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更新日:2024.10.22
登録日:2024.10.22
マンションで虫が出やすい階はある?虫対策完全ガイド
「虫に遭遇したくないときはマンションの何階を選べばよい?」
「マンションにはどんな虫が出るの?」
マンションを選ぶ際の虫対策について、このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
とくに虫の発生率が高い階は、3階以下の階です。この記事では、虫が出やすい環境の特徴や、マンションに出やすい虫の種類などを徹底解説します。
虫が出ないようにする方法や、虫が出た場合の駆除方法も具体的にわかりますので、マンションの虫対策を知りたい人はぜひ最後までご覧ください。
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虫が出やすいマンションの特徴
虫が出やすいマンションの特徴
虫の発生率が高いマンションには、以下の4つの特徴があります。
・3階以下は虫が出やすい
・植物や水場が多い
・侵入経路が複数ある
・生ごみの処理が甘い場所がある
3階以下だと虫の出る確率が高まり、植物や生ごみ処理の甘い場所などがある場合も虫が出やすいのが特徴です。以下では、それぞれについて詳しく解説します。
3階以下は虫が出やすい
マンションの階数が3階以下の場合、虫の出る確率が高くなります。理由は、低層階は地面から近い場所にあり、高層階よりも虫が登ってきたり飛んできたりしやすいためです。
たとえば、蚊やハエなどの飛行する虫は、自力で地上10m程度の高さまでは移動できると言われています。地上10mとは、マンションでたとえると3階部分の高さです。つまり、4階より上の階にいくほど虫が入りにくくなるといえます。
高層階なら虫は侵入してこないかというと、そうとは言い切れません。荷物や人などと一緒にエレベーターで昇ってきたり、排水管を伝ってマンション内に入ってきたりするためです。高層階でも虫が入ってくる可能性があることは覚えておきましょう。
植物や水場が多い
植物や水場の多い環境も虫の出やすい条件のひとつです。近くに森や公園などのあるマンションは景観が美しく、好まれやすい条件を満たしているともいえます。しかし、湿度が高いことから蚊やハエなどの虫が発生しやすい傾向があるのです。
たとえば、ムカデやカメムシなどは特に発生しやすいため、苦手な人は植物や水場の多いマンションを避けるのが無難といえます。
虫と自然はセットであると考え、もしも自然を取り入れたいなら虫が出やすいことを覚えておくことが必要です。
侵入経路が複数ある
侵入経路が複数ある
侵入経路の多いマンションも虫が出やすくなります。虫は小さな隙間さえあれば、どこからでも室内に入ってくるためです。
虫の侵入経路として、具体的には窓・玄関・換気扇・エアコン室外機など複数が挙げられます。とくに、湿気の多い場所や虫が好みやすい匂いのする箇所は注意が必要です。虫が室内で繁殖しないよう、虫の侵入経路をチェックし事前に対策をしておきましょう。
そのほか、木造など建物の素材によってわずかな隙間が発生する物件も虫が侵入しやすくなります。気密性の高さは物件によって異なるため、契約前に確認が必要です。
生ごみの処理が甘い場所がある
生ごみ処理の甘い場所があることも特徴のひとつといえます。生ごみの処理や管理が適切でないと、においが漏れ出てしまい虫がそのにおいを嗅ぎつけて集まってくるためです。
たとえば、飲食店やコンビニの近くにあると虫が出やすいのではと言われることもあります。しかし、店の有無よりも衛生管理のしかたのほうが虫の出やすさにおいて重要です。
生ごみが置きっぱなしにされていたり、ごみ箱が密閉されていなかったりすると虫が発生しやすくなります。
マンションに出やすい虫の種類
マンションに出やすい虫の種類
実際に、マンションにはどのような虫が出るのでしょうか。とくに発生しやすい虫の種類には、以下の5つが挙げられます。
