ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店2018/7/24

ワタシのご主人はこの家の奥様。毎日のようにワタシを散歩に連れて行ってくださる。

そしてご自身は美味しいレストランで毎日のように食べ歩き、カフェでコーヒーを飲み時々ケーキも食べ、その街の美味しいパンを買って帰る。たまに奥様のダンナ様もご一緒する事もあるが回数は限られている。そしてその日の食事報告をワタシに逐一してくださる。たまに私の食事分もドギーバッグに入れて持って来てくださる。。

あっ、私の名前はボン。オスのコッカースパニエル、4歳。

 

この日はダンナ様と奥様そして奥様の幼馴染のシン子ちゃんと「赤羽橋」へ。

シン子ちゃんは今北海道の奥地にいて、地味に暮らしているのだそう。

赤羽橋は江戸時代の昔からある名称。流れる川は渋谷川の下流にあたりこのゾーンでは赤羽川と呼ばれていた。

 

以外に歴史のあるエリアの赤羽橋の「志な乃」にお邪魔した。

 

 

この店、数十年前に西新橋に創業、マッカーサー道路建設のために赤羽橋へ移転した歴史ある手打ち蕎麦店。

店内はそれ程広くなく、テーブル席のみ18席。サッカー代表監督だったトルシエのサインも飾られている。

 

 

客の多くが常連さん。その9割以上が「合盛(税込1150円)+けんちん汁(税込350円)=1500円(税込)」を注文する。僕らも同様に注文。志な乃と言えば、このメニュー。

それの小盛りにするか、並盛りにするかの選択する。今日は並盛り。結構それぞれ一人前の量があるボリューム。

 

合い盛りとは「うどん+手打ち蕎麦」。

蕎麦は自家栽培のこだわりがあり、さらには自家製粉、石臼挽き。いわゆるコシのある田舎蕎麦。

蕎麦はわさびとネギで食べる。うどんは艶っぽく、喉ごしの良いタイプ。美味さでは実はうどんの方が勝る。うどんは生姜と大根と胡麻で主にいただく。

蕎麦もうどんも途中からけんちん汁に時々漬けて食べる。これも美味い。

 

 

後半は残ったけんちん汁中心にいただく。

具にはゴボウ、大根、ニンジン、サトイモ、豆腐が入る。どーんとした分量で美味しい、と奥様。

 

 

さてこの日ダンナ様は、海外から来たお客さんと有名な鰻店「五代目 野田岩 麻布飯倉本店」へ。

 

 

実は蒸した関東焼きより直焼きの関西焼きの方がダンナ様は好みだが、久しぶりでもあるし、やはりここは人気店。彼を連れて訪問する事に。

 

混んでるかな?と思いつつ、13時少し前に来てみたら案外空いていて、3階にすぐに通された。

和服の仲居さんに外人の友人は嬉しそう。

 

メニューページをめくるともちろん1万円超えもいっぱいあるが、コースの彩コース(一人前税込4800円+サービス料10%=5280円)をオーダー。

あれ?コースで、意外にリーズナブル。

世間が鰻を値上げしている中で、すごく高級イメージの野田岩がこんなに頑張ってるのか、と感心。

 

早速、お通しに煮こごり、美味しい。続いて出て来たのがメニューにひとくち志ら焼と書かれている「白焼き」。蓋をあけると、思ったよりも大きめ。

 

 

ひとくちと言う割には立派。嬉しい。

 

さて、メインエベント「うな重」。さー、いよいよだぁ。期待を持って蓋を開ける…うっ、あらら?鰻小さい。

 

 

さっき白焼きがひとくちなら、これは三くち…。まあ4800円ならこんなもんでしょう…。ただ、この鰻の分量でこのご飯の量は配分が難しすぎる。鰻1に対してご飯3を食べるくらいのイメージ……。

 

 

肝吸い飲みながら調整するも、結局ご飯配分うまくいかずで半分残してしまった。ダンナ様、心で農家さんにすいませんと謝ったそう。そもそもやっぱりこの値段じゃ大きく望むのは無理だったか。。

 

最後のデザートは「梅酒ゼリーにミント乗せ」。

 

 

配膳してくれる女性は丁寧だし、店も雰囲気があって、友人が大喜びしてくれたのでダンナ様も大満足。

 

 

 

夏はアスファルトが熱くなって路面温度は60度にもなると言う。ワタシの肉球もアッチッチなので今日は靴を履かせてもらっての散歩。

暑いけど東京タワーを見上げつつ歩く散歩は楽しい。

 

 

さて、奥様はパンを買いにB「アブミ ベーカリー」へ。

 

 

ここは知らないとなかなか来れない場所。東京タワーの足元近くにある路地にその可愛らしいパン屋さんはひっそり営んでいる。

 

 

ベーグルにオカズを挟んだパンや、いわゆるバゲットパンにオカズを挟んだモノ、さらには甘いメロンパンなどが置いてある。人気は「よもぎあんぱん」という事だったのでそれも買いつつベーグルに海老カツの入ったものと、バゲットも1本いただいた。

