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更新日:2025.07.04
登録日:2025.07.04
地上39階の複合型マンションを建設!「白金一丁目西部中地区」再開発で安全でゆとりのある街に

高級住宅街として知られる白金エリア。最寄りの白金高輪駅周辺には、近年数多くのタワーマンションが建設されています。閑静な白金エリアの中で、商店街や町工場など、下町らしさが残っているのが「白金一丁目」。
現在「白金一丁目西部中地区」では、再開発が進められています。安全性の向上を見越した道路の拡幅、防災機能を整えるための広場の整備、地上39階の複合型マンションの建設など、住宅や工場がギュッと密集した街から、快適でゆとりのある街に大きく変わろうとしています。
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安全性の確保や防災機能が求められる「白金一丁目西部中地区」

白金一丁目交差点から麻布方面の風景
白金高輪駅の北西側に位置する白金一丁目。商業施設や高級タワーマンションがそびえる都会的な街並みの中に、昔ながらの商店街も残る魅力的なエリアです。そんな白金一丁目の西部中地区では、「白金一丁目西部中地区第一種市街地再開発事業」が進行中です(※1)。
白金一丁目西部中地区は、西側に白金商店街があり、「白金アエルシティ」の北西部に位置するエリア内には住宅や工場、店舗、事務所など、さまざまな建物が混在し、密集しています。道路の横幅が狭く、歩行者の安全性の確保、車両が通る際の円滑な動線確保が、以前より課題とされてきました。
老朽化が進む建物も多いうえに、大規模災害が起こった際に必要な広場などの広い空間がないなど、防災の観点からも課題を抱えています。また、エリアの特徴でもある白金商店街に足を運びやすくするため、連続性のある街づくりも求められてきました。
こうした背景から再開発が計画され、狭い道路で分散されている敷地や建物をまとめ、ゆとりある空間に再編。道路や広場を整備し、安全性や暮らしやすさの向上を目指しています。
エリア内に建設予定の複合型マンションには、白金商店街と連携がしやすい商業店舗を導入予定。この地域ならではの産業である工場機能も取り入れることで、産業と住居環境の調和から生まれる、新しい街づくりが期待されています。
都市計画決定/平成30年7月
組合設立(事業計画)認可/令和4年6月
権利変換計画認可/令和6年2月
建築工事着手/令和7年度(予定)
建築工事完了/令和10年度(予定)
(※1)東京都都市整備局ホームページ 市街地再開発事業より
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/machizukuri/shigaichi_seibi/sai-kai/saikaihatsu
人情味あふれる商店街が魅力。町工場と住宅が密集する歴史ある街

