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更新日:2025.11.27
登録日:2025.11.27
ハイタンク式トイレとは?仕組みと魅力を徹底解説

トイレと聞くと、便器の奥にタンクが設置されているものやタンクレスのトイレを想像する人が多いのではないでしょうか。確かに、現代ではロータンク式トイレやタンクレストイレが多く普及していますが、過去には「ハイタンク式トイレ」と呼ばれるトイレが主流でした。
本記事では、ハイタンク式トイレに関する下記の内容について解説します。ハイタンク式トイレに関する知識を深めて適切な住まい探しができるよう、ぜひ最後までご覧ください。
【この記事でわかること】
・ハイタンク式トイレとはタンクが天井付近に設置されたトイレのこと
・昭和にかけて一般家庭や公共施設のトイレなどのさまざまな場所に設置されていた
・ハイタンク式トイレは床面積を有効活用しやすい、洗浄力が強いなどのメリットがある
・メンテナンス性が悪く設置費用も高いなどのデメリットもあるため注意が必要
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ハイタンク式トイレとは
ハイタンク式トイレとは
ここでは、ハイタンク式トイレについて、下記の内容を解説します。
・ハイタンク式トイレの特徴
・ハイタンク式トイレの仕組み
・ハイタンク式トイレの歴史
ハイタンク式トイレの特徴
ハイタンク式トイレの特徴は、水をためておくタンクが上部に設置されているトイレのことです。ハイタンク式トイレには、小便器と大便器でそれぞれ下記のような種類があります。
小便器と大便器で、水が流れる仕組みが異なるケースが多いです。一般的に、小便器であれば一定間隔ごとに自動で水が流れる仕組みになっており、大便器では人が操作して水が流れるようになっています。
ハイタンク式トイレの仕組み
ハイタンク式トイレは、タンクの高さを利用して高い位置から水を勢いよく流す仕組みになっています。名前の通り高い位置にタンクがあるため、勢いよく水が落ちてきます。
水圧が強くなるため、水の量に対して洗浄力が強いのが特徴です。
ハイタンク式トイレの歴史
ハイタンク式トイレは、昭和にかけて一般家庭や公共施設などのさまざまな場所に設置されていたトイレです。当時は水道の水圧が高くなかったため、高い位置から水を勢いよく流せるハイタンク式トイレが主流でした。
しかし、水道の水圧が高くなったことやハイタンク式トイレ以外のトイレが普及し始めたことで、次第に設置数が減少しました。現代では、他のトイレと比較すると設置数が少ないのが現状です。
他のトイレとの違い
他のトイレとの違い
他のトイレとの違いについて気になる人もいるでしょう。ここでは、代表的な下記2つのトイレとの違いについて解説します。
・ロータンク式トイレとの違い
・タンクレストイレとの違い
それぞれのトイレとの違いについて、詳しく見ていきましょう。
ロータンク式トイレとの違い
ロータンク式トイレは、ハイタンクとは異なりタンクが低い位置にあるトイレです。基本的には便器のすぐ後ろに設置されています。
ハイタンク式トイレとロータンク式トイレの違いは、おもに下記の通りです。
ロータンク式トイレは、ハイタンク式トイレと比べて水圧が弱い傾向があります。とはいえ、水流の工夫や機能向上によって洗浄力を補っています。また、水圧が弱いことで水の流れる音も比較的小さいのが特徴です。
なお、ロータンク式トイレについてより詳しく知りたい方は、下記の記事も一緒にご覧ください。
ロータンクトイレとは?種類や仕組み・メリットデメリットを解説
タンクレストイレとの違い
タンクレス式トイレは、名前の通りタンクがないトイレです。それぞれの違いは、おもに下記の通りです。
タンクレストイレは、水道から直接水を流す仕組みで、洗浄力は水道の水圧に依存します。水圧が強い水道であれば、十分な洗浄力が期待できるでしょう。
また、低水圧であってもブースター方式のタンクレストイレであれば加圧されて洗浄力を高められます。タンクレストイレは節水タイプのものが多い傾向にあるのも特徴です。
ハイタンク式トイレのメリット
ハイタンク式トイレのメリット