帰り際、何故か店主が「コーヒーキャンディ」と「クラッカー」をオマケに下さった。なんかちょっと嬉しいワン。

 

 

ワタシも分けてもらって食べたが、海老カツベーグルのシャキシャキキャベツと海老カツの相性の良さが際立ち、全体に上品に美味いパンだった。

 

店主は優しそうで腰も低くいい感じ。奥様も影で支えている感じが見てとれる。3年前にここに店を構えたそう。「Abumi」というのは例の馬の鎧(あぶみ)の事で、ベーグルの名前の由来なんだそう。

この近所に来たらまた寄って欲しいワン。

 

 

さて奥様はそこから歩いて3分のお弁当屋さんのSH「司亭」に寄って、坊ちゃんの今日の夜ごはん購入。ここにはくまモンを作った放送作家の小山薫堂さんが考えた「満腹警察24時」と言うお弁当があって、坊ちゃんのお気に入りなので奥様はわざわざこれを買いに来てみた。ところが……。

 

 

作るのに手間がかかり過ぎる弁当、その弁当に人気が出すぎて手に負えなくなって絶版になったと言う。

当初は警察からの注文がこの店に多いということで、「いつも遅くまでご苦労様」の意味を込めて、ボリュームある弁当をと思って作ったモノ。

 

実は開発当初の12年前(2006年頃)、薫堂氏の事務所で坊ちゃんは食べさせてもらったことがあって、それがきっかけでこの「満腹警察24時」弁当ファンになった。なにせ、カレーの下に潜むキャベツがまずはお気に入り。

 

お弁当屋のお母さんに「満腹警察24時をいただけますか?」と奥様。

(お弁当屋さん=店)「もう止めちゃったのよ、人気が出過ぎて、対応できなくて」「目玉焼きをひとつひとつ焼くのが大変で」と。

(奥様)「ええええええぇ?」。

(店)「いきなり五つ、とか頼まれても無理なのよ〜、昨日も朝から予約だけで200個もあって、朝10時に来た人も夕方来た人も断っちゃった〜、あはは」。……

 

(奥様)「いや、ひとつだけでいいんですけど…」、

(店)「あっ、そうか。お子さん、薫堂さんの知り合いだしね、じゃあ、特別に作ってあげるかな。」

奥でお弁当を実際に作っているお父さんもうなづいてオッケーしてくれた。

 

ということで作ってもらった再現された「満腹警察24時弁当」。

気合いを入れて作って下さった目玉焼の乗っかった幻の「満腹警察24時弁当」。

 

 

カレーの上にハムエッグ、カレーの下にシャキシャキキャベツの千切り。この組み合わせがたまらない。夜これを食べた坊ちゃん。相当喜んでいた。

実はカレーはあまり辛くないのでワタシも少し食べてみた。粉感たっぷりのトロッとした家庭風ルー。ジャガイモもゴロゴロ、玉ネギもたくさん入り、豚のバラ肉もたくさん使われている。でも、これで税込550円と言う破格値。

確かに、これはお気に入りになるワン。

 

 

実はあとで知ったが、この日のランチに坊ちゃんも赤羽橋にいたらしく、鉄板焼きの「蘭麻」に行っていたそう。

 

 

この店はランチで結構人気の店。坊ちゃんはこの日、気分はちょっと豪勢に「黒毛和牛プレミアムステーキ(税別2800円)」をランチに、と思って13時頃訪問。

ところが店内の客の7割方が注文するのは「らんま丼」。

プレミアムステーキ…と、頭の中では思っていたのに。口から出た言葉は「らんま丼、ひとつ」。…あー、意志は簡単に流された…。坊ちゃんらしい。30分先のスケジュールが立てられない男…。

 

モヤモヤ…。でも、すぐに料理は準備され、「サラダ」とデミカップの「海老のスープ(ビスク)」を飲む、濃厚で美味い…。

 

 

その後、すぐに「らんま丼」到着。

 

 

下部には甘辛のしぐれ煮が敷き詰めてあり、上部に椎茸、もやし、うずらの卵、紅生姜、ハラミ、海苔、キャベツが乗る。

食感、甘辛味、バランス、全体に良くて好き。

味噌汁は「なめこ、ワカメ、あさつき、豆腐」が入っていて、美味しい。

 

この店、夜は高級鉄板焼き屋さん。

材料をうまく駆使してランチはリーズナブルに食べさせてもらえる。

結構人気なので要チェック。

 

 

さあ、この日の晩御飯はご主人、奥様、シン子ちゃんの3人で超人気店予約困難寿司店の「東麻布 天本」へ。

 

 

もう予約がいっぱい過ぎて、来れる事自体が奇跡になって来ている。

この日も感覚的には、もう最後かも、と思いながら、ありがたくいただく。

思い起こせば、この日の予約は元旦の日に取ったモノ。

 

料理はお任せ。まずは「つぶ貝、じゅんさいを甘酢で」…夏を感じさせる爽やかな一品。

 

