ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店2017/12/31

 

ワタシのご主人はこの家の奥様。毎日のようにワタシを散歩に連れて行ってくださる。

そしてご自身は美味しいレストランで毎日のように食べ歩き、カフェでコーヒーを飲み時々ケーキも食べ、その街の美味しいパンを買って帰る。たまに奥様のダンナ様もご一緒する事もあるが回数は限られている。そしてその日の食事報告をワタシに逐一してくださる。たまに私の食事分もドギーバッグに入れて持って来てくださる。。

あっ、私の名前はボン。オスのコッカースパニエル、4歳。

 

 

さて16回目のお話は「広尾」エリアの話

 

 

今日はダンナ様と奥様と一緒に、朝イチから「有栖川宮記念公園」の起伏をポッタポタと散歩。この公園、大きな池もあって気持ちが良い。この場所江戸時代は盛岡南部藩の下屋敷(だから、横の坂を「南部坂」と呼ぶんだワン)。その後明治時代に有栖川宮家の御用地となり、その後1975年(昭和50年)に港区の区立公園となった。

 

カモやアヒルを見ながら、なんだかんだと2時間ほど散歩した後、ダンナ様、奥様それぞれいつものように食べたいところへランチへ…と、思ったら、珍しくご一緒に。

どうやらだいぶ前から広尾のランチを約束していたみたい。ほのぼの…。

有栖川宮記念公園の「三軒家口」の出口から出て、六本木方向へポタポタ散歩。

 

 

奥様はダンナ様とのランチが楽しみみたいで最近お気に入りの「お蕎麦屋さん」へ。少し店は見つけにくいが評判が良い「たじま」へ。

 

 

店内はあいにく満席でしばらく待つことに。

と思ったら、ダンナ様は、約束してランチに来たのに待ちきれず、別の店に行くことに。なんだ、やっぱり別行動。奥様、怒ってる…ヤバい。。

 

10分後プンプンしながら奥様入店。ワタシは外でお座りして待つことに。

この店ではランチセットが人気。

 

 

小鉢が付いて、「もり蕎麦」か「かけ蕎麦」&「そぼろ丼」か「とろろご飯」のどちらかをセットでいただく。

 

奥様は「そぼろご飯」に「もり蕎麦&辛味大根」をセットにしてオーダー(セット価格1180円)。

 

 

まずは出汁につけて蕎麦だけで奥様は食べて少し気持ちも落ち着いたみたい。その後辛味大根を入れて食べる、顔がやや歪んだのでだいぶ辛そう。

 

 

そぼろ丼のそぼろはきめ細かい。口当たりが良さそうだ。真ん中に玉子が乗り、奥様はしばらくそぼろだけで食べた後、玉子の黄身を崩して混ぜて食べ始めた。玉子と汁が下の白米に染みて、とても美味しそう。

 

ワタシも奥様がドギーバッグに入れて蕎麦と辛味大根とそぼろご飯を持ってきて下さったので少しだけお裾分けいただいた。蕎麦は軽やかで美味しい。辛味大根を少しだけ入れて今度は食べるが、かなり辛味が強く、効く〜って感じ。キャンキャンしてしまった。そぼろ丼は甘さ、辛さもほど良く美味しい。

 

奥様に近い年齢の女性グループが昼前は多く、昼を過ぎてからは勤め人の男性が増えてくる。

 

ダンナ様も待って入ればよかったのに。

あっ、ダンナ様が戻ってきた。奥様当然まだ怒ってる…。

 

 

ダンナ様にどこで食べたのかを確認したら、あの鯵フライで有名な「田はら」に行ったそう。

 

 

あそこは以前奥様が連れて行ってくれた時に、すごく美味しいと思ったお店だから、アリだなぁ。

 

 

なにせ海老フライとあじフライが同じ値段の2160円と言う設定なのに、あじフライが絶対的人気。

他店と比べ、衣はサクサク、中身は柔らかくふっくら揚がっていて、豊かなモノを食べている感じがする。いつも食べるあじフライが庶民的な平凡なモノとすると、この店のあじフライはご馳走であり、ホントに美味。

