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更新日:2024.12.19
登録日:2024.12.19
用途地域とは?13種類の特徴をわかりやすく解説
新築を建てる土地や住宅を探すとき、「用途地域(ようとちいき)」という言葉を耳にしたことはありませんか。13種類に分けられていて、それぞれ土地の使い方や建物の建て方のルールが定められています。
そのエリアの住環境や利便性を知りたいなら、種類ごとの特徴をチェックしておきましょう。一方で「用途地域って何?」「種類が多くてわからない」など、疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、用途地域の基礎知識と13種類の特徴をそれぞれまとめました。建物以外に用途地域に定められているものについてもわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
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用途地域とは
用途地域とは
用途地域とは、住居や工業など市街地の大枠として土地の使い方や建物の建て方を定めたルールのことです。
・用途地域は土地の利用方法によって分けられている
・用途地域は大きく分けると3種類
・用途地域の分類区分は13種類
・用途地域によって建築できる住居の大きさや環境が異なる
用途地域の基礎知識について、くわしく解説していきましょう。
用途地域は土地の利用方法によって分けられている
用途地域は、土地の利用方法に応じていくつかのエリアに分けられています。土地利用のために類似したものを集めることで、活動を効率化することが可能です。
異なる用途の土地が混在すると、業務の利便性や生活環境に悪影響を与えることがあります。そのため、住環境を守るためにエリアごとに区分し、用途地域として定めています。
用途地域は大きく分けると3種類
用途地域は、大きく分けると以下の3種類に分類できます。
上記のように区分されていて、それぞれ優先される建築物が異なります。さらに細かい区分に分けられるので、あわせてチェックしておきましょう。
用途地域の分類区分は13種類
用途地域の分類区分は13種類
用途地域は、以下の13種類に分類されます。
用途地域によって建築できる住居の大きさや環境が異なる
用途地域の種類によって、建築物の建て方や用途制限などのルールが定められています。建築できる建物や床面積にはそれぞれ制限があるので、確認が必要です。
建てられる建物は周辺の住環境に影響するので、新築を建てる土地を探すときや住宅を探すときは調べておきましょう。そのエリアの住みやすさや利便性を知るために、用途地域ごとの特徴を把握しておくことが重要です。
鑑定士コメント
用途地域を調べるにはどうしたらよいでしょうか?用途地域は各自治体の公式サイトで調べられます。「都道府県名や市区町村名+用途地域」で検索すれば、簡単に確認できるでしょう。用途地域に指定されているエリアは色分けされているため、ひと目でわかります。もし検索しても見つからなかった場合は、都道府県や市区町村に問い合わせてください。
13種類の用途地域をくわしく解説
13種類の用途地域をくわしく解説
13種類の用途地域をそれぞれ紹介します。
・住宅系8地域
・商業系2地域
・工業系3地域
どのような特徴があるのか、主な建物や制限をふまえて解説しましょう。
住宅系8地域
住宅系の用途地域は8種類に分けられます。
第一種低層住居専用地域
低層住宅のためのエリアなので、店舗を立てる際はさまざまな制限があります。買い物や飲食店は少ないため、日常の買い物など不便を感じることがあるでしょう。
第二種低層住居専用地域
第一種低層住居専用地域と比較したとき、建築可能な建物が多いことが特徴です。小さな店舗やコンビニが建てられるため、利便性は高くなります。
第一種中高層住居専用地域
中高層住宅のためのエリアで、高さ制限はありません。店舗やスーパーマーケットなど商業施設が充実しているため、日常の買い物に便利です。
第二種中高層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域と比較して、より大きな商業施設を建てられます。快適な住環境と、利便性を両立できるエリアといえるでしょう。
第一種住居地域
多くの商業施設が立ち並び、利便性が高いのが特徴です。賑やかで夜も明るいため、一人暮らしの女性でも比較的安心して暮らせます。
第二種住居地域
第一種住居地域と違い、パチンコ店やカラオケボックス、マージャン店などを建築できます。エリア内の商業施設がさらに増えるイメージです。
準住居地域
自動車関連施設などの立地とそれに調和した住環境を保護します。国道・幹線道路沿いが指定されることが多く、住宅系の中ではもっとも許容範囲が広いエリアです。
田園住居地域
商業系2地域
商業系の用途地域は以下の2種類です。
近隣商業地域
住居系エリアと比較して商業施設が多く、利便性が高いことが特徴です。一方で賑やかなので、日中にあまり自宅にいない人や騒がしさが苦ではない方に向いています。
商業地域
あらゆる施設を立てることができるため、主に大きなターミナル駅周辺のエリアが指定されます。商業施設のためのエリアなので騒音や治安の悪さなどの問題があり、住環境は重視されません。
工業系3地域
工業系3地域
工業系の用途地域3種類をそれぞれ解説します。
準工業地域
住宅と店舗、工場などが混在しているエリアです。ほとんどの建築物は建てられますが、危険性が高い工場や風俗営業店は禁止されています。
工業地域
工業の業務の利便性工場のためのエリアで、危険性や環境悪化が大きい工場を建築できます。危険性の高い施設がありトラックなどの交通量も多いため、周辺環境には注意しましょう。
工業専用地域
工業の業務の利便性を高めるための用途地域であり、あらゆる工場を建設できます。工場専用のエリアなので、住居やその他の施設は建てられません。
鑑定士コメント
家を建てるときに参考にすべきは、用途地域のどの部分でしょうか?
新築を建てる土地を探す場合は、用途地域ごとに建てられる建物の種類を確認しましょう。たとえば第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域は一戸建て住宅や低層マンションが多いため、閑静なエリアといえます。スーパーマーケットや病院が建てられる第一種中高層住居専用地域や第二種中高層住居専用地域なら、利便性は高くなるでしょう。住環境と利便性のバランスを考えて、住居を建てるエリアを検討することが重要です。
建物以外に用途地域によって定められているもの
建物以外に用途地域によって定められているもの
用途地域には、建物以外に以下のようなものが定められています。
・容積率
・建ぺい率
それぞれの意味について解説しました。
容積率
容積率とは、土地面積と建物の延べ床面積の割合のことです。延床面積は、バルコニーや吹き抜けを除いた建物各階の床面積を合計した場合の面積を指します。
用途地域によって容積率が制限されていて、それぞれ建築できる建物の規模が異なるわけです。最高限度が高いほど、土地面積に対して大きな建物を建てられます。
建ぺい率
建ぺい率は、土地面積と建築された建物面積(水平投影面積)の割合を指します。建築面積とは、建物を真上から見た場合の面積のことです。
用途地域ごとに建ぺい率の制限により、土地面積に対する建築物の最大面積が決められています。該当の土地に設定された建ぺい率を超える建物は、建築できません。
まとめ:家を探すときは用途地域の知識が役に立つ
まとめ:家を探すときは用途地域の知識が役に立つ
用途地域では、エリアごとに建築できる建物の種類や住居の大きさが定められています。戸建やマンションを探したり、新築の土地を購入したりする場合は、種類ごとの特徴を把握しておくことが重要です。
13種類に分けられていて、それぞれ住環境や利便性、賑やかさは異なります。理想の暮らし方を実現するためにも、用途地域の知識を把握しておきましょう。
#用途区域、#都市計画、#工業地域、#商業地域
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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