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更新日:2023.08.23
登録日:2022.08.24
宅配ボックスとは?使い方や利用するメリット・注意点を解説
ネット通販の利用者が急増した今、不在時でも荷物が受け取れる宅配ボックスは欠かせないアイテムになりつつあります。利便性の高さを耳にして、使ってみたいと思っている人も多いことでしょう。しかし、宅配ボックスを詳しく理解していない人は多いのではないでしょうか。
この記事では、宅配ボックスの基礎知識を分かりやすく解説します。この記事を読めば、宅配ボックスがどんなものか、利用するメリットを理解できるでしょう。利用時の注意点も紹介するので、宅配ボックスの利用を検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。
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宅配ボックスは不在中でも荷物を受け取れる設備
宅配ボックスは不在中でも荷物を受け取れる設備
宅配ボックスは、不在中でも荷物を受け取れる設備です。受取時に配達員と対面する必要がないこともあり、注目を浴びています。安いものなら5,000円未満と安価な点も、魅力の1つです。
宅配ボックス販売会社のナスタが実施した実証実験では、下記の通り宅配ボックスが必要だと回答した人が9割以上を占めています。(※)
・絶対に必要:45.6%
・必要:45.8%
・あってもなくても変わらない:7.4%
・必要ない:1.0%
・全く必要ない:0.2%
また、再配達の削減を図るため、事業者と関連省庁が連携して宅配ボックスの活用を推進しています。今後さらなる普及が見込まれる住宅設備と言えるでしょう。
宅配ボックスの種類は2つ
宅配ボックスの種類は2つ
宅配ボックスにはさまざまなラインナップがありますが、その種類は大きく分けると下記の2つです。
・ダイヤル式
・電気式
両者は購入金額や仕組み、使用方法が大きく違います。以下で詳しく解説します。
①ダイヤル式
ダイヤル式の宅配ボックスは、電気を使わず施錠と解錠ができるタイプです。ダイヤル式の施錠方法には、以下のような種類があります。
・南京錠
・ダイヤル錠
・プッシュボタン錠
電気式の宅配ボックスと比べて下記メリットがあるため、気軽に購入できるタイプと言えるでしょう。
・導入費用が安価
・配線工事が不要ですぐに利用できる
・ランニングコストが0円
電気式には無い小さいサイズのラインナップもあるため、設置スペースが取れない家庭にも向いています。特に宅配ボックスの効果を試してみたい、購入費用をかけたくない人におすすめです。宅配ボックス入門編として、購入してみるのも良いでしょう。
②電気式
電気式の宅配ボックスは、タッチパネルやテンキーで施錠と解錠ができるタイプです。また、主流の管理方式は下記のいずれかで、住宅だけでなく駅などにも導入されています。
セキュリティ面は、ダイヤル式よりも高いと言えます。専用のカードキーで解錠できることもあり、暗証番号の入力ミスや番号忘れで解錠できない不便さもありません。しかし、ダイヤル式と比べ、下記のデメリットがあります。
・導入費用が高価
・配線工事が必要
・電気代がかかる
購入するタイプによってデメリットの大きさは異なります。各種比較をした上で、自分に合ったものを決めましょう。
宅配ボックスの使い方
宅配ボックスの使い方
DAIKEN製のダイヤル式の宅配ボックスを例に挙げて、居住者と配送業者それぞれの使用手順を紹介します。
居住者が行う操作は、以下の通りです。(※)
1.不在配達票に記載された番号のボックスの暗証番号を合わせる
2.ツマミをOPEN側に回してLOCKボタンを押す
3.ダイヤルが「0000」になる
4.扉を開けて荷物を取り出す
配送業者は、以下の操作を行います。
1.ツマミがOPEN側のボックスに荷物を入れる
2.ダイヤルを回して任意の番号(4桁)で暗証番号を設定する
3.不在配達票にボックス番号と暗証番号を記載する
4.ツマミをCLOSE側に回す
5.LOCKボタンを押す
