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2022.11.18

住替えストーリー 「美田を残す」

住替えストーリー 「美田を残す」

こちらでは、実際にマンションを住替えたことのあるR50 世代のインタビューを通じて、住替えに対する意識や最終的にどうして住替えに至ったのかについて、物理的側面、心理的側面の双方に着目して、住替えリアルストーリーを紹介して参ります。

都営浅草線の始発駅である西馬込から徒歩2分の便利な場所に、Gさんの住むマンションがある。マンションが建っているところは少しだけ高くなっており、一軒家が立ち並ぶこのあたりでは、目立った存在になっている。

 

Gさんがこちらに引越しされたのは、3年前。

こちらに移る前にはどんな住替えをされてきたのか、お話しを伺うことにした。

 

 

パンフレット

 

このマンションを購入される前に住んでいたのは、ここに近い池上の一戸建てであった。2013年に購入された3階建て、100㎡の新築の建売物件である。建売とはいえ、まだプランが確定していなかったときに購入したので、好みにプランを変更してもらうことができた。

池上にしたのは、G夫妻それぞれの実家に近いということがあった。ご主人の実家へは3分、奥さまの実家へは5分という距離であった。介護が必要ということはなかったが、実家近くに住むのは、何かと便利であったのだ。

 

 

一戸建ての間取り図

 

一戸建てに住みはじめて気づいたのは、階段が急で不便だということ。洗濯を1階でして、干すのが2階や3階だと、何度も往復しなければならなかった。お子さんが3人いる5人家族の洗濯物は、かなりの量となる。今はまだ大丈夫だけど、年取ったら大変だと感じた。

また駅からの距離もあった。

そこで思ったのは、「今ならまだ、次の物件が買える」ということだった。

Gさんは当時、50代にさしかかったところ。まだローンが組める年齢であった。

 

そんなときにたまたまチラシがポストに入った。場所は西馬込。駅から近いし、なんといっても始発なので確実に座ることができる。しかもそれぞれの実家から遠くはなったとはいえ、10-15分の距離である。

 

建設中の建物がのっているチラシ

 

チラシをみてからすぐに、マンションギャラリーを訪問した。そして話を聞いて、すぐに購入の流れへ。

 

実は購入に至るまでは、少しだけ冷や冷やされたそうだ。

というのも、Gさんはまだ終わっていないローンがある物件を複数所有していたからである。それでもようやく審査が通り、2015年3月に契約の運びとなった。

 

現在のマンションの間取り図

 

購入することは独断で決めたという。家に関しては、奥様の意見を尊重するケースが多く、Gさんは一見亭主関白のように思えた。

しかしそれには理由があった。Gさんが銀行員だった時代には、辞令が出たら1週間で引越しをするのが当たり前だった。家について、あれこれ悩む余裕などなかった。

それを5回ほど経験しているので、突然の引越しに家族は慣れているのだ。Gさんが「引越しだ」と言えば、「また引越しね」というくらいの感覚なのではないだろうか。そこには「Gさんに任せておけば、大丈夫」という、家族全員の信頼がベースとなっているのは間違いない。

 

契約から2カ月で引越したのは、新築、全戸43戸の7階建ての6階の角部屋。本当は最上階が気になっていたが、売り出しの午前中に売れてしまったとか。

それでもここは6階であり眺めもよく、3方にルーフバルコニーがついているので、身を乗り出せば360℃見渡すことができる。

東京タワーやスカイツリーはもちろん、すぐそばには池上本願寺も見える。1方のベランダはBBQができるぐらい広いので、開放感あふれるマンションライフを始めることができた。

全戸43戸なので、エレベーター待ちのストレスもない。

 

 

 

ルーフバルコニーからの眺め

 

しかしすべてが〇だったわけではない。4LDKではあるが、85㎡は以前に住んでいた100㎡からすると、狭くなっているので荷物の整理が大変だった。ウォークインクローゼットがあったので、なんとかそこに収納し、新たに注文したのは、食器棚を作り付けにしてもらったことぐらい。

 

4LDKにしたのは、子供が大きくなりそれぞれに個室が必要になったためである。以前の家ではそこまで部屋数がなかったので、そこは必須条件であったのだ。

 

ここまで話を伺うと、かなり簡単に決めてしまったように思われたが、実はG氏は本業の傍ら、不動産投資も色々やっていて、不動産情報には詳しく、実は家を複数所有している(ローン有)。

 

元々銀行員だったGさんは、お金の流れを知っていて、不動産売買のノウハウがある。頭金さえあれば、購入することは可能であり、税金対策にもなるので、ローンとの差額が出れば、家は買えるというアグレッシブな姿勢でいる。

 

しかしそれは単にお金のためではない。Gさん自身、3人兄弟であるが、ぞれぞれが両親から土地を残してもらった。そのおかげで資金ができたので、今度は自分が3人の子供それぞれに家を残してあげたいと思っているのだ。

「下の子がここを気に入っているので、ここを上げようと思っています。池上の戸建てはお姉ちゃんかな」とにこやかにGさんは語る。

 

「子孫に美田を残さず」の考え方をする方も多い世の中だが、自分は残してもらったから、今度は残す番である、という古風な考え方のGさん。次はもっと都心への住替えを考えているとのこと。

 

 

編集部より

伺ったのが、雲一つない晴天の日。広々としたルーフバルコニーからは、視界を遮るものがないので、6階からでもはるか向こうまで見渡せました。

新しい家を買ったら、古い家を賃貸に出して、ローンに充てる。Gさんがこの良循環を維持できるのは、累積した不動産研究の賜物だとか。美田を残すには、そうした努力が必要なのかもしれませんね。

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