オープンキャンバス2018/2/28

 

皆さん、こんにちは。

マンションマイスターこと不動産鑑定士の石川です。

 

この「マンションの価値を現すマトリックス表を埋めていこう」のブログもスタートから半年余り、いよいよ今回でマトリックスの最後の枠が埋まるところまで来ました。

 

初回からずっと講義を受けて頂いた方、ありがとうございます!

フィールドトリップにご参加いただいた方にも、読んでいますと声をかけて頂き、励みになりました。

 

さて、さて、今回の講義は本当のラストスパートになります。

 

前回はマンションの価値を現す要因のマトリックスの中の、

 

4.資産性

×

B.一棟の建物に関する要因

 

を見ていきました。

 

その中で、「資産性」とは3つに項目に分けられ、

 

 

ひとつ目は「品等」です。すなわち品格やグレードと言い換えられるもので、品等を保つことが、資産性を高めることに繋がります。

 

2つ目は「市場性」です。「人気」とイメージできるもので、人気を維持するには、需給バランスを保つことが大事で、これを市場性と言います。

 

3つめは「メンテナン性」です。常に良い状態を保つ取り組みが資産性を高めます。

 

 

この3つの観点から資産性についてエリア、一棟のマンションと細項目を見てきました。今日は、さらにミクロ寄りの話となり、皆さんがお住まいになられる専有部分を見ていきます。

 

つまり、

 

4.資産性

×

C.専有部分に関する要因

 

となります。

 

 

これを踏まえて、マンションの価値を形成するマトリックス表で、今日のテーマ部分と合わせて見てみましょう。

 

 

さあ、いよいよ最後のマトリックスとなりますね。

 

では今日は黄色の部分、

 

4.耐久性

×

C.専有部分に関する要因

 

の項目を埋めていきますよ。

 

 

では、いつものように、そして、これが最後になるのかな?鉛筆にマンションマイスターの魔法を一振りすると・・・

 

ちちんぷいぷい!

 

はい、専有部分の項目が埋まりました。では順に説明していきますね。

 

 

まずは、「品等」から見ていきましょう。

 

・『内装のグレード』

フローリング、建具、壁紙などの内装は、メーカーごとのグレードがあり、コストが異なります。また、多くはグレードが高いほど、見た目の品格・高級感を感じるほか、メンテナンス性に優れ、長く使えます。

グレードの判断はそれなりの目利きが必要なのですが、普段から新築マンションのモデルルームなどに出かけると「目利き」に磨きを掛けられます。モデルルームにはオプションとしてグレードを高く設定したものを備え、部分的に標準グレードのものをサンプルとして設置している場合が多く、グレードの違いを手や目で確認することができます。

 

・『設備のグレード』

同様に、設備にもメーカーごとのグレードがあります。基本的な設備にはメーカーと品番がシールで確認できる場合が多く、内装よりもグレードを確認しやすいです。メーカーと品番のシールが確認できれば、写真を撮り、インターネットで検索して製造年・グレードを確認することが可能です。

 

・『リフォームの履歴・グレード』

分譲当時から、リフォームにて内装や設備を更新しているケースはこの履歴を確認します。また、リフォーム発注時の設計書や見積書があればグレードを確認できます。記録書面がない場合は、上記「内装のグレード」「設備のグレード」と同様の手順で確認しましょう。

 

 

次は「市場性」です。

 

・『間取りの市場性』

間取りが今のトレンドと比べて、古臭さがないかをチェックします。普段から新築マンションの広告等にふれていれば、自然と今の市場にあった標準間取りに触れることができます。

第2回のフィールドトリップでも説明しましたが、築30年を超えるマンションで分譲当時の間取りになっている場合、以下のような特徴があります。

【築年が古いマンションの間取の特徴】

・キッチンがクローズドされている。

・リビングよりも和室の方が偉く、一番良い位置

を陣取っている。

・リビングに開口部が少ない。

・部屋数を多く取ることが優先で、室内での

全体視認性が悪く、閉鎖的な空間。

・あまり家事導線・生活導線を意識していない。

一つでも当てはまるものがあれば、リフォームの検討をお勧めします。

 

・『用途の市場性』

事務所や店舗用途になっている場合、そのエリアや立地の特徴や需給関係に合っているか確認します。例えば事務所用途でマーケットの需要がない場合は、リフォームにて居宅にリフォームをすることが可能かどうか確認します。

 

・『規約に不合理な規制がないか』

管理規約に不合理な規制があれば、市場性に影響するので確認します。例えば、フローリング不可で絨毯のみとか、リフォームによる水回りの変更不可、設備(エアコンなど)の制限などが実例として挙げられます。

また、リフォームが可能でも工事期間・時間を極端に制限されるなどがあれば、発注コストにも影響するので要注意です。

 

・『賃貸のニーズ』

当初、自己居住用で購入しても、いつライフスタイルの状況が変わり住めなくなるか分かりません。その場合に、賃貸に供する可能性も予測し、賃貸ニーズがどれだけあるか、賃料水準や需給動向を確認します。また、仮に賃貸に供する予定がなくても、賃貸ニーズが旺盛な住戸であれば、需要が落ちにくく、安定した資産価値を維持できます。

 

 

最後に「メンテナンス性」です。

 

・『丁寧に扱われているか』

『手入れの状態』

いくら内装や設備のグレードが良くても、長年無造作に扱われていたり、手入れをされていなければ、劣化も早く価値も維持できません。住人の方がどれだけ丁寧にされていたかは、見た目の印象も含め、案外大事な要素になります。

 

・『設備等に汎用性があるか』

いくらグレードが高く高級な設備等であっても、例えば、特注で部品がないとかというケースは、メンテナンスが難しく1つの故障で全部入れ替えなければならないケースもあります。設備のメーカーや品番を確認したときに、今その品番がメンテナンス可能かどうか、部品に汎用性があるか、それぞれのメーカーに確認することが可能です。

 

 

いかがでしたか。最後のマトリックスとなった

 

4.市場性

×

C.専有部分に関する要因

 

実際の普段の居住空間に密接な部分です。この「C.専有部分に関する要因」はどの性格に関しても、内覧時しかチェックできない項目も多く、いかに事前にチェックすべき項目を整理して短時間で確認するか、がカギとなります。

 

内覧時には必ずこのマトリックス表を持っていくのもお勧めしますよ。

 

これで4つの性格のうち、

 

1.安全性

2.居住性

3.耐久性

4.資産性

 

の全部のマトリックスが埋まりました。

お疲れさまでした!

 

次回はファイナルとして、マトリックス表の総まとめをします。そのうえで、次回からのオープンキャンパスの新企画に繋げられればと考えています。

 

お楽しみに!

 

マンションマイスターの石川でした。

 

 

石川勝

不動産鑑定士
東京カンテイにてマンションの評価・調査に携わる。中古マンションに特化した評価手法で複数の特許を取得する理論派の一方、「マンションマイスター」として、自ら街歩きとともにお勧めマンションを巡る企画を展開するなどユニークな取り組みも。

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