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更新日:2022.11.18
登録日:2022.08.24
住替えストーリー 「あの夏の猛暑が、住替えを決意させた」
こちらでは、実際にマンションを住替えたことのあるR50 世代のインタビューを通じて、住替えに対する意識や最終的にどうして住替えに至ったのかについて、物理的側面、心理的側面の双方に着目して、住替えリアルストーリーを紹介して参ります。
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このところ毎年猛暑が続いているが、2013年の夏も朝からグッタリするぐらいの猛暑が続いていた。
Dさんは、その夏のお盆過ぎ、いつものように高台にある自宅マンションに戻るために、急こう配の坂道を登っていた。ジリジリ照り付ける太陽に、額から汗が滴り落ちる中、目の前を歩く老夫婦の姿が目に入った。坂道が辛そうで、手すりにつかまりながら歩いていた。
その瞬間、Dさんは「もう限界かもしれない」と心の中で叫んだ。
その夜、家に戻ってきたご主人に「そろそろ住替えを考えたいのだけど」と話をした。ご主人も「そうだね」と言って、それから4ケ月もたたないうちに、住替えを完了させ、新年を新居にて迎えることになった。
住替えマンションの間取り図
今回はこんな劇的な展開をサラリとこなしたDさん夫婦の住替えストーリーである。
Dさん夫婦は、90年代前半に結婚された際、東武東上線 成増駅から徒歩15分の中古マンションを購入した。そこは高台にあって、眺めも良かったので、大変気に入っていた。だから結果として20年以上住むことになった。
同じマンションに住む方もそう思っていたのか、住民の方もあまり引っ越しせずに、そこで暮らしていた。
以前のマンションの案内図
しかし20年も経つと、元々40-50代だった方が、60-70代となり、坂道を歩く姿が辛そうで、その姿を見るにつけ、心がざわざわしていた。
自分たちの親はまだ元気だから、介護に行くことはないけれど、もしその時が来たら、毎日この坂を昇り降りしなければならないのか、と考えた時、果たしてそれに耐えられるか心配になった。今ならなんとかできるけれど、この先、手すりにつかまらなければならない日がくるかもしれない。
更に住替えをするとなった場合、金銭的なことが頭をもたげた。
当時住んでいたマンションの残債はなかったが、これからお金を借りるとなるとラストチャンスかもしれないと思った。
そう思ったときに、決意したのだ。
「住替えしよう!」
夫婦二人暮らしだったので、二人の気持ちがそろった段階で、スタートが切られた。
翌日からマンション探しを開始した。
条件は駅に近いこと。また、それぞれの実家に通いやすい沿線がターゲットになった。そこで浮上したのが、有楽町線であった。
マンション自体、新築にこだわりはなく、どちらかといえば中古を見ていた。元々中古に対して偏見がなかったせいもあるが、経験上、中古の方が住んでいる人の雰囲気もわかるし、管理人のことや、共用部分がきれいに使われているかどうかもわかるからである。
その中でこだわったのは、大手デベロッパーである。何かと相談に乗ってくれるし、色々な点で安心だったので。以前のマンションも、今回のマンションも、結果として大手デベロッパーの建物となった。
探す手段はネットである。いくつか譲れない条件を入れると、それなりに候補が絞られてきた。
今回のマンションでは3階と4階の2部屋が売りに出ていた。
まず、ご主人が仕事帰りに外観だけを見にいった。ちゃんと駅からの時間を測ったり、夜間の人通りや、坂の有無などを確認して、「相性が良い」と判断を下した。
そしてその週末、今度は昼間に二人で見に行くことにした。
3階は既に空き部屋となっていた。4階に比べると若干、お安かったが、なんとなく部屋に入った時、ガラスが割れていたり、ちょっとよからぬ空気を感じた。4階は女性の一人暮らしの最中だったが、扉を開けた瞬間、夏なのに風がすーっと通って、心地よさを感じた。
一旦、家に戻って悩んでいるうちに、3階は売れてしまった。ある意味、これで迷いが吹っ切れた。
決断してからは早かった。
元の家を売りにだしたが、すぐ売れた。広告を某大手不動産会社が出してくれて、写真をサイトに乗せたら、すぐ見たい人がでてきた。また社宅として買いたいという人もでてきた。
そして10月半ばに決定。
元の家の残債がなかったので、ややこしい話はなかった。足りない分を借りるだけだった。
金利が低かったのも後押しになった。
出窓部分にはこだわりのタイルを貼ってもらった
実は元の家について、8月ぐらいまではリフォームしようと考えていたので、新しい家ではそうした考えを昇華させ、本格的なリノベーションしようということになった。フルスピードで計画を練り直し、施工してもらい、結果、12月下旬には引っ越しという流れになった。
家のインテリアを考えることが好きだったので、色々と自分の要望を出しして、それを期間内に具現化してくれる業者を選択して頼んだ。
まず心掛けたのは、明るい空間にすること。マンションの玄関が暗いのが残念だったので、自分の家だけは、とにかく採光を考えた。
そしてできあがったのが、こだわりの部屋である。個人の業者さんを頼んだので、わがままも随分と聞いてもらった。
靴やワインの収集が趣味のご主人に合わせて、特別な玄関に仕上げてもらった。洗面台やトイレなども、ブルーのタイルにこだわった。壁も漆喰に塗るなど、こだわりがつまっている。
リビングは、2人の趣味であるイタリアを全面に出してみた。引越しに際して手放したアルファロメオも、ミニチュアが飾ってあるので絆は切れることはない。
駅に近く、坂もないので、快適な環境である。ただ以前の成増は私鉄沿線の駅前らしく、それなりに賑やかだったが、現在の千川は静かである。しかし駅前の自転車はキレイに並べてあるので、いい街だと思っていて不満はない。
想定外だったことが2つ。
このマンションを最初に見たのは、夏だったので、窓の向こうに見えた大きな木には葉が生い茂っていた。しかし入居した時は冬であり、その木が落葉樹であったために、葉が落ちたら、その先に富士山が見えたこと!これはうれしいサプライズだった。
落葉すると、右手に富士山が見える
もう一つは、引っ越しして1年で2キロ太ってしまったこと。かつての辛い坂道の昇降が、実は知らず知らずのうちにエクササイズになっていたようで、平らな道の駅近だと運動不足をもたらしていたようだ。*現在は頑張って、体重を元に戻されたとか。
住替えをしよう!と思い立ってから、4カ月でDさんは、自分のこだわりを具現化したマンションに住むことができた。
住替えには、さまざまな不安や事情がつきまとい、なかなか踏み出せないことがほとんどだ。しかし、思い悩む前に「思い立ったが吉日」、Dさんのように意外にすんなり事が運ぶこともあるという、今回はそんな一例である。
編集部C
お尋ねした時、扉の向こうに見えてきたのは、インテリア雑誌に出ているような、こだわりの素敵なお部屋でした。一旦、マンションを買われてから、手を入れたのかと思いきや、たった4ケ月でここまで仕上げてから入居されたことを知り、愕然。インテリアや不動産のプロではないご夫婦がこの短期間に、マンションの購入売却を経て、居心地の良い住環境を創り出せたのは、さすが大人ならではのなせる業とでもいいましょうか。
ご自分たちの置かれた環境、この先を考えた時に、突如巡ってきた住替えのチャンス。今回は、それを逃さずに活かしたR50ならではのストーリーを伺うことができました。
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