・蚊
・カメムシ
・ゴキブリ
・ダニ
・ハエ
さまざまな虫が発生する可能性はあるものの、とくに出やすい虫は蚊・カメムシ・ゴキブリ・ダニ・ハエです。それぞれについて、以下で詳しく説明します。
蚊
マンションに出やすい虫のひとつに蚊が挙げられます。蚊は、人間の呼気に含まれる二酸化炭素を、最長で10mも先のところから感知できるためです。
実際に、蚊は窓や玄関、換気扇や排気口などから侵入してきます。日本には100種類以上の蚊が生息しており、人間の血を吸うのはそのなかで産卵を控えたメスだけです。
蚊は、窓を半開きにしていると、網戸と窓のフレームの間の隙間から入ってくることがあります。換気の際は、窓の半開き状態に注意が必要です。
マンションに入ってくる蚊については、以下の記事でくわしく解説しています。ぜひご覧ください。
蚊は何階まで飛べるのか?マンション高層階でもするべき対策を紹介
カメムシ
マンションに出やすい虫のひとつにカメムシが挙げられます。理由は、カメムシは飛ぶ能力に優れており、高所にも移動できるためです。
カメムシの産卵期は5月から8月にかけてのあいだで、バルコニーに置かれた植木鉢の受け皿の水を求めて飛んできます。洗濯物についた場合、気づかないまま取り込んでしまうことで部屋のなかに入ってしまうことがあるのです。
カメムシは、春ごろに大量発生しやすい特徴があります。ヒノキや杉の果実などに卵を産むことから、ヒノキや杉の花粉が大量に飛び、球果量が増える春先に発生しやすいためです。
カメムシが発生する時期や対応策については、以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてください。
ゴキブリ
ゴキブリ
ゴキブリもマンションに出やすい虫のひとつといえます。なぜなら、ゴキブリは飛ぶ能力と垂直の壁を登る能力があるためです。
ゴキブリは、触角を使ってエサや水などのある場所を探しています。数ミリの隙間さえあれば、窓や玄関、エアコン室外機のドレンホースや換気扇などから室内への侵入が可能です。
マンションの場合、バルコニーの排水管や住戸内の給排水管などを伝って上層に登っていくことができます。足から粘着質の液体が分泌されており、高いところへの移動が得意なのです。
ダニ
ダニもマンションに出やすい虫のひとつに挙げられます。ダニは体が非常に小さいため見つけにくく、気がつかないうちに観葉植物や荷物などについて、室内で繁殖することがあるのです。
観葉植物につきやすいハダニのほか、マンションのコンクリート壁に発生するタカラダニという赤いダニもいます。赤ダニとも呼ばれ、花粉を好むのが特徴です。
赤ダニの人体への害はないものの、潰してしまうと洗濯物や布団などに赤いシミがついてしまいます。見つけた際は潰さないように注意が必要です。
イエダニに刺されてしまったときの対処方法などは、以下の記事にて解説しています。ぜひ参考にしてください。
イエダニに刺されてしまった!症状やマンションでの対処方法を詳しく紹介
ハエ
ハエもマンションに発生しやすい虫のひとつです。ハエは残飯や排気口の油などを好むため、とくにキッチンで多く見られます。
ハエの侵入経路は、窓や玄関、排水口や換気扇などです。そのほか、バルコニーに置かれている植木鉢の肥料や腐った植物などが発生源となるケースもあります。
食料や湿気のある場所に発生しやすいため、マンションを選ぶ際はこの点に注意しながら検討するとよいでしょう。
鑑定士コメント
特に低層階で発生しやすい虫はなんでしょうか?低層階(1〜3階)では、飛ぶ虫のほかにアリ・ヤスデ・ナメクジなどの虫も入ってくる可能性があります。一方、カメムシやゴキブリ、ハエやダニなどは階層関係なく目撃されるので注意しましょう。
マンションで虫が出ないようにする対策
マンションで虫が出ないようにする対策
マンションで虫が出ないようにするための具体策は、以下の3つが挙げられます。
・侵入経路をふさぐ
・虫よけアイテムを使う
・掃除やごみ捨てをこまめにする
