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2022.11.17

マンションで停電が起こった際の対処法とは?

マンションで停電が起こった際の対処法とは?

マンションで停電が起こったらどうなるの……?もし何か起こったら、そうした想定をして対策を練っておくことは重要なことです。今回はマンションで停電が起こったときに考えられる状況と、停電時の対策についてお伝えします。事前に準備しておくべきものもありますので、これを参考にして準備を進めていきましょう。(最終更新日: 2022年11月17日)

マンションで停電が起こったらどうなる?

マンションで停電が起こったらどうなる?

マンションで停電が起こったらどうなる?

地震や雷などの災害によってマンションが停電することがあります。もちろん災害以外でも停電になる恐れがありますので、何があっても大丈夫なようにあらかじめ準備をしておくことは大切です。対策を立てるために、まずはマンションで停電になったとして、そのときに何が起こるかを知っておきましょう。

 

共用部分で起きること

まず、共有部分で起きることから見ていきましょう。

 

  ・出入口の扉が作動停止する(オートロック)

  ・出入口の扉が作動停止する(電気錠)

  ・エレベーターが緊急停止する

  ・共用部分(階段や廊下)の照明が消える

  ・車の出し入れができない(機械式駐車場の場合)

■出入口の扉が作動停止する(オートロック)

マンションの出入口がオートロックの場合、停電が起きると作動停止してしまうケースがあります。オートロックの解除方法には鍵を挿してひねるタイプやICチップ付きのカードを挿すタイプ、ICチップ付きのカードや鍵をかざすタイプ、暗証番号を入力するタイプなどがあり、停電状況によっては解錠できなくなるタイプもあるので要注意です。

 

そのためいざというときのためにも、あらかじめ自分の住む、または購入を検討しているマンションのオートロックについて調べておくのがおすすめです。停電時でも手動で開けられるのであれば過度に心配する必要はなく、もし開けられない場合は穴に挿し込むタイプの鍵も検討してみるとよいでしょう。

■出入口の扉が作動停止する(電気錠)

マンションの出入口は電気錠であるケースが大半で、停電の際には開かなくなるリスクが高いです。ちなみに電気錠とは電気を使って解錠するタイプの鍵で、電気を使用している分停電には注意しなくてはいけません。

 

ただし、停電時にはロックが解錠される仕組みを採用しているケースもあるので、オートロックと同様、あらかじめ停電時でも問題ないかを確認しておくといいでしょう。もし開けられなくなる場合は、穴に挿し込むタイプの鍵も検討してみるのがおすすめです。 

■エレベーターが緊急停止する

電気が止まれば、エレベーターも止まってしまいます。地震が起こったときなどに停電が起こりますが、最近のエレベーターでは地震の揺れを感知して、一番近くの階でドアが開くように設定されているものがあります。こうしたエレベーターは雷などによって突然電気が止まったときにも、非常時のバッテリーが起動し、最寄りの階でドアが開くようになっています。ドアが開く時間は数十秒ですから、そうした状況に遭遇した際にはすみやかに降りてください。

 

しかし、古いエレベーターにはそのような機能がありませんので、エレベーターの中に閉じ込められてしまうこともあります。ただ、非常ボタンで外部に連絡が取れる機能がついているエレベーターも多いですし、非常灯や防災用具が用意されていることも多いです。あらかじめエレベーター内の設備を確認しておきましょう。

 

■共用部分(階段や廊下)の照明が消える

階段や廊下など共用共有部分の照明が消えてしまいます。昼間なら問題ないですが、夜間に停電が発生することもあるでしょう。そうしたときのために、非常用のバッテリーが設けられています。少しの間は電気がついていますので、その間に部屋まで移動したり懐中電灯など照明器具を探したりしておきましょう。

■車の出し入れができない(機械式駐車場の場合)

ボタンを押して、車が乗ったパレットを動かして入庫・出庫するタイプの機械式駐車場がありますが、この場合は停電とともに動かなくなってしまいます。そうなれば当然、車の出し入れができなくなってしまいます。場合によっては通電後もすぐには復旧しないこともあります。機械式駐車場にはそうしたリスクもあることは覚えておいてください。

 

専有部分で起きること

専有部分で起きること

専有部分で起きること

専有部分では以下のようなことが起こる可能性があります。

  

  ・家電製品が使えない

  ・換気扇が使えない

  ・インターネットが使えない

  ・オール電化の場合は全ての機能が停止する

  ・水道やトイレが使えない(給水設備が停止し断水するため)

 

