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更新日:2025.12.24
登録日:2025.12.23
フローリングのカビはもう怖くない!原因から除去、徹底予防まで完全ガイド

「フローリングにカビが発生してしまった」
「カビを除去したいが、フローリングを傷めてしまわないか心配」
フローリングに湿気がこもると、知らないうちにカビが発生することがあります。放置するとフローリングの劣化や健康被害の原因になるので、早めに除去することが大切です。
カビの状態が酷い場合、フローリングの張替えになることも考えられます。賃貸だと退去の際に原状回復費用を請求される可能性があるので、なるべく早く除去しましょう。
本記事では、フローリングにカビが生えたときの除去方法をわかりやすく紹介します。カビの原因ややってはいけない対処法、予防方法とあわせてまとめました。
【この記事でわかること】
・カビが生える主な原因は湿度・温度・栄養
・フローリングのカビ除去にはエタノールが効果的
・湿度への対策や定期的な掃除でフローリングのカビ発生を予防できる
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フローリングにカビが生える主な原因
フローリングにカビが生える主な原因
フローリングになぜカビが生えるのか、具体的な原因を解説します。
・カビの発生条件は「湿度」「温度」「栄養」
・気密性の高さが招く結露
・布団やマットレスの敷きっぱなし
・カーペットやラグの下に潜む湿気
・観葉植物や水槽周りの水分
・見落としがちなホコリや食べこぼし
原因を突き止めてカビを予防するために、基礎知識を確認しておきましょう。
カビの発生条件は「湿度」「温度」「栄養」
以下のような条件が揃うと、カビは発生しやすくなります。
暖かく湿度が高い環境だと、カビは発生しやすくなります。とくに高温多湿になりやすい6月〜9月は、カビが繁殖しやすい時期です。一方で冬でも暖房や結露によってカビが発生するので、一年を通して気が抜けません。
気密性の高さが招く結露
現在は気密性に優れている住宅が多く、カビが発生しやすい傾向があります。気密性が高いと空気が漏れにくく、湿気がこもりやすくなるのが主な理由です。
さらに空気中に含まれた湿気がフローリングで冷やされると、結露が発生します。とくに冷暖房を使用すると温度差が大きくなるため、結露は発生しやすくなるでしょう。
換気を怠ったり部屋干ししたりするとさらに湿度は高くなり、カビが生えやすくなります。こまめに換気をする、除湿機を使用するなど、湿気対策が必要です。
布団やマットレスの敷きっぱなし
人は寝ている間にコップ1杯分の汗(約200ml)をかきます。布団やマットレスが汗を吸い込むことで、湿気が蓄積。さらに付着する皮脂汚れや髪の毛により、カビが生えやすくなる条件が揃います。
敷きっぱなしにすると、布団やマットレスが含んだ湿気がフローリングとの間に蓄積してしまうのです。移った体温との温度差で結露が発生すれば、カビが生えるリスクはさらに増します。
布団やマットレスをあげたり干したりと、湿気を溜めないための対策が必要です。シーツも1週間に1回を目安に洗濯して、なるべく清潔に保ってください。
カーペットやラグの下に潜む湿気
カーペットやラグはフローリングに敷きっぱなしのことが多く、下に湿気が溜まりやすくなります。繊維には汚れが絡まりやすいため、ホコリやペットの毛など栄養源も豊富です。
とくに外気との温度差が伝わりやすい窓際は結露が発生しやすく、カビのリスクが高くなります。敷いたカーペットやラグが湿気や結露で湿り、「めくったらフローリングにカビが発生していた」といったことは珍しくありません。
カーペットやラグはこまめに干し、湿気を乾かすことが大切です。粘着ローラーや掃除機で清潔に保ち、移動させて下のフローリングも掃除しましょう
観葉植物や水槽周りの水分
観葉植物の受け皿の水や水槽の水によって周囲の湿度は高くなり、カビは発生しやすくなります。とくに観葉植物の肥料は栄養源になりやすく、カビの発生源になる可能性があるので注意が必要です。
水やりのときフローリングにこぼれた水が残れば、そこからカビが発生します。観葉植物や水槽をフローリングに直接置くのを避け、水がこぼれたらすぐに拭き取ることが大事です。