6.ダイヤルが「0000」になりセッティングが完了したことを確認する
どのメーカーの宅配ボックスも使い方は簡単ですが、メーカーや種類によって使用法は異なるので注意しましょう。
※参照:DAIKEN
宅配ボックスのメリット2選
宅配ボックスのメリット2選
宅配ボックスのメリットはさまざまありますが、大きく分けると下記の2つです。
・不在中でも荷物を受け取れる
・セキュリティ面も安心
これら2つがあなたにとって本当にメリットになるかが、購入を決めるポイントと言えます。以下で詳細を解説するので、購入時の参考にしてください。
①不在中でも荷物を受け取れる
宅配ボックスの最大のメリットは、不在中でも荷物を受け取れる点です。宅配ボックスがあれば24時間256日、いつでも確実に荷物が受け取れます。通常は自宅にいなければ、荷物は受け取れません。そのため、下記の不便さにストレスを感じる人は多いことでしょう。
・外出したいのに外出できない
・仕事等で帰宅が遅くなり、再配達となった
・宅配の指定時間に悩むことが多い
これは再配達を依頼したときも同じです。しかし、宅配ボックスがあれば、宅配時間を気にする必要がありません。行動が制限されることもなく、時間を有効に使うことができます。宅配ボックスは、特に自宅によく荷物が届く人にとって、便利なアイテムと言えます。
②セキュリティ面も安心
一人暮らしの女性や高齢者にとっては、セキュリティ性が高い点も見逃せません。近年は宅配業者を装った犯罪が増加しています。しかし、対面受取の必要がない宅配ボックスなら、このような犯罪は未然に防げるでしょう。
中には、宅配ボックスに配達された荷物が盗まれるのではないかと気になる人もいるかもしれません。しかし、きちんと施錠ができる宅配ボックスなら、配達後の犯罪も未然に防げます。セキュリティ面を考慮するなら、ソフトボックスタイプよりも、木製や金属製がおすすめです。
宅配ボックスを利用する際の注意点4選
宅配ボックスを利用する際の注意点4選
宅配ボックスの購入時には、下記の4点に注意しましょう。
・受け取れない荷物もある
・全てのボックスが埋まっていると使えない
・管理費が高くなることもある
・受け取り時にトラブルになることがある
それぞれ詳しく解説します。
①受け取れない荷物もある
配達物の中には、宅配ボックスで受け取れないものもあります。まず、宅配ボックスよりも大きい宅配荷物は受け取れません。加えて、下記に当てはまる荷物も受取不可です。
・生鮮食品などの傷みやすいもの
・着払いのもの
・本人確認が必要など直接受取と決められているもの
上記の荷物は、通常通り自宅で受け取る必要があるので、注意しましょう。
鑑定士コメント
一番多いのが、縦・横・奥行きが各80cmずつのSサイズ。MサイズはSサイズの2倍の大きさです。稀にLサイズを備えたマンションもあり、ゴルフバッグも入れられます。
一般的なマンションですと、どうしてもエントランスホール内の限られたスペースに設置されるため、コンパクトなサイズが中心となります。
マンションのエントランスについては、以下の記事で紹介しています。
マンションのエントランスの役割は?内覧時のチェックポイントも紹介
②全てのボックスが埋まっていると使えない
全ての宅配ボックスが埋まっている場合は、使えません。近年は宅配ボックスを備えたマンションが増加しています。しかし、戸数分の宅配ボックスが完備されているとは限りません。
そのため、マンションに宅配ボックスがあっても、数が少なければタイミング悪く再配達となる可能性があります。転居先を探す際には、宅配ボックスの有無だけでなく、設置数も確認しましょう。
また、戸建ての場合も同様です。他の配達物でボックスがいっぱいの場合、再配達になる可能性があります。宅配ボックスをこまめにチェックし、できるだけボックス内を空にしておく工夫が必要でしょう。
③管理費が高くなることもある
③管理費が高くなることもある
ダイヤル式は電気代も管理費もかかりません。しかし、マンションに多い電気式の場合は、電気代の他に管理費等の維持費が発生します。そのため、マンションによってはその分管理費が高くなる可能性があるでしょう。
