ボンが見聞きしたあの街の美味しいお店2018/1/21

ワタシのご主人はこの家の奥様。毎日のようにワタシを散歩に連れて行ってくださる。

そしてご自身は美味しいレストランで毎日のように食べ歩き、カフェでコーヒーを飲み時々ケーキも食べ、その街の美味しいパンを買って帰る。たまに奥様のダンナ様もご一緒する事もあるが回数は限られている。そしてその日の食事報告をワタシに逐一してくださる。たまに私の食事分もドギーバッグに入れて持って来てくださる。。

あっ、私の名前はボン。オスのコッカースパニエル、4歳。

 

 

さて18回目のお話は昔、芸者衆で賑わっていたという湯島。

大手町から千代田線でわずか2駅。表参道駅まで9駅と便利。ちょっとホテルやら怪しいネオンはあるものの物価も安くて、美味しい食事にもありつける。

 

さてこの日はいつもよりも相当早くの時間から散歩。それはC「うさぎやcafe狙い。

 

 

朝9時〜9時10分の間に注文した人だけがオーダーできる「うさパンケーキ」を奥様は食べに来た。そのため朝8時半頃から並んだ…ワタシだって6時半起きでこのために準備したので眠いワン。

 

 

で、9時時点で入店者19人。全員開店前から並んでいた人(全部で23席なので空席4席)。全員もちろん「うさパンケーキ」が黙っていてもオーダーに入る。それに珈琲、日本茶、紅茶、牛乳やらを個別に注文。牛乳以外はおかわり自由。

 

 

なるほど、お盆を縦に置くと、なんとバター、あんこ、パンケーキが「うさぎ」の形に。おおおっ…元々猟犬としての性格を持つワタシとしてはこのウサギをハンティングしたくなるワン。という事で奥様がワタシに分けてくれたワン。

 

 

人間の方は、パンケーキを一枚手に取りバターを塗り込んで半分に折り、手で持って食べるのがお作法。奥様に食べさせてもらったが、バターかなり美味しい!

パンケーキ、焼き立てだから美味しいが、意外に普通かな。でも、食感はふわふわでワンだふる。この店は経験する事が大切。

パンケーキ650円、コーヒー440円、計1090円。

 

朝ごはん代わりのパンケーキを食した後、少し歩いて湯島天満宮(天神さん)をお参りポタポタ散歩。もうすぐ受験シーズンなのでそろそろ混み始める学業の神様を祀る。奥様も最近、歴史の勉強に没頭しているから試験でも受けるのかな?

 

 

 

ランチは奥様は久し振りに、学生時代のお友達のトンさんと。場所は2014年から2016年までミシュランのビブグルマンを獲得していた「厳選洋食さくらい」へ。

 

 

ここは2000年に開業。以来、質の高い洋食を出す店として人気。

 

空間も落ち着いて、湯島の周りの雰囲気とは一線を画す。

この日、奥様もトンさんも同じメニューをオーダー。「ミックスフライセット」。サラダ、スープ、食後の飲み物付きで2500円(税込)。

 

 

待つこと5分弱、まずサラダ。「トマトとレタスのサラダ」…やや酸っぱめのドレッシングで。レタスはシャキシャキ。

 

 

スープは「人参のポタージュスープ」…人参とは思えないほど甘いスープ。後で食べさせてもらったが美味しかった。

 

 

「ミックスフライ」は海老フライ、メンチカツ、蟹クリームコロッケ。蟹はタラバガニとずわい蟹を使いゴージャス&クリーミー。

 

 

海老フライは、タルタルソースで、メンチカツはデミグラスソースで、蟹コロッケはウスターソースそれぞれのソースでバリエーションを楽しめる。

 

 

そして、この店のライスはもちもちしてとても美味しい。それだけで奥様もトンさんも喜んでいた。

 

 

空間もサービスも凛としていて、湯島エリアの喧騒から逃れる時、貴重な空間でもある。

コーヒーもついてゆっくりできてありがたい。

洗練された洋食屋さんである。

 

今日はこれから半日、トンさんとゆっくりこのエリアでお話し予定の1日。

 

 

あれ、坊ちゃんが向かいの「デリー」から出てきた。行列のできる店なのによく入れて、もう食べ終えたなぁ。ワンだふる。

 

 

湯島にあるわずか17席。スペースも狭い「カレー屋さん」。

銀座にもミッドタウンにも新川にも店はあるが、意外にもこちらが本店。

そして同じメニューが銀座店よりも若干安く食べられる^ ^。

 

