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更新日:2025.11.26
登録日:2025.11.26
集合住宅とマンションの違いとは?アパート・共同住宅との見分け方から物件の選び方まで徹底解説

「集合住宅とマンションって何が違う?」
「アパートとマンション、共同住宅の見分け方って?」
「住宅選びのポイントを知りたい」
集合住宅とマンションは、一見似たように見えて違いがわからない人も少なくないでしょう。本記事では、集合住宅の定義や、法律上の分類方法、マンションやアパート、共同住宅の特徴や見分け方などを解説します。
物件選びの際のチェックポイントなどもご紹介するので、住宅選びの参考にしてみてください。
【この記事でわかること】
・集合住宅はアパートやマンションなどを総合した通称である
・法律上は共用部分のある2戸以上の建物を共同住宅と呼ぶ
・予算を考慮しながら戸建て感覚で住みたい場合はテラスハウスやタウンハウスがおすすめ
・自分に合った物件選びは、ライフスタイル、優先する条件などを明確にすることが重要
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集合住宅とマンションの違い
集合住宅とマンションの違い
集合住宅とマンションの違いとはなんでしょうか?建築基準法上での分類をはじめ、それぞれの違いや見分け方をご紹介します。
・集合住宅の定義
・法律(建築基準法)上の分類
・マンションとは
・アパートとは
・共同住宅とは
集合住宅やマンションの違いを正しく理解することで、自分に合った住宅選びの参考にしてください。
集合住宅の定義
集合住宅と聞くと、建築上の専門用語のようですが、実は一戸建てと区別するための通称にすぎません。
複数の部屋が存在する住宅のことを総称して集合住宅と呼んでいます。
集合住宅の定義として、以下のような条件がある建物のことを集合住宅と称しています。
・各部屋が独立している
・同じ建物内に2戸以上の区画が存在する
・エントランスや階段、ベランダなどの共用部分がある
集合住宅のイメージは大きな建物を想像するかもしれませんが、1つの建物に2戸以上区画があれば、集合住宅と呼んでいます。
法律(建築基準法)上の分類
集合住宅は法律上での建築用語ではないのに対して、建築基準法上では以下の2つの定義が存在します。
・共同住宅
・長屋
それぞれの分類や定義を解説します。
共同住宅とは
共同住宅は、集合住宅と同様に1つの建物に2戸以上の世帯が居住できる建物を指します。マンションやアパートなどの廊下やエントランス、階段といった共用スペースがある建物が対象です。
集合住宅との違いは、共用スペースの有無です。各世帯で共用するエントランスや廊下などがなく、屋外から直接部屋に入れる住宅は、長屋に分類されます。
長屋とは
長屋は、同じ建物内に壁で区画された2戸以上の部屋があり、共用スペースがない建物のことを指します。
長屋は戸建ての住宅が繋がって建っているため、共同住宅と混同しやすいですが、敷地以外に共用する部分がない建物は長屋に分類されます。
マンションとは
マンションとは
前提としてマンションやアパートを区別する明確な基準や法律上の定義はありません。そのため、不動産取引ではこの2つを区別するために、建物の構造や素材などで定義づけています。
一般的に、マンションを定義する構造上の特徴をご紹介します。
・鉄骨鉄筋コンクリート造
・重量鉄骨造
・鉄筋コンクリート造
・3階以上の建物
マンションは建物の構造上、アパートと比較して耐震性や耐火性、防音性などが優れています。その分、家賃が高めに設定されるケースも少なくありません。
鑑定士コメント
「分譲マンション」と「賃貸マンション」の違いは、所有形態の違いになります。「分譲マンション」とは、購入者が区分所有者となり、1室ずつ専有部分として区分所有登記される形態です。また、区分所有者は専有部分の他に、共用部分の共有持分・敷地利用権を持ちます。
一方、「賃貸マンション」は1棟全体を所有する所有者がおり、1室ずつ貸し出ている形態です。そのほか、分譲マンションの所有者が一時的に専有部分を賃貸物件として貸し出す場合は、一般的に「分譲賃貸」と呼ばれています。
アパートとは
アパートの構造上の特徴は以下の通りです。
・木造の建物
・軽量鉄骨造
・2階以下の建物
アパートは低層階の構造が多く、マンションと比較すると、小規模な集合住宅になる傾向があります。一般的にアパートは木造が多いですが、軽量鉄骨造の建物をアパートと記載する場合もあります。
軽量鉄骨造や木造の建物は建築コストを低く抑えられるため、マンションより家賃が安いのが特徴です。その分、防音性や耐震性などに課題があり、遮音材を活用して工夫している住宅もあります。
アパートやマンションの記載方法は不動産会社によって異なるため、名称だけで判断せずに建物の構造や特徴を確認しましょう。
共同住宅とは
共同住宅は、集合住宅と同様の定義で使用される法律上の公称です。共同住宅には、アパートやマンション以外にも、家を連想させる外国語やカタカナを使用した名称が使用されるケースもあります。
主な共同住宅の種類をご紹介します。
・ハイツ
・メゾン
・メゾネット
・コーポ
・団地
名称はあくまで住宅のイメージを良く見せるために所有者や不動産会社が名づけるケースが少なくありません。
名称のイメージだけで、建物の構造や階数を見分けることはできないため、気になる住宅があれば積極的に内見で確認することをおすすめします。
鑑定士コメント
「マンション」の他に「コーポ」や「ハイツ」「メゾン」などという言葉がありますが、どのようなものでしょうか?それぞれの名称に明確な定義はありません。よく建物の名称に使われますが、一般的には管理者の選択で決められており、名称でグレードや構造を区別出来るものでもありません。住まいを選ぶ時は、名称に惑わされることなく、実際の建物を確かめましょう。
