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2022.11.18

住替えストーリー 「マイナスがひとつもない、プラスしかない住替え」

住替えストーリー 「マイナスがひとつもない、プラスしかない住替え」

こちらでは、実際にマンションを住替えたことのあるR50 世代のインタビューを通じて、住替えに対する意識や最終的にどうして住替えに至ったのかについて、物理的側面、心理的側面の双方に着目して、住替えリアルストーリーを紹介して参ります。

A氏が京王線沿線聖蹟桜ヶ丘駅にほど近い、自宅のある同じマンションの、同じフロアの角部屋へ引越しをしたのは、その部屋を見てから5ケ月後のことだった。

 

きかっけはある日突然、訪れた。

休日にA氏は夫婦二人で買物に出かけようと、マンションのエントランスを過ぎようとした時に、小さなのぼりが目に入った。自宅と同じ階の角部屋が売り出し中で、その日はオープンルームとして見学可能であることがわかった。

買物を済ませてマンションに戻り、自宅の階のエレベーターホールに降りたとき、夫婦のどちらともなく「ちょっとだけ覗いてみようか」ということになり、自宅から5軒先の角部屋に向かった。

「同じフロアに住んでいる者なんですけど、ちょっと見せてもらってもいいですか?」と、あくまでもご近所さんのノリで、軽く覗かせてもらうつもりで挨拶して入ってみた。

 

広々としたリビングに足を踏み入れた途端、「なんて抜けがいいんだ!」と感じた。角部屋ゆえに、窓が3方に開いており、風が通り抜けるの感じた。そして窓から外を見た時に、ハッとした。目の前には川が流れる、おなじみの風景が広がっていたが、対岸には自宅からは見られなかった桜が咲いている景色が見えた。同じマンション、同じフロアなのに、こんなにも景色が違って見えるなんて!

 

その景色が、「住替えるつもりは一切なかった」はずの住替えスイッチを押した。

築9年と自宅と同じだけ年数を重ねた家であるが、きちんとリフォームされていて、その美しさが拍車をかけたこともあった。

家に戻り、そこから二人で「あそこに住むには、どんな手があるのか」を考え始めた。

 

当時の3LDK、70㎡の家は、3人家族の自分たちにとって十分な広さであり、とりたてて不満があったわけではない。ただ角部屋は4LDK、90㎡であり、プラス20㎡の余裕があった。ベランダがL字型だったのも、魅力ではあった。

 

 

 

 

 

問題はお金だった。

しかし、それも意外にクリアできそうなことが判明した。9年前の新築当時は、自宅と角部屋の価格差は大きく、当時の自分ではローンを組むことは難しかった。

ところが9年の歳月が経ち、中古となった今、価格差は縮まり、自分のお給料も増えてきたので、ローンを増やしても払える額になっていたのだ。

 

と、ここまで話を伺ってきて大きな疑問が浮かんできた。

「せっかくなら、もっと職場に近いとか、別の場所にしようとか思わなかったのでしょうか?」と尋ねたら、意外な答えが返ってきた。

「いや、同じエリア、同じマンションだからこそ、住替える気持ちになったのですよ」と、A氏は答えた。

「そもそもこの街が好きなんです。9年も住んでいるから住みやすいのもわかっているし。別の場所となると、その環境をいちから調べないといけないでしょ。新築だとしても、そこの環境を調べなきゃならないし。中古マンションだと、それまでどんな風に扱われ、管理されてきたのかわからないけど、ここは自分たちも居たから色々わかっています。このフロアにどんな人が住んでいるかも知ってますし(笑)。何も変わることなく、部屋が広くなることで、安心できたんです」「子供の学校も変更することなく、本当になんのストレスもありませんでした」「そして引っ越し代も、荷物の上げ下ろしがなくて安く済みましたよ」とA氏は笑った。

 

 

 

 

 

 

 

問題はお金だった。

しかし、それも意外にクリアできそうなことが判明した。9年前の新築当時は、自宅と角部屋の価格差は大きく、当時の自分ではローンを組むことは難しかった。

ところが9年の歳月が経ち、中古となった今、価格差は縮まり、自分のお給料も増えてきたので、ローンを増やしても払える額になっていたのだ。

 

と、ここまで話を伺ってきて大きな疑問が浮かんできた。

「せっかくなら、もっと職場に近いとか、別の場所にしようとか思わなかったのでしょうか?」と尋ねたら、意外な答えが返ってきた。

「いや、同じエリア、同じマンションだからこそ、住替える気持ちになったのですよ」と、A氏は答えた。

「そもそもこの街が好きなんです。9年も住んでいるから住みやすいのもわかっているし。別の場所となると、その環境をいちから調べないといけないでしょ。新築だとしても、そこの環境を調べなきゃならないし。中古マンションだと、それまでどんな風に扱われ、管理されてきたのかわからないけど、ここは自分たちも居たから色々わかっています。このフロアにどんな人が住んでいるかも知ってますし(笑)。何も変わることなく、部屋が広くなることで、安心できたんです」「子供の学校も変更することなく、本当になんのストレスもありませんでした」「そして引っ越し代も、荷物の上げ下ろしがなくて安く済みましたよ」とA氏は笑った。

 

 

それはまさに「マイナスがひとつもない、プラスしかない」住替えだった。だからA氏は他は探さなかった。他を探す意味がない。最初から住替えたいというスタートなら、他も考えなければならないかもしれないが、自分たちは、もとから動きたくなかった。でも動かなくてもいいのに、広い部屋へ住替えられるなんて、これはラッキーだと思った。

 

住替えがスムーズに運んだ要因として大きかったのは、購買も売却も同じ不動産会社にお願いできたことだったという。「同じ時期に売れたら、買います」と伝えたところ、売却先も早く探してもらえた。同じ不動産会社だからこそ、何かと都合よく物事が運び、煩わしい事は少なかったらしい。

 

A氏がこの住替えをしたのは、随分前のことであるが、今のところ快適だと言う。仕事の仲間内でお酒を飲むと、老後は会社の同期同士で気ままにシェアハウスで暮らすのも悪くないという話になることもあるが、それは酒の肴話であり、具体的には老後の住替えを考えてはいない。

 

住替えというと、つい新しい街、新しいマンションを候補として考えがちだが、A氏のように、同じ場所における住替えリスクのない住替えも、R50 の賢い選択肢の一つと言えるのではないだろうか。

 

編集部のコメント

A氏のマンションには、A氏のように同じフロアに住替えた方のみならず、親御さんのためにフロア違いを購入されたり、お子さまのために買われたりしている方もいらっしゃって、同じマンション内での2世帯、3世帯住居パターンもあるとか。それだけ住みやすいマンションなのでしょう。そうした住民による愛着状況も、マンション評価の一つになりそうですね。

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