マンションの宅配ボックスはコンピューターによる管理が施されているため、管理費は割高になります。12ボックスを設置した場合の維持費の例は、以下の通りです。(※)
管理方式や管理会社によって管理費は異なりますが、留意しておくべきと言えます。
※マンションと暮らす。を参考に作成
④受け取り時にトラブルになることがある
宅配ボックスは、下記トラブルで受け取りできないことがあります。
・不在配達票に間違った暗証番号が記入されている
・不在配達票に暗証番号が記入されていない
・別の郵便ボックスに不在連絡票が投函される
・配達員が操作方法が分からず再配達となる
ネット通販の利用者拡大による配達数の増加と、ドライバー不足は社会的問題として重要視されています。再配達を避けるために国土交通省や事業者の連携で、宅配ボックスの設置を推進中です。
今後、配達員への指導が進むことで、これらのトラブルの減少が期待できます。しかし、人的ミスを完全になくすことはできません。受け取りトラブルがあったときは、再配達依頼をするしかないでしょう。
宅配ボックスの知っておくと便利なポイント2選
宅配ボックスの知っておくと便利なポイント2選
宅配ボックス購入時に、知っておくと便利な下記2つのポイントを紹介します。
・宅配ボックスは自作できる
・荷物の発送やクリーニングの受け渡しも可能
これらの情報を把握しておけば、宅配ボックスがより便利に感じられるでしょう。それぞれ詳しく解説します。
①宅配ボックスは自作できる
宅配ボックスは自作することもできます。セキュリティ性の高い電気式は難しいものの、ダイヤル式ならDIYで十分対応可能です。インターネットを見ると、自作の宅配ボックスを設置する人も多くいます。
市販の商品を購入するよりも安価で、お気に入りの宅配ボックスを作れることがメリットです。インターネットには作り方を解説しているサイトがあるので、自作に興味がある人はチャレンジしてもても良いでしょう。
しかし、マンションの入居者は注意が必要です。置き場所となる廊下部分は共有スペースに当たるため、設置するには大家や管理組合の認可が必要です。管理規約により、私物の設置が認められない場合もあるので、必ず確認してから宅配ボックス作りに取り掛かってください。
②荷物の発送やクリーニングの受け渡しも可能
宅配ボックスでできることは、宅配荷物の受け取りだけではありません。宅配ボックスでは荷物の発送も可能です。代表的なサービスはクロネコヤマトの「宅配ロッカー発送サービス」です。このサービスを利用すれば、荷物の発送のためにコンビニ等へ出向く必要がありません。
また、宅配ボックスはクリーニングの発送・受け取りにも利用可能です。利用条件はありますが、頻繁にクリーニングを利用する人には便利なサービスです。宅配ボックスの利用に対応しているお店を探して、利用してみてはいかがでしょうか。
鑑定士コメント
マンションにある宅配ボックスだけでなく、町にある宅配ボックスを使うという方法があります。有名なのは「PUDO」で、指定したステーションのボックスまで荷物を届けてくれます。宅配ボックスが無いマンションでも、こうした外部サービスも使うことで、マンションライフの利便性の向上を叶えられます。
まとめ:宅配ボックスを使ってスムーズに荷物を受け取ろう
まとめ:宅配ボックスを使ってスムーズに荷物を受け取ろう
荷物を頻繁に受け取る人には、宅配ボックスがあると便利です。不在時でも荷物が受け取れるので、配達時間を気にする必要がありません。タイミングが合わず、荷物が受け取れないことが多いなら、宅配ボックスの設置を検討する価値があります。
しかし、宅配ボックスでは受け取れない荷物があったり、配達員の操作ミスで受け取れなかったりなどのデメリットもあります。マンションの場合は、管理費が高くなる可能性もあるでしょう。
今回の記事を参考に、ぜひ宅配ボックスの購入や、配備されている物件への引越しを検討してみてはいかがでしょうか。
不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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