 

次々と出てくるつまみ。どれもが美味しいと奥様もダンナ様もシン子ちゃんも大はしゃぎ。

「久里浜のタコ」、

 

 

「対馬のカツオ、新玉ネギと一緒に」、

 

 

「あさりの出汁でとった茶碗蒸し、能登のこのわた、芽ネギを乗せて」、

 

「和歌山箕島のヒラ胡麻鯖」、…生からの焼きで、皮のパリパリ感と身の柔らかさのコントラストが美味しく素晴らしい。

 

 

 

「北海道増毛のボタン海老」…ふんだんな量の玉子を乗せて、わさび醤油で食べても良し、塩で食べてもよし。

「東京湾竹岡の太刀魚」…水深10〜20mの浅い海で、昨年はカワハギ大フィーバーだった竹岡。そこ漁場で獲れたふわっふわの太刀魚にワサビを表面にたっぷり満遍なく塗って食べる。太刀魚の下には酢飯があり、何とも美味い。

 

7品のツマミの後、いよいよ握り。

 

 

❶「玄界灘白いか」…甘くて柔らかくて、イカの概念が変わるくらい。

 

 

❷「鹿児島県出水市の春子鯛(かすごだい)」…春子鯛と書くくらいだから春に産まれ、春が旬だと思いきや、生まれたばかりのものは小さすぎるし、なかなか大きくならないので一年中食べることが出来るのだそう。これも美味しかった。

 

 

❸「東京湾のコハダ」…締めて2日間、香りもかなり鮮烈で味も濃厚で美味。

 

 

天本さん曰く、相当スペシャルな

❹「豊後水道のイサキ」。一日寝かせて漬けで。膨よかな味わい。

 

 

❺「鯵」

 

 

❻「須崎の金目鯛」…昆布で締めたような旨味があったがそうではなく、自身の旨味。

 

この後しばらくマグロづくし。

 

 

 

❼「境港の97キロのマグロ赤身」…スッキリ美味い。

❽ 「マグロの血合いぎし」…「血合いぎし」は血合い近くにある赤身部。味がとても良い部位。

❾「中とろ」…良い感じに脂が乗って美味い。

 

 

➓「厚岸のマスノスケ」…キングサーモン。大きいものは50kgを超える。マスノスケは5年周遊すると言う。奥様はサーモンの握りはそれ程好きではないが、マスノスケは大好き。

 

 

⓫「余市の塩水馬糞ウニ」…甘エビとかイカ、ホッケ、とかは食べた事があるが余市のウニは初めてかも。もちろん濃厚でかなり美味しい。

 

 

⓬「車海老」…天本名物、置き方で落ちるか落ちないかギリギリを攻める。ぷりっぷりでありながら柔らかくて甘みも口の中に伝わる絶品車海老。

 

 

ここで椀もの。「魚のアラで出汁をとった味噌汁」…深みのある味でホッとする香り。

 

 

⓭「東京湾横浜小柴のアナゴ筒漁で獲る貴重なアナゴ」…ふかふかの食感。最近東京湾であまり良いアナゴが獲れないと言われるが、今日のは絶品。改めて美味しいと思う。

 

 

ほぼ〆の「玉子焼き」はあのスイーツのS小山さん指導による。まるでスイーツデザート。ふわふわの玉子食感の絶品。以前より甘さが控えめになった気がするが、今の方が好み。

 

 

⓮「贅沢な太巻き」…中身の具は、ウニ、マグロ、胡瓜、イカなどなど贅沢三昧の太巻き。最後にこれでもかとガツンと美味しかった。

 

握りが14貫と以前に比べて5〜6貫減ったが、確かに胃にはちょうど良い。

以前はお腹がぱんぱんになり過ぎた。

 

さて期待は薄いが、年内にまた来れると信じて「良いお年を」の最近の常套句を奥様は封印していた。

来年1〜3月の予約分は3ヶ月後の10月1日のお昼から。OMAKASEサイトで一斉スタート。

 

北海道の幼馴染みのシン子ちゃんも大喜びしてくれた夜だった。

 

今日の散歩はこのくらいにして…、ああ、今日も一日食べまくったワン。

 

* 文中に出てくるBはパン屋さん、Sはスイーツ、Cはカフェ、SHは土産や品物を買った店、数字を囲む◯は昼間の利用、●は夜利用を表すワン!

 

この情報は作者とボンの散歩時点のものであり、変更が起きている場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。

 

 

川井潤  食関係含めた幅広いプロデューサー

食に限らず多くのプロジェクトを手掛ける。テレビ番組「料理の鉄人」企画ブレーン(1992年~97年)。地域や食のため世界中に出向く。ほぼ外食生活。食べログフォロワー数日本一。食雑誌dancyu等、執筆多数。

https://tabelog.com/rvwr/kawaijun/ 

https://magazine.tabelog.com/articles/author/kawai_jun

https://goetheweb.jp/restaurant/slug-nee725999900f

 

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