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2022.10.28

マンションで地震が起こったらどうする?必要になる地震対策とは?

マンションで地震が起こったらどうする?必要になる地震対策とは?

小さな地震が何回も起きるようになってきた昨今、日本にまた大きな地震が起こる危機が近づいているのかもしれません。

起こるかもしれない地震に怯えるだけではなく、今求められているのは地震への備えです。備蓄品の準備、家具や家電の固定は当然のこと、実際に地震が起こったときの行動の仕方や避難経路の確認など備えるべきことは数多くあります。地震の被害を最小限に抑えるため、今のうちからしっかりと対策を取っていきましょう。

マンションで地震が起こったらどうする?

地震が起こった際にやるべきことについては、東京消防庁が10のポイントを紹介しています。

カテゴリ 番号 項目 内容
揺れている際の行動 身の安全を守る 揺れを感じたときや緊急地震速報を受けたときには身の安全を最優先させて行動する。
物が落下してこない場所に隠れ、頭や体を守る。
地震直後の行動 火元の確認をする 揺れが収まったタイミングで火の始末をする。
出火してしまった場合にも落ち着いて消化する。
冷静に行動する 慌てた行動を取るとガラス破片でケガをするなど、二次的な被害を受けることがある。
一度冷静になってから行動する。
窓や扉を開けて出口を確保する 揺れが収まったタイミングで避難をするための出口を確保する。
建物や塀には近寄らない 建物や塀は倒れてくる可能性もあるため、屋外で地震を感じたら建物や塀から離れる。
その後の行動 火災や津波から避難する 地震の後には火災や津波の被害を受ける可能性があります。危険がある場合には避難場所とされているところや高台にいち早く避難する。
正しい情報を得る ラジオやテレビ、消防署や自治体から正しい情報を得る必要がある。
家族の安全と隣近所の安全を確認する 家族の安全を確認し、その後には隣近所の安全を確認する。
協力して救出・救護をする 地震では家屋や家具に挟まれ、身動きが取れなくなってしまっている方も多い。しかし、消防やレスキューの数には限りがあるため、隣近所で助け合う。
避難の前に火元・電気の確認をする 火事など、二次災害を起こさないためにも、避難する前にはブレーカーを落としてガスの元栓を閉める。

 参考:東京消防庁「地震その時10のポイント

 

 

地震が起こった際には、とにかく身の安全を確保することを最優先させてください。

家の中でもタンスが倒れてきたり、テレビが落ちてきたりと、様々な脅威にさらされています。まずは机の下に入るなどして頭を守りましょう。

なお、火事が怖いからという理由で揺れの最中にガスを止めようとする方もいますが、基本的には揺れを感じると自動的に止まるようになっています。マンションの場合にはわざと揺れるように設計して強い地震が起きても倒壊や崩壊しないような構造としていますので、揺れは長くなりやすい傾向にありますが、それが収まるまでは自分の身を守り、揺れが収まったタイミングでガスの元栓を閉めるようにしましょう。

 

避難するのであれば、ブレーカーも落とすようにしてください。というのもブレーカーがついている状態だと、電力供給が再開して通電した際に、電源がオンになっている電気ストーブやオーブントースターが稼働してしまい、それが原因で火災が発生してしまうことがあるからです。
また、エレベーターの中で揺れを感じた場合には、進んでいる先の階すべてのボタンを押し、エレベーターが止まれば速やかに降りましょう。最近では地震を感知すると自動で最寄りの階に停止するものも増えてきてはいますが、まだ導入されていない施設も少なくありません。そのため、なるべく早くエレベーターの外に出るために行動を取ってください。

マンションからの避難方法

部屋から避難する

まずは部屋の外へ出て、1階に向かって避難していきます。パニックになってしまう方も多く、我先にと階段を降りようとすることでケガにつながってしまうこともあります。まずは冷静になることを意識し、落ち着いて行動していきましょう。なお、エレベーターが動いていたとしても避難の際には使わないでください。エレベーターに閉じ込められてしまう可能性もあり、その場合にはいつ救助されるかも分からない状態で待つしかなくなってしまいます。非常階段や避難はしごなどを使い、押し合わないように落ち着いて行動してください。

建物から外に避難する

建物から外に出たら、市区町村で指定されている一時避難場所・広域避難場所へ向かいましょう。一時避難場所や広域避難場所は、周囲に何もない公園や農地などが指定されています。ですので、その場所にたどり着けば安心できる環境となりますが、そこに行き着くまでに注意が必要です。ガラスが割れたり、ブロック塀が崩れたりするため、避難場所までの道にもガラス片やブロック編があります。咄嗟に避難することになった場合にも必ず靴もしくはスリッパを履くようにしてください。さらに、周りの建物からの落下物などに気をつける必要があります。

地震の対策として備蓄を用意しておく

地震対策の王道は備蓄の準備。食品や生活品に関しては日常的に消費していくものもあります。災害に備えて食材等を多めに準備しておき、日常生活では備蓄品から消費し、消費する分を補充していくことで、常に備蓄品をキープしている状態にすることができます。このように日常から備えていけば、万が一の際に困りません。どんなものを備蓄していけば良いかは以下の表をご参照ください。

■主な備蓄品目(夫婦と乳幼児、高齢女性1人の4人家族の例)
※おおよそ3日~1週間程度の目安量

 