メゾン、ハイツ、コーポについては以下の記事で具体的に解説しています。アパートやマンション以外の集合住宅について深堀したい場合はぜひチェックしてみてください。
メゾン・ハイツ・コーポの意味は違う?アパートとマンションの違いも紹介
マンション・アパート以外の集合住宅
マンション・アパート以外の集合住宅
マンションやアパート以外の集合住宅には、以下のような種類があります
・テラスハウス
・タウンハウス
それぞれの違いを具体的にご紹介していきます。
テラスハウス
テラスハウスは戸建てが連結した低層の住宅を言います。長屋の一種ですが、近年ではテラスハウスの方になじみがあるかもしれません。
1階~3階程度の戸建てが連結した建物ですが、住宅が建っている土地と建物を含めた部分が所有者に帰属しています。
つまり、建物の形式は一戸建てとほぼ同じで、壁だけが連結しているイメージです。
タウンハウス
タウンハウスは建物の形式はテラスハウスと同様ですが、敷地を共用している点が異なります。建物は居住者の占有で、土地を共用することで戸建てよりも予算を抑えられるのが特徴です。
敷地を共用する点ではマンションと同様であり、管理組合を設置しているケースも少なくありません。
タウンハウスについては、以下の記事で詳しく解説しています。タウンハウスを検討している人はぜひ参考にしてみてください。
タウンハウスとはどんな家?メリット・デメリット・物件探しの方法を解説
【一覧表】マンション・アパート・共同住宅の違い
【一覧表】マンション・アパート・共同住宅の違い
これまで集合住宅やマンション、アパートについて解説しましたが、それぞれの特徴や違いがひと目でわかるように一覧でまとめました。
マンションやアパート、共同住宅の違いは、構造や使用する建材の種類、建物の階数などによって区別されます。
しかし、明確な基準が定まっているわけではなく、あくまでも不動産取引上で定義されているため、名称にとらわれず実際の物件を確認することが大切です。
自分にぴったりの集合住宅を見つけるための選び方
自分にぴったりの集合住宅を見つけるための選び方
集合住宅やマンション、アパートの違いについて理解した上で、自分に合った住宅を見つける選び方をみていきましょう。
・ライフスタイルから考える
・絶対に譲れない条件を決める
・内見で必ずチェックすべきポイントをおさえる
スムーズな部屋探しを叶えるために、これから解説する3つのポイントを参考にしてみてください。
ライフスタイルから考える
自分に合った集合住宅を選ぶ時は、まずライフスタイルに合っているかどうかを基準にすることをおすすめします。
日常生活の送りかたで自分にフィットする住宅の条件は変わります。代表的なライフスタイルは以下の通りです。
・新社会人や学生
・2人暮らしやファミリー
・在宅勤務
学生や新社会人は、駅チカ物件や無理のない家賃設定、女性の場合はセキュリティー面などを重視するでしょう。ファミリーやカップルの場合は、日当たりや水回り、収納、周辺環境を条件にするのがおすすめです。
自宅で過ごす時間が長くなる在宅勤務の方は、ネット環境やエアコン付き物件、築浅物件など、室内の快適性が気になるかもしれません。
このように、ご自身のライフスタイルに適した条件を前提にすると、スムーズに部屋探しが進むでしょう。
絶対に譲れない条件を決める
すべての条件をクリアする物件はなかなか見つからないため、絶対に譲れない条件を決めることをおすすめします。
・家賃
・部屋の広さや間取り
・浴室やトイレ、キッチンなどの水回り設備
・駅チカや周辺環境などの立地
・オートロックやモニター付きイヤホンなどのセキュリティー面
満足度の高い部屋探しをするためには、条件に優先順位を決めて、何に妥協するかを考えることが大切です。
絶対に譲れない条件とあったら便利な設備や環境を、はっきり分けて考えると部屋選びに迷うことも少なくなるでしょう。
内見で必ずチェックすべきポイントをおさえる
間取りや条件などが合う住宅は、積極的に内見を申し込みましょう。その際、押さえておくべきチェックポイントをご紹介します。
・室内全体の広さや天井高を確認する
・床のゆがみや大きな傷、汚れが無いか
・水回りの劣化具合
・湿度や室温、電波の入り具合
・収納やコンセントの位置
実際にその場に行かないと分からない部分を重視して確認することが大切です。マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、共用部分のチェックも忘れずに行いましょう。
また、内見は雨の日のような条件の悪い日に設定すると、晴れの日には気づけない部分も確認できます。
中古マンションの内見時は、以下のチェックシートが便利です。ぜひ活用してみてください。
中古マンション内見時 印刷して使えるCHECK SHEET!
まとめ:それぞれの違いを理解し、最適な住まいを選びましょう
まとめ:それぞれの違いを理解し、最適な住まいを選びましょう
集合住宅は、マンションやアパートを表す通称であることが分かりました。法律上は、共同住宅や長屋などで区分されますが、実際はマンションやアパート、テラスハウス、タウンハウスなどの名称で呼ばれています。
それぞれの住宅は、建築構造や建物の階数などの特徴が異なるため、違いを理解することがぴったりの住まい選びの近道です。
自分に合った物件選びは、優先する条件の設定やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。名称だけで判断せず、実際に内見に行き自分にぴったりの物件を選びましょう。

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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