 

サラサラカレータイプで、流れるルーのゴハンへの染み込み具合をうまく配分しながら食べないとゴハンが残る危険性がある。実はこの日はごはんが最後に余って坊ちゃんは失敗感が漂ったそう。

 

辛さはかなりのモノ。以前ここで一番人気の一番辛い「カシミールカレー」を坊ちゃんは食べて汗だくになっていた。ワタシも食べさせてもらってキャイーンと、撃沈した覚えがある。

 

 

そのため今日はそのひとつ下の辛さレベルの「インドカレー」をオーダーしたそう。美味しいのだが、これでも坊ちゃんにとっては十分辛くて、店の女の子がタイミング合わせて水を注いでくれる事がありがたかったそう。この気配りホスピタリティは重要だワン。

味良し、ホスピタリティ良し、値段良しで東京の中でも好きなカレーの上位のひとつ。

 

あれ?またダンナ様と湯島天満宮の方から出版社勤務で食通の下野さんと歩いてきた。結局この家族はいつも同じようなところにいるけど、行動はバラバラなんだな。

坊ちゃんは仕事があるらしく、ここでお別れ。でも夜もこの辺りで食べるんだそう。

 

 

ダンナ様は下野さんと大正時代から続く湯島の「鳥つね本店」を訪問していたらしい。昼過ぎだけどすぐに着席出来たそう。

 

 

「上親子丼」を注文したと言うが、この店、ランチは「サラダと揚げ物(鳥の唐揚げ)の付いた上親子丼セット(2600円)」か単品の「上親子丼(1500円)」しかなくて、並、も何もない。

 

 

「上親子丼」と声高らかに頼んでも、店の人はさりげなく「親一(おやいち)」と店に伝える。。上親子丼3つなら「親三(おやさん)」…。だったら普通に「親子丼」と呼べば良いのにと老婆心と言うか犬心。

 

 

さて、中身。。胸肉が8割を占め、2割がもも肉。ワタシは残念ながらもも肉派。でも、ここなんせ出汁がうまい。甘さも過度で、甘すぎず、あとを引く美味しさ。玉子もたっぷり3個分使っていて(ひとつ100円くらいの玉子)、半熟部分含めてとろっとろで美味しい。鳥スープがセットでつき、テーブルにある高菜を食べつつ食べるとまた味変があって楽しく美味しい。

 

ダンナ様はドギーバッグに結構の量の親子丼を入れて持ってきてくださったので、後で上野恩賜公園で食べることにした。楽しみ。で、奥様とトンさんは湯島のカフェを併設した上品なおじいさまとおばあさまの運営するパン屋さんB「ぶどうぱんの店 舞い鶴」へ明日のパンの買い物へ。

 

 

おおお、なんと、ラッキーなことに今日は「巨峰の葡萄パン」が焼きあがっている日でしかも最後の一斤が残っていた。ラッキー。これ一斤で1650円もするけど、中に大量の巨峰がゴージャスに入った葡萄パン。ユニークで嬉しい。

 

 

ダンナ様達とは店の前でバイバイ。でもダンナ様も下野さんも夜はまたこの辺りで会食らしい。

 

 

奥様とトンさんとワタシは、その後、かりんとうで有名なSH「ゆしま 花月」へ。

お友達へのお遣い物にするため訪問。

 

 

東京の三大かりんとうのひとつと言われる。

三大かりんとうとは銀座「たちばな」、浅草「かりんとう小桜」、そしてこの湯島「花月」。

 

「花月」は昭和22年にこの湯島で、先々代のおかみが子ども相手に駄菓子屋さんを開いたことから物語が始まる。

面白いのが、きっかけは職人さんが砂糖を煮詰め過ぎてしまって失敗して水飴にしてしまった事で、試しにかりんとうに絡めて出来たのがこの名作。元々迷作だったわけだが、瓢箪から駒。

ここのかりんとうはきめ細かな生地を温度の違う油で三度揚げし、黒砂糖ではなく白砂糖なのが特徴。元々製法特許も取っていたようだが、期間的に今は切れている様子。

 

場所柄もあってか落語家さんなどにファンが多いそう。

 

美味しいので、食べ始めると結構やめられなくなるので要注意。

元々朱色の缶入りが有名だったが、最近は袋物で軽いお遣いものに使える袋詰めの商品があって便利。

 

