住めば都も、遷都する2018/1/13

 

年末年初は、行く末来し方を考える。自分の日常に対しても、少し、距離を置いて見ることになる。ちなみに、いま、あなたが「欲しいもの」は何だろうか。

 

同年代の人々が何を思っているのか、ここで、50代の「欲しいもの」リストを見てみよう(博報堂生活総合研究所調べ・2016年・欲しいもの3つを選ぶ複数回答)。1位は「お金」である。男女平均で約6割が、欲しいと言っている。50代に限らず、20歳〜69歳の全体平均を見ても、「お金」は6割の人が求めており、1位である。

 

 

50代の「欲しいもの」の2位は「健康」 (56.4%)である。興味深いのは、50代女性の場合は、「健康」が1位であること。2位の「お金」を6ポイントほど上回る58.9%となっている。

 

確かにいろいろとカラダが変化する節目の年代である。一方、50代男性は、1位「お金」(63.4%)、2位「健康」(54.0%)と、自分のカラダよりも「お金」を思っているようだ。

 

そう言えば、2017年に登場した遺伝子改変T細胞療法は、CAR-Tと呼ばれ、免疫細胞の一種であるT細胞を遺伝子操作し、がん細胞を叩く画期的な治療法だ。ひとまず、子供などの急性リンパ性白血病が対象だというが、薬価は治療1回で5200万円。「お金」がなければ、「健康」も買えないのかと話題になった。

 

 

さて、50代の「欲しいもの」の3位は、「安定した暮らし」。男女別でも3位であり、全年代の平均でも3位に入っている。

 

かつては、「欲しいもの」として、もう少し下位だったが、日本社会の雇用形態が不安定になり、世の中の先行きも不透明になってきた中で、みんなが「安定した暮らし」を求めるようになった。

 

「欲しいもの」の4位は、「若さ」で24.8%である。男女別で見るなら、男性は「運・ツキ」が4位になっている。50代女性では、「欲しいもの」の1位が「健康」であり、4位が「若さ」ということになる。

 

確かにテレビを見ていると、女性向けの「健康×若さ」をテーマにした化粧品やサプリの広告が多い。そして、この年代はスポーツジムでも、頑張っているようである。女性にとって、「健康」と「若さ」は、大きな関心事であるといえる。

 

 

50代の「欲しいもの」の5位は、「運・ツキ」となっている。4人に1人は,良い運を求め、ツキが回ってくるのを期待している。

 

20歳〜69歳の全体平均では、1位「お金」、2位「健康」、3位「安定した暮らし」、4位「運・ツキ」、5位「自由」である。50代の場合は、男女ともに「自由」は、「欲しいもの」の6位だ。「自由」よりも、「若さ」の優先順位が高い年代なのだろう。

 

年末の宝くじの広告を見ていると、「お金」が欲しいのと「運・ツキ」を求めるのは、同じことにも感じられる。私たちは、お正月にお参りに行くときも、どこか現世の「御利益」を願っている。

 

いつの世も、新しい年が始まるときは、「運・ツキ」を思う。昔、都を移したのは、「運・ツキ」を呼び込むためであったという。私たちも、「健康」を維持でき、「安定した暮らし」を可能にし、「若々しさ」を感じさせる住まいに転居するということを考えてもいいのだろう。

 

もっとも、そのためには、1位である「お金」が欲しくなるのも致し方ない。とはいっても、若い頃のようにゼロから新居を買い求めるわけではない。いまの住まいの価値を踏まえて、転居するのであれば、後は意志の問題。そう、「住めば都も、遷都する」の前向きの精神である。健康志向の住まい、安定感を感じさせる住居、運が良くなりそうな物件・・・年末年始、いろいろと「欲しいもの」を考えてみるのも楽しそうではないか。

 

 

 

関沢英彦

発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書多数。現在、ヤフーニュースなどの個人ブログも執筆中。https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/

http://ameblo.jp/ideationconsultant/entry-12291077468.html

 

 

 

 

 

 

 

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