全国市況レポート

注目記事
エリアを知る
更新日:2025.08.22
登録日:2025.08.22
約1,300戸を備えた複合型マンションが誕生!「三田小山町西地区」再開発で住みやすく災害に強い街に

都内有数の高級住宅街でありながら、商店街の庶民的な雰囲気も心地よい麻布十番。その東側に位置する「三田小山町西地区(港区三田一丁目)」では、再開発が進められています。
北と南にわかれた2つの街区に、複合型マンションを建設中。あわせて約1,300戸の住宅をはじめ、保育施設や商業施設、オフィスなども計画されています。木造家屋が密集し、災害時のリスクも懸念されていたこのエリア。再開発により、防災性を高め、誰もが安心して暮らせる新しい街づくりが進行中です。
マンション図書館の物件検索のここがすごい!

- 個々のマンションの詳細データ
(中古価格維持率や表面利回り等)の閲覧 - 不動産鑑定士等の専門家によるコメント
表示&依頼 - 物件ごとの「マンション管理適正評価」
が見れる! - 新築物件速報など
今後拡張予定の機能も!
老朽化した木造建物が多く、防災対策が求められる「三田小山町西地区」

老朽化した木造建物が多く、防災対策が求められる「三田小山町西地区」
三田小山町西地区の西側には古川と首都高速2号線が通り、北側は特別区道1022号線に接しています。1869(明治2)年、この地区一帯は「三田小山町」と名付けられました。その後、1967(昭和42)年の住居表示実施により、現在の町名である「三田一丁目」に変更。三田一丁目は、旧赤羽町・旧三田小山町・旧新門前町が一緒になった地域とされています(※2)。
明治初期は、古川の豊かな水を活用して水車業が盛んに営まれていました。中期になると、国営・民間ともに多くの工場が造られ、川沿いに次々と工場や商店、住宅が立ち並び、流域が一気ににぎわいを見せます。昭和20年代以降は、機械金属工場を中心に、工場地帯として活性化してきました。
三田小山町西地区は、太平洋戦争による空襲被害から奇跡的に免れたエリアでもあります。そのため、古い木造家屋や商店、昔ながらの街並みがそのまま残存しているのが特徴。
西に少し足を延ばすと、慶応義塾大学三田キャンパスがあり、周辺には各国大使館も点在。綱町三井倶楽部など、かつての大名屋敷や華族の邸宅の名残を感じる建造物や敷地も存在し、閑静で国際色豊かな街並みが広がっています。
三田エリアでは現在、複数の再開発が行われ、2025年3月には、港区最大級の敷地面積を誇る「三田ガーデンヒルズ」が竣工。ヴィンテージマンションの代名詞ともいえる「広尾ガーデンヒルズ」の約38年ぶりの再来となり、建物は旧逓信省簡易保険局庁舎の一部を再利用するなど、その文化的価値も評価されています。総戸数1002戸、敷地面積25,246.57㎡という圧倒的スケール、帝国ホテルと提携し、ホスピタリティ溢れる最上のおもてなしを受けられるなど、格式高い大規模マンションとして注目を集めています。
三田小山町西地区周辺には、高級スーパーから庶民派スーパー、周辺に暮らす外国人御用達のインターナショナルマーケット、麻布十番には大手コンビニやドラックストアもあり、食料品や生活用品は不便なくそろいます。
国際医療福祉大学三田病院、東京都済生会中央病院の2つの総合病院のほか、麻布十番には、内科、消化器内科、小児科、心療内科、精神科、美容皮膚科などのクリニックがあるので、すぐに医療機関を受診できて子どもも大人も安心です。
また、古川沿いに新広尾公園や一の橋公園、麻布十番に綱代公園など、小規模ながら憩いの場として利用できる公園が整備されています。芝公園、東京タワー、麻布台ヒルズ、六本木ヒルズといった、都心の人気スポットにも徒歩で行ける、優れた立地もポイントです。
(※2)三田一丁目町会ホームページ 三田地区の歴史より
2エリアに4棟を建設中!保育施設や公園、広場も新設予定

