美的 Life Style by 花千代2018/9/17

 

 

40度越えの猛暑、台風、地震と天地災害が続き、心を痛めることが多い夏でしたがようやく9月に入り気温も安定し秋めいてまいりました。

夏を思い返すと、私にとって今年いちばんの楽しい想い出は、初めて行った富士吉田の火祭りでした。

 

 

 

火を使う祭りは各地で見られますが、大抵は社寺の境内など特定の限られた場所で火を使うものが多いので吉田の火祭のように町中で広い範囲にわたって焚くのは珍しく、夜間の暗闇が普通の感覚であった近代初頭までの人々にとっては、まさに奇祭。

吉田の火祭りでは、高さ3メートルの筍形に結い上げられた大松明70余本が井桁に積まれ一斉に点火され、街中が火の海と化すので、大正時代ぐらいまでは「岳麓の奇祭」、「日本三奇祭の一つ」などと呼ばれていたようです。

ちなみに今年は86本もの松明が奉納されたそうで、燃える様はひたすら圧巻でした!

 

 

 

この火祭りは、日本一の霊山である富士山を敬う祭りでもあり、木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)の故事に由来する祭りである、と一般には言われていますが、夏山の富士山登拝の山仕舞いの祭りでもあります。

 

 

 

 

ちりちりと髪の毛が燃えるような近さと臨場感で喉もカラカラ、臨時の茶屋で枝豆とビール! 懐かしのヨーヨー掬いなどで遊び、最後に〆のラーメンを食べ、大満足、大感動の夜でした。

 

 

 

毎年8月26日、27日の2日間にわたって行われる祭りですが、富士山と地域の歴史的な結び付きや、富士山信仰を背景とした文化遺産価値の高さから、文化庁により平成12年12月25日に無形民俗文化財として指定されています。

薄闇に大きくそびえる富士山のシルエットを背景として、燃え盛る松明の炎の群れが、それはそれは妖しくも美しく幻想的で、涙がこぼれそうになりました。

富士山は活火山ですから太古の人々は敬いもし、恐れもしたのでしょう。

自然は人類に寄り添ってくれる時もありますが、懲らしめる時もあり、まさにこの夏、

人類の人知を超えた自然の叡智というものに対して考えさせられました。

 

 

花千代 フラワーアーティスト
パリにて4年間フラワーデザインを学ぶ。
帰国後、CMや映画のスタイリング、イベント装花や店舗ディスプレー、ホテルのフラワーアートディレクションなど多岐わたって活躍。
2008年洞爺湖G8サミット公式晩餐会会場装花、2013年オランド仏大統領総理官邸公式ランチョン、APEC総理公邸晩餐会で和のテーブル装花なども手がける。
2013年、2015年と夏目漱石原作芝居「三毛子」と「「こころ」の舞台美術を、2016年新作「乙姫さま」の舞台美術をそれぞれ三越劇場にて担当、テレビ東京「ソロモン流」NHK「グランジュテ」などTV出演、ジュエリーや家具、シューズデザインなどコラボワークも多い。
近著に「花千代流テーブル&フラワースタイリング」誠文堂新光社

Hanachiyo Flower Design Studio  http://www.hanachiyo.com/

https://www.facebook.com/Hanachiyo

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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