 

 

この日の定食にはカボチャの煮物、お新香が添え物でつく。

味噌汁はネギ入りの熱々。

フライは小皿でついて来るソースかマヨネーズでいただく。

「たかがあじフライ、されどあじフライ」を再認識させてくれる店。

 

この後、立場がなかったダンナ様は慌てて仕事に行ってしまった。

明日の昼は奥様とランチを再度広尾でする事を約束して。

 

 

広尾ガーデンヒルズ周辺や奥様の出身大学のS女子大の前を通って、夕方までゆっくり散歩。

その夜奥様は今年9月末にオープンしたばかりのフレンチベースでイノベーション料理のOde(オード)へ。

 

 

この店、八丁堀でひとつ星フレンチのシェフだった生井シェフが独立して出したお店。店内はグレーの色を基調としたシックな作り。

見たこともない創作フレンチが続く。

 

 

初っ端は「ドラゴンボール」。中身はオマールを練り上げたモノ、周りはカカオバター。

この一品だけでも捏ねたり、温めたり、凍らせたり、冷やしたり、4時間はかかっている。相変わらず手の込んだ料理、奥様は3秒で食べてしまった。ワタシも分けてもらってガウガウ1秒で食べてしまった。申し訳ない…サプライズな美味しさ。

 

そんなクリエイティブな料理が10皿以上。

 

 

バラの形状の一品は、佐久市のユイさんのジャガイモ、キャビア、タルト、サワークリームを合わせたもの。

 

 

秋刀魚の骨と頭を固めて、豚の血(ブーダンノワール)、と。ここでブーランジェリースドウで修行したというスタッフの作った「フォカッチャ」登場。

 

 

実はこれ焼きたて熱々。ワタシも焼きたてを食べさせてもらったがかなり美味しい。

 

 

しいたけ、アオリイカ、豚耳に昆布、黒胡椒を叩いて、ソース2種、シャンピニオン、しいたけエキス出して、フォンドボーに

 

 

三崎で取れたハガツオ、皮目だけ焼いてパリパリに、周りのポワロ=ポロネギの千切りをあげて、りんごのソースをかけて、

 

 

豚肉の上に豚の皮を揚げ天かすのようにかけて食べる一皿。

表現悪いけど、とんこつラーメンのようなコクと濃厚さ。

 

 

「ランド産ピジョン、コーヒーの風味、フォアグラバター、豆もやしのフリット、甘いおソースと苦味で」

 

お口直しは「巨峰とヨーグルト」、

 

 

「さつまいものクリームをホワイトチョコで包んで…白いドラゴンボール?」

そして「ハーブティ」で〆。

 

さすがの生井シェフの世界。サプライズメニューが続く。Odeと言うのはフランス語で叙情詩という意味だそうで、シェフの個人的な主観を表現した料理なのか…、、今後さらに人気で話題になりそうなお店。

 

 

「Ode(オード)」の数軒隣にあるイタリアンMelograno(メログラーノ)」も奥様のお気に入り。

 

この辺り本当に美味しいお店が密集していて、さながら日本のサンセバスチャン。狭いゾーンの中に、生ハム使いで有名なイタリアン「ペレグリーノ」、中華の「香菜ジャスミン」、同じ客には2度と同じラーメンを出さない会員制中華スナックというかラーメン店「ゲンエイワガン」、テレビでお馴染みで人気の笠原シェフの和食「賛否両論」などなど軒を連ねる。

 

この店など、少しご無沙汰してしまっているが、ワタシもまた食べに連れて行って欲しいなぁ。

 

奥様は生井シェフにMelograno(メログラーノ)に行った時の食の話を熱く語っていらっしゃる。シェフの邪魔をしたらダメですよー。これもダンナ様が食事に付き合わないから行けないんだワン。

 

 