白金エリア
白金一丁目を含む白金エリアは、港区の南部に位置しています。古川(渋谷川)を隔て、北は南麻布、南は白金台、東は高輪、西は渋谷区恵比寿に隣接。
「白金」というと高級住宅街のイメージが強いですが、東京湾を囲む京浜工業地帯を象徴する街として、高度経済成長期を支えた町工場が残っているのも特徴です。町工場は古川沿いに多く、「港区最後の下町」とも呼ばれています。そんな歴史ある町工場と、住居とがひしめき合う市街地が白金一丁目です。
再開発中の白金一丁目西部中地区の住所は「港区白金一丁目、三丁目」で、最寄り駅は東京メトロ三田線の白金高輪駅。一丁目と三丁目の間を通るのが、エリアのシンボルともいえる白金商店街です。
全長約500mの商店街には、飲食店や専門店など60以上の店舗が並びます。毎年夏には、恒例の「四の橋夏まつり」を開催。そのほか、ハロウィンイベントなど、子どもから大人まで地域住民が楽しめる季節のイベントも行われています。都会の中心にありながら人情深く、温かみを感じる商店街です。
また、2000年(平成12年)の白金高輪駅の開業以降、駅周辺の再開発が次々に進められ、これまでに複数のタワーマンションが竣工。2005年(平成17年)11月には、駅直結の「白金アエルシティ」が誕生。地上42階建ての住宅棟の「白金タワー」と、地上26階建てのオフィス棟の「NBFプラチナタワー」をメインに構成されています。
ほかにも、「ザ・パークハウス高輪タワー」(2021年・令和3年11月竣工)、「プレミストタワー白金高輪」(2022年・令和4年11月竣工)、「アトラスタワー白金レジデンシャル」(2023年・令和5年7月竣工)、「白金ザスカイ」(2023年・令和5年2月竣工)など、ここ数年で、タワーマンションの建設が特に盛んに行われています。
一方、白金四丁目や二丁目にあたる白金エリアの南部の台地は、聖心女子学院、港区立白金の丘学園などの学校や、セイコー創業者・服部金太郎の元邸宅「服部ハウス」、低層住宅や低層高級マンションが建ち並び、緑豊かで閑静な住宅街となっています。
コンビニは、白金高輪駅周辺を中心に、幹線道路沿いに点在。「白金アエルシティ」には高級スーパー、駅を挟んで東側には庶民派スーパーがあり、日々の買い物にも困りません。白金五丁目には、北里大学北里研究所病院があり、駅前には内科、消化器内科、小児科などのクリニックがあるので通院時も安心。
白金志田町児童遊園、白高児童遊園など、小さいながらも子どもたちが遊べる公園があり、親も子も緑の中で心地よい暮らしができるエリアです。
地上39階、地下1階の複合型マンションを建設!広場も整備
「白金一丁目西部中地区第一種市街地再開発事業」により、白金一丁目、白金三丁目に2つの区画が生まれ、計3棟の複合型マンションの建設が予定されています(※2)。
一つ目の区画の「A街区」には、地上39階、地下1階、高さ約140mの複合型マンション、二つ目の区画の「B街区」には地上4階の複合型マンションが建設予定。
メインとなる「A街区」の建築敷地面積は11,126㎡、建築面積は4,727㎡、延べ床面積は97,974㎡で、住宅、子育て支援施設、店舗の完成が予定されています。住宅戸数は973戸、駐車場は約263台。「B街区」は、住宅や店舗、事務所のほか、工場も入居予定。
周辺の道路は幅を広げ、今回の再開発により新設される道路もあります。敷地内には、災害時にも活用できる広場を整備。平時には、憩いの場として活用でき、住民同士の交流機能を担います。
道路沿いには、歩道上空地を整備し、歩行者が安全かつ快適に通行できる区画が誕生する予定です。
(※2)東京都都市整備局ホームページ 市街地再開発事業 NO.247白金一丁目西部中地区(組合施行)より
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/toshiseibi/pdf_bosai_pdf_kushi_data_75
地域産業の維持、新たな住環境の整備で地域活性化へ

白金一丁目交差点
これまで白金一丁目西部中地区では、道路幅が狭く、歩行者の往来や車両の通行のしづらさが課題となっていました。道路を拡幅してゆとりをもたせ、歩道上空地を整備したことで、歩行者が安全に通行できるようになり、快適性や回遊性の向上が見込まれます。
また、古い住宅や工場が密集するエリアのため、災害時の危険も懸念されていましたが、区画内に広場を整備することで、住民の一時避難など災害時にも役立つ場所が設けられます。
複合型マンションにはあわせて約900戸の住宅を備え、白金のシンボルともいえる白金商店街と連携する商業店舗も完成予定。それにより、新たな人の往来が生まれ、白金一丁目に暮らす人もスムーズに移動しやすく、白金高輪駅周辺からも白金商店街へも足を運びやすくなるはずです。白金商店街をはじめとする白金エリアの活性化につながるでしょう。
さらに、地域産業である工場機能も集約することで、もともと白金一丁目エリアに存在する住宅・商業・工場などの機能が融合。大切に続いてきたものづくり産業と、新たに誕生した住環境が調和。“新旧”の魅力がつまった白金一丁目エリアに、今後も注目が集まりそうです。
※2025年5月現在の情報です。

マンション専門調査員
今村 浩一
マンション管理会社にて管理組合の運営支援業務、その後、大手不動産仲介会社にて売買仲介営業に従事し、2016年に東京カンテイに入社後現在に至る。
マンション専門調査員として東京都心部を中心に、埼玉県全域、 名古屋市、宇都宮市、高崎市、福岡市、広島市など、約9年間で延べ12,000棟以上のマンションについて現地/データの二面から調査を行う。
趣味はマンション関連のネットサーフィン、モデルルーム巡り、マンション将来価格予想。夢は歴代住んだマンションの模型を部屋に並べてお酒を飲むこと。
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