 

ワタシが中に入れないので元三菱財閥の旧岩崎邸庭園を横目に見つつ上野恩賜公園でポタポタ散歩。ここの庭園は当時の半分の面積になっているようだが洋館含め立派で一見の価値はあるんだそう。そして今拡張工事に入っていてまた大きくなるようだワン。どっちにしてもワタシは入れないので見れないので残念だワン。

 

 

公園で食事と休憩と、若干のランニングにお付き合いいただき、いい頃合いの時間になったところで晩御飯に向かう。この湯島のあたりは明治時代から花街で有名な場所だった。その後も大正、昭和の最盛期には1000人もの芸者衆がこの辺りにいて、東京でも有数の花街だったそう。

 

 

今はもちろん置屋も残っていないが、夜遊びの町として光を灯しつつ、人々は次々と雑踏に消えていく。

 

 

そんな中で明治時代から113年続くおでん屋さん「多古久」にこの日、お邪魔した。

 

 

先代の女将が強烈だったが、今は何代目かのハンサムなお母さんとご主人のふたりを中心に若いお嬢さんだけで店を回している。

 

 

 

奥様達は麦焼酎と日本酒を飲みつつ、お通しは「むかご」。

おつまみに「めざし」、「白菜明太子」…これ、美味しい!

「ゆでイカ」…これももちろん、当たり前に美味しい。

 

 

 

一息ついておでんオーダーへ。食べたいものを注文すると、女将が銅板の大鍋から取って、取り皿としての土鍋に入れて渡してくれる。濃口醤油の出汁だが、意外に濃すぎることはなく染み込み方もちょうど良い。まずは「こんにゃく、大根、玉子、つぶ貝、三つ串(イカ、牛蒡、海老)」、おかわりは「焼き豆腐、ジャガイモ、餅巾着」、「糸こんにゃく、はんぺん、イイダコ」。辛子を添えていただく。

 

 

〆はお握りかお茶漬けがメニューに用意されているが、この日は既に満腹。奥様は最近食べ過ぎなので炭水化物はパス。トンさんは梅干しのお握りとお新香オーダー。。

満腹満腹。ふたりで食べて1万円弱。コストパフォーマンスも良く満足な夕食。

 

さて、どうやら坊ちゃんはこの近くで最近人気の「一輪咲いても花は花(略称で一花《いちはな》」と言うユニークな名前のついた焼肉屋さんに行って、もう食べ終わって帰宅しているところだとか。

 

 

ダンナ様もそう遠くはない場所にある焼き鳥屋さんで食べていると連絡が入ってきたがもう少し時間が掛かるそう。さっきダンナ様と一緒だった下野さんの情報まで入り「イタリアン」に行ってるんだそう。

 

家に帰って家族からは今日の食事の感想を聞くことになりそう。

奥様もトンさんとここでお別れ。ふたりともお家に帰ることに。

 

さて、帰宅すると坊ちゃんにまず「一花」の話を聞く奥様。坊ちゃんも話そうと思っていた様子でワタシに少しずつ持って帰ってきてくれてもいた。

近江牛やら和牛やら肉はもちろん美味しそうだが、ホルモンの扱いに驚いたそう。

 

 

 

真っ白なシマチョウ、脂つきのハツ、そして「ヤン」がことのほか他の店に比べ特徴的に美味いのだそう。

 

 

 

「ヤン」とは蜂の巣の周りのえんがわみたいなモノ。一頭から300gくらいしか取れないらしい希少部位。ワタシも食べさせてもらったが、表面はカラッとしているものの、中から脂がジュワっと来る。ただし意外にさっぱりしている。

ホルモン餃子も面白く美味しい。

 

 

そして〆のごはんにも肉たっぷり。とても美味しかったけど、坊ちゃんの胃袋でもいっぱいになったそう。

 

 

デザートのアイスもナイスだったそう。

 

 

 

おお、ダンナ様も帰って来た。

ダンナ様は「鳥恵(とりえ)上野広小路 に行っていたんだと。

湯島の本店は人気で満員で予約取れなかったよう。ミシュラン獲得のお店だし、それはどちらにしても簡単ではないワン。この店、鳥取の大山どりや地鶏を食べさせてくれる。

訪問は海外から一時帰国の方と3人で訪問だったそう。

 

まず、この店のスペシャリテ「レバーパテ」は文句なく美味しくてトロけたと。

 