麻布十番駅、赤羽橋駅の間
今回の再開発では、三田小山町西地区の中央を東西に走る区画道路が整備され、そこを境にした「北街区」と「南街区」の2つの街区で、それぞれ複合型マンションが建設されます(※1)。北街区には、地上42階・地下1階のA棟、地上8階・地下1階のオフィス棟が建設。住宅は約790戸を見込み、事務所、店舗(スーパーマーケット)などが計画されています。
南街区は、地上31階・地下1階のB棟、地上16階・地下1階のC棟が建設され、住宅は約510戸、そのほか店舗や保育施設、屋外には公園も新設される予定です。道路は拡幅して、再整備するとともに、古川沿いには親水広場、敷地の外周部にも緑豊かなオープンスペース(広場)を確保。
また、建物は道路の境界より後退させて、道路と一体となった歩行者のための空間を整備します。住宅共用部には、災害時の帰宅困難者の受け入れ施設を備え、備蓄倉庫や非常用発電設備を併設し、防災支援機能をもたせることも計画されています(※3)。
【北街区】建築敷地面積:約10,964 ㎡、建築面積:約 5,840 ㎡、延べ床面積:約 106,960 ㎡
【南街区】建築敷地面積:約9,473 ㎡、建築面積:約 5,050 ㎡、延べ床面積:70,680 ㎡
(※3)三田小山町西地区第一種市街地再開発事業 事業計画書より
https://www.city.minato.tokyo.jp/documents/107507/zigyokeikakusyomitakoyamanisi.pdf
地域の防災性が向上。解放感あふれる新たな街で心地よく暮らせる

再開発により魅力的な街に進化する三田小山町西地区
狭いエリアに住宅や商店などの木造家屋がひしめきあっていた三田小山町西地区。都市基盤の整備が課題となっていましたが、細分化されていた住宅、店舗、オフィスなどを複合型マンションにまとめ、耐震性・耐火性に優れた建物をつくることで、災害時にも強く、安全で安心して暮らせる街に生まれ変わろうとしています。
住宅だけでなく、スーパーマーケットや商業施設、保育園などの子育て支援施設、公園などを敷地内に導入することで、このエリアで利便性の高い暮らしが完結。暮らしやすく、ゆとりある生活が送れるでしょう。
地域に開かれた開放的なオープンスペース(広場)は、自然と人の流れを生み、災害時には避難場所として活躍。すでに再開発が完了している隣接エリアや、対岸の麻布十番へも移動しやすくなり、避難路としての動線もスムーズになることが予想されます。
エリアの防災性向上、開放的な敷地空間の創出、そして住環境は便利で快適に……。再開発により魅力的な街に進化する三田小山町西地区から、今後も目が離せません。
※2025年6月時点の情報です。

マンション専門調査員
今村 浩一
マンション管理会社にて管理組合の運営支援業務、その後、大手不動産仲介会社にて売買仲介営業に従事し、2016年に東京カンテイに入社後現在に至る。
マンション専門調査員として東京都心部を中心に、埼玉県全域、 名古屋市、宇都宮市、高崎市、福岡市、広島市など、約9年間で延べ12,000棟以上のマンションについて現地/データの二面から調査を行う。
趣味はマンション関連のネットサーフィン、モデルルーム巡り、マンション将来価格予想。夢は歴代住んだマンションの模型を部屋に並べてお酒を飲むこと。
公式SNSをフォローすると最新情報が届きます
おすすめ資料 (資料ダウンロード)
マンション図書館の
物件検索のここがすごい!

- 個々のマンションの詳細データ
(中古価格維持率や表面利回り等)の閲覧 - 不動産鑑定士等の専門家による
コメント表示&依頼 - 物件ごとの「マンション管理適正
評価」が見れる! - 新築物件速報など
今後拡張予定の機能も!
会員登録してマンションの
知識を身につけよう!
-
全国の
マンションデータが
検索できる -
すべての
学習コンテンツが
利用ができる -
お気に入り機能で
記事や物件を
管理できる -
情報満載の
お役立ち資料を
ダウンロードできる
関連記事
関連キーワード
カテゴリ
当サイトの運営会社である東京カンテイは
「不動産データバンク」であり、「不動産専門家集団」です。
1979年の創業から不動産情報サービスを提供しています。
不動産会社、金融機関、公的機関、鑑定事務所など
3,500社以上の会員企業様にご利用いただいています。