■家電製品が使えない

家電製品は使えなくなってしまいます。照明やコンセントなどの電気類が使えなくなってしまうのに加え、冷蔵庫も電気が通らないことに注意しましょう。停電が長く続くようであれば冷蔵庫の中身で腐りやすいものは早目に食べたり飲んだりするなど、整理していく必要があります。逆に、停電が起こった場合には長く保存ができる食材は後に残しておくように心がけましょう。

■換気扇が使えない

換気扇は停電が起こると使えなくなってしまうため、コンロやストーブなどを使用する際は注意する必要があります。換気扇が止まっているにもかかわらず、ガス機器を使用していると有害な一酸化炭素中毒になるリスクもあるので要注意です。

 

基本的には停電中はガス機器を使用しないのがおすすめですが、どうしても使いたい場合は窓を開けて十分な換気を行うとよいでしょう。ただし有害な一酸化炭素は無色・無臭で知らぬ間に吸っているケースもあるので、急を要さない場合はガス機器の使用を控えるのがおすすめです。

■インターネットが使えない

スマートフォンやパソコンは充電式のため、停電が起こってもしばらくは使用することができます。しかし、インターネットが使えなくなることがあります。また、通電後もインターネットがつながらないこともあるので注意が必要です。その場合にはルーターを再起動することによって直ることがありますので、まずは再起動するということを念頭に置いておくと良いかもしれません。

 

■オール電化の場合は全ての機能が停止する

オール電化のマンションで停電してしまった場合にはすべての機能が使えなくなります。コンセントにつなぐ家電製品だけでなく、IHクッキングヒーターも使えなくなりますので、停電が長くなることも見越してあらかじめガスコンロを準備しておくことも大切です。お湯も出ませんから、お風呂にも入れないでしょう。そのため、体や顔を拭くシートの準備もしておくことをおすすめします。

■水道やトイレが使えない(給水設備が停止し断水するため)

停電すると水が出なくなったり、トイレで流せなくなったりします。地震などの災害で起こる停電は長引きやすいので要注意です。マンションで地震があった場合、汚物は各部屋で保管することになっていることも多く、簡易トイレの準備が欠かせません。

 

また、簡易トイレのゴミはベランダなどに置くことになると思いますが、外に出していても臭いに悩むことがあります。臭いへの対策として凝固剤や消臭剤、ペットシート・猫砂を準備しておくと良いでしょう。また、復旧した直後は水道から出てくる水が濁っていることがあるため、しばらく流して水の透明度を確認してから使用しましょう。

鑑定士コメント

停電でトレイが使えない場合は、水撥ねに気をつけながらバケツ1杯分程度の水を流し込む方法があります。またうまく排出できた後も配水管の途中に詰まっているリスクもあるので、長期的な停電が起きた場合は定期的に水を流し込むといいでしょう。

マンション停電の3つのパターン

マンション停電の3つのパターン

マンション停電の3つのパターン

マンションで停電が起きた際は自室だけが停電しているのか、地域一帯が停電しているのかを把握する必要があります。どこまで停電が起きているのかを知ったうえで、自分でできる範囲で対策を行うとよいでしょう。

 

  ・自室だけが停電している

  ・自分のマンションが停電している

  ・地域一帯が停電している

自室だけが停電している

自室だけが停電している場合、その原因は電気の使い過ぎであるケースが多いです。電気使用量が契約アンペア数を超えると、ブレーカーが落ちて電気が使用できない状態になってしまいます。

 

特にエアコンを使用している場合に発生する可能性が高く、エアコンに電子レンジやトースターなどを使うとブレーカーが落ちる場合が多いです。どれかの電気の使用をやめたうえで、ブレーカーにスイッチを入れるとすぐに戻ります。ちなみに自分だけが停電している場合は、周辺地域やマンションの共用廊下の電気が付いているので確認するといいでしょう。

自分のマンションが停電している

周りの建物の電気は付いているのにマンションの共用廊下の電気が落ちている場合は、自分のマンションだけが停電している可能性が高いです。原因としては建物内の配線トラブルが考えられ、マンションの管理人や管理会社に問い合わせてみるといいでしょう。

 

また平日の昼間であれば電気設備点検を行っており、計画的な停電である可能性も考えられるので、管理組合からの通知や掲示などを確認してみるのもおすすめです。いつ頃まで停電が続くかも記載されているケースが多いので、それに合わせてスケジュールを組み直すといいでしょう。

地域一帯が停電している

周りの建物の電気も消えている場合は、地域一帯が停電に陥っていると考えられます。その多くは雷や台風、大雪、地震などの自然災害が原因で、その他には火災や電柱や電線に関わる事故などがあり、どれも自分で対処できるようなケースではありません。

 

基本的には電力会社による対応と復旧を待つしかありませんので、あらかじめ地域一帯が停電になることを想定して準備しておくのがおすすめです。場合によっては数日以上と長引く可能性もあり、事前に準備しておくことが非常に大切といえます。

 

停電してしまったときにどう対処する?

