公道に隣接しているため、部外者が侵入しやすいです。玄関だけではなく、窓や勝手口などの入口も多いため、セキュリティ面では不安があります。ある程度対策はできますが、追加の費用も掛かるため注意が必要です。
鑑定士コメント
「住みやすさ」で比較するポイントは、マンションは「利便性」に関係する要因、一戸建ては「住環境」に関係する要因と考えていいでしょう。具体的にはマンションでは、最寄り駅からの距離、ターミナル駅からの距離、エントランスから専有部分への導線、バリアフリー、などがあげられます。一戸建てでは、閑静な環境、犯罪等の少なさ、日照・通風、緑の多さなどがあげられます。
まとめ:メリットとデメリットを比較して住みやすい方を選んでみよう
まとめ:メリットとデメリットを比較して住みやすい方を選んでみよう
マンションと一戸建てには、それぞれメリット・デメリットがあります。住居に何を求めるかは人によってことなるため、一概にどちらがよいとは言えません。
広さや住み心地、防災面、セキュリティ面など、マンションと一戸建てにはさまざまな違いがあります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握・比較して、自分が求める条件や予算をもとに選ぶことが重要です。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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