店のスペシャリテは「 サクサクのほんのりキャラメリゼされたパイ生地に北アカリ芋とタマネギのタルトタタン、黒トリュフのジェラートと温かいフォンティナチーズソースをかけたひと皿」。全部を混ぜ合わせるとなんとも深みのある美味しい味になって口の中に押し寄せてくる。絶品だったワン。

 

 

パスタももちろんワン ダフるだった。「生雲丹と檸檬のトルネッテ(トルネッテは玉子の入らないイタリア・リグーリア州の伝統的な平打ちパスタ)」。美味しかったがワタシへの分け前量が少なかった事を思い出した。奥様が多めに食べてしまったから…キャイン。

 

 

ああ、「毛ガニのリゾット、上に芽キャベツ、下に魚介類」もコクと深い旨味があって美味しかったなぁ。オススメメニュー。

 

 

その時のメインは「ホロホロ鶏、黒トリュフ掛け」だった。柔らかホロホロ鶏が印象的。

 

 

デザートには「クレームブリュレ、アイスクリーム」乗せを選択。甘さ控えめで美味い。

 

生井シェフもメログラーノ後藤シェフも良い性格が料理にそのまま出ている気がするワン。

夜も更けて、今日の散歩はここまで。

結局、この晩ダンナ様は明け方お帰りだったみたい。

 

 

翌日も広尾に。

もちろん奥様と寝不足ながらもダンナ様も昨日成り行き上約束したランチへ。

奥様は前日フレンチをいただいたものの、今日も気持ちはフレンチみたい。

一方ダンナ様は中華のつもりのよう。マズい、これは今日も決裂か。

 

話し合った結果、お互いの合致点として何故かピザに落ち着く。駅に近い「パルテノぺ」へ。ワタシもここならテラスで一緒に居られるから嬉しい。

 

 

この店は出来てからもう17年も経つ。犬の年齢にすれば119才。スゴい。

11時半に店はオープン、12時になるとほぼ満席になる人気店。お客さんのほとんどは地元住民らしき人たち。土地柄、オシャレさんが多い。

 

 

ランチセットは、フォカッチャやプチトマトなどの「軽い前菜」がまず出てくる。

そしてピザ。ダンナ様と「マルゲリータ」と「パルテノぺ」を2つオーダーしてお互いシェア。見た目は似ている。

 

 

店名のつくピザ「パルテノぺ」は水牛モッツァレラ、バジル、チェリートマト、トマトソースで構成されている。これはチーズの濃厚さが際立ち美味しい。

 

400度の窯で1分半だけ焼く。

ナポリピザの特徴の縁が盛り上がっていて、生地はもちもちでありながら良い具合に焼けている。

 

コーヒーなどの飲み物がついてマルゲリータは1295円、パルテノぺ1620円。

誰もが食べて美味しく感じる安定の広尾ランチ。

そうそう、この店、雨の日に行くとマルゲリータランチセットは295円引きの税込1000円とお得になるらしい。今日は降りそうで降ってなかったけど。

 

 

奥様は先程まで行こうと思っていたフレンチの「ヒラマツ」のランチの話をコーヒーを飲みながら、ダンナ様にしている。よっぽど行きたかったのか…。

 

 

今の本店のランチは1万円、ディナーは2万円、3万円のコースだけ。

会長になった平松さんが再び直接に料理監修しているそうで、また評判も上がっている。

 

 

アミューズの「小さなパンケーキにキャビア乗せ、アンチョビのパイ、3種のチーズを練り込んだシュー」。出て来る料理が楽しみになる前哨戦。

 

 

スープは「かぼちゃのスープ、冷たいトリュフとトリュフアイスと合わせて。手前に栗」、温かいスープと冷たいトリュフとトリュフアイスの温度差を楽しむひと皿。相当美味くて、これをまた食べたかったみたい。

 

 

「鴨のフォアグラ、キャベツ巻き。ソースにはトリュフのジュースを使い、ポートワイン、マデラワインを煮込んだモノ」。キャベツの緑が鮮やかで印象的。なるほどソースがキャベツとフォアグラを引き立たせる、この2つの食材のマッチ感が半端ない。