停電してしまったときにどう対処する?

停電してしまったときにどう対処する?

停電時のおもな対処法は以下のとおりです。

 

  ・ブレーカーが落ちていないか確認する

  ・電化製品のプラグをコンセントから抜く

  ・水栓やガス栓を止める

  ・水道が使えないときでもマンションで水が汲める

ブレーカーが落ちていないか確認する

停電になってしまったときには、どこまで停電になっているのか確認する必要があります。マンション全体の電気が止まってしまっているのか、それとも自分の部屋だけ電気が止まっているのか確認しましょう。

 

その際には部屋に備え付けてある分電盤を見てください。玄関付近や廊下の壁の上部にあったり、クローゼット・収納の内側、あるいは洗面所や脱衣所の壁の上のほうに設置されたりしています。分電盤にはメインブレーカーと分岐ブレーカーがありますので、そのどちらか、もしくは両方がOFFになっていないか確かめてください。もしOFFになっているのであれば、電気の使いすぎで自分の部屋だけ電気が使えない状態になっていますので、ブレーカーをONにしましょう。

 

電化製品のプラグをコンセントから抜く

電化製品の電源をOFFにし、念のためコンセントをプラグから抜いておいてください。停電時に使っていた電化製品は、通電したときに作動してしまいます。それによって火災が発生してしまうことがあります。

 

例えば、アイロンを使っているときに停電が起こってしまった場合に、アイロン台の上などに置いたままの状態にしておくと、通電時にアイロンが熱を帯び、火災につながってしまいます。停電時には電源をOFFにすること、コンセントをプラグから抜くこと、この2点を行いましょう。

 

水栓やガス栓を止める

注意すべきは電化製品だけではなく、水道やガスに関しても気を配りましょう。水道やガスを出すのには電気を使っているマンションがあります。その場合には通電したときに水やガスが流れ出てしまいますから、水栓とガス栓も必ず閉めてください。特にオール電化のマンションの場合には注意してください。

水道が使えないときでもマンションで水が汲める

災害などによって水道が使えなくなったとき、近くの給水所で水をもらうことができます。しかし、マンションによっては共同で使える水栓から水を汲むこともできます。電気が使えないために部屋に水を供給できないだけで、普段通りに使える水はマンションまで運ばれてきているのです。近くの給水所まで行って重い水を持ち帰る必要はありません。あらかじめ共同で使える水栓があるかどうか確認しておきましょう。

鑑定士コメント

停電時にしてはいけない行動として、慌てすぎて不必要にガス機器を使用し続けることや、屋外にいる場合は切れた電線に触れることなどが挙げられます。一酸化炭素中毒や感電などのリスクが考えられるので、しっかりと慌てずに冷静に対処するといいでしょう。

停電に備えて事前に準備しておくべき道具とは?

停電に備えて事前に準備しておくべき道具とは?

停電に備えて事前に準備しておくべき道具とは?

停電になると電気やガスだけでなく、水回り、トイレも使えなくなるケースがあります。万が一に備えて事前に停電対策の準備を進めていきましょう。

 

  ・ラジオ(電池式・手回し式)

  ・懐中電灯(電池式・手回し式)

  ・乾電池(ラジオ・懐中電灯用)

  ・スマートフォン

  ・スマートフォン用モバイルバッテリー

  ・ポリタンク(給水用)

  ・水(1人1日3リットルの水)

  ・簡易トイレ

  ・体や顔を拭くシート

  ・カセットコンロ

 

停電に備えて準備しておきたい道具として、意外と大切なアイテムにラジオや簡易トイレなどが挙げられます。停電時はテレビやインターネットから情報収集ができなくなるので、あらかじめ充電式や手回し式のラジオを準備しておくとよいでしょう。

 

また簡易トイレも持っておくと便利なアイテムで、特に大規模で長期的な停電が起きた際に活躍します。停電時は自宅で汚物を管理しなくてはいけないので、1日5〜6回分の簡易トイレを用意しておくのがおすすめです。

停電時の備えをしっかりしておこう

停電時の備えをしっかりしておこう

停電時の備えをしっかりしておこう

停電はいつ起こるかが分からないため、あらかじめ準備しておくことが大切です。出入口の扉やガス・電気機器などが使えなくなるケースも想定しておき、しっかりと準備しておけば停電が起きても慌てる必要がありません。

 

今日からできる対策も数多くあるので、いざというときのためにも準備しておき、停電が起きても慌てないようにしましょう。またちゃんと準備しようと思うきっかけは少ないので、この機会にラジオや懐中電灯などを準備しはじめてみてください。

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