住めば都も、遷都する2018/2/11

マンションには共用施設がある。つい、自宅の専用空間ばかりに目がいくが、どんな付帯空間があるかは、暮らしやすさに大きく影響する。

 

昔からマンションには、ラウンジやロビーのような公共スペースがあった。そうした空間をもっと充実させて、パーティーのできる部屋を設けている物件が増えた。1階ではなくて、高層階にパーティールームがある空間は、なかなかいいものだ。

 

ご近所の子供たちが集まって誕生会やクリスマス会を気軽に開ける。お子さんが小さい家のママやパパは、なかなか、外へ出かけられない。でも、同じマンションの中に大空間があれば、そこで、おいしいものを持ち寄って、おしゃべりをして、子供たちは遊ばせておくこともできる。

 

パーティールームがあると、部屋さえ開いていれば、遠くの友人たちを招いて飲み会をすることもできる。自宅に招くよりも、気持ち的にはラクになる。片付けも、みんなでやれば、あっという間である。

 

夜が遅くなりそうなら、ゲストルームに泊まってもらうことも可能だ(それがあればだが)。季節によっては混んでいて、予約が取りにくいが、前もってスケジュールが分かっていれば、なんとかなる。

 

故郷から両親や親戚を呼んだときも、ゲストルームが押さえられれば、都合がいい。自宅だと気を使うが、公共的な宿泊スペースだと、泊める方も泊まる方も気軽である。

 

 

図書館や書斎のように使える静かな空間を共用施設として設けるマンションも増えてきた。本などは、自宅で読めばいいともいえるが、ちょっとエレベーターに乗って違う階を訪れるのも気分が変わって集中できる。

 

いつもライブラリーを利用しているマンション仲間に目礼をして、あとは、黙って読みかけの本を数時間、熟読する。家に帰る頃には、充実した時間に満ち足りた思いだろう。

 

マンションの共用施設には、他者と関わる外向的な空間、自分と関わる内向的な空間の両方があれば、気持ち的にも安定する。

 

広い庭園は、おしゃべりの場にもなり、一人での散歩にも向いている。借景で外部の自然を取り込める立地であれば、それはそれで素晴らしい。だが、やっぱり、マンション内に庭園があるとひときわ楽しい。

 

園芸好きの人が、花を植えるとか、植栽を整えてくれる。もちろん、プロの業者が入って、公園のように季節ごとの手入れがされれば、それも素敵だ。

 

さて、こうした共用施設と並んで、実用的なサービスも欲しい。宅配ロッカー、フロントサービス、コンビニエンスストア、そして何よりも24時間使えるゴミ集積所があると、暮らしやすさは高まる。

 

住めば都も、遷都する。マンションは、コミュニティ空間でもある。共用施設は生活の質に大きく関わる。といっても過剰なサービスがあると、維持費も高くなる。そこら辺りは、しっかりとチェックしたい。

 

関沢英彦

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

http://ameblo.jp/ideationconsultant/entry-12291077468.html

 

 

 

 

 

住めば都も、遷都する についての記事

もっと見る