カテゴリ 備蓄品
食品 ・水(1人1日3L)
・主食(無洗米5キロ・レトルトご飯6個・乾麺1パック・即席めん3個)
・主菜(サバ缶などの缶詰各6缶)
・レトルト食品9パック
・缶詰(果物等)1缶
・野菜ジュース9本
・飲料(500ml)6本
・チーズ、かまぼこ等各1パック
・菓子類3個
・栄養補助食品3箱、健康飲料粉末1袋
・調味料各1式
生活用品 ・大型ビニール袋・ごみ袋各1パック(30枚)
・ビニール袋1袋
・救急箱1箱
・ラップ1本
・ティッシュペーパー1パック(5個)
・トイレットペーパー1パック(12ロール)
・ウェットティッシュ1パック(除菌100枚入)
・使い捨てコンタクトレンズ1箱(1ヶ月分)
・使い捨てカイロ1袋(10個)
・点火棒・ライター・マッチ等1個
・簡易トイレ(1人1日5回分程度)
・懐中電灯2個
・乾電池必要分
・充電式ラジオ等1個
・携帯電話の予備バッテリー3個(個数分)
・ラテックス手袋・ビニール手袋1箱(100枚)
女性用 ・生理用品2パック(30個×2)
乳幼児用 ・粉ミルク2箱(スティックタイプ10本×2、アレルギー対応)
・離乳食1週間分以上(アレルギー対応)
・おしりふき1パック
・おむつ1パック(70枚)
高齢者用

・おかゆ等柔らかい食品・高齢者用食品1週間分以上
・常備薬(処方薬)1シート
・補聴器用電池6個
・入歯洗浄剤1箱(30錠)

参考:東京都防災ホームページ「『日常備蓄』を進めましょうリーフレット 日本語版

地震の対策として事前に準備しておくこと

地震対策として事前にしておくべきなのは備蓄の準備だけではありません。準備しておくべきこととして、障害物をどかしておくこと、家具などを固定しておくことが挙げられます。

 

避難経路の障害物をなくす

地震によって避難経路が塞がれたり、地震による火災が起こって廊下が通れなくなったりすることがあります。

そうならないように、部屋の中から玄関までの間に道を塞ぐようなものを置かないなど、廊下に避難の際に邪魔になるようなものは置かないようにしておくといった対策があります。廊下など、共有部分の障害物については事前にマンション管理組合に相談するなどしておきましょう。また、部屋から玄関までや、廊下が通れなくなった場合には、ベランダから隣の部屋に移る方法もあります。しかし、ベランダに物置などを設置してしまうと、こうした方法で逃げることができなくなってしまいます。

ベランダはマンションの共有部分となりますので、マンション管理組合に相談して障害になるものを置かないようにしてもらい、避難経路を確保していきましょう。

 

家具や家電を固定しておく

地震発生時には、タンスやテレビは凶器へと変わります。

揺れによって倒れたり、場合によっては自分に向かって飛んできたりすることもあります。特にマンションの場合には揺れやすくして倒壊や崩壊が起こらないような構造にしてあり、高層階に行くほど揺れやすくなるため、家具や家電が脅威になる可能性が高まります。

家具や家電によってケガをしないためにも、壁・天井・床にしっかりと固定してください。扉が開かないように固定するものや、タンスの上下が崩れないように連結するものもありますので上手に活用して、万が一の際に困らないように準備していきましょう。

地震保険に加入しておく

地震が起きると、揺れによって建物が倒壊・崩壊したり、家具が壊れたりします。ただし、地震による脅威はそれだけではありません。地震の影響で火災が起こることもあります。例えば、切れた電線の火花によって木が燃え、それが家屋に燃え移ることもあります。それに地震で停電し、電気ストーブやオーブントースターの電源がONになっている状態で避難した場合、通電したときに電気ストーブなどが稼働してしまい、火災になってしまうことがあります。こうした地震が原因の火災による被害は火災保険が適用されないため、地震保険に入っておく必要があるのです。

地震保険に関して詳しくは「新築分譲マンションでも地震保険は必要になるの?」をご覧ください。

地震に強い建物に住み替えるのも1つ

建築基準法は、大地震による大きな災害を受けるたびに厳しくなってきています。直近で言うと、1981年に建築基準法が改正され、新しい耐震基準が適用されるようになりました。新耐震基準では、震度6強から7の大規模地震で倒壊・崩壊しないこと、震度5強の中規模地震でほとんど損傷しないことという基準があります。それ以前の旧耐震基準で造られた建物は、震度5強で倒壊しないことが基準でした。

 

マンションで地震が起こる前に、まずは対策として家具や家電を固定したり、避難経路の確認・確保をしたりしていきましょう。

また、これからマンションを選ぶ方は、最新の耐震基準を満たした物件かどうかも判断するポイントの1つとなります。よく調べて物件を比較し、後悔のないマンション選びを進めていきましょう。こちらの「マンション検索」を参考に、探してみてはいかがでしょうか。

本記事で学んだことをおさらいしよう!

簡易テスト

来たるべき大地震に備え、より地盤の強固なマンションを探したいと相談を受けた。確認すべき資料として一番規範性に乏しいものはどれか。
※ここでいう規範性とは上記問題文の判断をするために、評価基準に関連した情報が載っている資料がどれかを指します。

答えは 4

どれだけマンションが揺れるか、についてはその他の資料である程度の予測が可能ですが、住宅地図については他の資料に比べて得られる情報が少ないです。

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