 

 

「駿河湾から生きたまま届いた赤座海老、卵黄とラングスティーヌ(赤座海老)のソースで。」オーストラリア産アスパラを添えて。

エビ味噌も濃厚に絡まって当たり前だけどとても美味しい。

 

 

「牛肉グリル。ジロール茸、セップ茸などを添えて」。絶妙な火入れの肉。

 

デザートも「長野県産の梨のコンポート、サバイオンソース(卵黄に砂糖を加え泡立て洋酒で煮詰めるソース)」ここではデザート用ではなく普通に飲む高価なブランデーを香りづけに使っている。良い香り。

 

 

プティフールはチョコレートで出来たミツバチの乗った可愛らしいマカロン、酸味あるリモーブにはハーブティーがよく似合う。

安定からさらに進化中のフレンチを食べたくなっている気もわかる。奥様、また今度行きましょう。

 

話がひと通り終わって、落ち着いた感じになり、ワタシの散歩タイム。ところが今度はダンナ様が散歩しながら行こうとしていた昨日の美味しい店密集地帯の話でも出た中華「香菜ジャスミン」の話を始めた。

 

この店は、中目黒や、日本橋、GINZA6、にまで店を出している人気店。有名な山口料理長始め優秀な料理人がいる事で素晴らしい料理を出すことが知られている。

 

 

なんといっても「よだれ鷄」が美味しくて有名。そして、そのタレを利用して食べる餃子も皮はきっちり焼きが入り、肉汁もたまらない。

 

 

 

メイン料理の「黒酢豚」も熱々でジューシーでおススメ。

ダンナ様がこの店をお気に入りにしている理由は、ある時、歯医者で歯を抜いたことがあり、その事を当時の店長に普通に話すと、その後食材を細かく切って食べやすくしてくださったり、硬めの食材を柔らかめの代替食材に変えてくれたり、きめ細かく素晴らしい対応に感動してそれ以来ずっとファンになっている。麻婆豆腐も〆の白湯スープの鳥そばもすごくハイレベルでお気に入り。

しばらく、ご無沙汰してしまったのでランチでも顔を出そうと思ったらしい。

 

散歩でお店の前にお邪魔して、ご挨拶。今度来る事をダンナ様は約束していた。もちろんその時は奥様もご一緒にお願いしますワン。

 

 

散歩の最後に少し西麻布近くまで歩いて B「ブレッドアンドタパス沢村パン」でパンを買って帰宅。この店、元々は軽井沢が本店で、今では新宿NEWoMan、丸ビル、同じ広尾の広尾プラザにもあって使いやすい。

パンへのこだわりは強く、低温長時間発酵、水は時に硬水を加えたり、徹底して室温管理にも目を配るのだそう。

 

今日はダンナ様がセレクトして支払いもダンナ様。

買ったパンは「ベイビーバケット」「オーガニックミルクスティック」「シナモンロール」とドライフルーツの入った「パン・オ・ヴァン信州」。どのパンも食感、香り、味、どれもが美味しく、食が進みすぎる。

奥様お気に入りのシナモンロールを買ってあげたところで、奥様の顔もほころんでいた。よかったワン。

 

 

では、今回はこのくらいで。来週はまたこの土地続きの西麻布まで足をのばす事になりそうだワン。

 

 

* 文中に出てくるBはパン屋さん、Sはスイーツ、Cはカフェ、数字を囲む◯は昼間の利用、●は夜利用を表すワン!

この情報は作者とボンの散歩時点のものであり、変更が起きている場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。

 

 

川井潤  食関係含めた幅広いプロデューサー

食に限らず多くのプロジェクトを手掛ける。テレビ番組「料理の鉄人」企画ブレーン(1992年~97年)。地域や食のため世界中に出向く。ほぼ外食生活。食べログフォロワー数日本一。食雑誌dancyu等、執筆多数。

https://tabelog.com/rvwr/kawaijun/

ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店 についての記事

もっと見る