見落としがちなホコリや食べこぼし
フローリングには、ホコリや食べこぼしなどさまざまな汚れやゴミが落ちています。日常生活で蓄積していき、カビの栄養源になるのです。
定期的に掃除をしていても、フローリングの隅や溝に入り込んだ汚れやゴミは残ることがあります。ホコリは湿気を含みやすく、放置すればフローリングにカビが発生してしまうでしょう。
とくに食品の汚れや食べこぼしが発生しやすいキッチン・ダイニングや、掃除しにくい家具の下は注意が必要です。食べこぼしなどの汚れはすぐに拭き取り、こまめに掃除をして清潔に保ってください。
フローリングのカビ取りでやってはいけない4つのこと
フローリングのカビ取りでやってはいけない4つのこと
間違った方法でフローリングのカビ取りをすると、傷めたり悪化させたりする可能性があります。
・掃除機で吸う
・塩素系漂白剤
・重曹やお酢でこする
・いきなり水拭きする
やってはいけない4つの方法について、あらかじめ確認しておくと安心です。
掃除機で吸う
カビの胞子は非常に小さく、掃除機で吸い込んでもフィルターをすり抜けてしまいます。排気とともに胞子が放出され、部屋中に舞い上がるので注意が必要です。
カビの胞子が広がり、他の場所で繁殖する可能性があります。健康被害や掃除機内部でのカビ発生の原因にもなるので、正しい方法で除去しましょう。
塩素系漂白剤
塩素系漂白剤はカビに高い効果を発揮しますが、フローリングには使用できません。表面の色が抜け、白く変色する可能性があります。
また、塩素系漂白剤は非常に強力で、フローリングの木材を傷めるので注意が必要です。湿気を吸いやすくなり、一時的に除去しても再度カビが発生しやすくなります。
重曹やお酢でこする
掃除で活躍する重曹やお酢ですが、フローリングのカビの除去には逆効果です。重曹の研磨作用がフローリングの表面を傷つけるため、汚れや湿気が傷に入り込みやすくなります。
お酢はベタつきやシミの原因になり、残るとカビの栄養源になってしまうでしょう。重曹やお酢を使用することでカビを広げる可能性があるので、使用してはいけません。
いきなり水拭きする
カビは水拭きだけでは除去できません。表面を拭き取るだけなので胞子は除去できず、逆に広げてしまう可能性があります。
フローリングに水分を与えてしまい、新しいカビが発生しやすくなるので注意が必要です。カビを殺菌してから乾拭きで拭き取る順番を、必ず守ってください。
フローリングのカビ除去のために準備するもの
フローリングのカビ除去のために準備するもの
フローリングのカビを除去するときは、まず必要な道具を用意しましょう。
・マスク
・ゴム手袋
・エタノール(無水エタノール8:水2の割合で混ぜる)または消毒用アルコール
・スプレーボトル
・ペーパータオルまたは雑巾
・歯ブラシ・綿棒・爪楊枝など(必要に応じて)
無水エタノールは原液だとフローリングを傷めるので、濃度が70〜80%になるように水と混ぜて使用します。市販の消毒用アルコールを使用する場合は、水と混ぜる必要はありません。
フローリングのカビを安全に除去する手順
フローリングのカビを安全に除去する手順
正しい手順で掃除すれば、フローリングを傷めることなく安全にカビを除去できます。
1. エタノールを吹きかけ、カビを死滅させる
2. 中心から外側へ、優しく拭き取る
3. 溝の細かいカビは歯ブラシで掻き出す
カビは放置するとすぐに繁殖するので、見つけたらすぐに除去してください。
1. エタノールを吹きかけ、カビを死滅させる
カビにエタノールもしくは消毒用アルコールを、カビが発生している部分に吹きかけます。窓を開けて換気をして、マスクとゴム手袋を着用してから作業しましょう。スプレー後は2~3分放置して、カビをしっかりと死滅させます。
なお、黒カビはエタノールで除菌できますが、色は落とせません。漂白効果のある塩素系漂白剤はフローリングに使用できないので、完全に除去したいなら業者への相談を検討してください。
2. 中心から外側へ、優しく拭き取る
ペーパータオルまたは乾燥した雑巾で、中央から外側の順番で押さえるように優しく拭き取ります。ゴシゴシこすったり、カビが発生していない部分に広げたりしてはいけません。
フローリングは水分に弱いので、必ず乾いた状態で拭き取ってください。掃除のあとは目視やにおいで確認し、カビが残っている場合は同じ手順で掃除しましょう。