 

「ポテサラ」と「だし巻き玉子」をおつまみに焼酎で。普通にセットを注文。

 

 

「さび」、「レバー」、「皮」等全て美味しかったそうで、ワタシの分もドギーバッグに入れて来てくださったので、早速いただく。確かに美味しい。

 

 

 

その他の希少部位「せせり=鶏の首周りの部位」、「アキレス腱」、「さえずり=食道」、「はらみ」、「ふりそで=手羽先と胸肉の間の肉」、「大山鳥」、「名古屋コーチンのねぎま」等もオーダー。これらも全て美味しい。

 

 

「ウズラの玉子」はとろーり半熟の絶品。少し長い間、串で持つと崩れるほどの繊細さ。

「金針菜」も抜群のアクセント。

 

 

そしてもう一つのお楽しみ〆の「大山鶏の親子丼」も玉子がトロけて美味しい。

あれ?ダンナ様、お昼も親子丼だったのに…。だから多めにワタシに昼もくれたんだな。

 

 

ついでに下野さんまでピザをドギーバッグに入れてダンナ様に持ってきてくださったんだそう。ありがたいワン。

このピザも湯島の路地にある店で奥様と一度行ったことのある「ダ ジョルジョ (da GIORGIO)」のモノ。美味しいんだワン。あーあ、あの時の思い出が蘇る。

 

 

この店、入口近くにカワイイ「ピザ窯」がどーんと見える。客はジモティ中心。家族連れ、女性同士、カップルなどなど。

 

 

店内は白基調。清潔な空間。

 

奥様がオーダーしたメニューのスターターは「フルーツトマトといろいろ野菜のミックスサラダ」。たっぷりの野菜が皿にドーン。

 

 

そしてワタシの愛するあのメニューがここにはあった思い出がある。それは「ボローニャ風モルタデッラのハムカツ」。モルタデッラとはボローニャ地方で作られるクセのないマイルドなソーセージ。これまたボリュームたっぷり。

 

 

「ポレンタ(トウモロコシの粉)のフリット、ヤリイカとグリーンピース煮」。そうそうその時思った。『あれ?グリーンピースは?』実は溶け込んでいて姿形もなかった。ポレンタはお腹にドーンと来るのでお腹の空き具合と注文とのバランスに注意。

 

 

この後「マルゲリータ D.O.C」が登場してきた記憶が蘇る。トマトソース、水牛モッツァレッラチーズ、パルミジャーノチーズ、バジルが乗ったこの店のスペシャリテ。こ、これは美味しかった記憶と少し焦げた周辺のピザ生地もたまらない美味しさだったことを覚えている。食べたかったこれを持ってきてくれた下野さんに感謝だワン。

 

あとで知った事だが、この店のオーナーはナポリで3年間修行、イタリア政府公認の「ナポリピッツァ職人」の資格も持っているのだそう。しかも食材の生地もチーズも空輸でナポリから入れるこだわりようだとか。。ホンモノだワン。

 

 

その後メインに「骨つき伊達鶏モモのオーブン焼き」…さすがに奥様もお腹いっぱいになって食べきれなくなった事を思い出した。

 

 

でもデザートは別腹で「シチリア風リコッタチーズを詰めたカンノーリ」とエスプレッソをオーダー、しかもカンノーリに付いていたのは、あの昭和時代のパフェに乗っかっていたサクランボを模した赤いゼリー。これには初めて見たワタシは思わずクンクンしてしまった。

 

 

家の中はおでん、焼肉、焼鳥、ピザの匂いが複雑に絡まって充満。ワタシの鼻もビックリ状態。でも、レベルの高い湯島の町の食は美味しく楽しい。来週はそろそろ公園かなぁ。。

 

 

* 文中に出てくるBはパン屋さん、Sはスイーツ、Cはカフェ、SHは土産や品物を買った店、数字を囲む◯は昼間の利用、●は夜利用を表すワン!

この情報は作者とボンの散歩時点のものであり、変更が起きている場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。

 

 

川井潤  食関係含めた幅広いプロデューサー

食に限らず多くのプロジェクトを手掛ける。テレビ番組「料理の鉄人」企画ブレーン(1992年~97年)。地域や食のため世界中に出向く。ほぼ外食生活。食べログフォロワー数日本一。食雑誌dancyu等、執筆多数。

https://tabelog.com/rvwr/kawaijun/

 

 

 

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