ハイタンク式トイレには、おもに下記のようなメリットがあります。
・空間を広く使える
・しっかり洗浄できる
・デザインがレトロ
それぞれのメリットについて。詳しく見ていきましょう。
空間を広く使える
ハイタンク式トイレの主なメリットとして、空間を広く使えるというメリットがあります。タンクが高いところに設置されていることで、有効活用できる床面積が広くなるためです。
タンクの設置場所も調整できるため、狭い空間でも無理なくトイレを設置できます。
しっかり洗浄できる
ハイタンク式トイレは、高い位置から水を流す構造上、水圧が高いという特徴があります。そのため、洗浄力が強く、しっかり洗浄することが可能です。
水圧が弱い水道や水量が少ない場合でも、一定の洗浄力を期待できます。
デザインがレトロ
ハイタンク式トイレはデザインがレトロなため、内装や雰囲気にこだわりたい人にはピッタリなトイレです。特に、レトロな内装にこだわっている場合、トイレまで含めて部屋全体の統一感を出すことができます。
鑑定士コメント
ハイタンク式トイレはどんな人におすすめでしょうか?ハイタンク式トイレは、内装にこだわりがある人に向いています。レトロ・クラシックな内装にはハイタンク式トイレがマッチしやすいため、トイレとしてだけでなく世界観を構築するワンポイントにもなります。
ハイタンク式トイレのデメリット
ハイタンク式トイレのデメリット
ハイタンク式トイレには、メリットだけではなくデメリットもあります。主なデメリットは下記のようなものです。
・メンテナンスがしにくい
・洗浄音が大きい
・設置費用がかかりやすい
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
メンテナンスがしにくい
天井付近という高所にタンクを設置しているハイタンク式トイレは、メンテナンスがしにくいというデメリットがあります。
例えば、ロータンク式トイレの場合は水の流れが悪いなどの不具合が出た際、後ろのタンクをすぐに確認できます。しかし、ハイタンク式トイレは脚立などを利用して設置されているタンクを確認しなければなりません。
メンテナンス性においては、すぐに手が届くロータンク式トイレなどと比べるとどうしても劣ってしまいます。
洗浄音が大きい
洗浄力が強みのハイタンク式トイレですが、水圧が強いためどうしても洗浄音が大きくなってしまうというデメリットもあります。
戸建てではあまり気にならないかもしれません。しかし、マンションやアパートなどの集合住宅の場合、他の住戸の洗浄音が聞こえてしまったり、反対に自分の洗浄音が他の住戸に聞こえていないかと心配したりする人もいるでしょう。
生活サイクルによっては深夜帯にトイレを利用する人もいるため、トラブルに発展する可能性もあります。
設置費用がかかりやすい
ハイタンク式トイレは、タンクを高い位置に設置する必要があるため設置費用がかかりやすいです。壁にタンクを取り付けるため、壁の強度によっては補強などの追加工事も必要になります。
なお、マンションの用語について詳しく知りたい場合は以下の資料をご覧ください。無料でダウンロード可能です。
鑑定士コメント
ハイタンク式のトイレが減少した理由は何でしょうか?ハイタンク式トイレが減少した理由として挙げられるのは、ロータンク式トイレやタンクレストイレの性能向上や水道の水圧改善などです。ハイタンク式トイレでなくても洗浄力が高くなったため、デメリットが目立ってしまい減少したと考えられます。
まとめ:ハイタンク式トイレはレトロなデザインと狭い空間に設置しやすい
まとめ:ハイタンク式トイレはレトロなデザインと狭い空間に設置しやすい
ハイタンク式トイレは、高い位置から水を流すことに取る高い洗浄力が強みのトイレです。また、レトロなデザインから、レトロ空間を作り出したい場合にピッタリなトイレでもあります。
タンクが天井近くにあることで床面積を確保できるなどのメリットもあり、今でも一定の需要があります。他のトイレと比較しながら、自分に合ったトイレを見つけましょう。

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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