マンションに出やすい虫はさまざまですが、侵入経路としては窓・玄関・換気扇が共通していました。それでは上記3つの対策について、以下で詳しく解説します。
侵入経路をふさぐ
マンションで虫が出ないようにする対策のひとつに、侵入経路をふさぐことが挙げられます。外との隙間をなくすことで、物理的に虫が入りにくくなるためです。
具体的な侵入経路には以下があります。
・窓
・玄関
・換気扇
それぞれの箇所のふさぎ方を、以下で具体的に紹介します。
窓
窓に網戸を設置し、外から侵入できる隙間をなくすことで虫が入りにくくなります。窓を開けて網戸にする際は、網戸をしっかりと閉めて隙間が空かないように注意することが大切です。
一方、網戸にしていれば虫が全く入ってこないわけではありません。コバエは体長が1~2㎜と小さく、網戸の網目をすり抜けられるためです。網目をすり抜けられる小さな虫を予防したい場合は、より細かい網目のものに替える必要があります。
玄関
玄関にも網戸を設置することで虫の侵入を防げます。窓の場合と同様に、網戸は隙間が空かないようにしっかりと閉めておきましょう。
通常、網戸にはモヘアと呼ばれるゴムでできたひれがついています。モヘアは網戸と窓とが引き違う部分の隙間を埋めるためについていますが、窓が半開きの状態だと隙間ができるため注意が必要です。
窓を開けて網戸にする際は、虫の入る隙間がないかどうかしっかりとチェックしましょう。また、少しの時間でも玄関を開けっぱなしにしていると、虫が入る原因になります。玄関のドアや網戸はこまめに閉めることが大切です。
換気扇
換気扇のフィルターを網目の細かいものに替えるのもひとつの手です。マンションには玄関とバルコニーの上部に、換気扇の排出口が設置されてます。すでに虫の侵入予防のフィルターがついていることが多いものの、なかには網目が大きいものがついている場合もあるのです。
フィルターには、たとえば防虫フィルターや網目の小さいフィルターなどが市販されています。ストッキングを利用するのも、虫の侵入予防に効果的です。網目の細かいフィルターに交換することで、虫の侵入を防止できます。
虫よけアイテムを使う
虫よけアイテムを使う
虫よけアイテムの使用も対策のひとつです。夜間はとくに、照明につられてマンションの壁や玄関ドアなどに虫が集まってきます。ここに外壁用殺虫剤を噴射しておくことで、虫が近寄りにくくなり、玄関や窓の開閉時に虫が入ってくるのを防げるためです。
虫よけアイテムとしては、窓ガラスや網戸用の虫よけスプレーや、ドアノブに設置するタイプの虫よけ剤などがあります。そのほか、ゴキブリやねずみなどの嫌がる音を出す超音波虫よけ器もあるので、防ぎたい虫によって使い分けるのがよいでしょう。
掃除・ごみ捨てをこまめにする
掃除やごみ捨てをこまめに行うのも対策のひとつに挙げられます。ごみを溜めることで虫が湧きやすい環境を作ってしまうためです。臭いを嗅ぎつけた虫たちが、その場に卵を産み付けてしまうこともあります。
具体的には、ごみ収集日には毎回ごみを出す、洗面所・浴室・キッチンなど水回りの掃除をこまめにするなどです。ため込みがちな段ボールも虫の住処になりやすいため、こまめに捨てるようにしましょう。
このように虫の住みやすい環境を排除し、清潔な環境を作ることで虫の発生リスクを減らすことができます。
鑑定士コメント
虫が出ないマンション選びのポイントはどこでしょうか?築浅の物件を選ぶことで害虫リスクを減らせます。また、ドアポストの隙間から虫が入ってくることもあるため、マンションの外側にポストが設置されている物件もおすすめです。飲食店が多いところは生ゴミがでやすいため、近くに繁華街が少ないマンションを選ぶようにしましょう。
マンションに虫が出たときの駆除方法
マンションに虫が出たときの駆除方法
さまざまな虫予防の対策を取っていても、虫の侵入を完全に防ぐことは難しいものです。実際にマンションに虫が出てしまった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。
・蚊
・カメムシ
・ゴキブリ
・ダニ
・ハエ