3. 溝の細かいカビは歯ブラシで掻き出す
フローリングの溝に入り込んだ細かいカビには、歯ブラシや綿棒を使用します。カビを飛び散らさないように、優しく掻き出すのがポイントです。カビを取り除いたあとは、通常の通りエタノールを吹きかけて乾拭きします。
鑑定士コメント
カビは菌糸を伸ばして成長するため、円状や斑点状に繁殖します。ほこりなどの汚れは特定の形はなく、不定形な点が主な違いです。また、カビは種類によって黒色・青色・緑色・赤色・茶色などの色素を持っていて、土や腐った木材のようなにおいがします。形状や色、においに注目することが、カビと汚れを見分けるポイントです。
二度とカビを発生させない!今日からできる徹底予防方法
二度とカビを発生させない!今日からできる徹底予防方法
フローリングのカビを除去しても、原因を放置するとまた発生する可能性があります。
・すのこや除湿シートを活用する
・こまめな掃除を心がける
・防カビ効果のあるフロアコーティングも検討する
効果的な予防方法を紹介するので、ぜひ実践してください。
すのこや除湿シートを活用する
布団やマットレスをフローリングに敷いている場合は、すのこや除湿シートを活用しましょう。すのこを敷けば通気性がよくなり、湿気が溜まりにくくなります。
折りたたみ式のすのこベッドは部屋の中で立てかけて布団を干せるので、おすすめです。除湿シートを活用すれば、布団やマットレスの湿気を吸収してくれます。
カーペットやラグの湿気対策にも、専用の除湿シートが効果的です。ただし、すのこや除湿シートを使用している場合でも定期的に換気をし、布団やマットレスは干して乾燥させましょう。
こまめな掃除を心がける
汚れやゴミはカビの栄養源になるので、こまめに掃除をして清潔に保ちます。カビを徹底的に予防したいなら、毎日の掃除が理想的です。
フローリングワイパーを使用すれば、手軽に掃除できます。汚れやゴミが多いときは、掃除機を使用しましょう。ベッドの下や部屋の隅はホコリが溜まりやすいので、念入りに掃除します。
キッチンの油汚れなど毎日の掃除で落ちない汚れは、固く絞った雑巾やウエットタイプの掃除シートを使いましょう。ただし、無垢材のフローリングは水に弱いので、なるべく水拭きは避けてください。
防カビ効果のあるフロアコーティングも検討する
カビをより効果的に予防したい場合は、防カビ効果のあるフロアコーティングがおすすめです。カビを防止するだけではなく、耐久性や耐水性も高くなります。
フローリングをダメージから守ることができ、掃除もしやすくなるところが魅力です。ワックスと比較すると耐久年数が長いので、こまめに塗り直す必要もありません。
湿気が多い部屋や結露しやすい部屋には、とくにフロアコーティングがおすすめです。なお、賃貸の場合は許可が必要なので、まずはオーナーや管理会社に相談しましょう。
以下の資料では、マンションの機能用語を紹介しています。マンションを探すときの基礎知識として、ぜひ参考にしてください。
鑑定士コメント
軽度なカビなら自分でも除去できますが、広範囲に繁殖している場合のカビ取りは困難です。フローリングの中に侵食していると、素人では除去できません。間違った方法でカビ取りをすれば、フローリングが変色したり傷んだりする可能性があります。除去が困難だと感じたときは、プロの業者に相談しましょう。
まとめ:フローリングのカビ対策は「除去」と「予防」が鍵!
まとめ:フローリングのカビ対策は「除去」と「予防」が鍵!
フローリングのカビは、湿度・温度・栄養が揃うと一気に繁殖します。放置すると広範囲に広がるので、見つけたらすぐに除去することが大切です。
カビが発生している箇所にエタノールを吹きかけて、乾燥した雑巾で優しく拭き取りましょう。除去したあとは予防を徹底して、カビを発生させないことがポイントです。
「すのこ・除湿シート」や「こまめな掃除」など、紹介した予防方法をぜひ実践してください。日頃から対策を行うことで、カビのないフローリングを維持できます。

不動産鑑定士/マンションマイスター
石川 勝
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。
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