上記5つの虫ごとの駆除方法を、以下で詳しく解説します。
蚊
蚊の駆除には、霧状に噴き出すエアゾールタイプの殺虫剤を使用します。すぐそばにいる蚊だけではなく、遠くの蚊も駆除が可能です。即効性があるため、生きている蚊に噴射すればすぐに駆除できます。
そのほか、睡眠中には置き型タイプの虫除け薬剤を使うのがおすすめです。寝室に置いておくだけで、蚊を簡単に退治できます。電池を使用するタイプやコンセントに挿して使うタイプなどさまざまあるので、お部屋に合ったものを選んでみてください。
カメムシ
カメムシの駆除には、凍結タイプのスプレー剤を噴射します。駆除するうえで大切なのは、悪臭を発生させないようにすることであり、カメムシを驚かせないようにすることが重要です。スプレーするだけですぐに凍結させられるため、悪臭が出る前に駆除できます。
ゆっくりと近づいて、カメムシを吹き飛ばさないように垂直方向からスプレー剤を噴射してください。殺虫剤が手元にない場合は、ティッシュやガムテープ、ペットボトルや牛乳パックを使う方法もあります。
なお、掃除機の使用は注意が必要です。掃除機で吸い込んでしまうと、内部で悪臭が発生してしまうため、掃除機では吸い込まないようにしましょう。
嫌なカメムシを退治したい!退治方法・予防方法・悪臭対策を紹介
ゴキブリ
ゴキブリ
ゴキブリの駆除には、駆除専用のスプレー剤を使用します。隠れるすきを与えず、確実に処理が可能です。即効性があるため、噴射すればすぐに駆除できます。慌てずに対処できるよう、すぐに取り出せる場所に常備しておくとよいでしょう。
さらに、家に潜んでいるゴキブリの駆除には毒餌タイプの駆除剤も効果的です。ゴキブリは、冷蔵庫や台所の隅、流しの下などの物陰や湿ったところを好みます。そういった場所に駆除エサ剤を置いておくことで、みつけたゴキブリ以外もまとめて駆除が可能です。
ダニ
ダニの駆除には、くん煙剤やくん蒸剤を使用します。煙や蒸気が部屋の隅々まで行き渡るため、室内に潜んでいるダニの駆除が可能です。
実際にくん煙剤やくん蒸剤を使う際は、薬剤が食品や植物、電化製品などに直接かからないように保護してから使用します。煙感知タイプの火災報知器が反応する場合もあるため、説明書をよく読み事前準備を行ったうえで使用してください。
ダニは非常に小さいため、完全に駆除することは難しいとされています。室内のダニの数を減らし、駆除を繰り返しながらダニの住みにくい環境をつくっていくことが大切です。
ハエ
ハエの駆除には、蚊と同様にエアゾールタイプの殺虫剤を使用します。即効性があるため、素早く動くハエもすぐに駆除することが可能です。
キッチンなどの薬剤をあまり使いたくない場所では、殺虫成分が含まれていない粘着剤を使った捕獲器を使用する手もあります。具体的には、棒タイプ・リボンタイプ・シートタイプなどさまざまな種類の捕獲器があり、食品の近くでも使いやすいのが特徴です。
ハエは一度に沢山の卵を産み、繁殖スピードが早いため、産卵する前に見つけ次第すぐに駆除するようにしましょう。
まとめ:虫が出ない環境を整えてマンション生活を快適に過ごそう
まとめ:虫が出ない環境を整えてマンション生活を快適に過ごそう
マンションで虫が出やすいのは、地面から近い3階以下の階です。植物や水場、生ごみ処理の甘い場所などがあるマンションも、虫が発生しやすくなります。とくに出やすい虫の種類は、蚊・カメムシ・ゴキブリ・ダニ・ハエです。
マンションの虫対策では、虫が寄り付きにくい環境を整えることが必要になります。網戸で虫の侵入経路をふさいだり、掃除やごみ捨てをこまめにしたりなどの対策が有効です。
清潔な環境づくりをこころがけ、快適なマンション生活を送りましょう。
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不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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